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暗黒に失われし記憶に狼狽え、迷い彷徨うがよい!
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、王家が「やっぱカトリアーナちゃんとの婚約話は無しにしとくかー」と勝手に自分たちから思ってくれて、かつ、それ以外の人も「あ~そりゃ王家の側もカトリアーナちゃんとは婚約したくないよねー仕方ないねー」と思うような理由が必要ってこと。王家以外の人たち、要は王家とヴィトン伯爵家以外の、貴族や富裕商人や一般国民などの第三者が、「私とジークの婚約話が無しになった」という事実を知ったとき、それについてどう思うか?というところまで配慮しなきゃいけないわけ。そして、そのような理由付けに、「カトリアーナ(私)には、他に恋人がいるから」では少し弱い。というよりも、その理由はおそらく通用しない。なぜなら、それでは、婚約話と恋人(仮)の存在の先後がどうであれ、「別の男がジーク王子から私(カトリアーナ)を奪った」と第三者が解釈する余地が生じ、王家の体面が損なわれてしまう可能性がある。となると、ジーク王子が納得しても、体面を重視する王家の人々が納得するはずがない。そして、それは王家とヴィトン伯爵家の間に深刻な遺恨を残すことになるだろう。要するに、ジーク王子以外に「カトリアーナ(私)の恋愛対象となる男性」を設定すると、その時点で王家の意思に反するものと見做されるわけだ。ほんとメンド臭い連中よね。アイドルに恋人発覚してキレるオタクかよって感じ。いや、それは少し違うか。所謂アイドルとか女子アナとかお天気お姉さんとかアイドル声優とか、あとよくわかんないけどVtuberとかも入れとこっか、まぁそのへんのキャバクラ類似ビジネスは、疑似恋愛で人の銭を毟り取る商売してるんだからリアルの恋人は隠し通さないとダメだし、バレたら怨嗟の声に晒されても同情はしかねるけど、私は別に新興宗教チックなキャバクラ類似アイドルビジネスみたいなことやってないから、一緒にされても困る。ちょっと次元が違う話だわ。実際こっちは2次元だし。なんならISK024とか銘打ったアルファベット三文字アイドルグループ結成してみようかしら。弱者男性から時間と金をむしり取った上に国民の精神的成熟度を徹底的に低下させ、それにより国家の労働生産力を毀損して経済成長力を徹底的に破壊、究極的にその国家を滅亡に追い込めば、まさしく悪役令嬢そのものじゃない?そっちの方にストーリー変えてみる?異世界転生モノとアイドルビジネスのコラボなんて、オタクと弱者男性を食い物にする志のひっく~い日本のエンタメ文化が投影された生き地獄のハイブリッドって感じで、意外と相性いいかも!よし決まり!!!次回からタイトルは
「異世界の悪役令嬢に転生したのでアイドルグループISK024を結成してチョロいオタクと弱者を新興宗教まがいのキャバクラ類似アイドルビジネスで骨抜きにし、労働生産力を低下させるとともに人心を荒廃させ、国家を滅亡に追い込みたいと思います❤️金を毟り取って儲けた強者は勝ち組です⭐️弱者は切り捨てざまぁwww」
に変更します。(←しません)・・・ダメ?ちょっと長すぎたか。(←そこじゃない)ふーむ、なかなか難しいものね。異世界転生モノが大好きな層に訴求するように、ざまぁ要素も入れて見たし、チートスキルとして「暴利少量低関連性飲食品取扱店舗」とか「二束三文紙片封入樹脂板」みたいなのも考えたんだけど。このスキル、名前からしてすごくショボ~い元手しかかけてないのにマヌケなバカから大量にカネをむしり取ってウハウハできそうな、この上なく邪悪な雰囲気醸し出してない?なんというか、「いや、これは流石に商売の仁義としてやっちゃダメでしょう」って内部で言う人いなかったのかな?あぁいなかったんだ、カネさえ稼げればそれでいいんだね、ふーん、オタクと弱者は養分だもんね、仕方ないね、と思える程度には邪悪なスキル、っていうニュアンスがそこはかとなく伝わってきていとみやびって感じ。まぁでも実際のところ、この辺の邪悪スキル版権商売にしろ、新興宗教的キャバクラ類似アイドルビジネスにしろ、一番の悪徳に満ちた存在は背後で金を吸い上げてる作詞家とかプロデューサーとかプラモ会社とか商売人の連中なんだけどね。とは言っても、ソフトキャバクラ営業で踊ってるアイドルやお天気お姉さんやアイドル声優たちも、解った上でその商売に乗っかってるっていう点においては非難されるべき責任もないとは言えないし、自己の責任において特殊業界に足を突っ込んだんだから「そんなつもりは無かったデス☠️」なんて言えば全面的に免責されるってものでもないという点については指摘しておきたい。それにしても、宗教って、その宗教を利用して金儲けをしてる連中が最も邪悪であるはずのところ、崇拝の果てに憎悪の対象として破壊されるのはイコンだったりするわけで、だからこそアイドルは「アイドル」と呼ばれるのかも。高みから見下ろす真の邪悪には手が届かない反面、イコンは手の届くところに置いてあるからこそ憎悪の対象となり得る、というところから考えると「会いに行けるアイドル」とか「ネットで交流できるアイドル」っていう発想、すごくグロテスクね。まったく、誰が考えついたんだか。
ところで、少し話は逸れるけど、アイドルとかに限らず、最近の芸能人って、私生活の都合のいいところだけ切り売りしといて、都合悪いところを突かれるとプライバシーがどうこうって言い出すの、アレなんなのかしら?プライバシーを守る権利はあって当然だし、それをコントロールする権利も当然あるとして、それと同時に、その人間固有の権利の問題から離れて、その仕事に全てを賭ける根性は無いのかって言いたくなるわ。私生活チラ見せして好感度上げてるつもりかなんだかしらないけど、そんな小手先の人気取りに走る前に、秀でた芸を持ってるっていう自信があるなら、その芸に賭けて、芸一本で勝負してみせろよって思っちゃう。まぁ最近はそういう心意気を見せてくれる人もいなくなったわね。”芸”に賭けてるっていうより、”芸能人”の役割を演じてるって感じ。そんな「賭けてない」やつ、わざわざテレビとかネットで見たい?私は見たく無いかな。まぁ異世界に転生しちゃったから二度と見なくていいんだけど。一言だけいっとくけど、アニメ化したら(←しません)私の声はアイドル声優禁止ね。声優は役者なんだから、役者として認められるのはお芝居に賭けてる人だけよ。歌いたかったら歌えばいいけど、歌だけで勝負できないからって2次元キャラの力を借りるって、歌うことに賭けて、歌一本で勝負してる人に失礼だと思うの。まぁでも、結局のところ、そういった中途半端な学芸会レベルのお遊戯しかできない若いだけが取り柄の子供を、「推し」とかいって持ちあげてキャッキャと騒いでるバカ日本人が一番ダメなのよね。見る目のない、群れて騒ぎたいだけのバカな客が、芸の質を下げていくのよ。芸能も音楽もアニメもきっと同じ運命。
えーっと、何の話だっけ。こんなことばっかり言ってるから無駄に字数だけ多くてストーリーが進まないのよね。だけどそれは私じゃなくて作者のせいだから文句は作者へどうぞ。(ごめん)
そうそう、ここまでの話の要旨としては、私との結婚を王家の側に諦めさせる理由が必要なんだけど、「私には他に恋人がいるから」ではダメってことね。
さて、ここで疑問をもつかもしれない。
「だったら、カトリアーナ(私)がカストル兄様を好き、ってことにしても王家は納得しないんじゃない?」
そう。確かにそうだ。実は私も、カストル兄様と仲良しであることをアピールしたところで、必ずしも、ジークはじめ王家の人たちが諦めてくれると確信しているわけではない。これは一つの賭けだ。ただ、そう確率の低い賭けでもなく、そこそこの可能性はある賭けであり、少なくとも時間稼ぎ程度にはなるのではないか、と私は考えている。
自身を転生者と自覚してから、この世界で生き抜くために、私はこの世界の人々についてリサーチし、前世の私がプレイした『没落貴族の令嬢ですが、婚約破棄した第7王子と氷の貴公子と呼ばれる次期公爵がなぜか溺愛してきますっっっTHE GAME』の記憶と照らし合わせて様々な角度から分析した。そして気づいたことがある。
まず第一に、この世界の人々は「思い込みや固定観念に精神的に拘束されやすい」ということだ。例えば、ジーク王子がカストル兄様に恋している件について考えてみる。あれだけジークが目からラブラブ光線を発射し、全身から好き好きオーラを放っていても、カストル兄様はおろか、周囲の誰も全くそれに気付かない。それは「恋愛は男女だけのもの」という固定観念が、この世界の人々を強く拘束しているからであり、「男同士の恋愛」という概念に当てはめられるべき現象が目の前に現出しても、「男同士の恋愛」という概念を持たないが故に、それを自分たちがもっている旧来の概念に結びつけて理解しようとする。たとえば、ジークがカストル兄様を見つめていても、それは「恋愛」ではなく「友情」や「信頼」によるもの、と評価するように。でもまぁ、これって異世界の人に特有のものではなく、どこの世界でも未開人ってそういうモノで、新概念を理解できないのが普通って気もするわね。この『没落貴族の令嬢ですが、婚約破棄した第7王子と氷の貴公子と呼ばれる次期公爵がなぜか溺愛してきますっっっTHE GAME』って、世界設定はかなり荒唐無稽だけど、少なくとも中世ヨーロッパがモデルであることは明らかなわけで、制作スタッフが意識的に中世ヨーロッパに設定を寄せるまでもなく、否が応でも「日本人が思う中世ヨーロッパっぽい雰囲気」に近づいてしまっていることは間違いない。当然、歴史考証とかきっちりやってるわけじゃないから、「なんちゃって中世ヨーロッパ」でしかないんだけど、作る側の「ふわっと感あふれる世界観」を、読む側の「ぼんやりした共通認識」と上手に重ね合わせてあげるのが異世界転生ファンタジーの重要なポイント。みんながみんなその「ぼんやりとした共通認識」に一致させようとするから、全部が全部、ぼんやりと似たような作品ばっかりになっちゃうんだけどね。でもまぁ、それは仕方がないというか、みんながそれに飛びつくからそうなってるわけで、みんなで勝手にそうしてくれればいいのよ。私には関係ないし。それはさておき、その現代日本人の「ぼんやりとした共通認識」では、中世の人たちはどちらかと言えば未開人にあたるはず。そして、日本人のもつ「未開人」のイメージの一つに「迷信に囚われやすい」というものがあるから、大体の日本人は「中世の人々は迷信に縛られている」とぼんやり思っている。その「中世人は迷信に縛られている」という「ぼんやりとした共通認識」に合わせた世界観が、この『没落貴族の令嬢ですが、婚約破棄した第7王子と氷の貴公子と呼ばれる次期公爵がなぜか溺愛してきますっっっTHE GAME』の世界の人々の、「固定観念・思い込みに対する精神の拘束されやすさ」として現れているんじゃないだろうか、と私は見ている。
ところで、話をわかりやすくするために、中世ヨーロッパ人を未開人って表現したけど、実際に現代の日本人が中世ヨーロッパ人たちを未開人だと思ってるとしたら、それって割と噴飯物よね。中世人なんて何百年も前の人だから相対的な比較としては誤りとは言えないけど、実際のところは当の日本人が未開人そのものなんだから。いじめパワハラ大好きで、弱者は自己責任で切り捨て上等、本質的に陰湿で残虐。こんなの未開人としか言いようがないでしょ。未開人でも教養を身につければ理性的になりそうなもんなのに、日本人の教養なんて所詮偏差値至上主義の試験エリート御用達HowToマニュアルでしかないから、教養をもって理性的に行動を制御するという方向には向かわずに、アタマのいいボクちゃんとワタシたちはライフをハックして上手にカシコく生きまショー的な方に流れちゃう。ヘンサチ高くてカシコいボクちゃんたちとワタシたちは法に触れなければ何やってもいいし、バカで何もできない弱者はただの食い物。医者とか学者とか理系とか経営者とかテックとかいんふるえんさ~とかって大体そんな感じよね。まぁ控えめに言って、文明人を気取って上品ぶった野蛮人ってとこかしら。どれだけ頑張って知的ヅラしても本質的な野蛮性を隠せないあたり根深いし本当に救いようがないわ。そして、そいつらのオコボレにあずかろうと媚びて諂う寄生虫の群れが、強者を代弁し、強者を気取って弱者を叩く。現代日本人に見えるそうした本質的野蛮性が、民族として内包され継承されてきたとするなら、近代の日本人が南京や関東大震災で虐殺やってても全然不思議はない。いや絶対やっただろ、くらいのことは思っちゃう。人を人として扱わず、その尊厳を蹂躙し、何よりその嗜虐性を弱いものへと向けるところが、現代の日本人に全く通じているもの。その「現代の日本人」は、「過去の日本人」がやったそれを無かったかのように喧伝して、その上それを「歴史戦」だのなんだのと言って正当化しちゃうわけで、そういう欺瞞的態度も含めて、徹頭徹尾ホーントに日本人って感じよね。まぁ、私はもう異世界の人だから関係ないけど!
・・・えーっと、話が逸れすぎよね。反省します。改心はしないけど。話題をもとに戻すと、この『没落貴族の令嬢ですが、婚約破棄した第7王子と氷の貴公子と呼ばれる次期公爵がなぜか溺愛してきますっっっTHE GAME』の世界の人たちは、「固定観念・思い込みに対して精神的に拘束されやすい」という傾向があり、「恋愛は男女のもの」という固定観念に強く拘束されているのはその表れの一つ、ということね。
そしてここで、私はもう一つ、この世界の人たちを強く拘束する「固定観念」の存在に気付いた。それは、「兄妹間での恋愛は無い」という固定観念だ。・・・いや、これは正直なところ”固定観念”というよりも、一般的で常識的倫理観と言った方が正しいんだけど、ここはあえて”固定観念”としておきたい。なぜなら、この「兄妹間での恋愛は無い」という意識は、常識や倫理観のレベルにとどまらず、それらの範囲をさらに逸脱した強い拘束力を持っているように見受けられるから。すなわち、その拘束力は『闇の魔力』による精神支配力をも上回っていると推測されるからだ。
『没落貴族の令嬢ですが、婚約破棄した第7王子と氷の貴公子と呼ばれる次期公爵がなぜか溺愛してきますっっっTHE GAME』で、カストル兄様が真の主人公の攻略対象であることはすでに述べた。そのカストルルートでは、「カトリアーナ(私)が『魅了』スキルによってカストル兄様を闇の魔力の虜にし、思うがままに操っていた」という事実が、真の主人公によって暴かれる、ということも既に述べた。また、ほぼすべてのルートにおいて、カトリアーナ(私)は大部分の攻略対象に『魅了』スキルをかけて闇の魔力で操っており、それらのどのルートでも基本プロットは「カトリアーナによる闇の呪縛を、真の主人公が解く」ことで攻略対象と真の主人公の関係が進展し、付随する結果として、悪の根源とされたカトリアーナが処断される、というものだ、ということもすでに述べた・・・わよね?確か言ったと思う。うん。言ったとしよう。そして、公式設定のカトリアーナはエロ系セクシーキャラである。それは言った。明らかに言った覚えがあるわ。そんなカトリアーナが『魅了』するからには、攻略対象たちとの関係は当然エッチでエロエロである。全年齢版では無論カットされているが、R18版が乙女ゲームの枠を超えて男性にも支持されたのは、そのカトリアーナと攻略対象たちのエッチでエロエロなイカガワシクもタダナラヌ関係を描いたシーンが男性の実用にも堪えるから、平たく言えば「ヌケる」からに他ならない。女が見ても、そこらへんのエロとは少し違った。オタクの同志・・・じゃなくて、乙女ゲームを嗜む同好の士を通じて、家族に内緒で手に入れたR18版のそれは、何と言うか、精神の奥底に眠る何かを鷲掴みにされたような感覚というか、おパンツがじっとり濡れてムズムズするっていうか、これなら男でも十分ヌケるだろうなと思えるし、私がヌクかっていうと、そりゃ男みたいにヌカないのは当たり前なんだけど、熱くなったところに思わず指がのびてしまうっていうか・・・ジークルートのエロシーンなんて、声の芝居も相俟って全身に鳥肌が立つレベルで、そりゃ秘唇に誘われた私の指も思わず爆熱ゴッドフィんg・・・え?なによ、女がオナニーしたって別にいいでしょ!みんな言わないだけでやってるから!大体、おとなしくて清楚っぽいコに限って指3本くらいズッポリ入れてガッツリやってるもんよ!(←偏見です)あ、誤解なきように言っておくけど、私自身は転生して以来、オナニーはやってません。ディルドで処女膜傷つけたりしたら大変だもの。女からしたら大したモンじゃないけど、バカな男にとっては価値があるものらしいから、大事にとっておいて、しっかり高値で売りぬけないとね。2回目の人生だから、その辺は抜かりないわ。ヌカないけど、ヌカリない。うーん、ウマい!さて、そういうわけで(どういうわけだよ)、本来の設定上ではエッチ系キャラのカトリアーナは『魅了』スキルで攻略対象たちを闇の魔力の虜にするから、ゲーム本編はその流れで攻略対象たちとのエロシーンが満載なわけ。だけど、カストル兄様だけは、———ここからが大事なところよ。今までの小ネタは忘れて話を聞いてね。ゲーム本編では、攻略対象たちとカトリアーナのエロシーンが満載なんだけど、カストル兄様だけは、闇の魔力の虜になっているにも関わらず、カトリアーナとのエロシーンが無いの。全く無い。一切ない。隠しルートでもおまけルートでも、ホントに無いのね。なんでカストル兄様だけエロくてエッチぃシーンがないのかって、ファンの間でも作品七不思議の一つで、キャラ人気も高かったからそこを不満点にあげる声も多かった。私も、前世にいた頃は不思議だったし、公式にファンメール送る時も要望として必ず付け加えたりとか・・・え?見たいのかって?・・・そりゃ見たいに決まってるでしょ!(力説)まぁそんな感じで、みんなが不思議に思ったり不満に思ったりしてはいたんだけど、公式からこれと言った理由も明言されていなかったし、何より他のキャラが充実(←何が?)してたから、炎上や暴動が起きるほどの騒動にもならず、単純に納期とか容量の都合じゃないかってことで、何となくみんな納得してたの。
だけど、私がこの世界に転生して、この世界の人たちをじっくりと観察すると、どうもそういう「制作上の都合」とは違う。何かもっと、この世界の人たちが共通して持つ、内面の精神的な部分が関わってるんじゃないかと思えるようになってきたのね。それが、「固定観念による精神的拘束」なわけ。その結論に達するまでに、かなり時間がかかった。気づいたのは本当につい最近。そもそも、その結論を導き出すための事実や証拠などの情報を収集することすら、最初のうちはままならなかった。
私は、転生したこちらの世界では貴族の娘であり、それも伯爵令嬢、箱入り娘の部類に入る。大袈裟に言えば、広い屋敷で軟禁されているのと似ており、外出したとしても常に両親が付き添い、交友範囲は限られ、その他の人付き合いも制限されている。しかし、先に述べた例の一件・・・え?エリザベスとオークのことじゃないわよ!思い出させないでよオエッ!!・・・そうじゃなくて、メイドたちと懇意になったおかげで、彼女たちからさまざまな情報を仕入れることができるようになった。それだけではなく、彼女たちとの対話を通じて、この世界の世情、一般的な価値観などについて理解を深めることも可能になった。まぁ、私はそんな計算高い人間じゃないから、ちょっとだけ理屈っぽいのは認めるとしても、目的や意図をもって聞き出すとかっていうのは割とできなくて、普通に楽しくお話しして、後からその内容について自分なりに考えるって感じなんだけど。そうやって、彼女たちとの会話を通じて分かったことは、「兄妹間での恋愛」は、倫理的禁忌どころか、そもそもの概念として存在しない。ということ。だから、私がそれとなくそちらの話題を振って見ても、忌避するでも拒絶するでもなく、ただなんとなくスルーされてしまう。
そう、ジークの振る舞いに対する他の人たちの反応と同じ。ジークの場合は、「男同士の恋愛」だ。その新しい概念に基づいたジークの行動は、この世界の旧概念としては存在しないものだ。だから他の人々は、ジークの行動を旧概念に当てはめて軽くスルーする。
それと同じく、「兄妹間の恋愛」について私が話を向けても、概念として皆それを持たないので軽くスルーしてしまう。
つまり、「男同士の恋愛」と「兄妹間の恋愛」は、この世界では概念として存在しない。それ故に、それらの新概念に当てはまる現象は、旧概念に当てはめて異なった解釈をされるか、さもなければ、”わからないこと”または”思いも至らないこと”として処理され考慮の対象とならない、ということになる。
「え?だから何なの?」って?いや、だからさぁ、わかんない?この二つの概念は、単に旧概念として存在しないっていうだけじゃなくて、互いに少し性質が違うのよ。
①「男同士の恋愛」は、この世界においては、概念として存在しなかったにも関わらず、カトリアーナ(私)がかけた『魅了』スキルの影響で(これも仮定だけど)、ジークの中に新概念として発生した。
②「兄妹間の恋愛」は、この世界においては、概念として存在しない。そして、(原作中の)カトリアーナが『魅了』スキルをかけた後も、カストル兄様の中に新概念として発生していない(ように見える)。
①は転生した私が生きているこの世界で生じた現象で、②は原作ゲームの本来の設定上の世界での現象だから、単純に比較できるものじゃないし、そもそも私の魅了スキルがジークに効果があったものというのもまだ仮説の域を出ていない。原作でカストル兄様とカトリアーナの恋愛がなかったと言っても、それは単に描写されていなかっただけ、という可能性も排除できない。だから、これらの事実からはわかることは限定的なことでしかないんだけど、少なくとも、『魅了』スキルの精神支配によって、「男同士の恋愛」は新概念として発生しているが、「兄妹間の恋愛」は新概念として発生していない、という事実のみに着目して検討すれば、”「兄妹間の恋愛」はあり得ない”という固定観念は精神的拘束として新概念の発生を抑制している、つまり、”「兄妹間の恋愛」はない”という固定観念は、闇の魔力の精神支配力を上回る、強力な精神拘束力をもっている、と推測することができる、というわけなの。
確かに、”「兄妹間の恋愛」の概念がない”という消極的否定を”「兄妹間の恋愛」はあり得ない”という積極的否定に置き換えてるところについては、恣意的であるという批判が正当であると思うし、論理的に若干無理があることも否めない。それでも、”「兄妹間の恋愛」はこの世界に存在しない”という原則は、相当に強い拘束力をもって、この世界で貫かれているように、私には思える。
これが元からそういう設定(ゲーム世界の設定として、明文上または暗黙の了解の上で、制作スタッフ間において共有されていた)だったことによるのか、単に制作側の都合で入らなかったもの(共通認識としては存在したが、明確な設定としては確立していなかったもの)が、ある種、後付けの理屈で、今の私がいるこの世界に反映されたのか、そこまではわからない。
ただ、もし、「兄弟間の恋愛は無い」という固定観念による精神的拘束力が、闇の魔力による精神支配を上回っているとする仮定が正しいとすれば、それは、闇の魔力に拮抗しうる力が、そこに存在するということであり、つまり、闇の魔力の発動を阻止するための手がかりが、そこにあるのではないか、ということになる。
はい、そこのあなた!m9
私がたびたび「カストル兄様とは兄妹だから恋愛はない」って言うのを読んで、「あぁ、これは女性向けラブコメにありがちな、勘違い系恋愛フラグのパターンだな。はいはい、わかったわかった。もういいよ、そういうの。」と思ってたでしょ?違うのよ。そうじゃないんだな。この世界には無いのよ。「兄と妹の恋愛」という概念そのものが。そして、その概念が新たに生じることもおそらく無い。転生者である私の中だけには概念としての「カストル兄様とカトリアーナ(私)の恋愛」はあるけど、私以外の人はその概念を持っていないし、当然、カストル兄様の中にもその概念は存在しない。カストル兄様自身が「カストル兄様とカトリアーナの恋愛」という概念をもたない以上、現実にカストル兄様とカトリアーナ(私)が恋愛関係になることはない、ということなの。
ちょっと調子に乗って議論を先に進めすぎたけど、「男同士の恋愛」と「兄妹間の恋愛」の、概念としての精神的拘束力の強さの違いについては、今は「そういう可能性があるんだな」くらいの認識でいいわ。私も、自分の中に「闇の魔力の発動を阻止したい」という願望が強くあるせいで、「闇の魔力を阻止する手段」として望みと期待を強くかけすぎるあまりに、その期待通りの展開に合うように都合よく考えているだけなんじゃないかな、と思う部分もなくはないもの。とりあえず現時点では、「男同士の恋愛」と「兄妹間の恋愛」という概念の存在しないこの世界では、「男同士」または「兄妹間」において「恋愛」に該当する現象が発生したとしても、その現象を見た人々が、それを「恋愛」とみなすことはない、ということだけ押さえておけば十分。
さあ、ここで話を元に戻すわよ。
ジークと私の婚約話を回避するためには、ジークをはじめとする王家側に諦めてもらわなくてはいけない。しかし、「カトリアーナ(私)には、ジークよりも、他に好きな男性がいる」という理由は、諸々の事情により使えない。ならば、「カトリアーナ(私)は、ジークよりも、カストル兄様が好きである」という理由ならどうか。
カストル兄様は私の兄なのだから、ジーク王子との婚約が破談になったとしても、それは私の強度のブラコンによるものであり、「伯爵家の跡取り息子が、王子の婚約者を略奪した」ということにはならない。だって兄妹なんだから、私とカストル兄様の間で恋愛は成立しないし、略奪愛になんてなりっこないでしょ。この世界の固定観念、つまりこの世界の人たちの常識的な感覚からして、「兄が、王子の婚約者である妹を奪った」なんて、誰も思いはしない。みんな既存の概念と結びつけて理解しようとするはず。これは希望的観測も多分に含んでいるけど、私の予測としては、「カトリアーナは精神的に兄に甘えきって依存している部分が大きく、王子と婚約するにはまだ子供である」というところに話が落ち着いてくれるのではないか、と考えている。それならば、ジーク王子のみならず王家の面子は守られるし、ヴィトン伯爵家に反意があるものと見做されることもない。まぁ、多少のわだかまりは残るかもしれないけど、そこはパパ上(ヴィトン伯爵)の政治力でなんとか乗り切ってほしいところね。男性優位社会なんだから、男が働いてください。そう考えると男性優位社会っていうのも、女にとっては、割と気楽で悪く無いもんだわ。大事なところは全部、男に任せておけばいいんだから。「女性が社会に出ることができない」っていうのは裏を返せば「女性が社会に出なくてもいい」ってことだもの。実際、それでいいっていう女の人も多いだろうし。だけど大事なのは、「それでいい」っていう人だけじゃなく「それじゃイヤだ」っていう人もいて、その「それじゃイヤだ」っていう人が、理由もなく不当な扱いを受けるのは間違ってるってことなのよね。私が「それでいい」と「それじゃイヤ」のどちらに立つかは別として、雰囲気に流されて「それでいい」って思わされるのが私はイヤだし、疑問を抱くことを許さず「それでいい」と思わせようとする抑圧的な風潮に、唯々諾々と従いたくはない。まぁこういうふうに思ってしまう時点で、私も男性優位社会の価値観を前提とするところから脱却できてないのかもしれないけど。
さて、前置きが少し長かったけど、ここから先の話を進めていくための前提知識として必要だから(ホントかよ)・・・うるさいわねぇ。なんだか最近、ちょくちょくヘンな声が聞こえるんだけど幻聴かしら。
何にせよ、多分みんな忘れていると思うし、私も今この瞬間まで忘れてたけど、今、私は、ジークと、カストル兄様と3人で昼食のテーブルを囲んでいるんだ!
な、なんだってー!?
(続く)
「異世界の悪役令嬢に転生したのでアイドルグループISK024を結成してチョロいオタクと弱者を新興宗教まがいのキャバクラ類似アイドルビジネスで骨抜きにし、労働生産力を低下させるとともに人心を荒廃させ、国家を滅亡に追い込みたいと思います❤️金を毟り取って儲けた強者は勝ち組です⭐️弱者は切り捨てざまぁwww」
に変更します。(←しません)・・・ダメ?ちょっと長すぎたか。(←そこじゃない)ふーむ、なかなか難しいものね。異世界転生モノが大好きな層に訴求するように、ざまぁ要素も入れて見たし、チートスキルとして「暴利少量低関連性飲食品取扱店舗」とか「二束三文紙片封入樹脂板」みたいなのも考えたんだけど。このスキル、名前からしてすごくショボ~い元手しかかけてないのにマヌケなバカから大量にカネをむしり取ってウハウハできそうな、この上なく邪悪な雰囲気醸し出してない?なんというか、「いや、これは流石に商売の仁義としてやっちゃダメでしょう」って内部で言う人いなかったのかな?あぁいなかったんだ、カネさえ稼げればそれでいいんだね、ふーん、オタクと弱者は養分だもんね、仕方ないね、と思える程度には邪悪なスキル、っていうニュアンスがそこはかとなく伝わってきていとみやびって感じ。まぁでも実際のところ、この辺の邪悪スキル版権商売にしろ、新興宗教的キャバクラ類似アイドルビジネスにしろ、一番の悪徳に満ちた存在は背後で金を吸い上げてる作詞家とかプロデューサーとかプラモ会社とか商売人の連中なんだけどね。とは言っても、ソフトキャバクラ営業で踊ってるアイドルやお天気お姉さんやアイドル声優たちも、解った上でその商売に乗っかってるっていう点においては非難されるべき責任もないとは言えないし、自己の責任において特殊業界に足を突っ込んだんだから「そんなつもりは無かったデス☠️」なんて言えば全面的に免責されるってものでもないという点については指摘しておきたい。それにしても、宗教って、その宗教を利用して金儲けをしてる連中が最も邪悪であるはずのところ、崇拝の果てに憎悪の対象として破壊されるのはイコンだったりするわけで、だからこそアイドルは「アイドル」と呼ばれるのかも。高みから見下ろす真の邪悪には手が届かない反面、イコンは手の届くところに置いてあるからこそ憎悪の対象となり得る、というところから考えると「会いに行けるアイドル」とか「ネットで交流できるアイドル」っていう発想、すごくグロテスクね。まったく、誰が考えついたんだか。
ところで、少し話は逸れるけど、アイドルとかに限らず、最近の芸能人って、私生活の都合のいいところだけ切り売りしといて、都合悪いところを突かれるとプライバシーがどうこうって言い出すの、アレなんなのかしら?プライバシーを守る権利はあって当然だし、それをコントロールする権利も当然あるとして、それと同時に、その人間固有の権利の問題から離れて、その仕事に全てを賭ける根性は無いのかって言いたくなるわ。私生活チラ見せして好感度上げてるつもりかなんだかしらないけど、そんな小手先の人気取りに走る前に、秀でた芸を持ってるっていう自信があるなら、その芸に賭けて、芸一本で勝負してみせろよって思っちゃう。まぁ最近はそういう心意気を見せてくれる人もいなくなったわね。”芸”に賭けてるっていうより、”芸能人”の役割を演じてるって感じ。そんな「賭けてない」やつ、わざわざテレビとかネットで見たい?私は見たく無いかな。まぁ異世界に転生しちゃったから二度と見なくていいんだけど。一言だけいっとくけど、アニメ化したら(←しません)私の声はアイドル声優禁止ね。声優は役者なんだから、役者として認められるのはお芝居に賭けてる人だけよ。歌いたかったら歌えばいいけど、歌だけで勝負できないからって2次元キャラの力を借りるって、歌うことに賭けて、歌一本で勝負してる人に失礼だと思うの。まぁでも、結局のところ、そういった中途半端な学芸会レベルのお遊戯しかできない若いだけが取り柄の子供を、「推し」とかいって持ちあげてキャッキャと騒いでるバカ日本人が一番ダメなのよね。見る目のない、群れて騒ぎたいだけのバカな客が、芸の質を下げていくのよ。芸能も音楽もアニメもきっと同じ運命。
えーっと、何の話だっけ。こんなことばっかり言ってるから無駄に字数だけ多くてストーリーが進まないのよね。だけどそれは私じゃなくて作者のせいだから文句は作者へどうぞ。(ごめん)
そうそう、ここまでの話の要旨としては、私との結婚を王家の側に諦めさせる理由が必要なんだけど、「私には他に恋人がいるから」ではダメってことね。
さて、ここで疑問をもつかもしれない。
「だったら、カトリアーナ(私)がカストル兄様を好き、ってことにしても王家は納得しないんじゃない?」
そう。確かにそうだ。実は私も、カストル兄様と仲良しであることをアピールしたところで、必ずしも、ジークはじめ王家の人たちが諦めてくれると確信しているわけではない。これは一つの賭けだ。ただ、そう確率の低い賭けでもなく、そこそこの可能性はある賭けであり、少なくとも時間稼ぎ程度にはなるのではないか、と私は考えている。
自身を転生者と自覚してから、この世界で生き抜くために、私はこの世界の人々についてリサーチし、前世の私がプレイした『没落貴族の令嬢ですが、婚約破棄した第7王子と氷の貴公子と呼ばれる次期公爵がなぜか溺愛してきますっっっTHE GAME』の記憶と照らし合わせて様々な角度から分析した。そして気づいたことがある。
まず第一に、この世界の人々は「思い込みや固定観念に精神的に拘束されやすい」ということだ。例えば、ジーク王子がカストル兄様に恋している件について考えてみる。あれだけジークが目からラブラブ光線を発射し、全身から好き好きオーラを放っていても、カストル兄様はおろか、周囲の誰も全くそれに気付かない。それは「恋愛は男女だけのもの」という固定観念が、この世界の人々を強く拘束しているからであり、「男同士の恋愛」という概念に当てはめられるべき現象が目の前に現出しても、「男同士の恋愛」という概念を持たないが故に、それを自分たちがもっている旧来の概念に結びつけて理解しようとする。たとえば、ジークがカストル兄様を見つめていても、それは「恋愛」ではなく「友情」や「信頼」によるもの、と評価するように。でもまぁ、これって異世界の人に特有のものではなく、どこの世界でも未開人ってそういうモノで、新概念を理解できないのが普通って気もするわね。この『没落貴族の令嬢ですが、婚約破棄した第7王子と氷の貴公子と呼ばれる次期公爵がなぜか溺愛してきますっっっTHE GAME』って、世界設定はかなり荒唐無稽だけど、少なくとも中世ヨーロッパがモデルであることは明らかなわけで、制作スタッフが意識的に中世ヨーロッパに設定を寄せるまでもなく、否が応でも「日本人が思う中世ヨーロッパっぽい雰囲気」に近づいてしまっていることは間違いない。当然、歴史考証とかきっちりやってるわけじゃないから、「なんちゃって中世ヨーロッパ」でしかないんだけど、作る側の「ふわっと感あふれる世界観」を、読む側の「ぼんやりした共通認識」と上手に重ね合わせてあげるのが異世界転生ファンタジーの重要なポイント。みんながみんなその「ぼんやりとした共通認識」に一致させようとするから、全部が全部、ぼんやりと似たような作品ばっかりになっちゃうんだけどね。でもまぁ、それは仕方がないというか、みんながそれに飛びつくからそうなってるわけで、みんなで勝手にそうしてくれればいいのよ。私には関係ないし。それはさておき、その現代日本人の「ぼんやりとした共通認識」では、中世の人たちはどちらかと言えば未開人にあたるはず。そして、日本人のもつ「未開人」のイメージの一つに「迷信に囚われやすい」というものがあるから、大体の日本人は「中世の人々は迷信に縛られている」とぼんやり思っている。その「中世人は迷信に縛られている」という「ぼんやりとした共通認識」に合わせた世界観が、この『没落貴族の令嬢ですが、婚約破棄した第7王子と氷の貴公子と呼ばれる次期公爵がなぜか溺愛してきますっっっTHE GAME』の世界の人々の、「固定観念・思い込みに対する精神の拘束されやすさ」として現れているんじゃないだろうか、と私は見ている。
ところで、話をわかりやすくするために、中世ヨーロッパ人を未開人って表現したけど、実際に現代の日本人が中世ヨーロッパ人たちを未開人だと思ってるとしたら、それって割と噴飯物よね。中世人なんて何百年も前の人だから相対的な比較としては誤りとは言えないけど、実際のところは当の日本人が未開人そのものなんだから。いじめパワハラ大好きで、弱者は自己責任で切り捨て上等、本質的に陰湿で残虐。こんなの未開人としか言いようがないでしょ。未開人でも教養を身につければ理性的になりそうなもんなのに、日本人の教養なんて所詮偏差値至上主義の試験エリート御用達HowToマニュアルでしかないから、教養をもって理性的に行動を制御するという方向には向かわずに、アタマのいいボクちゃんとワタシたちはライフをハックして上手にカシコく生きまショー的な方に流れちゃう。ヘンサチ高くてカシコいボクちゃんたちとワタシたちは法に触れなければ何やってもいいし、バカで何もできない弱者はただの食い物。医者とか学者とか理系とか経営者とかテックとかいんふるえんさ~とかって大体そんな感じよね。まぁ控えめに言って、文明人を気取って上品ぶった野蛮人ってとこかしら。どれだけ頑張って知的ヅラしても本質的な野蛮性を隠せないあたり根深いし本当に救いようがないわ。そして、そいつらのオコボレにあずかろうと媚びて諂う寄生虫の群れが、強者を代弁し、強者を気取って弱者を叩く。現代日本人に見えるそうした本質的野蛮性が、民族として内包され継承されてきたとするなら、近代の日本人が南京や関東大震災で虐殺やってても全然不思議はない。いや絶対やっただろ、くらいのことは思っちゃう。人を人として扱わず、その尊厳を蹂躙し、何よりその嗜虐性を弱いものへと向けるところが、現代の日本人に全く通じているもの。その「現代の日本人」は、「過去の日本人」がやったそれを無かったかのように喧伝して、その上それを「歴史戦」だのなんだのと言って正当化しちゃうわけで、そういう欺瞞的態度も含めて、徹頭徹尾ホーントに日本人って感じよね。まぁ、私はもう異世界の人だから関係ないけど!
・・・えーっと、話が逸れすぎよね。反省します。改心はしないけど。話題をもとに戻すと、この『没落貴族の令嬢ですが、婚約破棄した第7王子と氷の貴公子と呼ばれる次期公爵がなぜか溺愛してきますっっっTHE GAME』の世界の人たちは、「固定観念・思い込みに対して精神的に拘束されやすい」という傾向があり、「恋愛は男女のもの」という固定観念に強く拘束されているのはその表れの一つ、ということね。
そしてここで、私はもう一つ、この世界の人たちを強く拘束する「固定観念」の存在に気付いた。それは、「兄妹間での恋愛は無い」という固定観念だ。・・・いや、これは正直なところ”固定観念”というよりも、一般的で常識的倫理観と言った方が正しいんだけど、ここはあえて”固定観念”としておきたい。なぜなら、この「兄妹間での恋愛は無い」という意識は、常識や倫理観のレベルにとどまらず、それらの範囲をさらに逸脱した強い拘束力を持っているように見受けられるから。すなわち、その拘束力は『闇の魔力』による精神支配力をも上回っていると推測されるからだ。
『没落貴族の令嬢ですが、婚約破棄した第7王子と氷の貴公子と呼ばれる次期公爵がなぜか溺愛してきますっっっTHE GAME』で、カストル兄様が真の主人公の攻略対象であることはすでに述べた。そのカストルルートでは、「カトリアーナ(私)が『魅了』スキルによってカストル兄様を闇の魔力の虜にし、思うがままに操っていた」という事実が、真の主人公によって暴かれる、ということも既に述べた。また、ほぼすべてのルートにおいて、カトリアーナ(私)は大部分の攻略対象に『魅了』スキルをかけて闇の魔力で操っており、それらのどのルートでも基本プロットは「カトリアーナによる闇の呪縛を、真の主人公が解く」ことで攻略対象と真の主人公の関係が進展し、付随する結果として、悪の根源とされたカトリアーナが処断される、というものだ、ということもすでに述べた・・・わよね?確か言ったと思う。うん。言ったとしよう。そして、公式設定のカトリアーナはエロ系セクシーキャラである。それは言った。明らかに言った覚えがあるわ。そんなカトリアーナが『魅了』するからには、攻略対象たちとの関係は当然エッチでエロエロである。全年齢版では無論カットされているが、R18版が乙女ゲームの枠を超えて男性にも支持されたのは、そのカトリアーナと攻略対象たちのエッチでエロエロなイカガワシクもタダナラヌ関係を描いたシーンが男性の実用にも堪えるから、平たく言えば「ヌケる」からに他ならない。女が見ても、そこらへんのエロとは少し違った。オタクの同志・・・じゃなくて、乙女ゲームを嗜む同好の士を通じて、家族に内緒で手に入れたR18版のそれは、何と言うか、精神の奥底に眠る何かを鷲掴みにされたような感覚というか、おパンツがじっとり濡れてムズムズするっていうか、これなら男でも十分ヌケるだろうなと思えるし、私がヌクかっていうと、そりゃ男みたいにヌカないのは当たり前なんだけど、熱くなったところに思わず指がのびてしまうっていうか・・・ジークルートのエロシーンなんて、声の芝居も相俟って全身に鳥肌が立つレベルで、そりゃ秘唇に誘われた私の指も思わず爆熱ゴッドフィんg・・・え?なによ、女がオナニーしたって別にいいでしょ!みんな言わないだけでやってるから!大体、おとなしくて清楚っぽいコに限って指3本くらいズッポリ入れてガッツリやってるもんよ!(←偏見です)あ、誤解なきように言っておくけど、私自身は転生して以来、オナニーはやってません。ディルドで処女膜傷つけたりしたら大変だもの。女からしたら大したモンじゃないけど、バカな男にとっては価値があるものらしいから、大事にとっておいて、しっかり高値で売りぬけないとね。2回目の人生だから、その辺は抜かりないわ。ヌカないけど、ヌカリない。うーん、ウマい!さて、そういうわけで(どういうわけだよ)、本来の設定上ではエッチ系キャラのカトリアーナは『魅了』スキルで攻略対象たちを闇の魔力の虜にするから、ゲーム本編はその流れで攻略対象たちとのエロシーンが満載なわけ。だけど、カストル兄様だけは、———ここからが大事なところよ。今までの小ネタは忘れて話を聞いてね。ゲーム本編では、攻略対象たちとカトリアーナのエロシーンが満載なんだけど、カストル兄様だけは、闇の魔力の虜になっているにも関わらず、カトリアーナとのエロシーンが無いの。全く無い。一切ない。隠しルートでもおまけルートでも、ホントに無いのね。なんでカストル兄様だけエロくてエッチぃシーンがないのかって、ファンの間でも作品七不思議の一つで、キャラ人気も高かったからそこを不満点にあげる声も多かった。私も、前世にいた頃は不思議だったし、公式にファンメール送る時も要望として必ず付け加えたりとか・・・え?見たいのかって?・・・そりゃ見たいに決まってるでしょ!(力説)まぁそんな感じで、みんなが不思議に思ったり不満に思ったりしてはいたんだけど、公式からこれと言った理由も明言されていなかったし、何より他のキャラが充実(←何が?)してたから、炎上や暴動が起きるほどの騒動にもならず、単純に納期とか容量の都合じゃないかってことで、何となくみんな納得してたの。
だけど、私がこの世界に転生して、この世界の人たちをじっくりと観察すると、どうもそういう「制作上の都合」とは違う。何かもっと、この世界の人たちが共通して持つ、内面の精神的な部分が関わってるんじゃないかと思えるようになってきたのね。それが、「固定観念による精神的拘束」なわけ。その結論に達するまでに、かなり時間がかかった。気づいたのは本当につい最近。そもそも、その結論を導き出すための事実や証拠などの情報を収集することすら、最初のうちはままならなかった。
私は、転生したこちらの世界では貴族の娘であり、それも伯爵令嬢、箱入り娘の部類に入る。大袈裟に言えば、広い屋敷で軟禁されているのと似ており、外出したとしても常に両親が付き添い、交友範囲は限られ、その他の人付き合いも制限されている。しかし、先に述べた例の一件・・・え?エリザベスとオークのことじゃないわよ!思い出させないでよオエッ!!・・・そうじゃなくて、メイドたちと懇意になったおかげで、彼女たちからさまざまな情報を仕入れることができるようになった。それだけではなく、彼女たちとの対話を通じて、この世界の世情、一般的な価値観などについて理解を深めることも可能になった。まぁ、私はそんな計算高い人間じゃないから、ちょっとだけ理屈っぽいのは認めるとしても、目的や意図をもって聞き出すとかっていうのは割とできなくて、普通に楽しくお話しして、後からその内容について自分なりに考えるって感じなんだけど。そうやって、彼女たちとの会話を通じて分かったことは、「兄妹間での恋愛」は、倫理的禁忌どころか、そもそもの概念として存在しない。ということ。だから、私がそれとなくそちらの話題を振って見ても、忌避するでも拒絶するでもなく、ただなんとなくスルーされてしまう。
そう、ジークの振る舞いに対する他の人たちの反応と同じ。ジークの場合は、「男同士の恋愛」だ。その新しい概念に基づいたジークの行動は、この世界の旧概念としては存在しないものだ。だから他の人々は、ジークの行動を旧概念に当てはめて軽くスルーする。
それと同じく、「兄妹間の恋愛」について私が話を向けても、概念として皆それを持たないので軽くスルーしてしまう。
つまり、「男同士の恋愛」と「兄妹間の恋愛」は、この世界では概念として存在しない。それ故に、それらの新概念に当てはまる現象は、旧概念に当てはめて異なった解釈をされるか、さもなければ、”わからないこと”または”思いも至らないこと”として処理され考慮の対象とならない、ということになる。
「え?だから何なの?」って?いや、だからさぁ、わかんない?この二つの概念は、単に旧概念として存在しないっていうだけじゃなくて、互いに少し性質が違うのよ。
①「男同士の恋愛」は、この世界においては、概念として存在しなかったにも関わらず、カトリアーナ(私)がかけた『魅了』スキルの影響で(これも仮定だけど)、ジークの中に新概念として発生した。
②「兄妹間の恋愛」は、この世界においては、概念として存在しない。そして、(原作中の)カトリアーナが『魅了』スキルをかけた後も、カストル兄様の中に新概念として発生していない(ように見える)。
①は転生した私が生きているこの世界で生じた現象で、②は原作ゲームの本来の設定上の世界での現象だから、単純に比較できるものじゃないし、そもそも私の魅了スキルがジークに効果があったものというのもまだ仮説の域を出ていない。原作でカストル兄様とカトリアーナの恋愛がなかったと言っても、それは単に描写されていなかっただけ、という可能性も排除できない。だから、これらの事実からはわかることは限定的なことでしかないんだけど、少なくとも、『魅了』スキルの精神支配によって、「男同士の恋愛」は新概念として発生しているが、「兄妹間の恋愛」は新概念として発生していない、という事実のみに着目して検討すれば、”「兄妹間の恋愛」はあり得ない”という固定観念は精神的拘束として新概念の発生を抑制している、つまり、”「兄妹間の恋愛」はない”という固定観念は、闇の魔力の精神支配力を上回る、強力な精神拘束力をもっている、と推測することができる、というわけなの。
確かに、”「兄妹間の恋愛」の概念がない”という消極的否定を”「兄妹間の恋愛」はあり得ない”という積極的否定に置き換えてるところについては、恣意的であるという批判が正当であると思うし、論理的に若干無理があることも否めない。それでも、”「兄妹間の恋愛」はこの世界に存在しない”という原則は、相当に強い拘束力をもって、この世界で貫かれているように、私には思える。
これが元からそういう設定(ゲーム世界の設定として、明文上または暗黙の了解の上で、制作スタッフ間において共有されていた)だったことによるのか、単に制作側の都合で入らなかったもの(共通認識としては存在したが、明確な設定としては確立していなかったもの)が、ある種、後付けの理屈で、今の私がいるこの世界に反映されたのか、そこまではわからない。
ただ、もし、「兄弟間の恋愛は無い」という固定観念による精神的拘束力が、闇の魔力による精神支配を上回っているとする仮定が正しいとすれば、それは、闇の魔力に拮抗しうる力が、そこに存在するということであり、つまり、闇の魔力の発動を阻止するための手がかりが、そこにあるのではないか、ということになる。
はい、そこのあなた!m9
私がたびたび「カストル兄様とは兄妹だから恋愛はない」って言うのを読んで、「あぁ、これは女性向けラブコメにありがちな、勘違い系恋愛フラグのパターンだな。はいはい、わかったわかった。もういいよ、そういうの。」と思ってたでしょ?違うのよ。そうじゃないんだな。この世界には無いのよ。「兄と妹の恋愛」という概念そのものが。そして、その概念が新たに生じることもおそらく無い。転生者である私の中だけには概念としての「カストル兄様とカトリアーナ(私)の恋愛」はあるけど、私以外の人はその概念を持っていないし、当然、カストル兄様の中にもその概念は存在しない。カストル兄様自身が「カストル兄様とカトリアーナの恋愛」という概念をもたない以上、現実にカストル兄様とカトリアーナ(私)が恋愛関係になることはない、ということなの。
ちょっと調子に乗って議論を先に進めすぎたけど、「男同士の恋愛」と「兄妹間の恋愛」の、概念としての精神的拘束力の強さの違いについては、今は「そういう可能性があるんだな」くらいの認識でいいわ。私も、自分の中に「闇の魔力の発動を阻止したい」という願望が強くあるせいで、「闇の魔力を阻止する手段」として望みと期待を強くかけすぎるあまりに、その期待通りの展開に合うように都合よく考えているだけなんじゃないかな、と思う部分もなくはないもの。とりあえず現時点では、「男同士の恋愛」と「兄妹間の恋愛」という概念の存在しないこの世界では、「男同士」または「兄妹間」において「恋愛」に該当する現象が発生したとしても、その現象を見た人々が、それを「恋愛」とみなすことはない、ということだけ押さえておけば十分。
さあ、ここで話を元に戻すわよ。
ジークと私の婚約話を回避するためには、ジークをはじめとする王家側に諦めてもらわなくてはいけない。しかし、「カトリアーナ(私)には、ジークよりも、他に好きな男性がいる」という理由は、諸々の事情により使えない。ならば、「カトリアーナ(私)は、ジークよりも、カストル兄様が好きである」という理由ならどうか。
カストル兄様は私の兄なのだから、ジーク王子との婚約が破談になったとしても、それは私の強度のブラコンによるものであり、「伯爵家の跡取り息子が、王子の婚約者を略奪した」ということにはならない。だって兄妹なんだから、私とカストル兄様の間で恋愛は成立しないし、略奪愛になんてなりっこないでしょ。この世界の固定観念、つまりこの世界の人たちの常識的な感覚からして、「兄が、王子の婚約者である妹を奪った」なんて、誰も思いはしない。みんな既存の概念と結びつけて理解しようとするはず。これは希望的観測も多分に含んでいるけど、私の予測としては、「カトリアーナは精神的に兄に甘えきって依存している部分が大きく、王子と婚約するにはまだ子供である」というところに話が落ち着いてくれるのではないか、と考えている。それならば、ジーク王子のみならず王家の面子は守られるし、ヴィトン伯爵家に反意があるものと見做されることもない。まぁ、多少のわだかまりは残るかもしれないけど、そこはパパ上(ヴィトン伯爵)の政治力でなんとか乗り切ってほしいところね。男性優位社会なんだから、男が働いてください。そう考えると男性優位社会っていうのも、女にとっては、割と気楽で悪く無いもんだわ。大事なところは全部、男に任せておけばいいんだから。「女性が社会に出ることができない」っていうのは裏を返せば「女性が社会に出なくてもいい」ってことだもの。実際、それでいいっていう女の人も多いだろうし。だけど大事なのは、「それでいい」っていう人だけじゃなく「それじゃイヤだ」っていう人もいて、その「それじゃイヤだ」っていう人が、理由もなく不当な扱いを受けるのは間違ってるってことなのよね。私が「それでいい」と「それじゃイヤ」のどちらに立つかは別として、雰囲気に流されて「それでいい」って思わされるのが私はイヤだし、疑問を抱くことを許さず「それでいい」と思わせようとする抑圧的な風潮に、唯々諾々と従いたくはない。まぁこういうふうに思ってしまう時点で、私も男性優位社会の価値観を前提とするところから脱却できてないのかもしれないけど。
さて、前置きが少し長かったけど、ここから先の話を進めていくための前提知識として必要だから(ホントかよ)・・・うるさいわねぇ。なんだか最近、ちょくちょくヘンな声が聞こえるんだけど幻聴かしら。
何にせよ、多分みんな忘れていると思うし、私も今この瞬間まで忘れてたけど、今、私は、ジークと、カストル兄様と3人で昼食のテーブルを囲んでいるんだ!
な、なんだってー!?
(続く)
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