682 / 684
33.魔大陸
53.九仭の功を―――
しおりを挟む
バチン!!
刀が折れない。刀を折る気で拳を放ったというのに、先程までと同じ結果。
この拳でも駄目なのか。
その時、ヲレスタは気付いた。
あれ? 俺の拳、魔力が通ってない?
ヲレスタは思わず自身の左拳を見た。
魔力が通っていないということは、魔術が使えないということだ。ヲレスタの使う、武器を破壊する技は魔術の一つである。そのため、刀が折れない。
そのことに意識が持っていかれていたため、コストイラの動きを見ていなかった。
ヲレスタが目の前を見ると、そこにコストイラはいなかった。
「なっ!?」
「フッ!」
ヲレスタがコストイラを見つけられない間に、侍は屈んだ状態で刀を振り上げた。
真っ直ぐ上に向いた斬撃はヲレスタの顔面の右側を通った。顔面とはいえ、拳闘士であるヲレスタの底は十分に硬い。
しかし、それでも柔らかい場所がある。目玉だ。
ザクッと目が真っ二つ。右側の視界が消える。
それでもヲレスタは止まらない。
ヲレスタは速射砲のように右の拳を放った。拳は刀を殴り、コストイラの体を起こさせる。そこに、利き腕の左腕を放った。
左拳が、コストイラの左肩を抉る。拳闘士の拳はいわば必殺技。無防備に食らえばタダでは済まない。
骨が砕けた。それどころか肉がぐちゃぐちゃになってしまい、皮を突き破っている。
左腕が完全に破壊されたか?
ポラリスが掌を向けた。何かしらの魔術の準備か。
サーシャはその種族上、魔術に詳しくない。しかし、レイヴェニアのおかげで、常人以上に詳しくなっている。
そのおかげか、真っ先に異変に気付いた。
ポラリスが魔術を放てない?
サーシャが気付かれないように魔力を練る。しかし、体内に魔力が作られる特有の感覚がない。どうしてだ?
「成る程」
サーシャの鋭い感覚がアレンの言葉を拾った。
「何? その成る程って。何に対してですか?」
「え!? あ、いや、僕は別に何も?」
『何じゃ、アレン。お主何か知っておるのか』
二人に詰め寄られ、アレンはとある一点に視線を向けた。
「やっぱり」
「何だ」
『何じゃ?』
いつの間にか二人はかなり近いところまで来ていた。ポラリスに至っては、アレンの体に触れている。止めてくれ、その柔らかいものに慣れていないんだ。
「あれ、なくなったからの、異界からの移動手段」
「あ、レイヴェニア」
サーシャが振り返ると、そこにはレイヴェニアがいた。
ガストロが目を丸くする。
自分の両足に雷を溜めたはずだった。それが発揮されれば、それこそ本物の雷のように移動で来たはずだ。
はず、はずと二回重ねる仮定の結果はどうだ? 何も発動していない。ただのエルフの脚力による疾駆だ。
アシドも目を丸くしている。明らかにパワーダウンしている。
異常な速度を人工的に作り出すものだと思っていた。しかし、結果はこれだ。
遅い。先程までの戦いの速さがなくなった。
アシドが脚に力を込め、一気に距離を消す。そして、前に進みながら一本足を軸に回転した。
槍撃に対して、斧を楯のようにして防ぐ。
アシドの攻撃によって、ガストロの体が後ろに下がる。合成体が蒸気の中に消える。
ん? 蒸気?
どこから現れたのか分からない蒸気に戸惑ってしまう。本当にアシドの足が止まる。速度が0になってしまった。もしここからまた走り出すのだとしたら、0.5~1秒はかかってしまうだろう。
そんな状態の時に、蒸気から斧が飛び出して来た。
躱せ!
その脳からの指令が急速にやってくる。アシドの脚の筋肉に力が入る。
この場に血が舞った。
「アタっ!」
肩に痛みを残しながら、キスレが不信そうな声を出した。
目の前にいる傷だらけの男のことでも、不壊の楯のことでもない。
自分の体を巡る魔力が消えたことについて、だ。
自身の体内を駆け巡っていた、燃え盛る魔力がなくなった。「旭日昇天」も「赤手空拳」も「ロイヤルフレア」も「奮励努力」も「和療瘡癖」も使えない。
すべてごっそりと抜け落ちてしまったようだ。
キスレはチラリと社を見た。先程も見た社の姿と何ら変わりない。しかし、明らかに違う点がある。
渦がないのだ。
あの禍々しい雰囲気を放っていた大きな渦巻きがなくなっている。
アレが何だったのか、一切分からん。しかし、アレが力の源であったことは分かる。
まさか、あれが魔力というものなのだろうか。
だとするのなら、なぜ消えた。
そういえば、あの女はどこに行った?
どうして消えた?
キスレは馬鹿だ。しかし、阿呆ではない。
頭の中にあった疑問の答えは回り道をしながらでも辿り着いた。
あの女こそが魔素を齎した存在であり、魔術の原点であったのだ。おそらくガラエム教の崇めている永遠の巫女とかいうのは、彼女のことなのだろう。
「マジかぁ!」
キスレは叫んだ。真実に自ら辿り着き、発狂しそうになった。
そこを隙と見たレイドがキスレに対して楯タックルを繰り出した。
キスレは弾かれるように刀を振る。
刀と楯がぶつかり合う。
キスレのパワーとレイドのパワーに挟まれ、レイドの楯が壊れた。
砕けた楯の一部を見て、キスレの口角が上がった。
ガパリと口が開く。
エンドローゼが警戒する。何が来る?
しかし、何もやってこない。
エンドローゼは足を伸ばすように立ち上がり、ネレイトスライの顎を打ち抜いた。エンドローゼの拳は小さい。とはいえ、その威力は無視することができない。
ネレイトスライの顎の一部が砕けた。
それもそうなのだが、今、口から何も出てこなかった。
ネレイトスライは口から毒を吐こうとしたはずだ。だというのに、何も出なかった。
なぜだ? なぜ魔術が使えない。
いや、それよりも体が不調だ。少しずつ、少しずつだが、動かなくなってきている。
じっと掌を見る。痙攣している。細い骨の指が細かく震えている。
「え? えっと、あ、あ、あの?」
何かしらの異変を感じ取ったエンドローゼがネレイトスライに近づこうとする。
しかし、ネレイトスライは力を振り絞り、戦闘態勢を取った。
『回復術士よ。最期に本気を見せてはくれないか?』
エンドローゼはすべてを察し、涙を呑んだ。同時に覚悟を決める。
彼は死ぬ気だ。いや、もう死ぬ。確定事項だ。
ならば手向けを。そして餞をしなければ。
ネレイトスライの願いを叶えるため、エンドローゼは慣れない格闘技の構えを取った。
ショカンは目を丸くした。
回復できない。それどころか主たる能力である身体能力向上さえもできていない。
『そう言う事か!』
「えぇ、魔力が帰ったようですね」
『慌てないのかい?』
「えぇ、そんなものに頼る肉体はしておりません故」
流石だと感心しつつ、らしいとも思った。
僕の知るコウガイは他者を頼らず、信じることをせず、戦いに身を投じる孤高の漢。
「懐かしいですね。過去にしていた修行を思い出します」
『凄い厳しすぎて即解雇された、あれね。今もずっとちらついているよ。コウガイ、君強すぎ。まだ、全然届きそうにない』
「いえいえ、もう手は届いていますよ」
ショカンの手がコウガイの腕を掴んだ。コウガイは腕を引くが、ショカンの手は離れない。
「ですが、まだ直情径行の性格だ」
コウガイはショカンの腕を引きながら身を屈め、大男の懐へ入る。伸ばされたショカンの腕を使って体を回し、地面に投げる。
変則的な一本背負いを喰らった。ショカンは大きく息をする。
『手を届かせてもらった』
「それも駆け引きですよ」
両手の痛みを感じながら、ショカンはブレイクダンスのような動きで立ち上がった。
ショカンが目を見開く。
目の前にいたのはコウガイではなく、シキだった。
刀が折れない。刀を折る気で拳を放ったというのに、先程までと同じ結果。
この拳でも駄目なのか。
その時、ヲレスタは気付いた。
あれ? 俺の拳、魔力が通ってない?
ヲレスタは思わず自身の左拳を見た。
魔力が通っていないということは、魔術が使えないということだ。ヲレスタの使う、武器を破壊する技は魔術の一つである。そのため、刀が折れない。
そのことに意識が持っていかれていたため、コストイラの動きを見ていなかった。
ヲレスタが目の前を見ると、そこにコストイラはいなかった。
「なっ!?」
「フッ!」
ヲレスタがコストイラを見つけられない間に、侍は屈んだ状態で刀を振り上げた。
真っ直ぐ上に向いた斬撃はヲレスタの顔面の右側を通った。顔面とはいえ、拳闘士であるヲレスタの底は十分に硬い。
しかし、それでも柔らかい場所がある。目玉だ。
ザクッと目が真っ二つ。右側の視界が消える。
それでもヲレスタは止まらない。
ヲレスタは速射砲のように右の拳を放った。拳は刀を殴り、コストイラの体を起こさせる。そこに、利き腕の左腕を放った。
左拳が、コストイラの左肩を抉る。拳闘士の拳はいわば必殺技。無防備に食らえばタダでは済まない。
骨が砕けた。それどころか肉がぐちゃぐちゃになってしまい、皮を突き破っている。
左腕が完全に破壊されたか?
ポラリスが掌を向けた。何かしらの魔術の準備か。
サーシャはその種族上、魔術に詳しくない。しかし、レイヴェニアのおかげで、常人以上に詳しくなっている。
そのおかげか、真っ先に異変に気付いた。
ポラリスが魔術を放てない?
サーシャが気付かれないように魔力を練る。しかし、体内に魔力が作られる特有の感覚がない。どうしてだ?
「成る程」
サーシャの鋭い感覚がアレンの言葉を拾った。
「何? その成る程って。何に対してですか?」
「え!? あ、いや、僕は別に何も?」
『何じゃ、アレン。お主何か知っておるのか』
二人に詰め寄られ、アレンはとある一点に視線を向けた。
「やっぱり」
「何だ」
『何じゃ?』
いつの間にか二人はかなり近いところまで来ていた。ポラリスに至っては、アレンの体に触れている。止めてくれ、その柔らかいものに慣れていないんだ。
「あれ、なくなったからの、異界からの移動手段」
「あ、レイヴェニア」
サーシャが振り返ると、そこにはレイヴェニアがいた。
ガストロが目を丸くする。
自分の両足に雷を溜めたはずだった。それが発揮されれば、それこそ本物の雷のように移動で来たはずだ。
はず、はずと二回重ねる仮定の結果はどうだ? 何も発動していない。ただのエルフの脚力による疾駆だ。
アシドも目を丸くしている。明らかにパワーダウンしている。
異常な速度を人工的に作り出すものだと思っていた。しかし、結果はこれだ。
遅い。先程までの戦いの速さがなくなった。
アシドが脚に力を込め、一気に距離を消す。そして、前に進みながら一本足を軸に回転した。
槍撃に対して、斧を楯のようにして防ぐ。
アシドの攻撃によって、ガストロの体が後ろに下がる。合成体が蒸気の中に消える。
ん? 蒸気?
どこから現れたのか分からない蒸気に戸惑ってしまう。本当にアシドの足が止まる。速度が0になってしまった。もしここからまた走り出すのだとしたら、0.5~1秒はかかってしまうだろう。
そんな状態の時に、蒸気から斧が飛び出して来た。
躱せ!
その脳からの指令が急速にやってくる。アシドの脚の筋肉に力が入る。
この場に血が舞った。
「アタっ!」
肩に痛みを残しながら、キスレが不信そうな声を出した。
目の前にいる傷だらけの男のことでも、不壊の楯のことでもない。
自分の体を巡る魔力が消えたことについて、だ。
自身の体内を駆け巡っていた、燃え盛る魔力がなくなった。「旭日昇天」も「赤手空拳」も「ロイヤルフレア」も「奮励努力」も「和療瘡癖」も使えない。
すべてごっそりと抜け落ちてしまったようだ。
キスレはチラリと社を見た。先程も見た社の姿と何ら変わりない。しかし、明らかに違う点がある。
渦がないのだ。
あの禍々しい雰囲気を放っていた大きな渦巻きがなくなっている。
アレが何だったのか、一切分からん。しかし、アレが力の源であったことは分かる。
まさか、あれが魔力というものなのだろうか。
だとするのなら、なぜ消えた。
そういえば、あの女はどこに行った?
どうして消えた?
キスレは馬鹿だ。しかし、阿呆ではない。
頭の中にあった疑問の答えは回り道をしながらでも辿り着いた。
あの女こそが魔素を齎した存在であり、魔術の原点であったのだ。おそらくガラエム教の崇めている永遠の巫女とかいうのは、彼女のことなのだろう。
「マジかぁ!」
キスレは叫んだ。真実に自ら辿り着き、発狂しそうになった。
そこを隙と見たレイドがキスレに対して楯タックルを繰り出した。
キスレは弾かれるように刀を振る。
刀と楯がぶつかり合う。
キスレのパワーとレイドのパワーに挟まれ、レイドの楯が壊れた。
砕けた楯の一部を見て、キスレの口角が上がった。
ガパリと口が開く。
エンドローゼが警戒する。何が来る?
しかし、何もやってこない。
エンドローゼは足を伸ばすように立ち上がり、ネレイトスライの顎を打ち抜いた。エンドローゼの拳は小さい。とはいえ、その威力は無視することができない。
ネレイトスライの顎の一部が砕けた。
それもそうなのだが、今、口から何も出てこなかった。
ネレイトスライは口から毒を吐こうとしたはずだ。だというのに、何も出なかった。
なぜだ? なぜ魔術が使えない。
いや、それよりも体が不調だ。少しずつ、少しずつだが、動かなくなってきている。
じっと掌を見る。痙攣している。細い骨の指が細かく震えている。
「え? えっと、あ、あ、あの?」
何かしらの異変を感じ取ったエンドローゼがネレイトスライに近づこうとする。
しかし、ネレイトスライは力を振り絞り、戦闘態勢を取った。
『回復術士よ。最期に本気を見せてはくれないか?』
エンドローゼはすべてを察し、涙を呑んだ。同時に覚悟を決める。
彼は死ぬ気だ。いや、もう死ぬ。確定事項だ。
ならば手向けを。そして餞をしなければ。
ネレイトスライの願いを叶えるため、エンドローゼは慣れない格闘技の構えを取った。
ショカンは目を丸くした。
回復できない。それどころか主たる能力である身体能力向上さえもできていない。
『そう言う事か!』
「えぇ、魔力が帰ったようですね」
『慌てないのかい?』
「えぇ、そんなものに頼る肉体はしておりません故」
流石だと感心しつつ、らしいとも思った。
僕の知るコウガイは他者を頼らず、信じることをせず、戦いに身を投じる孤高の漢。
「懐かしいですね。過去にしていた修行を思い出します」
『凄い厳しすぎて即解雇された、あれね。今もずっとちらついているよ。コウガイ、君強すぎ。まだ、全然届きそうにない』
「いえいえ、もう手は届いていますよ」
ショカンの手がコウガイの腕を掴んだ。コウガイは腕を引くが、ショカンの手は離れない。
「ですが、まだ直情径行の性格だ」
コウガイはショカンの腕を引きながら身を屈め、大男の懐へ入る。伸ばされたショカンの腕を使って体を回し、地面に投げる。
変則的な一本背負いを喰らった。ショカンは大きく息をする。
『手を届かせてもらった』
「それも駆け引きですよ」
両手の痛みを感じながら、ショカンはブレイクダンスのような動きで立ち上がった。
ショカンが目を見開く。
目の前にいたのはコウガイではなく、シキだった。
0
あなたにおすすめの小説
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?
木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。
追放される理由はよく分からなかった。
彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。
結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。
しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。
たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。
ケイトは彼らを失いたくなかった。
勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。
しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。
「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」
これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。
少し冷めた村人少年の冒険記 2
mizuno sei
ファンタジー
地球からの転生者である主人公トーマは、「はずれギフト」と言われた「ナビゲーションシステム」を持って新しい人生を歩み始めた。
不幸だった前世の記憶から、少し冷めた目で世の中を見つめ、誰にも邪魔されない力を身に着けて第二の人生を楽しもうと考えている。
旅の中でいろいろな人と出会い、成長していく少年の物語。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
異世界で魔法が使えない少女は怪力でゴリ押しします!
ninjin
ファンタジー
病弱だった少女は14歳の若さで命を失ってしまった・・・かに思えたが、実は異世界に転移していた。異世界に転移した少女は病弱だった頃になりたかった元気な体を手に入れた。しかし、異世界に転移して手いれた体は想像以上に頑丈で怪力だった。魔法が全ての異世界で、魔法が使えない少女は頑丈な体と超絶な怪力で無双する。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
エレンディア王国記
火燈スズ
ファンタジー
不慮の事故で命を落とした小学校教師・大河は、
「選ばれた魂」として、奇妙な小部屋で目を覚ます。
導かれるように辿り着いたのは、
魔法と貴族が支配する、どこか現実とは異なる世界。
王家の十八男として生まれ、誰からも期待されず辺境送り――
だが、彼は諦めない。かつての教え子たちに向けて語った言葉を胸に。
「なんとかなるさ。生きてればな」
手にしたのは、心を視る目と、なかなか花開かぬ“器”。
教師として、王子として、そして何者かとして。
これは、“教える者”が世界を変えていく物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる