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第3話 忍びライダー苦笑
しおりを挟むあれから村人達から
「忍びライダー(笑)」
「忍びライダー(苦笑)」
「忍びライダー(微笑)」
「忍びライダー!(神)」
忍びライダー(笑)ってからかわれる様になってしまった。忍びライダーになった時の記憶が酷く曖昧だけど、厨二病全開になったのは間違いない。
「はあああああ」
僕の顔を見る度に村人はSAN値をガリガリ削ってくる。
とりあえず勇者達の情報を収集は出来るみたいだけど、ファンタジーの世界に来てから、魔法は使えないスキルは覚えられない悲しみしか生まれない。
畑仕事、井戸掘り、壁作り、掘り作り、ファンタジー何それ美味しいの?
村での鬼畜な修行を1年間。
ある種村への軟禁状態だ。
「冒険に行きたいなーなんて」
「アヒイアヒイフー」
「アババババば」
「神よお助けー!」
「神よ!私達を見捨てるのですか!?」
「バババババ」
「終わりだこの世の終わりだ!」
冒険に行きたいと言おうものなら、村人達は白目を剥いて恐慌状態になってしまう。
「行かない!冒険行かない!」
冒険に行かない事を明言すると優しく
「またお戯れですなハッハッハッハッ」
と言われてしまう。
僕は一生この異世界忍者集団に軟禁され神と言われ過ごすしかないのだろうか、村人達が優秀過ぎて忍術を使う機会もめっきり減ってきた。
村人達を見捨てる気はさらさら無いけど、冒険がしたい。
村人達の魔法の使い方は何故か忍術寄りだから、杖を使って詠唱をするのは見たことが無い。
多分ヘーパイストスさんが仕込んでいた。
「口寄せ!鳥ちゃん!」
少女が鳥ちゃんと呼んだ物は名前とは裏腹に巨大な駝鳥だった。
巻物を広げ口寄せの術もどきをするちびっ子。
「火遁、鳳仙花!」
火魔法を術と言い張り、火遁の術もどきをする老人
もう村はやりたい放題だった。
何故か雷遁、氷遁、時遁、空遁を使える人はいなかった。
四属性 火、風、水、土と召喚術以外村人が使っているのを見たことが無い。
村人のやりたい放題に僕な何も言えない。
我が身が可愛いからだ。
「四属性以外ですか?ハッハッハッハッ神それは神以外には無理ですぞハッハッハッハッ」
4属性以外使えないのか聞いても、神以外無理と言って笑って流される。
あれから何故かヘーパイストスさんは現れていない。
忙しいのだろうか?
ヘーパイストスさんの神殿も作ったから見てほしかったし、何より村人の超進化の苦情の手紙を入れても現れない。
駄女神を呼び出す気はさらさらない、事態が悪化はしても好転はしないからだ。
「某漫画みたいに口寄せの術は僕も出来るのかな?口寄せ契約がいるかな?」
口寄せは異世界風に言うならテイマースキルとかかな?
召喚術の子はわかってやってるとは思えないし聞いてもハッハッハッハッで終わりだろう。
きっとヘーパイストスさんは魔法だと村人には教えてないだろう、忍者だからとかゴリ押ししてるに決まってる。
この村人達にとっては忍者イコール神だから忍者の技だからって言えば多分何でも済んでしまう。
『ハロー忍者君ハロハロー』
聞いた事の無い声が頭上からする。
『無視すると忍者君に抱きついちゃうぞー?』
「ひゃっ!?誰!?」
ドサッと音がしたので振り返ってみるとそこには何故か糸で簀巻きにされ、武器を突きつけられ芋虫状態になっている赤い髪の女性がいた。
『きゃっ!何この糸!解けない?!それに何で皆んな私に武器を突きつけてくるの!?これ下界の糸じゃないでしょ!?』
「不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!」
「断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!」
村人達は武器を大地に叩きつけ、ドンドンドンと音をたてる
『ひー!あの忍者君?助けてくれたりしないかなー?なんて?駄目かな!』
「不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!」
「断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!」
『ひー!神よ!忍者の神様!お助けを!お慈悲を!』
「不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!」
「断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!」
「ちょっとちょっと待って!多分その人女神様か何かでしょ?」
『そうよ!私は女神よ!女神アルテミス!』
「不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!」
「断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!」
『なっなんでよー!』
「あっあのー何しにきたんですか?」
『神界から貴方を見てたの!忍びライダーとか面白すぎるし!それに召喚がどうのうとか悩んでたしーカリスは引きこもって暇だからちょっと遊びに来たのよ!ついでに驚か
「不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!」
「断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!」
すっすいません!お願い許して!許して!』
「ぐっ忍びライダーは置いといて女神さんは暇だから遊びに来たと?とりあえず皆んな離してあげて!」
村人に懇願する僕
「ですが神、この不埒者は捨て置けません!罰を与えなければ!」
言う事を聞かない村人
「いや、あの一応女神様だしカリスって駄女神でしょ?あいつが引きこもって僕に迷惑をかけたならあいつに天誅をするべきで、この人?この女神さんは関係ないんじゃない?」
「「「「駄女神殺すべし!駄女神滅殺!駄女神撲滅!」」」」
『ひっ!貴方達女神を殺そうとするなんて!貴方達は悪魔よ!』
「不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!不敬!」
「断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!断罪!」
『ごめんなさい!許して!許して!許して!』
「はあ。とりあえずアルテミスさん?変なことしたり言うと、断罪されちゃうから変なことしないって約束できる?」
『約束します!約束します!ですからお助けください!』
「離してあげて、お願い。とりあえず女神様だしさ僕に免じてね」
渋々アルテミスを捕まえていた、糸を離す村人武器は構えたままだが。
『ありがとうございます!本当にありがとうございます!』
アルテミスは泣いて鼻水を出しながら許しを人間である僕に願っている。
物凄く不思議な光景が生まれてしまった。
「そういえばアルテミスさん召喚に関する事で僕に何かしてくれるの?」
姿勢を正すアルテミス
『はっ!もちろんであります!私の眷属の獣達を貴方の召喚獣にしたいと思っております!』
「眷属?!凄いじゃん!」
『ありがとうございます!ではここに呼び出してもよろしいでしょうか!?』
「お願いします!」
ボンっと音を立てると、馬鹿でかい黒い龍、炎を纏った鳥、白いでかい虎、尻から蛇が生えたでかい亀、白い狼の五匹が現れた。
『この子達を貴方の召喚獣にしますから!ですから!私の命は助けてください!ひっ!お願いだから神殺しの武器を下げさしてください!』
「えっ皆んなの武器って神殺しなの?知らなかったんだけど・・・」
「ハッハッハッハッハッハッ」
駄目だこれは絶対に教えてくれない奴だ
「とりあえず君達僕と口寄せ契約してくれる?」
獣達は僕を見て頭を下げ完全に伏せている
『ほら!貴方達不敬を働かないで!私が殺される!』
獣達はアルテミスを無視して、僕に寄り添う。
動物?に好かれたようで嬉しい。
「ありがとう、口寄せ契約してくれるんだね?」
獣達の額から光が伸び僕の身体にそれぞれの獣の模様となり、紋章として両腕に刻まれる。
『えっ!?私の眷属の契約が断ち切れてる!?なんで!?』
「そりゃ命惜しさに見捨てたからでしょ?」
『そっそんなあ』
「君達も呼び出すまでは休んでて良いからね?」
声をかけると獣達は僕の両腕に吸い込まれるように消えていった。
『えっぐひっぐ私、私、帰りますうー!』
そう言うと女神アルテミスは去っていった。
「「「「我等が神の勝利だー!悪は消え去ったぞー!」」」」
女神なのに村人からは悪に認定されていたアルテミスが少しだけ哀れにみえた。
「口寄せ契約も出来たし益々村から出る理由がなくなってしまった」
がっくりと項垂れていると老人が近寄ってきた。
「神!」
「何?」
「里以外の街を視察したいのですか?」
「そりゃ見たいけど・・・」
「では忍者教を広める我等が活動に参加されますかな?」
「へ?広めるって何?まさか布教活動を?」
「それはもちろん順調ですが何か?神よ我等が大陸全土を忍者教一色にします!忍者教に染まっている街なら視察できますがどうしますかな?」
「え?忍者教に染まったって他の宗教とかは?」
「廃的しました。ハッハッハッハッ教官の宗教だけは残してますがな!ハッハッハッハッ」
(やっやりやがったー!街が染まってるって実質支配してるって事か!?1年修行にかこつけて僕にバレないように進めてやがった!)
「で行きますかな?行きませんかな?」
ニヤニヤと笑う老人、ぶん殴りたい。だけど何故だか勝てる気がしない。
「いっ行きます・・」
(全力で領主さん?に謝らないと・・でも打ち首かなあ)
こうして僕は異世界流忍者達から忍者教布教済みの街へ連れて行かれる事になる。
その街に行かなきゃ良かったと、冒険したいなんて言わなきゃ良かったと後悔するとは思っていなかった。
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