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33 エピローグ:復讐は成し遂げたのに
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復讐は成し遂げた。
なのに、自分の中に残るものは何もなかった。
俺は、何も手に入れられなかった。
各地で独立が宣言され、反乱が起こり、領土の大半が失われた。
もはや、帝国と呼ばれていたかつての栄光はどこにもない。
「ははははは」
笑いしか出てこない。
境界線をめぐって、お互いを消耗させ合うような戦闘がずっと続いていた。
ジョエルの思惑通りに。
あの女はもう死んでいるはずなのに、あの女の高笑いが聞こえた気がした。
儚げに見えたジョエルが、あんな女だとは思わなかった。
フィルマにそっくりなあの女の言葉を信じて、言われるがままにあの女に紹介された男に武器と物資を託したのがそもそもの始まりだ。
もはや役には立たなくなった、折れた剣を見つめていた。
「カーティス。新しい武器が届いているから、それを受け取りに行ってくれ」
セオドアの言葉に、重く感じる体を立ち上がらせて移動した。
その武器が届けば、まだ希望は捨てずにすむとセオドアは言った。
ただ一人だけ、変わらず俺のそばにいてくれたのはセオドアだった。
セオドアは、イグネイシャスから戻って来いと言われていたはずなのに、それには応じずにここにいてくれている。
この絶望的な状況にある俺を見捨てずに。
俺は、醜くも、嫉妬の感情をセオドアに抱いているのに。
血の繋がりのある実の妹を、無理矢理自分のものにしようと思ったこともあった。
セオドアはそれを知っていながらも、侮蔑の感情など微塵も見せずに、俺を支え続けてくれていた。
俺は、セオドアに軽蔑されることを恐れていた。
俺に、最後に残った者だから。
そして、唯一の存在。
「セオドア。お前は、最後まで俺の命令を聞いてくれるのか?」
「それが、俺に与えられた役目だ」
「お前は、フィルマの元に行けたはずなのに」
「戦場から離脱すれば追っ手がかかる。俺は処分されるし、フィルマも何をされるかわからない。そういう掟だ」
俺が望んで復讐の道に生きたのとは違い、この男は生まれた時からこの生き方しかなかった。
自分の命を使い捨てにされることが当然の生き方しか。
だったら、終わらせてやるのが俺の役目だ。
セオドアの命は俺のものなのだから。
投げやりになりながらも、目の前に置かれたものを手に取った。
新型の武器は、筒形の銃と呼ばれるものだ。
操作方法の説明を受け、それを何度も試し撃ちする。
初めて手にした武器は、確かに状況を一変させる効力があり、誰かの命を一瞬で奪えるものだった。
だからこそ……
「セオドア……もう、終わりにしたい……俺と一緒に、死んでくれ…………」
セオドアに銃口を向ける。
こんな、この先何も手にすることができない無駄なことは、もう終わりにするべきなんだと無気力に思っていた。
こんな物を配備したところで、どうせ最後には何も残らない。
俺が何をしようと、セオドアの表情は変わらない。
この男は、自分が死ぬ時ですら何も思わないと言いたいのか。
なら、やはりこれが俺の責任だ。
引き金を引いて、直後に飛び散る赤い花を見つめていた。
なのに、自分の中に残るものは何もなかった。
俺は、何も手に入れられなかった。
各地で独立が宣言され、反乱が起こり、領土の大半が失われた。
もはや、帝国と呼ばれていたかつての栄光はどこにもない。
「ははははは」
笑いしか出てこない。
境界線をめぐって、お互いを消耗させ合うような戦闘がずっと続いていた。
ジョエルの思惑通りに。
あの女はもう死んでいるはずなのに、あの女の高笑いが聞こえた気がした。
儚げに見えたジョエルが、あんな女だとは思わなかった。
フィルマにそっくりなあの女の言葉を信じて、言われるがままにあの女に紹介された男に武器と物資を託したのがそもそもの始まりだ。
もはや役には立たなくなった、折れた剣を見つめていた。
「カーティス。新しい武器が届いているから、それを受け取りに行ってくれ」
セオドアの言葉に、重く感じる体を立ち上がらせて移動した。
その武器が届けば、まだ希望は捨てずにすむとセオドアは言った。
ただ一人だけ、変わらず俺のそばにいてくれたのはセオドアだった。
セオドアは、イグネイシャスから戻って来いと言われていたはずなのに、それには応じずにここにいてくれている。
この絶望的な状況にある俺を見捨てずに。
俺は、醜くも、嫉妬の感情をセオドアに抱いているのに。
血の繋がりのある実の妹を、無理矢理自分のものにしようと思ったこともあった。
セオドアはそれを知っていながらも、侮蔑の感情など微塵も見せずに、俺を支え続けてくれていた。
俺は、セオドアに軽蔑されることを恐れていた。
俺に、最後に残った者だから。
そして、唯一の存在。
「セオドア。お前は、最後まで俺の命令を聞いてくれるのか?」
「それが、俺に与えられた役目だ」
「お前は、フィルマの元に行けたはずなのに」
「戦場から離脱すれば追っ手がかかる。俺は処分されるし、フィルマも何をされるかわからない。そういう掟だ」
俺が望んで復讐の道に生きたのとは違い、この男は生まれた時からこの生き方しかなかった。
自分の命を使い捨てにされることが当然の生き方しか。
だったら、終わらせてやるのが俺の役目だ。
セオドアの命は俺のものなのだから。
投げやりになりながらも、目の前に置かれたものを手に取った。
新型の武器は、筒形の銃と呼ばれるものだ。
操作方法の説明を受け、それを何度も試し撃ちする。
初めて手にした武器は、確かに状況を一変させる効力があり、誰かの命を一瞬で奪えるものだった。
だからこそ……
「セオドア……もう、終わりにしたい……俺と一緒に、死んでくれ…………」
セオドアに銃口を向ける。
こんな、この先何も手にすることができない無駄なことは、もう終わりにするべきなんだと無気力に思っていた。
こんな物を配備したところで、どうせ最後には何も残らない。
俺が何をしようと、セオドアの表情は変わらない。
この男は、自分が死ぬ時ですら何も思わないと言いたいのか。
なら、やはりこれが俺の責任だ。
引き金を引いて、直後に飛び散る赤い花を見つめていた。
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