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147 ー部族ー
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「災難、だったね…」
「そうですね…」
騒ぎの後、医師と共にやってきたレイシュンは、焦った様子でギョウエンの説明を聞いていた。
騒ぎを起こした女は泣きわめきながら兵士に連れられていき、ギョウエンはわらわらと増えた兵士たちに指示をして、警備を固めた。
女の息子を死なせたとされる部族の方々は、確かにレイシュンが保護していた。争いの種になることはわかっていたので、城に匿っていたそうだ。もちろん、原因を探るためなので、殺しを容認しているわけではない。
けれど、死んでしまった子供の母親の心境は別だったのだろう。侍女のふりをして客人のいる棟に侵入し、息子の仇をうとうとしたのだ。
「そこにたまたま君がいただけで、まさか殺そうとするとは」
レイシュンも大きなため息をつく。理音もとばっちりにしてはひどすぎると痛んだ足をさすった。
「無事でよかったよ。警備は厳重にしていたんだけれど、知り合いの侍女に服を借りてまで侵入するなんて」
女はこの城で働いている侍女と知り合いで、その人から服を借り、侵入を試みたのだ。
この棟の侍女の服は特別らしく、他に着られる者はいない。日付によって帯を変える、独自のルールがあるので、侍女のふりをするのは難しい。しかし、その侍女から服を借りてしまえば、全く意味のないものになってしまう。
「侍女は君が部族の関係者だと勘違いして、手伝いを行ったそうだよ。他の棟にも要人は泊まっているんだけれど、どうしてよりによってこの棟を狙ったのか」
レイシュンはため息を大きく吐くと、申し訳ないと頭を下げた。
「いえ、私は無事でしたし」
それよりも、そこまで思いつめた母親が哀れだ。思い立って殺しに来たのに、人違い。報われなくてよかったが、余程の覚悟だったのだろう。
「結局、食中毒の原因ってわからないんですか?」
「そうなんだよ。特に傷んだ食べ物があったわけでもなく、むしろどうして食に当たったのかと言うくらいでね」
「同じ部族の人たちが丸っと食中毒に?」
「…一部、かな」
レイシュンは理音の言いたい話がわかったようだ。微かに瞳を曇らせる。
「ガロン族の方がお食事を作ったとか」
「そうだよ。川向こうに住むガロン族が作った料理を食べたのが、先ほどの女性のいるシシブ族。彼らはその食事しか口にしていなかったそうだ。それで犯人だと思われている。けれど、食事を作ったと言ってもね、屋台で売っていた食事で、その部族以外も食べているんだよ。だから、食事が原因とは考えにくい」
「他の人たちに同じ症状は出てないんですね」
レイシュンは頷く。
屋台であれば、不特定多数の人間が口にするだろう。たまたま同じ部族の人々がそれを口にしたとしても、他の者に症状が現れていなければ、食事に問題はないように思えるが。
「よりによって、元々仲のあまり良くない部族同士だったってことが問題かな」
「仲良くないのに、屋台で食べちゃったんですか?」
「仲良くなろうとして、食べに行ったかもしれないね」
それで食べたら食中毒で、子供だけが何人か亡くなった。わざと毒を入れて殺したようにも見えるが。
「それで子供たちしか死ななかったって、どうなんでしょ」
部族に恨みがあって殺すならば、子供だけ死ぬなんてことはないのではなかろうか。
「リオンちゃんの言いたいことはわかるよ。だから、殺そうとしたわけではない。事故だった。と思うんだけどね。それでも、死亡の原因がわからないから、困っているんだ」
「じゃあ、第三者?」
「どうしても事件にしたい?」
そんなつもりはないが、原因がないことはないだろう。そうであれば、原因がわからないように細工することが可能性として挙げられる。
「その屋台で食べた物は、勿論全部同じ物なんですよね?その屋台で物を食べたシシブ族は、全員食中毒になっちゃったんですか?」
「いや、それも一部だよ。全員と言うわけじゃない。けれど、多いことは確かだね」
「ちなみに、どんな風になったんですか?食べてすぐ、吐き気や嘔吐?それとも、時間を経て?」
「そんなに時間は経ってないはずだよ。祭り内で食べて発生したからね。嘔気に嘔吐、腹痛。近くにいた医師が処置をして、その前に食べた物を洗い出した」
「それが、屋台の食べ物ですか。それって何の食べ物だったんですか?」
「肉だよ。ただの猪肉。ただし燻製のね」
猪だったら、焼き切れていなくて食中毒はあるだろう。しかし、燻製である。生であったわけではない。猪肉の燻製で食中毒になるなら、皿に菌がついていたとか、食べる前にその一族が何かを触っていたとか、もしくは、屋台の人間に切り傷があったか。
一族だけがなったと言うならば、何かを先に触っていた。になるだろうけれど。
「部族で来ているってことは、前日から泊まりとかで来てるんですか?」
「そうだよ。部族によっては数日かけて来るところもある。ガロン族もシシブ族も昨日の内にはこちらにいた。ガロン族は宿に泊まっていたし、シシブ族は遊牧民だから町の外で天幕を作って泊まっていたけれど」
部族と言っても色々あるらしい。理音はふうんと顎を撫でる。天幕で外で泊まっていたとなると、そこに毒を入れるのは難しい。
例えば、食中毒ではなく、仕組まれた場合はどうだろう。
「二つの部族が仲悪くなると、嬉しい人がいるとか」
理音の言葉に、レイシュンはピクリと眉を上げた。後ろでいつも通りと立ち尽くしているギョウエンがチラリとレイシュンを見やる。
レイシュンを見るよりギョウエンを見た方がわかり易そうだ。ギョウエンはレイシュンを必ず確かめる。
「ギョウエンさんは、そんな人に心当たりが?」
「…」
ギョウエンは口を閉ざしたままだ。無言で無表情。そのまま青灰色の瞳を理音に向けた。
なーんだ。
理音は無言で返すギョウエンとレイシュンを見比べた。
だったら、事件性ありとして調べているんではなかろうか。犯人の想像はついていても、証拠が出ないと言う辺りか。
食中毒ではないにしろ、何かしらの毒は口に入れたのだろう。それで一定の人間が食中毒の症状を訴え、抵抗力の少ない子供たちが犠牲になった。
しかし、その毒がどこで口に入ったのかがここで問題となっている。
「ガロン族のせいにしたかったら、わざと肉を食べさせようとした人がいるんでしょうね。毒を入れるならば、先に手に取って、毒性のあるものをかければできるかも。即効性の毒でも処置が早かったから、子供たちだけが犠牲になったんですかね」
ガロン族のせいにしたいならば、それしか口にしないよう仕向けなければならない。仲が悪い相手が作った物など、食べようとしないだろう。それを率先させた者がいるはずだ。
「君は毒に詳しいの?」
予想外の言葉を、にこやかに言わないでほしい。その笑い顔はとてつもなく不吉だ。レイシュンの笑みは目が笑っていない。
これは間違いなく危険人物として認識された気がする。
「詳しいと言えば詳しいと思います。食べられる物と、食べたら毒になる物は、山の中で祖父に教えてもらったので」
一応正直に話しておく。あらぬ疑いをかけられたくない。
「お祖父さんに、ね。どうして?君はいいところのお嬢さんじゃないの?そうでなければ、ハク大輔の侍女なんてできないでしょう?」
そこでハク大輔を出すか。信じていないくせに、案外しつこい男だ。
疑り深い目を向けないでほしい。どうして、って、山で山菜採りでもすれば、嫌でも覚えるからだ。
そして庭には母の植えた大量の植物がある。それが食べられるか食べられないか、山に登って星を見る事が好きな祖父が詳しく教えてくれた。何と何を混ぜれば何に効くなど、余計な知識も与えられ、山小屋ではお手製の薬も作る、中々コアな趣味の持ち主が祖父である。
そのマニアックさは案外楽しいので、祖父の趣味は自分の趣味にもなっている。
「私の祖父は、星を見る仕事をしていたんです。だから山に入って星を見るのが趣味で。そのついでに山の幸を口にする。豊かな山であれば私も野宿で生き残れる自信あります」
熊でも出なければだが。あとイノシシは怖い。奴らは人を見ると突っ込んでくる。しかも足が早いので、出会ったら木に登るしかない。
「君のお祖父さんは、星見なの?」
うん、レイシュンさん。それはまた勘違いだ。
コメントに困る質問である。レイシュンは驚いたと言うよりも、感心したような顔を向けてきた。
星見は星見でも、こちらで言う星見ではないことは確かである。星を見て占いのような真似はしない。
「星見と言うか、研究員です。専門家で、星の性質や成分を調べる仕事をしていました」
「性質や成分?」
「とにかく、星見ではないです。別分野なので」
詳しい説明はしたくない。なので、その話は終わらせてほしい。
自分の話をするのは素晴らしく難しい。フォーエンにだって話せば話すほど話す内容が増えてしまうのに。彼が納得いくまで話すのはとても力がいった。自分の知識が足りないからだ。
納得させられるほど、自分は知識人でないと自覚させられる。なるものはなるのだと言っても納得しない。そんな時、ネットが繋がればとない物ねだりをする。
いや、もっと勉強していればよかったのに。
「そうですね…」
騒ぎの後、医師と共にやってきたレイシュンは、焦った様子でギョウエンの説明を聞いていた。
騒ぎを起こした女は泣きわめきながら兵士に連れられていき、ギョウエンはわらわらと増えた兵士たちに指示をして、警備を固めた。
女の息子を死なせたとされる部族の方々は、確かにレイシュンが保護していた。争いの種になることはわかっていたので、城に匿っていたそうだ。もちろん、原因を探るためなので、殺しを容認しているわけではない。
けれど、死んでしまった子供の母親の心境は別だったのだろう。侍女のふりをして客人のいる棟に侵入し、息子の仇をうとうとしたのだ。
「そこにたまたま君がいただけで、まさか殺そうとするとは」
レイシュンも大きなため息をつく。理音もとばっちりにしてはひどすぎると痛んだ足をさすった。
「無事でよかったよ。警備は厳重にしていたんだけれど、知り合いの侍女に服を借りてまで侵入するなんて」
女はこの城で働いている侍女と知り合いで、その人から服を借り、侵入を試みたのだ。
この棟の侍女の服は特別らしく、他に着られる者はいない。日付によって帯を変える、独自のルールがあるので、侍女のふりをするのは難しい。しかし、その侍女から服を借りてしまえば、全く意味のないものになってしまう。
「侍女は君が部族の関係者だと勘違いして、手伝いを行ったそうだよ。他の棟にも要人は泊まっているんだけれど、どうしてよりによってこの棟を狙ったのか」
レイシュンはため息を大きく吐くと、申し訳ないと頭を下げた。
「いえ、私は無事でしたし」
それよりも、そこまで思いつめた母親が哀れだ。思い立って殺しに来たのに、人違い。報われなくてよかったが、余程の覚悟だったのだろう。
「結局、食中毒の原因ってわからないんですか?」
「そうなんだよ。特に傷んだ食べ物があったわけでもなく、むしろどうして食に当たったのかと言うくらいでね」
「同じ部族の人たちが丸っと食中毒に?」
「…一部、かな」
レイシュンは理音の言いたい話がわかったようだ。微かに瞳を曇らせる。
「ガロン族の方がお食事を作ったとか」
「そうだよ。川向こうに住むガロン族が作った料理を食べたのが、先ほどの女性のいるシシブ族。彼らはその食事しか口にしていなかったそうだ。それで犯人だと思われている。けれど、食事を作ったと言ってもね、屋台で売っていた食事で、その部族以外も食べているんだよ。だから、食事が原因とは考えにくい」
「他の人たちに同じ症状は出てないんですね」
レイシュンは頷く。
屋台であれば、不特定多数の人間が口にするだろう。たまたま同じ部族の人々がそれを口にしたとしても、他の者に症状が現れていなければ、食事に問題はないように思えるが。
「よりによって、元々仲のあまり良くない部族同士だったってことが問題かな」
「仲良くないのに、屋台で食べちゃったんですか?」
「仲良くなろうとして、食べに行ったかもしれないね」
それで食べたら食中毒で、子供だけが何人か亡くなった。わざと毒を入れて殺したようにも見えるが。
「それで子供たちしか死ななかったって、どうなんでしょ」
部族に恨みがあって殺すならば、子供だけ死ぬなんてことはないのではなかろうか。
「リオンちゃんの言いたいことはわかるよ。だから、殺そうとしたわけではない。事故だった。と思うんだけどね。それでも、死亡の原因がわからないから、困っているんだ」
「じゃあ、第三者?」
「どうしても事件にしたい?」
そんなつもりはないが、原因がないことはないだろう。そうであれば、原因がわからないように細工することが可能性として挙げられる。
「その屋台で食べた物は、勿論全部同じ物なんですよね?その屋台で物を食べたシシブ族は、全員食中毒になっちゃったんですか?」
「いや、それも一部だよ。全員と言うわけじゃない。けれど、多いことは確かだね」
「ちなみに、どんな風になったんですか?食べてすぐ、吐き気や嘔吐?それとも、時間を経て?」
「そんなに時間は経ってないはずだよ。祭り内で食べて発生したからね。嘔気に嘔吐、腹痛。近くにいた医師が処置をして、その前に食べた物を洗い出した」
「それが、屋台の食べ物ですか。それって何の食べ物だったんですか?」
「肉だよ。ただの猪肉。ただし燻製のね」
猪だったら、焼き切れていなくて食中毒はあるだろう。しかし、燻製である。生であったわけではない。猪肉の燻製で食中毒になるなら、皿に菌がついていたとか、食べる前にその一族が何かを触っていたとか、もしくは、屋台の人間に切り傷があったか。
一族だけがなったと言うならば、何かを先に触っていた。になるだろうけれど。
「部族で来ているってことは、前日から泊まりとかで来てるんですか?」
「そうだよ。部族によっては数日かけて来るところもある。ガロン族もシシブ族も昨日の内にはこちらにいた。ガロン族は宿に泊まっていたし、シシブ族は遊牧民だから町の外で天幕を作って泊まっていたけれど」
部族と言っても色々あるらしい。理音はふうんと顎を撫でる。天幕で外で泊まっていたとなると、そこに毒を入れるのは難しい。
例えば、食中毒ではなく、仕組まれた場合はどうだろう。
「二つの部族が仲悪くなると、嬉しい人がいるとか」
理音の言葉に、レイシュンはピクリと眉を上げた。後ろでいつも通りと立ち尽くしているギョウエンがチラリとレイシュンを見やる。
レイシュンを見るよりギョウエンを見た方がわかり易そうだ。ギョウエンはレイシュンを必ず確かめる。
「ギョウエンさんは、そんな人に心当たりが?」
「…」
ギョウエンは口を閉ざしたままだ。無言で無表情。そのまま青灰色の瞳を理音に向けた。
なーんだ。
理音は無言で返すギョウエンとレイシュンを見比べた。
だったら、事件性ありとして調べているんではなかろうか。犯人の想像はついていても、証拠が出ないと言う辺りか。
食中毒ではないにしろ、何かしらの毒は口に入れたのだろう。それで一定の人間が食中毒の症状を訴え、抵抗力の少ない子供たちが犠牲になった。
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「君は毒に詳しいの?」
予想外の言葉を、にこやかに言わないでほしい。その笑い顔はとてつもなく不吉だ。レイシュンの笑みは目が笑っていない。
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「詳しいと言えば詳しいと思います。食べられる物と、食べたら毒になる物は、山の中で祖父に教えてもらったので」
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そこでハク大輔を出すか。信じていないくせに、案外しつこい男だ。
疑り深い目を向けないでほしい。どうして、って、山で山菜採りでもすれば、嫌でも覚えるからだ。
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そのマニアックさは案外楽しいので、祖父の趣味は自分の趣味にもなっている。
「私の祖父は、星を見る仕事をしていたんです。だから山に入って星を見るのが趣味で。そのついでに山の幸を口にする。豊かな山であれば私も野宿で生き残れる自信あります」
熊でも出なければだが。あとイノシシは怖い。奴らは人を見ると突っ込んでくる。しかも足が早いので、出会ったら木に登るしかない。
「君のお祖父さんは、星見なの?」
うん、レイシュンさん。それはまた勘違いだ。
コメントに困る質問である。レイシュンは驚いたと言うよりも、感心したような顔を向けてきた。
星見は星見でも、こちらで言う星見ではないことは確かである。星を見て占いのような真似はしない。
「星見と言うか、研究員です。専門家で、星の性質や成分を調べる仕事をしていました」
「性質や成分?」
「とにかく、星見ではないです。別分野なので」
詳しい説明はしたくない。なので、その話は終わらせてほしい。
自分の話をするのは素晴らしく難しい。フォーエンにだって話せば話すほど話す内容が増えてしまうのに。彼が納得いくまで話すのはとても力がいった。自分の知識が足りないからだ。
納得させられるほど、自分は知識人でないと自覚させられる。なるものはなるのだと言っても納得しない。そんな時、ネットが繋がればとない物ねだりをする。
いや、もっと勉強していればよかったのに。
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