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19 ー星ー
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普段、この建物と庭からは出られない。出られたのは、宴の時だけだ。
今日もまた、そのために出なければならないのかと思った。
いつも衛兵が守る扉の前を通り過ぎ、理音は別の部屋に案内された。
あの場所から出たからか、服はこちらの服を着せられたのだが。
お局の彼女は、笑顔のまま脅してくる。
袖を通すまで動きません。の攻撃を受けて、渋々服を着替えた。
ただし、この前のように派手で重くて、頭が痛くなるようなほどのものは、髪に盛られていない。
とは言え、髪も化粧もしっかり整えられて、服の重ね着も数枚行なったので、重いは重いのだが。
お局の彼女の名は、ツワだそうだ。ツワさんと呼ぶことにした。
ツワさんは理音が絵に描いて、フォーエンから名を教えてもらった。
女の人をたくさん描いて、失礼だが一人だけふっくらした身長の低い女を描くと、フォーエンは間髪入れずツワと言った。
四阿を去る時に彼女の名を呼び、理音の名を彼女に教えていたので間違いない。
そのツワに連れられて来た部屋だが、間違えても宴は始まりそうになかった。
一つの部屋に、机と椅子。そして大量の本。嫌な予感しかしない。
席に着くと、フォーエンが入ってきた。そして、彼の後ろに重なった本を抱える従者が一人、二人。どさりと本を机の上に置いてくれる。
「リオン、…」
理音の後は呪文である。当然である。名前がわかっただけだ。
フォーエンは何か言いながら本を開いた。そしてタブレットを出せと言ってくる。
彼は理音の名前と、スマフォとタブレットは覚えた。なのでタブレットと言われれば、出せと言う意味だとわかる。
肌身離さず持っているリュックからタブレットを取り出すと、フォーエンはそれを使うわけではなく、本を開いて、指差して何かを言いはじめた。
よくわからない。
彼が何をやろうとしているのかが、理音には理解できなかった。
しかし、指をびしっと本の上に置いてくる。開いたページの、それを指差しているのはわかった。
そうして言った。
「ウーゴ」
うん。ウーゴ。
それはイラストだったが、何なのかはすぐにわかった。
あの大木だ。
枝に葉も花もない。天井にはやはり星のようなものが描かれている。あれは星で間違いないのだろう。
「ウーゴって言うの?」
そして次だ。空から星が流れている。他の星より幾分大きい。大きさから彗星だろう。
「ディーアティータエルウラル」
「それ、何の呪文?彗星の名前?」
フォーエンは気にせず進めた。
彗星が流れて、花が枯れた絵、それから人々が倒れている絵。不吉な絵だ。
数々の不吉な絵と彗星と、大木。関係あり気に話されて、よくない話だとはわかった。
けれど、これを自分に説明する理由はわからない。
「彗星が不吉ってこと?天体ショーなんて、古い時代とかいつでも不吉だもんね。じゃあさ、これ見たら不吉になんの?」
星好きとしては黙っていられない。流れ星は自分にとっても不吉だが、この美しい流星群を見てもそう言えるのか。
保存してあるムービーを開いて再生する。
それは天文台の望遠鏡で撮った映像だ。先輩のつてでもらったものである。海外の流星群を撮ったもので、空の暗さは星の瞬きによって、まるで作り物のように美しかった。
これを可視で見られたら最高だ。
「ふたご座流星群だよ!」
それは秒数を早めにした映像で、流星群の早さと多さは一秒の割合では全く違うものになってしまうのだが、だからこそ迫力のある映像だった。
フォーエンは映像に目を奪われていた。三分ほどの映像だが、その間にいくつもの星が流れてくる。
「きれいでしょー。本物の映像だよ。CGじゃないよ。他にもあるよ。ペルセウス流星群」
流星群は不吉の予兆ではない。払拭するためにも美しい流星群の映像を見せてやろうと、持っていた映像をいくつも見せた。
いくつも持っているのである。別の場所や、別の年のものも、いくつも持っていた。
「あとねー、あとねー、月蝕もあるよ。しかも皆既月蝕」
これは自分で撮ったものだ。こちらに来て撮ったものではなく、家で撮ったものであまり映像はよくない。だが、しっかり皆既月食になるまで撮っている。
「いいでしょー」
不吉払拭を忘れ、自慢大会のように映像を見せて理音は満足した。満面の笑顔で終了する。
「あ、待って待って、あとね、これとかすごいよ。国際宇宙ステーションだよ。火の玉なの、すごいの」
見た時は、何て物が空を落ちてきているのかと思った。
初めは隕石かと考えたけれど、あまりに遅いその動きに、隕石ではないと気づいた。
調べたところ、地球を軌道している国際宇宙ステーションだったのだ。そうしてある一定の時間を持って、同じ時間に見られることがわかった。
軌道が同じなのだから、見られる時間は決まっている。
あれを見つけるのは好きだった。ロマンを感じた。それで学校から撮ったのだ。邪魔する建物も少なくて綺麗に撮れている。
「すごいでしょー?」
自慢気に見せて問うと、フォーエンは腕を組んで黙り込んだ。視線はタブレットの国際宇宙ステーションに注がれているが、あまりいい顔をしていない。
「すごくない?」顔を覗き込んでみる。
彼らにとって不吉の予兆であるのに、あまりに見せすぎただろうか。
間を置いて発せられた呪文は短いものだった。
フォーエンは顔を上げて呪文を唱えると、タブレットに触れてもう一度流そうとする。
「どれ?これ?一番きれいなの」
最初に見せた、ふたご座流星群の映像を再生する。これでよかったらしい。フォーエンはそのまま映像に見入っている。
「きれいでしょ。これねー、もらったの。ほんとはもっとゆっくり流れるんだよ」
言葉も通じないのに、つい説明したくなる。
自分もこんな流星群を見てみたい。地元で見られるものではないので、まだその機会はなかった。
けれどふと思う。
あの夜、それらしきものを見た。流星群の予定なんてなかったのに。
「リオン」
「はい!」
不意に呼ばれてよい返事をすると、フォーエンは瞬間放心した。そして小さく吹き出した。
「え、今、私のこと呼んだんじゃないの?」
その笑いを隠すように口元へ手を添えると、それを外した時には真顔に直っていた。後ろにいた従者に別の本を持ってこさせる。
渡されたのはどうやら星の本のようだった。文字はもちろん読めないが、星の位置やイラストが載っている。
「へー、ほー、ふーん、ねえ、これって今見れるのどこなの?今、私ね、星見表作ってるの、合わせればわかるかな」
実は夜中、星の位置を絵にしていたのだ。いつも同じ時間に、どこに何の星がどの空に見えるのか、記していた。そのデータを開きながら本をめくる。
「あ、これだ。これだよね。今この時期ってここじゃない?違う?」
言わんとしていることはフォーエンにわかったようだ。小さく頷く姿を見て、途端に嬉しくなった。
気分が高揚するのを隠せない。満面の笑みを浮かべて本を眺めた。
さすがにしっかりと星が描かれている。どの時代でも星は神秘なものだ。ここでも同じなのだろう。
渡された本はいくつもあって、文字が読めないのが残念だが、イラストがあるだけでなんとなく読めてくる。
「リオン」
フォーエンはすぐに人の名を呼ぶ。これが一番、理音が彼に注目する方法だからだ。
タブレットに触れると、何かを書く動作をする。お絵描きアプリの出番だ。
そうして、どさりと本が置かれた。
「ん?」
開かれたページは物と文字が描かれたもの。しかも大きく。
「ね。これ子供用」
言うなれば絵本だろうか。
指をさし、呪文。
「ん?」
更に同じ呪文。
嫌な予感がした。
言葉を覚えろと言ってきているのだ。いや、覚えた方がいいに決まっているが。
物や生き物であればイラストで覚えられるだろうけれど、文法までは無理だろう。辞書がないのに、難しいにもほどがある。
けれど、フォーエンは覚えさせる気だ。
指でトントン音を立てつつ、同じ呪文を唱え続ける。
「うえー。もー、お勉強タイムー。もう一回言って、今書くからー」
お絵描きアプリは理音が書き記すために起動させたのだ。なんと言う使い方をさせるのか。さすが習得が趣味のフォーエンである。
その教科書自分にくれれば、直接ひらがなふってやるのに、と言いたいが、こちらは印刷なんてものはないだろうし、直接教科書に文字を書くのはまずかろう。
なので写真を撮って、その上から書き足した。
机→ダン、と書いたり。それがいつまで続くのかと思えば、フォーエンが退出した後も続いた。ツワが教えてくれて、最終的にそのまま夕飯前まで続いたのだ。
今日もまた、そのために出なければならないのかと思った。
いつも衛兵が守る扉の前を通り過ぎ、理音は別の部屋に案内された。
あの場所から出たからか、服はこちらの服を着せられたのだが。
お局の彼女は、笑顔のまま脅してくる。
袖を通すまで動きません。の攻撃を受けて、渋々服を着替えた。
ただし、この前のように派手で重くて、頭が痛くなるようなほどのものは、髪に盛られていない。
とは言え、髪も化粧もしっかり整えられて、服の重ね着も数枚行なったので、重いは重いのだが。
お局の彼女の名は、ツワだそうだ。ツワさんと呼ぶことにした。
ツワさんは理音が絵に描いて、フォーエンから名を教えてもらった。
女の人をたくさん描いて、失礼だが一人だけふっくらした身長の低い女を描くと、フォーエンは間髪入れずツワと言った。
四阿を去る時に彼女の名を呼び、理音の名を彼女に教えていたので間違いない。
そのツワに連れられて来た部屋だが、間違えても宴は始まりそうになかった。
一つの部屋に、机と椅子。そして大量の本。嫌な予感しかしない。
席に着くと、フォーエンが入ってきた。そして、彼の後ろに重なった本を抱える従者が一人、二人。どさりと本を机の上に置いてくれる。
「リオン、…」
理音の後は呪文である。当然である。名前がわかっただけだ。
フォーエンは何か言いながら本を開いた。そしてタブレットを出せと言ってくる。
彼は理音の名前と、スマフォとタブレットは覚えた。なのでタブレットと言われれば、出せと言う意味だとわかる。
肌身離さず持っているリュックからタブレットを取り出すと、フォーエンはそれを使うわけではなく、本を開いて、指差して何かを言いはじめた。
よくわからない。
彼が何をやろうとしているのかが、理音には理解できなかった。
しかし、指をびしっと本の上に置いてくる。開いたページの、それを指差しているのはわかった。
そうして言った。
「ウーゴ」
うん。ウーゴ。
それはイラストだったが、何なのかはすぐにわかった。
あの大木だ。
枝に葉も花もない。天井にはやはり星のようなものが描かれている。あれは星で間違いないのだろう。
「ウーゴって言うの?」
そして次だ。空から星が流れている。他の星より幾分大きい。大きさから彗星だろう。
「ディーアティータエルウラル」
「それ、何の呪文?彗星の名前?」
フォーエンは気にせず進めた。
彗星が流れて、花が枯れた絵、それから人々が倒れている絵。不吉な絵だ。
数々の不吉な絵と彗星と、大木。関係あり気に話されて、よくない話だとはわかった。
けれど、これを自分に説明する理由はわからない。
「彗星が不吉ってこと?天体ショーなんて、古い時代とかいつでも不吉だもんね。じゃあさ、これ見たら不吉になんの?」
星好きとしては黙っていられない。流れ星は自分にとっても不吉だが、この美しい流星群を見てもそう言えるのか。
保存してあるムービーを開いて再生する。
それは天文台の望遠鏡で撮った映像だ。先輩のつてでもらったものである。海外の流星群を撮ったもので、空の暗さは星の瞬きによって、まるで作り物のように美しかった。
これを可視で見られたら最高だ。
「ふたご座流星群だよ!」
それは秒数を早めにした映像で、流星群の早さと多さは一秒の割合では全く違うものになってしまうのだが、だからこそ迫力のある映像だった。
フォーエンは映像に目を奪われていた。三分ほどの映像だが、その間にいくつもの星が流れてくる。
「きれいでしょー。本物の映像だよ。CGじゃないよ。他にもあるよ。ペルセウス流星群」
流星群は不吉の予兆ではない。払拭するためにも美しい流星群の映像を見せてやろうと、持っていた映像をいくつも見せた。
いくつも持っているのである。別の場所や、別の年のものも、いくつも持っていた。
「あとねー、あとねー、月蝕もあるよ。しかも皆既月蝕」
これは自分で撮ったものだ。こちらに来て撮ったものではなく、家で撮ったものであまり映像はよくない。だが、しっかり皆既月食になるまで撮っている。
「いいでしょー」
不吉払拭を忘れ、自慢大会のように映像を見せて理音は満足した。満面の笑顔で終了する。
「あ、待って待って、あとね、これとかすごいよ。国際宇宙ステーションだよ。火の玉なの、すごいの」
見た時は、何て物が空を落ちてきているのかと思った。
初めは隕石かと考えたけれど、あまりに遅いその動きに、隕石ではないと気づいた。
調べたところ、地球を軌道している国際宇宙ステーションだったのだ。そうしてある一定の時間を持って、同じ時間に見られることがわかった。
軌道が同じなのだから、見られる時間は決まっている。
あれを見つけるのは好きだった。ロマンを感じた。それで学校から撮ったのだ。邪魔する建物も少なくて綺麗に撮れている。
「すごいでしょー?」
自慢気に見せて問うと、フォーエンは腕を組んで黙り込んだ。視線はタブレットの国際宇宙ステーションに注がれているが、あまりいい顔をしていない。
「すごくない?」顔を覗き込んでみる。
彼らにとって不吉の予兆であるのに、あまりに見せすぎただろうか。
間を置いて発せられた呪文は短いものだった。
フォーエンは顔を上げて呪文を唱えると、タブレットに触れてもう一度流そうとする。
「どれ?これ?一番きれいなの」
最初に見せた、ふたご座流星群の映像を再生する。これでよかったらしい。フォーエンはそのまま映像に見入っている。
「きれいでしょ。これねー、もらったの。ほんとはもっとゆっくり流れるんだよ」
言葉も通じないのに、つい説明したくなる。
自分もこんな流星群を見てみたい。地元で見られるものではないので、まだその機会はなかった。
けれどふと思う。
あの夜、それらしきものを見た。流星群の予定なんてなかったのに。
「リオン」
「はい!」
不意に呼ばれてよい返事をすると、フォーエンは瞬間放心した。そして小さく吹き出した。
「え、今、私のこと呼んだんじゃないの?」
その笑いを隠すように口元へ手を添えると、それを外した時には真顔に直っていた。後ろにいた従者に別の本を持ってこさせる。
渡されたのはどうやら星の本のようだった。文字はもちろん読めないが、星の位置やイラストが載っている。
「へー、ほー、ふーん、ねえ、これって今見れるのどこなの?今、私ね、星見表作ってるの、合わせればわかるかな」
実は夜中、星の位置を絵にしていたのだ。いつも同じ時間に、どこに何の星がどの空に見えるのか、記していた。そのデータを開きながら本をめくる。
「あ、これだ。これだよね。今この時期ってここじゃない?違う?」
言わんとしていることはフォーエンにわかったようだ。小さく頷く姿を見て、途端に嬉しくなった。
気分が高揚するのを隠せない。満面の笑みを浮かべて本を眺めた。
さすがにしっかりと星が描かれている。どの時代でも星は神秘なものだ。ここでも同じなのだろう。
渡された本はいくつもあって、文字が読めないのが残念だが、イラストがあるだけでなんとなく読めてくる。
「リオン」
フォーエンはすぐに人の名を呼ぶ。これが一番、理音が彼に注目する方法だからだ。
タブレットに触れると、何かを書く動作をする。お絵描きアプリの出番だ。
そうして、どさりと本が置かれた。
「ん?」
開かれたページは物と文字が描かれたもの。しかも大きく。
「ね。これ子供用」
言うなれば絵本だろうか。
指をさし、呪文。
「ん?」
更に同じ呪文。
嫌な予感がした。
言葉を覚えろと言ってきているのだ。いや、覚えた方がいいに決まっているが。
物や生き物であればイラストで覚えられるだろうけれど、文法までは無理だろう。辞書がないのに、難しいにもほどがある。
けれど、フォーエンは覚えさせる気だ。
指でトントン音を立てつつ、同じ呪文を唱え続ける。
「うえー。もー、お勉強タイムー。もう一回言って、今書くからー」
お絵描きアプリは理音が書き記すために起動させたのだ。なんと言う使い方をさせるのか。さすが習得が趣味のフォーエンである。
その教科書自分にくれれば、直接ひらがなふってやるのに、と言いたいが、こちらは印刷なんてものはないだろうし、直接教科書に文字を書くのはまずかろう。
なので写真を撮って、その上から書き足した。
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