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最大級の侮辱を機に仲直り
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あれからしばらくは,何をしても,歌子のことは,頭から離れずにいた。思い出すだけで気分が悪くなるのに,歌子とのやりとりを何回も心の中で反芻し,苛まれた。悪夢にうなされるような気分だった。
歌子を少しでも信じた私が馬鹿だった。裏切られた自分も悪い。そう思った。一方では、自分が歌子に上から目線なことを言って責めて,関係を拗らせてしまった自分が悪いという自己嫌悪に陥っていた。
自分が悪いのか,歌子が悪いのか,これすらも,自分の中でさえ、決着をつけられずにいた。
しかし,このことで仕事を休むわけにはいかないので,調子が悪くても,努力して笑顔を作って,行っていた。
ある日,学校で授業をしていると,保護者が一人来られて、私の授業を見ていた。授業といっても,幼い子供相手だから,ゲームや歌ばかりだったが…。
保護者が授業を見るのは,初めてではなかった。過去にも,何回かあったことだった。しかし,この保護者は,これまでのとは,どこか雰囲気が違った。睨まれているような気がして,授業中もずっと気になり,悪い予感がした。
授業が終わり,子供たちと先生たちが出て行って,私が一人でお片づけをしていると,例の保護者が私に近づき、話しかけてきた。
「私の旦那さんとあなたの旦那さんは,同級生なのは知っているよね?」
保護者が中国語で言った。
そう言われると,誰だか大体の検討がついたので,「はい。」と答えた。
「これまでに教師として働いた経験は,ありますか?」
今も,教師をやっているわけではないけど…と思いながら,「ありません。」と答えた。
「じゃ,アドバイスしてあげよう。日本人は,外国人に対して,元気で,積極的で,テンションが高いというイメージがあります。それなのに,あなたは,違う。元気じゃない。あなたの仕事だから,もっと元気にやるべきです。子供は、楽しいことが好きです。楽しいことをやるべきです。」
私は,ここまで聞いて,この保護者の勝手な固定観念と先入観で,人格否定されているとしか,解釈できずに,腹が立って来た。外国人だから,日本人のイメージ通りの性格じゃないとダメ?でなければ,子供は,楽しくない?外国人でも,日本人と同じように,いろんな性格の人がいるし,子供は,私の授業について,よく「楽しい!」と言ってくれていた。何を言っているんだ,この人!?でも,喧嘩するつもりは,なかった。
「性格だし,変えられないので…。」
とだけ答えた。
すると,保護者がさらに言った。
「あなたの仕事ですよ!そして,みんなそう思っているのに,言えないから,私が言っているんです。みんな言っています。あなたのやり方は,葬式みたいだし…。」
これ以上聞きたくないので,荷物を全部持った上で、
「性格だし,変えられない。ごめんね。」
と嫌味たっぷりに言い放ってから,教室を出て,早足で階段を降りて行った。
階段を降りると,校長先生がいた。みんなが言っているということは,この人も言っているということだ。この人が,保護者に私を攻撃するようにお願いして,呼んだのかもしれない。そう思って,言った。
「あの,私には教える資格はありませんし,本当は教師ではありません。市役所に来るように言われているので,来ているだけです。私に何か不満があるのなら,違う人を探してください。そして,苦情があったのなら,直接言っていただけたら,有難いです。」
校長先生は,私が何を言っているのかさっぱりわからないという困った顔をした。
「え?苦情は,なかったよ。あったら,もちろん直接言います。」
「じゃ,あの方は,どうしてそう言うんですか?」
私は,校長先生に,自分がさっき言われたことを全部話してから,気持ちを抑えられなくなり,泣き出しました。
「そんなこと,ありませんよ。そんなことは,言っていません。私があの人に言いますから!次も,ちゃんと来てくださいね。」
校長先生が私の肩に手をかけ,私を慰めようとしたが,私は,校長先生も,誰も信じるつもりはありませんでした。
学校から出て行って,気を取り直し,他の部署の人に頼まれていたことについて打ち合わせをしてから,自分の部署に戻りました。
戻ってみると,上司が部屋の外で待っていました。私の顔を見ると,ホッとしたように,「よかった!大丈夫!?」と尋ねて来た。
私は,困惑した。学校であったことは,まだ上司にも,誰にも伝えていないのに,どうして知っているのだろう?
大丈夫だったので,そう答えた。大丈夫というか,一応自暴自棄になったりしていなかったから,大丈夫だと答えても問題ないと思った。
「先生から電話があってね,あなたのことを心配していたの。今日の打ち合わせのことを忘れていたから,どこにいるかわからないって答えたの。」
上司が言った。
先生というのは,私の旦那さんのことだった。旦那さんは,どうして知っているのだろう?もう学校で働いていないのに…旦那さんは,一年前に学校を辞めて,違う仕事に転職したばかりだった。
携帯を見ると,旦那さんからメールが20件以上届いていて,着信も入っていた。電話した方が早いと思った。
どうやら,校長先生が私を攻撃した保護者を連れて教育委員会(私の所属は違うのに)に謝罪しに行ってから,保護者が勝手に旦那さんの職場に行き,訴えたそうだ。
「私は,言い過ぎたけど,そう思っているのは,私だけじゃありません。みんなそう言っています。でも,奥さんを泣かせちゃったからフォローをよろしく。」と言われたそうだ。
旦那さんは,私が川に身を投げるんじゃないかと思い,私の上司や奏などいろんな人に連絡をし,私の行方を知らないか聞き回ったようだ。
別の部署で打ち合わせをしただけだというのに…えらいことになった。これも,田舎の悪いところの一つだ。どのニュースもすぐに知れ渡ってしまうし,悪事千里というように,悪いことは特に広まるのが早い。
私は,旦那さんに大丈夫であることを安心させてから,電話を切った。
すると,すぐに上司に呼び出された。何を言われたか,詳しく聞かれ,
「みんなというのは,一人二人のことで,本当はみんなじゃないから,あまり気にしなくていいと思う。でも,学校側は,私が言われたことについて,どう思っているのか,本当にそのことを言っていないかなど,調べていくつもり。」と話した。
私は,ここまで来ると,さすがに疲労を感じ始め,本音を言えば,家に帰り,横になりたかったが,午後からは,交流広場の仕事が入っていた。前なら,歌子に言えば,休めたのだが,歌子は,まだ怒っていたから,生憎話が出来るような状況ではなかった。
仕方なく交流広場の会場へ向かい,お昼ご飯を食べようとした。やっぱり喉を通らなかった。吐き気がして来て,これでは無理だと思った。早退させて欲しいとお願いをするつもりで,まだ会場に着いていなかった歌子に電話をかけた。しかし,歌子は,案の定,電話に出なかった。
みんなが来るまでに自分を一生懸命落ち着かせようとした。
歌子は,その日遅刻した。交流広場が終わるまで頑張ると決めていたが,吐き気を抑え込み,涙を堪えられていたものの,本調子ではなかったし,参加者がそのことに気づくだろうと思った。やっぱり,歌子には,事情を話し,いざという時にフォローをしてもらえるようにしておいた方がいいと思った。
私に背を向けていた歌子の肩を叩き,「ちょっといい?」と廊下に呼び出した。歌子は頷いた。
私は,その日あったことを歌子に洗いざらい話した。すると,
「泣きっ面に蜂だね!私の件も引きずっているし!」
と同情してくれた。
結局,その日は,早退せずに最後まで仕事をした。
仕事が終わると,歌子が言った。
「一緒に歩いて帰らない?」
もう一緒に歩いて帰らないとこの間言われたのに…でも,私は歌子に釘を刺したり,突っ込んだり,矛盾点を指摘したり出来るような心境ではなかった。
すると,今度は,教育委員会の人が事情を聞かせて欲しいとやって来た。私が教育委員会の人と話している間,歌子が待ってくれた。保護者は,自分の言ったことをほんの一部しか報告しなかったようで,私の証言に驚いた。「そんなことまで言われたのか!?」と。
歌子と一緒の帰り道,私は,会話するつもりはなかったが,歌子が話し出した。
「途中から,なんで唐に怒っているのか,自分でもわからなくなったの。奏に言うと,あの年齢の子と本気でやり合って大人気ないと言われて,それで少し落ち着いた。そして,さっきあなたの話を聞いて,可哀想だと思って,私のことを言っている場合じゃないって思った。私は,ちゃんと六十歳になってみせるから!」
しかし,歌子の言葉には,喧嘩中に私に吐いた侮辱の数々を撤回したり打ち消したりする力はなかった。また付き合うつもりのようだが,どう接せば良いのか,喧嘩中に言われたことがどこまで本当でどこまで違うか,彼女が果たして私のことが好きなのか嫌いなのか,私には訳がわからなかったし,聞き出す気力もなかった。もう,どうでもよかったのだ。
おそらく,歌子が何を言おうと,私は,もう心底から信じることはもうないだろう。関係が元に戻ることもないだろう。逆に,今以上に私を傷つけることもない。そう思った。
しかし,それでも,友達か敵か,見分けがつかないような相手でも,あの日の帰り道,歌子がそばにいてくれてよかった。心の底からそう思った。
数日後に,歌子から連絡が来た。私を攻撃した例の保護者から歌子に,「話がある。」とメールが届いていて,無視しようと思っているが,それでいいか?という内容だった。
この頃は,田舎生活にはある程度慣れていたから,例の保護者と歌子が知り合いだというのは,驚きに当たらないが,例の保護者が歌子に連絡を取ったのは,大胆で,差し出がましく感じて,当然驚いた。でも,それぐらいの図太さのある人ではないと,そもそも私に言ったようなことを人に言わないはずだから,変に納得した。やっぱり,気配りや心遣いの知らない人だったのだと。
歌子を少しでも信じた私が馬鹿だった。裏切られた自分も悪い。そう思った。一方では、自分が歌子に上から目線なことを言って責めて,関係を拗らせてしまった自分が悪いという自己嫌悪に陥っていた。
自分が悪いのか,歌子が悪いのか,これすらも,自分の中でさえ、決着をつけられずにいた。
しかし,このことで仕事を休むわけにはいかないので,調子が悪くても,努力して笑顔を作って,行っていた。
ある日,学校で授業をしていると,保護者が一人来られて、私の授業を見ていた。授業といっても,幼い子供相手だから,ゲームや歌ばかりだったが…。
保護者が授業を見るのは,初めてではなかった。過去にも,何回かあったことだった。しかし,この保護者は,これまでのとは,どこか雰囲気が違った。睨まれているような気がして,授業中もずっと気になり,悪い予感がした。
授業が終わり,子供たちと先生たちが出て行って,私が一人でお片づけをしていると,例の保護者が私に近づき、話しかけてきた。
「私の旦那さんとあなたの旦那さんは,同級生なのは知っているよね?」
保護者が中国語で言った。
そう言われると,誰だか大体の検討がついたので,「はい。」と答えた。
「これまでに教師として働いた経験は,ありますか?」
今も,教師をやっているわけではないけど…と思いながら,「ありません。」と答えた。
「じゃ,アドバイスしてあげよう。日本人は,外国人に対して,元気で,積極的で,テンションが高いというイメージがあります。それなのに,あなたは,違う。元気じゃない。あなたの仕事だから,もっと元気にやるべきです。子供は、楽しいことが好きです。楽しいことをやるべきです。」
私は,ここまで聞いて,この保護者の勝手な固定観念と先入観で,人格否定されているとしか,解釈できずに,腹が立って来た。外国人だから,日本人のイメージ通りの性格じゃないとダメ?でなければ,子供は,楽しくない?外国人でも,日本人と同じように,いろんな性格の人がいるし,子供は,私の授業について,よく「楽しい!」と言ってくれていた。何を言っているんだ,この人!?でも,喧嘩するつもりは,なかった。
「性格だし,変えられないので…。」
とだけ答えた。
すると,保護者がさらに言った。
「あなたの仕事ですよ!そして,みんなそう思っているのに,言えないから,私が言っているんです。みんな言っています。あなたのやり方は,葬式みたいだし…。」
これ以上聞きたくないので,荷物を全部持った上で、
「性格だし,変えられない。ごめんね。」
と嫌味たっぷりに言い放ってから,教室を出て,早足で階段を降りて行った。
階段を降りると,校長先生がいた。みんなが言っているということは,この人も言っているということだ。この人が,保護者に私を攻撃するようにお願いして,呼んだのかもしれない。そう思って,言った。
「あの,私には教える資格はありませんし,本当は教師ではありません。市役所に来るように言われているので,来ているだけです。私に何か不満があるのなら,違う人を探してください。そして,苦情があったのなら,直接言っていただけたら,有難いです。」
校長先生は,私が何を言っているのかさっぱりわからないという困った顔をした。
「え?苦情は,なかったよ。あったら,もちろん直接言います。」
「じゃ,あの方は,どうしてそう言うんですか?」
私は,校長先生に,自分がさっき言われたことを全部話してから,気持ちを抑えられなくなり,泣き出しました。
「そんなこと,ありませんよ。そんなことは,言っていません。私があの人に言いますから!次も,ちゃんと来てくださいね。」
校長先生が私の肩に手をかけ,私を慰めようとしたが,私は,校長先生も,誰も信じるつもりはありませんでした。
学校から出て行って,気を取り直し,他の部署の人に頼まれていたことについて打ち合わせをしてから,自分の部署に戻りました。
戻ってみると,上司が部屋の外で待っていました。私の顔を見ると,ホッとしたように,「よかった!大丈夫!?」と尋ねて来た。
私は,困惑した。学校であったことは,まだ上司にも,誰にも伝えていないのに,どうして知っているのだろう?
大丈夫だったので,そう答えた。大丈夫というか,一応自暴自棄になったりしていなかったから,大丈夫だと答えても問題ないと思った。
「先生から電話があってね,あなたのことを心配していたの。今日の打ち合わせのことを忘れていたから,どこにいるかわからないって答えたの。」
上司が言った。
先生というのは,私の旦那さんのことだった。旦那さんは,どうして知っているのだろう?もう学校で働いていないのに…旦那さんは,一年前に学校を辞めて,違う仕事に転職したばかりだった。
携帯を見ると,旦那さんからメールが20件以上届いていて,着信も入っていた。電話した方が早いと思った。
どうやら,校長先生が私を攻撃した保護者を連れて教育委員会(私の所属は違うのに)に謝罪しに行ってから,保護者が勝手に旦那さんの職場に行き,訴えたそうだ。
「私は,言い過ぎたけど,そう思っているのは,私だけじゃありません。みんなそう言っています。でも,奥さんを泣かせちゃったからフォローをよろしく。」と言われたそうだ。
旦那さんは,私が川に身を投げるんじゃないかと思い,私の上司や奏などいろんな人に連絡をし,私の行方を知らないか聞き回ったようだ。
別の部署で打ち合わせをしただけだというのに…えらいことになった。これも,田舎の悪いところの一つだ。どのニュースもすぐに知れ渡ってしまうし,悪事千里というように,悪いことは特に広まるのが早い。
私は,旦那さんに大丈夫であることを安心させてから,電話を切った。
すると,すぐに上司に呼び出された。何を言われたか,詳しく聞かれ,
「みんなというのは,一人二人のことで,本当はみんなじゃないから,あまり気にしなくていいと思う。でも,学校側は,私が言われたことについて,どう思っているのか,本当にそのことを言っていないかなど,調べていくつもり。」と話した。
私は,ここまで来ると,さすがに疲労を感じ始め,本音を言えば,家に帰り,横になりたかったが,午後からは,交流広場の仕事が入っていた。前なら,歌子に言えば,休めたのだが,歌子は,まだ怒っていたから,生憎話が出来るような状況ではなかった。
仕方なく交流広場の会場へ向かい,お昼ご飯を食べようとした。やっぱり喉を通らなかった。吐き気がして来て,これでは無理だと思った。早退させて欲しいとお願いをするつもりで,まだ会場に着いていなかった歌子に電話をかけた。しかし,歌子は,案の定,電話に出なかった。
みんなが来るまでに自分を一生懸命落ち着かせようとした。
歌子は,その日遅刻した。交流広場が終わるまで頑張ると決めていたが,吐き気を抑え込み,涙を堪えられていたものの,本調子ではなかったし,参加者がそのことに気づくだろうと思った。やっぱり,歌子には,事情を話し,いざという時にフォローをしてもらえるようにしておいた方がいいと思った。
私に背を向けていた歌子の肩を叩き,「ちょっといい?」と廊下に呼び出した。歌子は頷いた。
私は,その日あったことを歌子に洗いざらい話した。すると,
「泣きっ面に蜂だね!私の件も引きずっているし!」
と同情してくれた。
結局,その日は,早退せずに最後まで仕事をした。
仕事が終わると,歌子が言った。
「一緒に歩いて帰らない?」
もう一緒に歩いて帰らないとこの間言われたのに…でも,私は歌子に釘を刺したり,突っ込んだり,矛盾点を指摘したり出来るような心境ではなかった。
すると,今度は,教育委員会の人が事情を聞かせて欲しいとやって来た。私が教育委員会の人と話している間,歌子が待ってくれた。保護者は,自分の言ったことをほんの一部しか報告しなかったようで,私の証言に驚いた。「そんなことまで言われたのか!?」と。
歌子と一緒の帰り道,私は,会話するつもりはなかったが,歌子が話し出した。
「途中から,なんで唐に怒っているのか,自分でもわからなくなったの。奏に言うと,あの年齢の子と本気でやり合って大人気ないと言われて,それで少し落ち着いた。そして,さっきあなたの話を聞いて,可哀想だと思って,私のことを言っている場合じゃないって思った。私は,ちゃんと六十歳になってみせるから!」
しかし,歌子の言葉には,喧嘩中に私に吐いた侮辱の数々を撤回したり打ち消したりする力はなかった。また付き合うつもりのようだが,どう接せば良いのか,喧嘩中に言われたことがどこまで本当でどこまで違うか,彼女が果たして私のことが好きなのか嫌いなのか,私には訳がわからなかったし,聞き出す気力もなかった。もう,どうでもよかったのだ。
おそらく,歌子が何を言おうと,私は,もう心底から信じることはもうないだろう。関係が元に戻ることもないだろう。逆に,今以上に私を傷つけることもない。そう思った。
しかし,それでも,友達か敵か,見分けがつかないような相手でも,あの日の帰り道,歌子がそばにいてくれてよかった。心の底からそう思った。
数日後に,歌子から連絡が来た。私を攻撃した例の保護者から歌子に,「話がある。」とメールが届いていて,無視しようと思っているが,それでいいか?という内容だった。
この頃は,田舎生活にはある程度慣れていたから,例の保護者と歌子が知り合いだというのは,驚きに当たらないが,例の保護者が歌子に連絡を取ったのは,大胆で,差し出がましく感じて,当然驚いた。でも,それぐらいの図太さのある人ではないと,そもそも私に言ったようなことを人に言わないはずだから,変に納得した。やっぱり,気配りや心遣いの知らない人だったのだと。
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