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31.サディスホユー
11.賑やかな花畑
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カチャリとカップとソーサーがテーブルに置かれる。
円卓のテーブルについているのは月の姫、冥界の女王、原初の魔王、そして、紅の吸血鬼の四人だ。
ここはシラスタ教教祖が所有している花畑。そこにある円卓のテーブルやパラソルは幻想的な風景を演出していた。
『で? 皆で押しかけて、何の用でしょう?』
『ごめんごめん、多忙な王ちゃん。美味しいケーキのレシピ置いて行くから』
『それで許せ、と言うんですか? まぁ、貰いますけど』
あ、貰うんだ、と神聖な女と紅の館の主が思ったが、口には出さなかった。
真祖の姫はテーブルの上のクッキーに手を伸ばし、口に放り込んだ。
「何で私がいるのでしょう? どこか場違いな気がするのですが」
『すべては境界の化け物が悪いので、気にせずに楽しめばいいと思いますよ』
魔眼の祖は茶を楽しんでいる。
『この集会なんだけどさ、最愛の孫ちゃん達の事なんだよ』
『孫の心配をする甘々お婆ちゃん』
『そんなこと言うなよ~』
足をバタバタさせながら月の神が抗議している。985歳児は子供っぽい仕草をして、頬を膨らませている。
『相も変わらず子供っぽい仕草をしますね』
『うぐ!』
最初の超越者の言葉の攻撃力が高く、暴走列車が自身の心臓を押さえて机に突っ伏した。
「で? 全然話進んでいないんだけど?」
『実はもうサディスホユーに着いているんだけどさ。この先、どうしよう』
『どうしよう、とは?』
『このまま異邦人のところに案内、する?』
一同が腕を組み、悩んでしまう。
『現段階での永遠の巫女さんのレベルとはいくつ何ですか?』
『確か980くらいだったと思う』
『勇者達は?』
『多分、勇者が800ちょっと、バラガキも同じくらい。後追い星が800ちょうどくらいで脆い楯が700中盤位。最後の魔女が同じくらい。愛しい児が700ちょうどくらい。不憫が600弱くらいかな』
一同が目を丸くする。
『最後の入信者がそんなに強くなっていたなんて。私より強いし、何なら母親より強くなってない?』
「良人も強くなっていますね。流石です」
『皆さん強いですね。正直驚いています。何かもう追い越されそうですね』
保護者がテーブルに肘を着き、指を組んで、そこに顎を乗せる。
『で? 案内、する?』
『してもいいのでは? その強さがあれば何なら獣の魔神も倒せはせずとも渡り合えるのではないですか?』
『その時は参加しようかな?』
「孫を心配する超絶激甘985歳児」
『いいもん! それでいいもん! それで私の愛する者ちゃんが幸せになれるなら、私は絶望にも喧嘩を売れる!』
『あの人は心が広いから、寛容に許すでしょうね』
『大人と子供』
子供のように頬を膨らませながら、抗議する。そして、引き合いに出された強者の象徴はどこかの土地でくしゃみをした。白髪鬼は心当たりがあるのか、空中を睨みつけ、溜息を吐いた。
『まぁ、私は参加しませんが、邪魔をするつもりもありません。どうぞご勝手に』
『私はレベルが足りないですからねぇ。参加は無理ですね』
「私も無理でしょうね。厄災の獣なんて相手にしたら死んでしまいます」
『分かっているよ。そこまでは期待していない。でも、何かあったらお願い』
暴れん坊が腰を折って丁寧にお願いをした。
『まぁ、我儘姫がお願いするのなら、聞き入れましょう』
『ぬ? 何か今、言い方、変じゃなかった?』
『強引さが特徴の友が言うなら、断れないね』
『あれ? 何か本音が見え隠れしているような』
「(皆がそこまで言うなら)私もあまり仲良くない相手に協力しましょう」
『何でだろう。素直に喜べない』
どこか遊ばれていることに気付いていながらもノッテくれるあたり、遊び人はかなり優しい人なのだろう。
『それじゃ、禍憑きちゃん。よろしくね』
『はい、分かりました』
こうしてお騒がせ主催のパーティは開幕となった。
円卓のテーブルについているのは月の姫、冥界の女王、原初の魔王、そして、紅の吸血鬼の四人だ。
ここはシラスタ教教祖が所有している花畑。そこにある円卓のテーブルやパラソルは幻想的な風景を演出していた。
『で? 皆で押しかけて、何の用でしょう?』
『ごめんごめん、多忙な王ちゃん。美味しいケーキのレシピ置いて行くから』
『それで許せ、と言うんですか? まぁ、貰いますけど』
あ、貰うんだ、と神聖な女と紅の館の主が思ったが、口には出さなかった。
真祖の姫はテーブルの上のクッキーに手を伸ばし、口に放り込んだ。
「何で私がいるのでしょう? どこか場違いな気がするのですが」
『すべては境界の化け物が悪いので、気にせずに楽しめばいいと思いますよ』
魔眼の祖は茶を楽しんでいる。
『この集会なんだけどさ、最愛の孫ちゃん達の事なんだよ』
『孫の心配をする甘々お婆ちゃん』
『そんなこと言うなよ~』
足をバタバタさせながら月の神が抗議している。985歳児は子供っぽい仕草をして、頬を膨らませている。
『相も変わらず子供っぽい仕草をしますね』
『うぐ!』
最初の超越者の言葉の攻撃力が高く、暴走列車が自身の心臓を押さえて机に突っ伏した。
「で? 全然話進んでいないんだけど?」
『実はもうサディスホユーに着いているんだけどさ。この先、どうしよう』
『どうしよう、とは?』
『このまま異邦人のところに案内、する?』
一同が腕を組み、悩んでしまう。
『現段階での永遠の巫女さんのレベルとはいくつ何ですか?』
『確か980くらいだったと思う』
『勇者達は?』
『多分、勇者が800ちょっと、バラガキも同じくらい。後追い星が800ちょうどくらいで脆い楯が700中盤位。最後の魔女が同じくらい。愛しい児が700ちょうどくらい。不憫が600弱くらいかな』
一同が目を丸くする。
『最後の入信者がそんなに強くなっていたなんて。私より強いし、何なら母親より強くなってない?』
「良人も強くなっていますね。流石です」
『皆さん強いですね。正直驚いています。何かもう追い越されそうですね』
保護者がテーブルに肘を着き、指を組んで、そこに顎を乗せる。
『で? 案内、する?』
『してもいいのでは? その強さがあれば何なら獣の魔神も倒せはせずとも渡り合えるのではないですか?』
『その時は参加しようかな?』
「孫を心配する超絶激甘985歳児」
『いいもん! それでいいもん! それで私の愛する者ちゃんが幸せになれるなら、私は絶望にも喧嘩を売れる!』
『あの人は心が広いから、寛容に許すでしょうね』
『大人と子供』
子供のように頬を膨らませながら、抗議する。そして、引き合いに出された強者の象徴はどこかの土地でくしゃみをした。白髪鬼は心当たりがあるのか、空中を睨みつけ、溜息を吐いた。
『まぁ、私は参加しませんが、邪魔をするつもりもありません。どうぞご勝手に』
『私はレベルが足りないですからねぇ。参加は無理ですね』
「私も無理でしょうね。厄災の獣なんて相手にしたら死んでしまいます」
『分かっているよ。そこまでは期待していない。でも、何かあったらお願い』
暴れん坊が腰を折って丁寧にお願いをした。
『まぁ、我儘姫がお願いするのなら、聞き入れましょう』
『ぬ? 何か今、言い方、変じゃなかった?』
『強引さが特徴の友が言うなら、断れないね』
『あれ? 何か本音が見え隠れしているような』
「(皆がそこまで言うなら)私もあまり仲良くない相手に協力しましょう」
『何でだろう。素直に喜べない』
どこか遊ばれていることに気付いていながらもノッテくれるあたり、遊び人はかなり優しい人なのだろう。
『それじゃ、禍憑きちゃん。よろしくね』
『はい、分かりました』
こうしてお騒がせ主催のパーティは開幕となった。
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