39 / 73
25 出発
しおりを挟む
「大聖女の結界がどれだけ広域なのか、改めてわかるな」
ビセンテが地図を広げながら、うんざりした声を出した。大聖女の封印はいくつかの領土を跨いで作られている。中心に向かうと山脈になっており、ほとんど未開の地だが、結界の境の近くに人が住んでいるところもある。それほど大規模な封印だ。
大聖女が封印したのは古い時代の魔物なので、現在は存在しない魔物なども含まれている。そんなものが出てきたら大変なことになるだろう。封印には他の魔物が近寄れないようになっているが、それが弱まると魔物たちは封印に近づいた。強い魔力に引き寄せられるからだ。
「一周するわけじゃないんだから、気楽に行きましょう」
今回の遠征は封印が弱まっている部分の強化と、付近に増えている魔物の討伐だ。すべてを回るわけではない。地盤沈下が起きた場所と魔物の出現が多い場所が、大聖女の封印近くということもあり、その辺りを重点的に確認することになっている。
「強化が不十分だった。ってだけならいいがな」
「補強に失敗していて魔物が増えているか、山間部で地盤沈下でも起きて、結界が一部弱まっているか。どちらかだと思うけれど」
エヴリーヌは地図のバツ印をなぞるようにして道を確認する。
「こんなに早く封印が緩まるなんてね」
大聖女の封印から何百年も経っているため、神殿は封印の結界を何度も強化してきた。今では魔力を込めた魔石を埋めて、結界を持続させている。そのため、その魔石に魔力を注ぐ必要があるのだ。
エヴリーヌも何度か行ったことがある。封印の結界から出た場所には魔物がいるため、周囲の魔物を排除しながら行うのだ。
数え切れないほどの魔石を使い、補強している封印。一度に魔力がなくなってはまかないきれなくなるため、魔力の注入は場所によって時期が違うが、地図の場所で封印が緩むのが早すぎる。
「封印の強化の時期を確認したけど、ここはあと五年くらいは持つはずなのよ」
「じゃあ、やっぱり人災か? 人の足跡があったってのは、ここだ。聖騎士も、公爵の部下も確認した」
「カリスが調べてるとは思わなかったわ」
「規模が規模だからな。協力体制をとれって、王の命令があったらしいし」
ビセンテは肩を竦めるが、カリスのことだ。自分から手を上げたに違いない。カリスはいつの間にか部下たちを使い、地滑りがあった場所を確認させていた。ヴォルテール公爵家の領土も結界の端に位置しているため、必要であったからと言い訳していたが。
「けど、封印から少し離れているわ。今回の封印の弱まりとは関係ないと思うけど」
「まあな。補強が弱まってるのは、当時の聖女の力の弱さのせいだろ。だが一応、気をつけた方がいい。まずは魔石がある場所まで行く。魔物が頻繁に現れているから、魔石がある場所まで辿り着くのにも時間がかかるだろう」
神殿の外では聖騎士たちが遠征の用意をしていた。いつものようにただ魔物を倒すのではなく、目的地まで行ってエヴリーヌが魔力を注ぐのを待たなければならない。その間エヴリーヌの補助は受けられず、他の聖女たちが受け持つことになる。聖女たちは緊張した面持ちをしていた。長い遠征は魔力が枯渇することもあるので、それを考えて癒しなどを行わなければならない。間違えば命に関わる。
「私も気をつけないと」
「そうだぞ。無茶するなよ」
ビセンテが頭を振るほどなでてきた。髪の毛がぐちゃぐちゃになって、前が見えなくなる。
「ちょっと、やめてよ。おぐしがー」
「……、またあいつが来たぞ」
ふいにビセンテの声音が低くなった。カリスが来たのだろうと、頭に乗っていたビセンテの手を振り払う。
一緒に来るはずだったカリスは王の呼び出しがあり、後から来ることになっていた。終わり次第すぐに向かうからと厳しい顔をして謝り倒してきたほどだ。公爵の仕事ではないのだから、気にしなくてよいのだと言ったのだが、思ったより早く来られたようだ。
「エヴリーヌ聖女様!」
髪の毛を整えて転移魔法陣のある門を見やれば、銀色の髪が見えた。シモンだ。それに、後ろには兵士たちがついてきている。侯爵家の騎士ではない。紋章が違う。
「遅くなりました。ヴォルテール公爵は来られないそうです」
「カリスになにかあったの!?」
「王の命令で待機になったんです。公爵の仕事ではありませんからね」
当然のことを言われたのに、胸になにかが刺さったように重くなった。カリスが一緒に行くと言ったことなのに。
(そうよね。危険があるんだから、来なくてよかったのよ)
けれど、聖騎士の宣言までしてくれたのに。
なんとも言えない重みが胸の中に溜まっていく気がする。王の命令だというのだから、来たくても来られなかったのかもしれない。そう思わなければ、胸の重みは増すばかりだった。
「侯爵子息が兵士を率いているのか? 王の兵士を?」
ビセンテは訝しがった。確かに兵士たちは王の兵士だ。侯爵家の子息が王の兵士を借りるのはおかしな話だが、シモンは侯爵家の兵士を連れて来られなかっただけだと軽く返す。
「エヴリーヌ聖女様。僕がお守りします」
「ひざまずかなくても!」
「いいえ。誓わせてください。必ず僕がお側に参りますと言ったこと、覚えていらっしゃいますよね。シモン・エングブロウ。この名において、エヴリーヌ聖女様をお守りすることを誓います」
シモンはエヴリーヌの手を取り、額に当てて、そのまま手の甲に口付ける。聖騎士の誓いだ。まだシモンは聖騎士にはなっていないが、この誓いをまたも見るとは。
「格好だけだろうが。さっさと立ってもらえませんかね。これから出発するんで。邪魔なんで!」
「さあ、参りましょう。エヴリーヌ聖女様」
ビセンテの言葉をシモンは気にもせず、手を取ったままエヴリーヌを促す。ビセンテは目くじらを立てたが、他の聖騎士たちを整列させて、出発の号令を出した。
「エングブロウ卿、聖騎士の誓いなんて」
「すぐに聖騎士になります。その時にもう一度僕の宣言を聞いてください。それに、」
エヴリーヌの手を引くと、シモンは顔を寄せた。耳元に囁かれた言葉に、エヴリーヌはすぐに顔を離す。
「どうして、それを」
『離婚するんですよね?』
小声だったが間違いなくそう言った。シモンはゆるりと微笑む。
誰から聞いたのか。カリスが話したのか? カリスが王に話して、王から伝わったとか?
(口止めはされていないわ。カリスが誰かに話していてもおかしくない。けれど、)
「二年の間と聞きました。その期間が終わった後、お迎えにあがってよろしいですか?」
「どういう意味……」
「エヴリーヌ聖女様のお役に立ちたいのです。お側でお守り申し上げます」
聖騎士でという意味だろうか。意味がわからず答えあぐねていると、シモンは急に悲しそうに眉を下げた。
「お嫌でしょうか」
「嫌と言うか、」
「ならよかった。僕から離れないでくださいね」
シモンは嬉しそうに目を細めると、歩き出す聖騎士たちの後ろについて、エヴリーヌの側で進み始めた。後ろから王の兵士がついてくる。
来てくれると言ったカリスは来なかった。王の命令だから仕方がない。
けれど、思った以上に胸が苦しい。
(来なくていいとか言って、来ないことにがっかりして、バカみたいだわ)
最初から、カリスの心にエヴリーヌはいないのに。
ビセンテが地図を広げながら、うんざりした声を出した。大聖女の封印はいくつかの領土を跨いで作られている。中心に向かうと山脈になっており、ほとんど未開の地だが、結界の境の近くに人が住んでいるところもある。それほど大規模な封印だ。
大聖女が封印したのは古い時代の魔物なので、現在は存在しない魔物なども含まれている。そんなものが出てきたら大変なことになるだろう。封印には他の魔物が近寄れないようになっているが、それが弱まると魔物たちは封印に近づいた。強い魔力に引き寄せられるからだ。
「一周するわけじゃないんだから、気楽に行きましょう」
今回の遠征は封印が弱まっている部分の強化と、付近に増えている魔物の討伐だ。すべてを回るわけではない。地盤沈下が起きた場所と魔物の出現が多い場所が、大聖女の封印近くということもあり、その辺りを重点的に確認することになっている。
「強化が不十分だった。ってだけならいいがな」
「補強に失敗していて魔物が増えているか、山間部で地盤沈下でも起きて、結界が一部弱まっているか。どちらかだと思うけれど」
エヴリーヌは地図のバツ印をなぞるようにして道を確認する。
「こんなに早く封印が緩まるなんてね」
大聖女の封印から何百年も経っているため、神殿は封印の結界を何度も強化してきた。今では魔力を込めた魔石を埋めて、結界を持続させている。そのため、その魔石に魔力を注ぐ必要があるのだ。
エヴリーヌも何度か行ったことがある。封印の結界から出た場所には魔物がいるため、周囲の魔物を排除しながら行うのだ。
数え切れないほどの魔石を使い、補強している封印。一度に魔力がなくなってはまかないきれなくなるため、魔力の注入は場所によって時期が違うが、地図の場所で封印が緩むのが早すぎる。
「封印の強化の時期を確認したけど、ここはあと五年くらいは持つはずなのよ」
「じゃあ、やっぱり人災か? 人の足跡があったってのは、ここだ。聖騎士も、公爵の部下も確認した」
「カリスが調べてるとは思わなかったわ」
「規模が規模だからな。協力体制をとれって、王の命令があったらしいし」
ビセンテは肩を竦めるが、カリスのことだ。自分から手を上げたに違いない。カリスはいつの間にか部下たちを使い、地滑りがあった場所を確認させていた。ヴォルテール公爵家の領土も結界の端に位置しているため、必要であったからと言い訳していたが。
「けど、封印から少し離れているわ。今回の封印の弱まりとは関係ないと思うけど」
「まあな。補強が弱まってるのは、当時の聖女の力の弱さのせいだろ。だが一応、気をつけた方がいい。まずは魔石がある場所まで行く。魔物が頻繁に現れているから、魔石がある場所まで辿り着くのにも時間がかかるだろう」
神殿の外では聖騎士たちが遠征の用意をしていた。いつものようにただ魔物を倒すのではなく、目的地まで行ってエヴリーヌが魔力を注ぐのを待たなければならない。その間エヴリーヌの補助は受けられず、他の聖女たちが受け持つことになる。聖女たちは緊張した面持ちをしていた。長い遠征は魔力が枯渇することもあるので、それを考えて癒しなどを行わなければならない。間違えば命に関わる。
「私も気をつけないと」
「そうだぞ。無茶するなよ」
ビセンテが頭を振るほどなでてきた。髪の毛がぐちゃぐちゃになって、前が見えなくなる。
「ちょっと、やめてよ。おぐしがー」
「……、またあいつが来たぞ」
ふいにビセンテの声音が低くなった。カリスが来たのだろうと、頭に乗っていたビセンテの手を振り払う。
一緒に来るはずだったカリスは王の呼び出しがあり、後から来ることになっていた。終わり次第すぐに向かうからと厳しい顔をして謝り倒してきたほどだ。公爵の仕事ではないのだから、気にしなくてよいのだと言ったのだが、思ったより早く来られたようだ。
「エヴリーヌ聖女様!」
髪の毛を整えて転移魔法陣のある門を見やれば、銀色の髪が見えた。シモンだ。それに、後ろには兵士たちがついてきている。侯爵家の騎士ではない。紋章が違う。
「遅くなりました。ヴォルテール公爵は来られないそうです」
「カリスになにかあったの!?」
「王の命令で待機になったんです。公爵の仕事ではありませんからね」
当然のことを言われたのに、胸になにかが刺さったように重くなった。カリスが一緒に行くと言ったことなのに。
(そうよね。危険があるんだから、来なくてよかったのよ)
けれど、聖騎士の宣言までしてくれたのに。
なんとも言えない重みが胸の中に溜まっていく気がする。王の命令だというのだから、来たくても来られなかったのかもしれない。そう思わなければ、胸の重みは増すばかりだった。
「侯爵子息が兵士を率いているのか? 王の兵士を?」
ビセンテは訝しがった。確かに兵士たちは王の兵士だ。侯爵家の子息が王の兵士を借りるのはおかしな話だが、シモンは侯爵家の兵士を連れて来られなかっただけだと軽く返す。
「エヴリーヌ聖女様。僕がお守りします」
「ひざまずかなくても!」
「いいえ。誓わせてください。必ず僕がお側に参りますと言ったこと、覚えていらっしゃいますよね。シモン・エングブロウ。この名において、エヴリーヌ聖女様をお守りすることを誓います」
シモンはエヴリーヌの手を取り、額に当てて、そのまま手の甲に口付ける。聖騎士の誓いだ。まだシモンは聖騎士にはなっていないが、この誓いをまたも見るとは。
「格好だけだろうが。さっさと立ってもらえませんかね。これから出発するんで。邪魔なんで!」
「さあ、参りましょう。エヴリーヌ聖女様」
ビセンテの言葉をシモンは気にもせず、手を取ったままエヴリーヌを促す。ビセンテは目くじらを立てたが、他の聖騎士たちを整列させて、出発の号令を出した。
「エングブロウ卿、聖騎士の誓いなんて」
「すぐに聖騎士になります。その時にもう一度僕の宣言を聞いてください。それに、」
エヴリーヌの手を引くと、シモンは顔を寄せた。耳元に囁かれた言葉に、エヴリーヌはすぐに顔を離す。
「どうして、それを」
『離婚するんですよね?』
小声だったが間違いなくそう言った。シモンはゆるりと微笑む。
誰から聞いたのか。カリスが話したのか? カリスが王に話して、王から伝わったとか?
(口止めはされていないわ。カリスが誰かに話していてもおかしくない。けれど、)
「二年の間と聞きました。その期間が終わった後、お迎えにあがってよろしいですか?」
「どういう意味……」
「エヴリーヌ聖女様のお役に立ちたいのです。お側でお守り申し上げます」
聖騎士でという意味だろうか。意味がわからず答えあぐねていると、シモンは急に悲しそうに眉を下げた。
「お嫌でしょうか」
「嫌と言うか、」
「ならよかった。僕から離れないでくださいね」
シモンは嬉しそうに目を細めると、歩き出す聖騎士たちの後ろについて、エヴリーヌの側で進み始めた。後ろから王の兵士がついてくる。
来てくれると言ったカリスは来なかった。王の命令だから仕方がない。
けれど、思った以上に胸が苦しい。
(来なくていいとか言って、来ないことにがっかりして、バカみたいだわ)
最初から、カリスの心にエヴリーヌはいないのに。
753
あなたにおすすめの小説
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
結婚後、訳もわからないまま閉じ込められていました。
しゃーりん
恋愛
結婚して二年、別邸に閉じ込められていたハリエット。
友人の助けにより外に出ることができ、久しぶりに見た夫アルバートは騎士に連行されるところだった。
『お前のせいだ!』と言われても訳がわからなかった。
取り調べにより判明したのは、ハリエットには恋人がいるのだとアルバートが信じていたこと。
彼にその嘘を吹き込んだのは、二人いたというお話です。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】毒を飲めと言われたので飲みました。
ごろごろみかん。
恋愛
王妃シャリゼは、稀代の毒婦、と呼ばれている。
国中から批判された嫌われ者の王妃が、やっと処刑された。
悪は倒れ、国には平和が戻る……はずだった。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
何年も相手にしてくれなかったのに…今更迫られても困ります
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢のアンジュは、子供の頃から大好きだった幼馴染のデイビッドに5度目の婚約を申し込むものの、断られてしまう。さすがに5度目という事もあり、父親からも諦める様言われてしまった。
自分でも分かっている、もう潮時なのだと。そんな中父親から、留学の話を持ち掛けられた。環境を変えれば、気持ちも落ち着くのではないかと。
彼のいない場所に行けば、彼を忘れられるかもしれない。でも、王都から出た事のない自分が、誰も知らない異国でうまくやっていけるのか…そんな不安から、返事をする事が出来なかった。
そんな中、侯爵令嬢のラミネスから、自分とデイビッドは愛し合っている。彼が騎士団長になる事が決まった暁には、自分と婚約をする事が決まっていると聞かされたのだ。
大きなショックを受けたアンジュは、ついに留学をする事を決意。専属メイドのカリアを連れ、1人留学の先のミラージュ王国に向かったのだが…
【長編版】この戦いが終わったら一緒になろうと約束していた勇者は、私の目の前で皇女様との結婚を選んだ
・めぐめぐ・
恋愛
神官アウラは、勇者で幼馴染であるダグと将来を誓い合った仲だったが、彼は魔王討伐の褒美としてイリス皇女との結婚を打診され、それをアウラの目の前で快諾する。
アウラと交わした結婚の約束は、神聖魔法の使い手である彼女を魔王討伐パーティーに引き入れるためにダグがついた嘘だったのだ。
『お前みたいな、ヤれば魔法を使えなくなる女となんて、誰が結婚するんだよ。神聖魔法を使うことしか取り柄のない役立たずのくせに』
そう書かれた手紙によって捨てらたアウラ。
傷心する彼女に、同じパーティー仲間の盾役マーヴィが、自分の故郷にやってこないかと声をかける。
アウラは心の傷を癒すため、マーヴィとともに彼の故郷へと向かうのだった。
捨てられた主人公がパーティー仲間の盾役と幸せになる、ちょいざまぁありの恋愛ファンタジー長編版。
--注意--
こちらは、以前アップした同タイトル短編作品の長編版です。
一部設定が変更になっていますが、短編版の文章を流用してる部分が多分にあります。
二人の関わりを短編版よりも増しましたので(当社比)、ご興味あれば是非♪
※色々とガバガバです。頭空っぽにしてお読みください。
※力があれば平民が皇帝になれるような世界観です。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
義妹が大事だと優先するので私も義兄を優先する事にしました
さこの
恋愛
婚約者のラウロ様は義妹を優先する。
私との約束なんかなかったかのように…
それをやんわり注意すると、君は家族を大事にしないのか?冷たい女だな。と言われました。
そうですか…あなたの目にはそのように映るのですね…
分かりました。それでは私も義兄を優先する事にしますね!大事な家族なので!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる