113 / 148
届けたい想いがある
きっと伝えたい
しおりを挟む
「ありがとう」
僕はこの言葉を、
一体どれだけの人に
伝えることが出来ただろう。
真面目に、目を見て言えたことが
果たしてあっただろうか。
僕は小さいころ、かくれんぼが得意だった。
得意すぎて、
最後まで見つけてもらえなかった
こともあった。
それがすごく悲しくて、寂しくて、
ずっとそこに隠れて泣いていた。
すると母がやって来て、
泣いてグシャグシャになった
僕の汚い顔を拭ってこう言ったんだ。
「お母さんはかくれんぼが得意なのよ。
あなたなんて、
すぐ見つけてしまうんだから。」
優しい、優しい言葉。
母の温もりと言うものなのだろうか。
とても不思議な感じがした。
いつの間に泣き止んで、
母に手を引かれるままに、
家に帰った覚えがある。
僕はあの時、
「ありがとう」と言えただろうか。
何か返すことが出来ただろうか。
自分の事でいっぱいいっぱいだった
あのころの自分が情けない。
その時の感情に身を任せて、
蹲っていた自分が憎らしい。
そしてその時実感した。
僕はまだ子供だったのだと。
学生時代に、いじめられたことがあった。
僕には仲のいいといえる友達もいなくて、
ただ一人。
そんな僕を、助けてくれた奴がいた。
先輩達に殴られて
ボロボロになっていた時に、
遠く離れたところから
そいつはいきなり叫んだんだ。
「先生ぇ~!!!!」
僕を囲んでいた先輩達は
その言葉にビビって逃げて行ってしまった。
声のした方には奴がいたけれど、
奴はニカッと笑った後
ダッシュで逃げて行きやがった。
あの時、僕は言いそびれてしまった。
「ありがとう」と。
翌日も、そのあとの日も、
奴と話す機会は持てなかった。
そして今、僕は多くの人に支えられている。
あなたにも、あなたにも、あなたにも。
数え始まったら止まらない。
そう言うものだと思うから。
僕は精一杯生きようと思う。
いつかきっと、
あなたに「ありがとう」を伝えたいから。
僕はこの言葉を、
一体どれだけの人に
伝えることが出来ただろう。
真面目に、目を見て言えたことが
果たしてあっただろうか。
僕は小さいころ、かくれんぼが得意だった。
得意すぎて、
最後まで見つけてもらえなかった
こともあった。
それがすごく悲しくて、寂しくて、
ずっとそこに隠れて泣いていた。
すると母がやって来て、
泣いてグシャグシャになった
僕の汚い顔を拭ってこう言ったんだ。
「お母さんはかくれんぼが得意なのよ。
あなたなんて、
すぐ見つけてしまうんだから。」
優しい、優しい言葉。
母の温もりと言うものなのだろうか。
とても不思議な感じがした。
いつの間に泣き止んで、
母に手を引かれるままに、
家に帰った覚えがある。
僕はあの時、
「ありがとう」と言えただろうか。
何か返すことが出来ただろうか。
自分の事でいっぱいいっぱいだった
あのころの自分が情けない。
その時の感情に身を任せて、
蹲っていた自分が憎らしい。
そしてその時実感した。
僕はまだ子供だったのだと。
学生時代に、いじめられたことがあった。
僕には仲のいいといえる友達もいなくて、
ただ一人。
そんな僕を、助けてくれた奴がいた。
先輩達に殴られて
ボロボロになっていた時に、
遠く離れたところから
そいつはいきなり叫んだんだ。
「先生ぇ~!!!!」
僕を囲んでいた先輩達は
その言葉にビビって逃げて行ってしまった。
声のした方には奴がいたけれど、
奴はニカッと笑った後
ダッシュで逃げて行きやがった。
あの時、僕は言いそびれてしまった。
「ありがとう」と。
翌日も、そのあとの日も、
奴と話す機会は持てなかった。
そして今、僕は多くの人に支えられている。
あなたにも、あなたにも、あなたにも。
数え始まったら止まらない。
そう言うものだと思うから。
僕は精一杯生きようと思う。
いつかきっと、
あなたに「ありがとう」を伝えたいから。
0
あなたにおすすめの小説
意味が分かると怖い話(解説付き)
彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです
読みながら話に潜む違和感を探してみてください
最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください
実話も混ざっております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。
「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…
なお、スピンオフもございます。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる