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25.四柱一体
4.朱の門
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アレンを持って、叢に身を隠す。アストロは見ていなかったため、なぜそうなったのかが分からない。
アストロがアレンの顔を覗き込む。
「何があったの?」
「わ、分かりません。突然岩が爆発して、僕の顔を襲って」
アレンが顔を押さえながら悶えている。どこか顔を切ってしまったのかもしれないためか、血が指の隙間から溢れている。
「て、手をど、ど、どどど、ど、どど、どけて下さい! い、いい、痛むかもしれませんが、き、きき、き、傷口を見せて、く、下さい!」
エンドローゼに言われて、痛みを我慢しながら傷を見せる。ドロッと血が溢れてくる。しかも傷が風に触れて、超絶痛い。
「こ、こ、こ、このまま治してだ、だ、だだ、だだ、大丈夫そうですね」
サラによってつけられた右目の上の傷と対称的な位置に新たな傷ができた。
相変わらず、アレンは傷だらけだ。こんな傷だらけでは婿に貰ってくれる人がいないかもしれないな。
「き、き、きっと大丈夫ですよ」
なぜエンドローゼがそんなことを言うのだろうか? 少し不思議だが、ちょっとだけ元気が出た。
その時、ドガンと地面が揺れた。
渓谷に大岩が引っ掛かって天井になっている。コストイラはそこに目を付けた。
コストイラは渓谷を利用して上に行く。そこから落ちながら、刀を岩にぶつける。
小さな亀裂が入れば、それで十分。岩は自重に耐えられず、自壊し、グレートドラゴンに降り注いだ。グレートドラゴンは体を持ち上げ、頭を振る。
岩を砕いたコストイラが竜の頭の上に乗る。サメのような笑みを浮かべると、何の躊躇もなく刀を振り下ろした。
グレートドラゴンは首の力だけでそれに耐えてみせる。しかし、その上から追撃の踵落としが繰り出される。
グレートドラゴンの頭が半ばまで地面に埋まった。
グレートドラゴンが動かない。しかし、コストイラは油断しない。シキの踵落としならいざ知らず、コストイラの踵落とし程度ではどうにかなると思っていない。
バシュと右目から手が出てきた。
「えぇ~~えぇ~~~~~?」
呆然とするコストイラの前で、手がブンブンと振られている。徐々に腕が出てきて、もう片方の腕が出てくる。血が濃くて分かりづらいが、両手とともにナイフが握られている。100%シキだろう。
「ぷはぁ」
どこか間抜けた声とともにシキが出てきた。
「倒した」
「中に入って大丈夫なのか?」
グレートドラゴンが立ち上がる。オレンジと黒の混じった煙を見ながらシキに問う。
「さぁ?」
「さぁって」
「大丈夫なの?」
シキの返答に肩を落としていると、アストロが寄ってきた。その後ろにはアレン達が続いている。
下半身をグレートドラゴンの眼窩に突っ込ませた状態のシキに、一同が慌てふためく。コストイラが手を引っ張って出してやる。
勇者はひどく真っ赤になった。
「洗いたい」
「だろうな」
シキが血をポタポタと垂らしながら、ポツリと呟いた。そこにコストイラがぴしゃりと言う。
毎度のように銀の髪を真っ赤に染めている。髪がかなり痛みそうなことをしているが、銀に戻った時には輝きを放っているから不思議だ。エンドローゼあたりが世話を焼いているのかもしれない。
その時、目の前に門が現れた。完全に何かを祀っているタイプの門だ。この先にご神体がある。
ここまでフォンを含めて碌な髪がいなかった。どうせ面倒ごとになる。そんな予感がしてならなかった。
アストロがアレンの顔を覗き込む。
「何があったの?」
「わ、分かりません。突然岩が爆発して、僕の顔を襲って」
アレンが顔を押さえながら悶えている。どこか顔を切ってしまったのかもしれないためか、血が指の隙間から溢れている。
「て、手をど、ど、どどど、ど、どど、どけて下さい! い、いい、痛むかもしれませんが、き、きき、き、傷口を見せて、く、下さい!」
エンドローゼに言われて、痛みを我慢しながら傷を見せる。ドロッと血が溢れてくる。しかも傷が風に触れて、超絶痛い。
「こ、こ、こ、このまま治してだ、だ、だだ、だだ、大丈夫そうですね」
サラによってつけられた右目の上の傷と対称的な位置に新たな傷ができた。
相変わらず、アレンは傷だらけだ。こんな傷だらけでは婿に貰ってくれる人がいないかもしれないな。
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小さな亀裂が入れば、それで十分。岩は自重に耐えられず、自壊し、グレートドラゴンに降り注いだ。グレートドラゴンは体を持ち上げ、頭を振る。
岩を砕いたコストイラが竜の頭の上に乗る。サメのような笑みを浮かべると、何の躊躇もなく刀を振り下ろした。
グレートドラゴンは首の力だけでそれに耐えてみせる。しかし、その上から追撃の踵落としが繰り出される。
グレートドラゴンの頭が半ばまで地面に埋まった。
グレートドラゴンが動かない。しかし、コストイラは油断しない。シキの踵落としならいざ知らず、コストイラの踵落とし程度ではどうにかなると思っていない。
バシュと右目から手が出てきた。
「えぇ~~えぇ~~~~~?」
呆然とするコストイラの前で、手がブンブンと振られている。徐々に腕が出てきて、もう片方の腕が出てくる。血が濃くて分かりづらいが、両手とともにナイフが握られている。100%シキだろう。
「ぷはぁ」
どこか間抜けた声とともにシキが出てきた。
「倒した」
「中に入って大丈夫なのか?」
グレートドラゴンが立ち上がる。オレンジと黒の混じった煙を見ながらシキに問う。
「さぁ?」
「さぁって」
「大丈夫なの?」
シキの返答に肩を落としていると、アストロが寄ってきた。その後ろにはアレン達が続いている。
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「洗いたい」
「だろうな」
シキが血をポタポタと垂らしながら、ポツリと呟いた。そこにコストイラがぴしゃりと言う。
毎度のように銀の髪を真っ赤に染めている。髪がかなり痛みそうなことをしているが、銀に戻った時には輝きを放っているから不思議だ。エンドローゼあたりが世話を焼いているのかもしれない。
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