103 / 244
103 ー意味ー
しおりを挟む
「まだ、部屋帰んないでいいの?」
「ああ」
「じゃあ、これやろ。オセロ!眠気覚ましに!ゲームの仕方教えるから」
ノートパソコンにはゲームが大量に入っている。インターネットに繋げないでできるゲームもいくつか入っていた。これは対戦ができるし説明するのも楽なゲームで、手取り早く時間が稼げる。
フォーエンが部屋に戻らないのは、囮として理音を使うには通う時間が短すぎるからだろう。皆が寝静まった頃に戻るのかもしれない。そうであればゲームの一回二回はできる。
オセロのやり方を教えれば、フォーエンは興味深そうに画面を眺めた。白と黒の石を置けば逆の色になることにも興味津々なのである。
そういえばこういったCGは見せたことがなかった。そのため色を変更させるのに、フォーエンは自分の頭を駆使してきた。
ルールを覚えれば、やり方なぞ簡単なのである。
「うそ、負けた」
角を取った方がいいとか、相手の駒も読むんだよとか、適当なアドバイスをしただけなのに負けた。ルールが簡単なので、フォーエンにかかれば楽勝らしい。
「お前が弱いんだろう」
毒舌は忘れない辺り、フォーエンだ。
「いやいや、気抜いちゃっただけだから。次は勝つから」
「単純な盤上遊戯だな。わかりやすいが深い」
老若男女ができるゲームだ。フォーエンも気に入ったか、進んで駒を進めてくる。
これはよい時間つぶしになるかも。
「もう負けた!」
「お前、弱すぎるな」
初心者に弱者呼ばわりされるとは。頭の回転が早いので、先を読む力が強いのかもしれない。
AIに相手を任せて、その対局を眺めることにした。しかしレベル設定が低いせいか、楽に勝ってしまう。なので最高レベルにしてみせる。それでやっと盤上がゆっくりと進み始めた。先ほどまでは考える暇なしにぱちぱちうっていたわけだが。
フォーエンとAIのオセロ対局は、フォーエンの暇つぶしになるようだった。時折フォーエンが目を眇める。
考えてる、考えてる。
理音と先ほど戦った顔なんて澄ましたものだった。相手にもならないといったところか。腹立つ。
あとでパズルゲームでもやらせてみようか。それならば自分の方が勝てるだろう。さすがに勝ちたい。
これからたまにこうやって、夜に時間を潰さなければならなくなるのだろう。
他のゲームは何があったか考えながら盤上を見ていると、時間も時間のためうとうととしてきた。
フォーエンはもう二戦目に入っている。先ほどAIに負けたので悔しいのだろう。
時間は大丈夫なのだろうか。
もうとっくに次の日に入っている。
けれど、帰ろうとしない。
フォーエンがここに来て、誰かが迎えに来ることはまずない。あるとしたら、何か大切な有事があるくらいだろう。
前に一度人が呼びにきたことはあったが、たった一度だけだった。他に誰かが来たことはない。
フォーエンが自分で帰ろうとしない限りは。
この時間までいる理由。
「あ」
声に出すと、フォーエンが顔をこちらに向けた。
「フォーエン、眠くなったら、そこのベッド使いな」
「ベッド?」
ベッド通じない。
「えーっと、寝るとこ。寝台?明日起きれなくなると困るから、もう寝たら」
フォーエンが不機嫌なわけだ。囮のためにわざわざここに来るのだから。
この時間にフォーエンがいる理由を、すぐに考えればよかった。
通うにも理由がある。
このレイセン宮に、フォーエンの相手がいるのだと思わせるためのものだ。
それが昼来られなくなったら、夜に来るしかない。夜来るならば、次の日までそこにいるだろうが。
なぜ気づかなかったのだろう。
いつも世間話のような何でもないことばかり話して、しばらくすれば帰るので、気にもしなかった。気づかなかったら、ずっとゲームをしていたかもしれない。
そんなことで徹夜などしてどうするのだ。
「それ、寝台まで持ってっていいから。そっちでやりな。ほら立って、移動移動」
フォーエンからノートパソコンを取り上げて、寝台に投げ捨てると、後ろからついてきたフォーエンを部屋に押し込めた。
「おやすみ」
扉を閉めて、フォーエンを寝室に閉じ込める。
早く言えばいいのに。言わないところを見ると、言いたくないし気づかれたくないしで、眠いのも我慢するつもりだったのだろうか。
フォーエンが自分に興味がないくらい、わかっている。
だったら、命令でもすればいいのに。
寝台は使うから外に出ていろとか、何でもいいからここで時間を潰す必要があると言えばいいのだ。自分は雇われの身で、それを拒否することなどない。
部屋を別に用意しないということは、このレイセン宮にいる人間にも、それは知られたくないのだろう。
ツワから何か聞いたのか問うてきたことを考えれば、ツワは知っているのかもしれないが、多分それは彼女だけだ。
それならば、自分はこの部屋で、長椅子でも使って眠るのが妥当だろう。
長椅子のクッションを枕がわりにして、羽織りを毛布がわりにするしかない。
広げていたタブレットをしまって、スマフォのアラームを設定し直す。朝方鐘は鳴るのだが、慣れてくると気づけないのだ。
今日は特に眠るのが遅いので、起きれる自信がない。
「別に、傷ついたりしない」
小さな呟きは、自分の耳にも届かない。
ここにいるのは一時だ。自分は帰り、元の生活に戻る。
一喜一憂しても意味はない。
意味はないのだ。
フォーエンは今後、また夜に来ることになる。ツワに何か掛ける物を用意してもらった方がいいかもな、と考えながら目をつぶって少し経てば、すぐに眠気が来た。
どちらかと言えば図太い方に入るので、案外床の方が寝返りを自由に打てて眠れるかもしれない。
ただ、羽織では掛物としては少し薄く、肌寒かった。
どこからか入ってきた風に、寒さで羽織を引き寄せると、それがばさりと浮いた。
否、自分が浮いて、羽織を置いていった。
「な、何!」
目の前に見えた濃紺の瞳は、月の明かりに映し出され、まるで地球のように青く澄んで見えた。フォーエンの白皙の肌は一層白く、その表情は雪の女王のように凍えそうなほど美しい。
魅入られる。そんな言葉が頭に浮かんだ。
長椅子から剥がして、細腕のくせに理音を軽々と運ぶと、フォーエンは理音を寝台に放り投げた。
「あだっ」
抱きかかえられておろされたベッドの上、優しくおろされずに転がされて、勢い余ってベッドで一回跳ねた。
転がった理音を押しやって、フォーエンは横になると、無言で背を向けてしまった。
壁際に追いやられた理音を放置して、そのまま眠る気だと、理音の下にある掛物を引っ張る。それで更に転がった。
ここで眠れと言うことだろうが、いやいや、それはダメだろう。しかも本人、相当不機嫌である。
月の光のせいで鋭さを残したわけではあるまい。理由はよくわからないが、とにかくご機嫌が底の方にある。
「私、長椅子で平気だけど」
一応言ってみた。が、背を向けたままのフォーエンは、無論シカトだ。
嫌で怒っているくせにここで眠れとか、全くもって意味がわからない。
夜ここに来るのが嫌で不機嫌だったのではないのだろうか。言葉に出してくれないものだから、色々通じないことが多すぎる。
言ってくれなければわからないのだが、それを口にするほどプライドは低くなく、孤高の皇帝陛下様である。この場で理由が話されることはないだろう。
短い付き合いなのにそれがわかってしまっているので、ここは言う通りにするしかない。
「私、寝相悪いから、蹴るかもよ」
ベッドはキングサイズで、一回転しようと転げ落ちたりはしないが、寝返りをうちすぎてパンチか蹴りは入れそうな予感がする。
しかも一度眠れば起きないと思うので、やりっ放しで気づかないだろう。念のためその申告はしておく。
「蹴り返すからいい」
そうきたか。ならば気にしないでいいだろう。掛物の端をもらって、壁側に向いて寝転がる。
ベッドの上は広いので、大の字で寝ない限りは攻撃したりしないと思うのだ。なので、できるだけ端に行った。
寝言でも言えば聞こえるかもしれないが、そこは眠っているので聞こえないと思うことにしよう。
同じベッドで眠るのは避けたいのが、正直な心だった。
緊張するのと、嬉しいような気もするのも反面、複雑な気持ちと、こんなところにいてもと言う虚無感。それから、小河原への罪悪感。
言い訳がましく、仕方がなく、とでも言うのだろうか。
小河原の気持ちを考えると、居心地が悪かった。
そんなことを考えつつ、やはり図太い神経の持ち主である理音が寝入るのは、とても早かった。
「ああ」
「じゃあ、これやろ。オセロ!眠気覚ましに!ゲームの仕方教えるから」
ノートパソコンにはゲームが大量に入っている。インターネットに繋げないでできるゲームもいくつか入っていた。これは対戦ができるし説明するのも楽なゲームで、手取り早く時間が稼げる。
フォーエンが部屋に戻らないのは、囮として理音を使うには通う時間が短すぎるからだろう。皆が寝静まった頃に戻るのかもしれない。そうであればゲームの一回二回はできる。
オセロのやり方を教えれば、フォーエンは興味深そうに画面を眺めた。白と黒の石を置けば逆の色になることにも興味津々なのである。
そういえばこういったCGは見せたことがなかった。そのため色を変更させるのに、フォーエンは自分の頭を駆使してきた。
ルールを覚えれば、やり方なぞ簡単なのである。
「うそ、負けた」
角を取った方がいいとか、相手の駒も読むんだよとか、適当なアドバイスをしただけなのに負けた。ルールが簡単なので、フォーエンにかかれば楽勝らしい。
「お前が弱いんだろう」
毒舌は忘れない辺り、フォーエンだ。
「いやいや、気抜いちゃっただけだから。次は勝つから」
「単純な盤上遊戯だな。わかりやすいが深い」
老若男女ができるゲームだ。フォーエンも気に入ったか、進んで駒を進めてくる。
これはよい時間つぶしになるかも。
「もう負けた!」
「お前、弱すぎるな」
初心者に弱者呼ばわりされるとは。頭の回転が早いので、先を読む力が強いのかもしれない。
AIに相手を任せて、その対局を眺めることにした。しかしレベル設定が低いせいか、楽に勝ってしまう。なので最高レベルにしてみせる。それでやっと盤上がゆっくりと進み始めた。先ほどまでは考える暇なしにぱちぱちうっていたわけだが。
フォーエンとAIのオセロ対局は、フォーエンの暇つぶしになるようだった。時折フォーエンが目を眇める。
考えてる、考えてる。
理音と先ほど戦った顔なんて澄ましたものだった。相手にもならないといったところか。腹立つ。
あとでパズルゲームでもやらせてみようか。それならば自分の方が勝てるだろう。さすがに勝ちたい。
これからたまにこうやって、夜に時間を潰さなければならなくなるのだろう。
他のゲームは何があったか考えながら盤上を見ていると、時間も時間のためうとうととしてきた。
フォーエンはもう二戦目に入っている。先ほどAIに負けたので悔しいのだろう。
時間は大丈夫なのだろうか。
もうとっくに次の日に入っている。
けれど、帰ろうとしない。
フォーエンがここに来て、誰かが迎えに来ることはまずない。あるとしたら、何か大切な有事があるくらいだろう。
前に一度人が呼びにきたことはあったが、たった一度だけだった。他に誰かが来たことはない。
フォーエンが自分で帰ろうとしない限りは。
この時間までいる理由。
「あ」
声に出すと、フォーエンが顔をこちらに向けた。
「フォーエン、眠くなったら、そこのベッド使いな」
「ベッド?」
ベッド通じない。
「えーっと、寝るとこ。寝台?明日起きれなくなると困るから、もう寝たら」
フォーエンが不機嫌なわけだ。囮のためにわざわざここに来るのだから。
この時間にフォーエンがいる理由を、すぐに考えればよかった。
通うにも理由がある。
このレイセン宮に、フォーエンの相手がいるのだと思わせるためのものだ。
それが昼来られなくなったら、夜に来るしかない。夜来るならば、次の日までそこにいるだろうが。
なぜ気づかなかったのだろう。
いつも世間話のような何でもないことばかり話して、しばらくすれば帰るので、気にもしなかった。気づかなかったら、ずっとゲームをしていたかもしれない。
そんなことで徹夜などしてどうするのだ。
「それ、寝台まで持ってっていいから。そっちでやりな。ほら立って、移動移動」
フォーエンからノートパソコンを取り上げて、寝台に投げ捨てると、後ろからついてきたフォーエンを部屋に押し込めた。
「おやすみ」
扉を閉めて、フォーエンを寝室に閉じ込める。
早く言えばいいのに。言わないところを見ると、言いたくないし気づかれたくないしで、眠いのも我慢するつもりだったのだろうか。
フォーエンが自分に興味がないくらい、わかっている。
だったら、命令でもすればいいのに。
寝台は使うから外に出ていろとか、何でもいいからここで時間を潰す必要があると言えばいいのだ。自分は雇われの身で、それを拒否することなどない。
部屋を別に用意しないということは、このレイセン宮にいる人間にも、それは知られたくないのだろう。
ツワから何か聞いたのか問うてきたことを考えれば、ツワは知っているのかもしれないが、多分それは彼女だけだ。
それならば、自分はこの部屋で、長椅子でも使って眠るのが妥当だろう。
長椅子のクッションを枕がわりにして、羽織りを毛布がわりにするしかない。
広げていたタブレットをしまって、スマフォのアラームを設定し直す。朝方鐘は鳴るのだが、慣れてくると気づけないのだ。
今日は特に眠るのが遅いので、起きれる自信がない。
「別に、傷ついたりしない」
小さな呟きは、自分の耳にも届かない。
ここにいるのは一時だ。自分は帰り、元の生活に戻る。
一喜一憂しても意味はない。
意味はないのだ。
フォーエンは今後、また夜に来ることになる。ツワに何か掛ける物を用意してもらった方がいいかもな、と考えながら目をつぶって少し経てば、すぐに眠気が来た。
どちらかと言えば図太い方に入るので、案外床の方が寝返りを自由に打てて眠れるかもしれない。
ただ、羽織では掛物としては少し薄く、肌寒かった。
どこからか入ってきた風に、寒さで羽織を引き寄せると、それがばさりと浮いた。
否、自分が浮いて、羽織を置いていった。
「な、何!」
目の前に見えた濃紺の瞳は、月の明かりに映し出され、まるで地球のように青く澄んで見えた。フォーエンの白皙の肌は一層白く、その表情は雪の女王のように凍えそうなほど美しい。
魅入られる。そんな言葉が頭に浮かんだ。
長椅子から剥がして、細腕のくせに理音を軽々と運ぶと、フォーエンは理音を寝台に放り投げた。
「あだっ」
抱きかかえられておろされたベッドの上、優しくおろされずに転がされて、勢い余ってベッドで一回跳ねた。
転がった理音を押しやって、フォーエンは横になると、無言で背を向けてしまった。
壁際に追いやられた理音を放置して、そのまま眠る気だと、理音の下にある掛物を引っ張る。それで更に転がった。
ここで眠れと言うことだろうが、いやいや、それはダメだろう。しかも本人、相当不機嫌である。
月の光のせいで鋭さを残したわけではあるまい。理由はよくわからないが、とにかくご機嫌が底の方にある。
「私、長椅子で平気だけど」
一応言ってみた。が、背を向けたままのフォーエンは、無論シカトだ。
嫌で怒っているくせにここで眠れとか、全くもって意味がわからない。
夜ここに来るのが嫌で不機嫌だったのではないのだろうか。言葉に出してくれないものだから、色々通じないことが多すぎる。
言ってくれなければわからないのだが、それを口にするほどプライドは低くなく、孤高の皇帝陛下様である。この場で理由が話されることはないだろう。
短い付き合いなのにそれがわかってしまっているので、ここは言う通りにするしかない。
「私、寝相悪いから、蹴るかもよ」
ベッドはキングサイズで、一回転しようと転げ落ちたりはしないが、寝返りをうちすぎてパンチか蹴りは入れそうな予感がする。
しかも一度眠れば起きないと思うので、やりっ放しで気づかないだろう。念のためその申告はしておく。
「蹴り返すからいい」
そうきたか。ならば気にしないでいいだろう。掛物の端をもらって、壁側に向いて寝転がる。
ベッドの上は広いので、大の字で寝ない限りは攻撃したりしないと思うのだ。なので、できるだけ端に行った。
寝言でも言えば聞こえるかもしれないが、そこは眠っているので聞こえないと思うことにしよう。
同じベッドで眠るのは避けたいのが、正直な心だった。
緊張するのと、嬉しいような気もするのも反面、複雑な気持ちと、こんなところにいてもと言う虚無感。それから、小河原への罪悪感。
言い訳がましく、仕方がなく、とでも言うのだろうか。
小河原の気持ちを考えると、居心地が悪かった。
そんなことを考えつつ、やはり図太い神経の持ち主である理音が寝入るのは、とても早かった。
1
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
冷徹公爵の誤解された花嫁
柴田はつみ
恋愛
片思いしていた冷徹公爵から求婚された令嬢。幸せの絶頂にあった彼女を打ち砕いたのは、舞踏会で耳にした「地味女…」という言葉だった。望まれぬ花嫁としての結婚に、彼女は一年だけ妻を務めた後、離縁する決意を固める。
冷たくも美しい公爵。誤解とすれ違いを繰り返す日々の中、令嬢は揺れる心を抑え込もうとするが――。
一年後、彼女が選ぶのは別れか、それとも永遠の契約か。
異世界に行った、そのあとで。
神宮寺 あおい
恋愛
新海なつめ三十五歳。
ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。
当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。
おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。
いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。
『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』
そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。
そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる