現代文ドラッグ

書房すけ

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毎日読むべき物

重層の洗脳タイム

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 弱っていない相手を洗脳しようとするのは困難である。故に、

 洗脳というのは、相手を弱らせることから始まる。

───そうだ、毎日鏡の前で「自分は誰だ」と問いかけ続けることは、自分の頭をおかしくさせるそうだ。それは、自分の存在認識能力の低下によって引き起こされる、と解釈できるかもしれない。


 次の文章は、自分が自分であるという確かな意思をもって読んで欲しい。


 洗脳というのは、相手を弱らせることから始まる。

───そうだ、毎日相手が鏡の前で「自分は誰だ」と問いかけ続けていれば、相手の頭はおかしくなるだろう。それにより、貴方は相手を洗脳しやすくなるかもしれない。


 次の文章は、「貴方」は今の貴方、「相手」は別人として、相手になったつもりで読んで欲しい。


 洗脳されようとすれば、貴方を弱らせることから始めれば良い。

───そうだ、毎日貴方が鏡の前で「自分は誰だ」と問いかけ続けていれば、貴方の頭はおかしくなるだろう。それにより、相手は貴方を洗脳しやすくなるかもしれない。


 ちゃんと、「相手」から「貴方」を見ることは出来ただろうか。出来ていなかった人は特に、最後に一つだけ、私の指示に従って欲しい。──「相手」になったつもりで深呼吸して下さい。───...落ち着いて、もう一度深呼吸して下さい。「相手」は「貴方」とは全く違う髪型で、「身長」も全然違います。...一面に広がる青空を想像して下さい。それはどれくらい綺麗な青ですか?...そこに雲はありますか?...鳥は飛んでいますか?──「貴方」は、その青空の遠くにいるようです。「貴方」は、地平線の彼方で、「相手」に笑いかけながら、手を振っています。...ちゃんと「相手」も「貴方」に笑いかけてみましょう。そして、「貴方」に向かって叫んでみるのです。

「ここは私の青空だ。どっか行けー!行ってしまえー!」と。

 
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