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122 ー怒りー
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窓は正方形で、人が一人通り抜けられるくらいの小さな窓だ。
そこに格子がはめてあるのだが、格子の太さは親指一本分ほどだろうか。さほど太くない。
その手前には、雨を避けるための薄い木でできたブラインドがある。ブラインドは簡単に壊せるだろうが、後ろの格子をどこまで壊せるかだった。
運良く木でできた箱がいくつかあったので、それを重ねて階段のようにし、窓に手が届くくらいまで上れるようにした。これ以上重ねるのはバランスが悪く難しい。それに乗せられる箱もなかった。
地面から窓の高さは二メートル以上はあるだろう。これで外側に降りるとしたら、部屋の中の地面と外からの地面では基礎がある分高さが違うため、もっと高所になるはずだった。
ブラインドは力技で壊せる。
理音は着物の帯を取るとそれを拳に巻いて、そのまま叩きつけた。ばきりと音を出したが、簡単にそれは壊れた。竹のような素材でできているか、折れ方が鋭い。触れれば簡単に刺さってしまう。それを丁寧に布を使って外し、地面へと払った。
次は格子である。
円柱の木を折ってしまえば、はめられた枠から外すことができる。それならば簡単だった。
だがしかし、
「リオン?」
箱の上できょろきょろと辺りを見回す理音を、セイリンが怪訝な顔で問うた。簡単にブラインドを壊したくせに、理音が急に動きを止めたので不思議に思ったのだろう。
「長くて太い頑丈な棒、ないかな」
「棒?そうだな…」
セイリンは倉庫をぐるりと一周する。理音も降りて辺りを探した。うろうろする二人に今度はハルイも混ざる。
「何に使うんだよ」
「棒を使って、格子を壊すんだけど」
説明にならない説明に、ハルイは大きく眉を潜める。
「この書類、使っちゃおうかな」
手に取った書類は薄い木の札を繋げたものだ。巻き簾のように木を紐で編んで繋げてある。そこに文字が書いてあるのだが、巻いてしまえばそこそこ強度のある棒にはなる。
「だから、何に使うんだよ」
「布を巻いて、テコの原理で格子を折るの」
「てこのげんり?」
「これ、壊したら怒られるかな?」
「怒られんだろ…」
手に持った木札の書類、木簡を理音は握りしめて強度を確かめる。
壊れたとしても折れるくらいなので、粉々になったりしないからいいだろうとか思ってしまうのだが、こちらはバックアップなどはとっていなさそうなので、壊すのはさすがにまずいだろうか。と一応心配する。
印刷技術がなさそうなこの世界は、常に手書きだ。だから折れてその欠片がどこかへいってしまうと、復元が難しくなる。
仕方なくもう一度倉庫の中を探す。だが、書類ばかりしまう場所に棒などは見つからない。二人共一緒に探してくれたのだが、それらしきものがなかった。
「なさそうだね」
「んー、仕方ない。これでやってみよう。ありがとセイリン」
当初の予定通り、巻き簾を使うことにする。
引き戸を開けられない二人は、理音が何をするのか心配になったか、後ろをついてきた。帯を取っている時点で、二人はどうも訝し気だ。
「帯使ってどうすんだよ」
「こうゆうのはねー、結構簡単に折れるんだよ。この太さなら多分楽に折れるはず」
格子の端と端を帯に巻いて結び、そこに巻き簾を入れて捻り始める。ぐるぐる巻いてきつく巻くと、格子がみしりと鳴った。
帯に力が入り、格子が中心へと寄ってくる。力一杯捻ると、勢いよく鳴って格子は折れた。
「うあ、すげ…」
ハルイは感嘆するが、まだ折れたのは一本だけだ。
理音は折れた格子を窓枠から引き抜いて、次の棒を折りにかかる。格子は全部で十本。四本目を折った辺りで理音は手首を振った。
さすがに力がいる。持っていた巻き簾が柔らかいせいで、思ったより早く折れないのだ。
「リオン、僕が代わるよ」
「ありがと、セイリン」
「お、俺も代わる!」
二人は理音の言う通り、同じように巻き簾を捻り帯を締めた。彼らの方が力があるか、簡単にぼきりと格子を折っていく。
「あと二本だな」
「すごいな。これで一人は抜けられるね」
「顔出してみて、外どうなってる?高い?」
理音の問いに、セイリンが窓から頭を入れる。セイリンからは唸る声が聞こえた。
「高いね。確かに頭からは降りられない。足から降りないと、難しいと思う」
「俺、やってみる」
「ハルイ、気をつけて、落っこちないように」
ハルイは頭から窓の外を覗いて、どうにか体を捻って足から降りようと試みる。けれど掴むところがないのか、足をばたつかせ、まるで溺れているかのように見えた。
落ちたら大怪我をするかもしれない。見ているだけでハラハラする。
後ろでセイリンが落ちないように体を抑えた。
「やめた方がいいかも。少し難しい」
「ハルイ、ちょっとやり方変えよう。やっぱ危ないわ」
「くっそ、折角出れそうなのに」
「降りてもらってもいい?ちょっと見てみる」
セイリンとハルイが降りてから、理音は帯を巻き直して箱を上った。頭から突っ込み外を見てみれば、やはり高さがあって、頭から降りるのは難しかった。足から降りなければ怪我をする。
足場を高くして窓を跨げるほどにできれば足から出られるだろうが、箱がもうない。ここからでは足が届かないので、どうしても台からジャンプして頭から突っ込むことになる。
足から入るには、どこかに体重をかけなければできなかった。
「何か引っ掛けるとこあればな」
内側の窓枠には特に凹凸がなく、引っ掛ける場所がない、外側を見れば若干凹凸があった。指を引っ掛けてみれば、ほんの少しだが指が掛かりそうだ。
「リオン、どう?」
「んー。いけるかもな」
窓から身を起こせば出るのは無理だ。だが理音は外側の窓枠の上部を両手で掴むと、鉄棒を回る要領で、そのまま体を浮かせて足から出た。
「え、リオン!?︎」
「おい、大丈夫かよ!」
「平気」
内側に凹凸がなくとも、外側にあれば体重をかけられる。足から仰向けに出ると、腰を外に出した辺りで、今度は窓枠の下部を掴んでそのままぶら下がるように腕を伸ばした。
ここまで行けば手を離しても大丈夫だ。そのまま壁を蹴って飛び降りると、難なく着地ができた。
「リオン!」
窓の中からセイリンの声が聞こえる。上る音も聞こえて、窓から顔を出したセイリンに理音は手を振った。
「大丈夫ー。今、誰か呼んでくるから、ちょっと待っててー」
しかし、下手ないたずらをするものである。何かあればどうする気なのだろうか。本当に子供の考えることで嫌になる。
こういう真似をする人間の神経を疑うが、犯人が確認できれば痛い目を見せるくらいには腹が立っていた。
何より自分だけを閉じ込めるのならばともかく、二人を巻き添えにしたことが許せない。
理音は一度倉庫内に入って部屋の鍵を見た。しかし、やはり錠がされていて、鍵自体を見つけることができなかった。
どこかに捨てたか置き場に戻したか、何とも言えない。衛士が持っているはずだが、そこから盗み出したのか、どうか。
仕方なく二人を置いて、理音は建物に戻ることにした。鍵を管理している衛士に聞いて、スペアを持っていないか確認すればいいだろうか。
鍵を開けてもらったら、ミンランをどうしようか。
彼が犯人だとは決まっていないため、直接殴りにいっても仕方がない。証拠として鍵を持っていれば決定だが、そんなものはその辺に捨てただろうか。
「どうするかな…」
人を呼びに行って、閉じ込められたことと、まだ人がいることを伝えて、理音はその姿を探した。
少し探せばすぐに見つかった。ミンランは職員の前で何かを話している。
理音は無言でそれに近づいた。丁度職員と話が終わってこちらを振り向いた瞬間、ミンランはびくりと肩を震わせた。
わかりやすい反応だ。理音は静かに目をすがめた。その表情を見て、ミンランは間違いなく肩を竦めて怯えた。
向けられた怒気が、なぜ自分なのかよくわかっている。
そこに格子がはめてあるのだが、格子の太さは親指一本分ほどだろうか。さほど太くない。
その手前には、雨を避けるための薄い木でできたブラインドがある。ブラインドは簡単に壊せるだろうが、後ろの格子をどこまで壊せるかだった。
運良く木でできた箱がいくつかあったので、それを重ねて階段のようにし、窓に手が届くくらいまで上れるようにした。これ以上重ねるのはバランスが悪く難しい。それに乗せられる箱もなかった。
地面から窓の高さは二メートル以上はあるだろう。これで外側に降りるとしたら、部屋の中の地面と外からの地面では基礎がある分高さが違うため、もっと高所になるはずだった。
ブラインドは力技で壊せる。
理音は着物の帯を取るとそれを拳に巻いて、そのまま叩きつけた。ばきりと音を出したが、簡単にそれは壊れた。竹のような素材でできているか、折れ方が鋭い。触れれば簡単に刺さってしまう。それを丁寧に布を使って外し、地面へと払った。
次は格子である。
円柱の木を折ってしまえば、はめられた枠から外すことができる。それならば簡単だった。
だがしかし、
「リオン?」
箱の上できょろきょろと辺りを見回す理音を、セイリンが怪訝な顔で問うた。簡単にブラインドを壊したくせに、理音が急に動きを止めたので不思議に思ったのだろう。
「長くて太い頑丈な棒、ないかな」
「棒?そうだな…」
セイリンは倉庫をぐるりと一周する。理音も降りて辺りを探した。うろうろする二人に今度はハルイも混ざる。
「何に使うんだよ」
「棒を使って、格子を壊すんだけど」
説明にならない説明に、ハルイは大きく眉を潜める。
「この書類、使っちゃおうかな」
手に取った書類は薄い木の札を繋げたものだ。巻き簾のように木を紐で編んで繋げてある。そこに文字が書いてあるのだが、巻いてしまえばそこそこ強度のある棒にはなる。
「だから、何に使うんだよ」
「布を巻いて、テコの原理で格子を折るの」
「てこのげんり?」
「これ、壊したら怒られるかな?」
「怒られんだろ…」
手に持った木札の書類、木簡を理音は握りしめて強度を確かめる。
壊れたとしても折れるくらいなので、粉々になったりしないからいいだろうとか思ってしまうのだが、こちらはバックアップなどはとっていなさそうなので、壊すのはさすがにまずいだろうか。と一応心配する。
印刷技術がなさそうなこの世界は、常に手書きだ。だから折れてその欠片がどこかへいってしまうと、復元が難しくなる。
仕方なくもう一度倉庫の中を探す。だが、書類ばかりしまう場所に棒などは見つからない。二人共一緒に探してくれたのだが、それらしきものがなかった。
「なさそうだね」
「んー、仕方ない。これでやってみよう。ありがとセイリン」
当初の予定通り、巻き簾を使うことにする。
引き戸を開けられない二人は、理音が何をするのか心配になったか、後ろをついてきた。帯を取っている時点で、二人はどうも訝し気だ。
「帯使ってどうすんだよ」
「こうゆうのはねー、結構簡単に折れるんだよ。この太さなら多分楽に折れるはず」
格子の端と端を帯に巻いて結び、そこに巻き簾を入れて捻り始める。ぐるぐる巻いてきつく巻くと、格子がみしりと鳴った。
帯に力が入り、格子が中心へと寄ってくる。力一杯捻ると、勢いよく鳴って格子は折れた。
「うあ、すげ…」
ハルイは感嘆するが、まだ折れたのは一本だけだ。
理音は折れた格子を窓枠から引き抜いて、次の棒を折りにかかる。格子は全部で十本。四本目を折った辺りで理音は手首を振った。
さすがに力がいる。持っていた巻き簾が柔らかいせいで、思ったより早く折れないのだ。
「リオン、僕が代わるよ」
「ありがと、セイリン」
「お、俺も代わる!」
二人は理音の言う通り、同じように巻き簾を捻り帯を締めた。彼らの方が力があるか、簡単にぼきりと格子を折っていく。
「あと二本だな」
「すごいな。これで一人は抜けられるね」
「顔出してみて、外どうなってる?高い?」
理音の問いに、セイリンが窓から頭を入れる。セイリンからは唸る声が聞こえた。
「高いね。確かに頭からは降りられない。足から降りないと、難しいと思う」
「俺、やってみる」
「ハルイ、気をつけて、落っこちないように」
ハルイは頭から窓の外を覗いて、どうにか体を捻って足から降りようと試みる。けれど掴むところがないのか、足をばたつかせ、まるで溺れているかのように見えた。
落ちたら大怪我をするかもしれない。見ているだけでハラハラする。
後ろでセイリンが落ちないように体を抑えた。
「やめた方がいいかも。少し難しい」
「ハルイ、ちょっとやり方変えよう。やっぱ危ないわ」
「くっそ、折角出れそうなのに」
「降りてもらってもいい?ちょっと見てみる」
セイリンとハルイが降りてから、理音は帯を巻き直して箱を上った。頭から突っ込み外を見てみれば、やはり高さがあって、頭から降りるのは難しかった。足から降りなければ怪我をする。
足場を高くして窓を跨げるほどにできれば足から出られるだろうが、箱がもうない。ここからでは足が届かないので、どうしても台からジャンプして頭から突っ込むことになる。
足から入るには、どこかに体重をかけなければできなかった。
「何か引っ掛けるとこあればな」
内側の窓枠には特に凹凸がなく、引っ掛ける場所がない、外側を見れば若干凹凸があった。指を引っ掛けてみれば、ほんの少しだが指が掛かりそうだ。
「リオン、どう?」
「んー。いけるかもな」
窓から身を起こせば出るのは無理だ。だが理音は外側の窓枠の上部を両手で掴むと、鉄棒を回る要領で、そのまま体を浮かせて足から出た。
「え、リオン!?︎」
「おい、大丈夫かよ!」
「平気」
内側に凹凸がなくとも、外側にあれば体重をかけられる。足から仰向けに出ると、腰を外に出した辺りで、今度は窓枠の下部を掴んでそのままぶら下がるように腕を伸ばした。
ここまで行けば手を離しても大丈夫だ。そのまま壁を蹴って飛び降りると、難なく着地ができた。
「リオン!」
窓の中からセイリンの声が聞こえる。上る音も聞こえて、窓から顔を出したセイリンに理音は手を振った。
「大丈夫ー。今、誰か呼んでくるから、ちょっと待っててー」
しかし、下手ないたずらをするものである。何かあればどうする気なのだろうか。本当に子供の考えることで嫌になる。
こういう真似をする人間の神経を疑うが、犯人が確認できれば痛い目を見せるくらいには腹が立っていた。
何より自分だけを閉じ込めるのならばともかく、二人を巻き添えにしたことが許せない。
理音は一度倉庫内に入って部屋の鍵を見た。しかし、やはり錠がされていて、鍵自体を見つけることができなかった。
どこかに捨てたか置き場に戻したか、何とも言えない。衛士が持っているはずだが、そこから盗み出したのか、どうか。
仕方なく二人を置いて、理音は建物に戻ることにした。鍵を管理している衛士に聞いて、スペアを持っていないか確認すればいいだろうか。
鍵を開けてもらったら、ミンランをどうしようか。
彼が犯人だとは決まっていないため、直接殴りにいっても仕方がない。証拠として鍵を持っていれば決定だが、そんなものはその辺に捨てただろうか。
「どうするかな…」
人を呼びに行って、閉じ込められたことと、まだ人がいることを伝えて、理音はその姿を探した。
少し探せばすぐに見つかった。ミンランは職員の前で何かを話している。
理音は無言でそれに近づいた。丁度職員と話が終わってこちらを振り向いた瞬間、ミンランはびくりと肩を震わせた。
わかりやすい反応だ。理音は静かに目をすがめた。その表情を見て、ミンランは間違いなく肩を竦めて怯えた。
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