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件
[悠久を生きる魔女①]
*②と②´まとめました。バッドエンドです。後味が悪い部分があります。ご注意ください。
幼なじみの令嬢との婚約を解消して、新たに聖女と王太子が婚約した。といった騒動があった事は私には関係の無いことだと思っていた。
ドンドンと扉を叩く音が聞こえ、薬草を調合する手を止め、エプロンを外しながら玄関に向かった。
こんな森の中の辺鄙な場所に誰がきたのかと、首を傾げながら取っ手を掴んだ。
そもそも、人避けの結界を張っているのに、そんな場所に侵入できるのは限られている。
カチャっと扉を開くと、予想通りの人の姿を認めた。
「エカチェリーナ、助けて!」
開けるなり飛び込んで来たのは、この国の王太子と婚約したばかりの聖女、ヴェロニカさんだった。
コテンと首を傾げた私に彼女が頼んできたことは、第二王子を救うことをだった。
彼女に同行して、城で私が見たものは…………
文字数 106,784
最終更新日 2024.01.31
登録日 2022.09.10
[ディエム家の双子姉妹]
ディエム侯爵家には双子の姉妹がいた。
一人が私のことで、もう一人は私と全く似ていない妹のことだ。
両親は私が良いところを全部持って生まれて来たと言って妹を笑っていたから、そんな事はないと、私が妹をいつも庇ってあげていた。
だからあの時も、私が代わりに伯爵家に嫁いで、妹がやりたいことを応援したつもりでいた。
それが間違いだったと気付いたのは、夫に全く相手にされずに白い結婚のまま二年が過ぎた頃、戦場で妹が戦死したとの知らせを聞いた時だった。
妹の遺体に縋って泣く夫の姿を見て、それから騎士から教えられたことで、自分が今まで何をやってきたのか、どんな存在だったのか、どれだけ妹を見下していたのか思い知った。
文字数 64,548
最終更新日 2023.12.18
登録日 2023.03.18
⌘旦那をざまぁする話ではないです
文字数 11,403
最終更新日 2023.12.18
登録日 2023.12.10
【とある大陸の話③:ひとつなぎの大陸】
*ヒロインはシャーロットですが、冒頭のシャルロッテは名前間違いではないです。
文字数 45,922
最終更新日 2023.11.05
登録日 2022.02.11
※最初に公開したプロット版はカクヨムで公開しています
国王陛下には愛する女性がいた。
彼女は陛下の初恋の相手で、陛下はずっと彼女を想い続けて、そして大切にしていた。
私は、そんな陛下と結婚した。
国と王家のために、私達は結婚しなければならなかったから、結婚すれば陛下も少しは変わるのではと期待していた。
でも結果は……私の理想を打ち砕くものだった。
そしてもう一つ。
私も陛下も知らないことがあった。
彼女のことを。彼女の正体を。
文字数 56,574
最終更新日 2023.08.27
登録日 2023.07.20
[できそこないと呼ばれても][魔王]
努力をしてきたつもりでした。
でもその結果が、私には学園に入学できるほどの学力がないというものでした。
できそこないと言われ、家から出ることを許されず、公爵家の家族としても認めてもらえず、使用人として働くことでしか、そこに私の居場所はありませんでした。
でも、それも、私が努力をすることができなかった結果で、悪いのは私のはずでした。
私が悪いのだと、何もかもを諦めていました。
諦めた果てに私に告げられたことは、魔法使いとの結婚でした。
田舎町に住む魔法使いさんは、どんな方なのか。
大きな不安を抱え、長い長い道のりを歩いて行きました。
文字数 64,895
最終更新日 2023.07.13
登録日 2022.12.17
[悠久を生きる魔女②]
“ステラ”と、優しく私の名前を呼んでくれたお母さまの声が、まだ耳に残っています。
タリスライト王国で生まれた私が、父に連れられて海の向こうのグリース王国へと渡ったのは、母の死がきっかけでした。
そこで、初めて異母姉に会い、仲良くできるのだと思っていました。
自分がどんな立場で生まれたのか知らなかったのです。
私は生まれてきてはいけなかったのだと、すぐに知る事になったのです。
*****
“あんた達親子のせいで、私のお母様は孤独に死んでいかなければならなかった。あんた達親子がいたから!あんた達親子さえいなければ!”
それは、雷に打たれたかのような衝撃を私にもたらしていた。
異母妹の存在。
ステラ。
彼女が私の人生を一変させた。
文字数 188,942
最終更新日 2023.03.05
登録日 2022.09.25
[ディエム家の双子姉妹]
どうして、こんな事になってしまったのか。
妻から向けられる愛情を、どうして疎ましいと思ってしまっていたのか。
文字数 14,637
最終更新日 2023.03.03
登録日 2023.02.02
*シリアスです
*性描写(微)・残酷描写あります
*指摘を受けたので追加します。近親婚の描写があります。
ろくでもない人生だった。
生まれた時から疎まれて。
唯一優しくしてくれたのはおばあちゃんで、でも、引き離されて。
利用するだけ利用されて、皇妃という名の生贄として差し出されたその夜に皇帝は殺された。
今度はもろとも復讐されて娼館に売られるらしい。
おばあちゃんと田舎で静かに暮らしていたかったのに……
え?いいの?
文字数 85,185
最終更新日 2023.03.01
登録日 2023.02.18
[カミヒト][イヌネコ]
王に、魔女ベランジェールは言った。
『私を裏切った王と国に、最大限の祝福を贈ってやる。この国に未来はない。呪いに呑まれ、朽ち果てるといい』
母の胎内にいた私は、その呪いの祝福とともに誕生した。
王女であり、王子でもあるこの体で生まれてきたのだ。
呪いを発動させたベランジェールは、舌を噛み切ってこの城で命を落とした。
呪いを解ける者はいない。
この国は緩やかに衰退していくと懸念されていたのだが、国外で暮らしていた王の隠し子が城に連れてこられたことを境に状況は一変した。
*ヒロインの一人称が、しばらく“オレ”です。
*関連作品→『逃走中〜』
*『お久しぶりです旦那様。そろそろ離婚ですか?』と同じ世界の話です。
文字数 20,176
最終更新日 2023.01.15
登録日 2022.12.31
[イヌネコ]
「奥様、旦那様がお見えです」
「はい?」
ベッドの上でゴロゴロしながら猫と戯れていると、侍女が部屋を訪れて告げたことだった。
文字数 47,767
最終更新日 2022.12.15
登録日 2022.09.05
[できそこないと呼ばれても]
※全部消えて最初から書き直しなので、いつ完結するかわかりません
文字数 6,843
最終更新日 2022.08.12
登録日 2022.08.12
[カミヒト][イヌネコ]
*『私を処刑しようとしたクセに、お前達なんか助けるわけないだろ!!』に連なる話です。登場人物は直接は関わりありません。どちらかと言えば『逃走中』に関係があります。
ディバロ侵略に失敗したミステイル王国では、その責任を取らされ、狂王の手によって多くの血が流されていた。
ブルームフィールド侯爵家を継いだジョシュアは、父と兄を殺された復讐の為に、反王派を率いて城を攻める。
一方、炎と煙に巻かれる中、第二王子アシェルは、ジョシュアの妹ロナを連れて逃げていた。
文字数 20,260
最終更新日 2022.03.14
登録日 2022.03.06
[イヌネコ①]
オレが初めてその子と出会った場所は、高い高い塔の上だった。
*犬とか猫の視点です。
①
②
③
④「逃走中」ルゥとリシュアの離別直後
⑤「逃走中」「狂王の娘」ルミの前世の話です
⑥「月白物語」ユキルとフィルの前世の話です
⑦
⑧「月白物語」前世のフィル視点の話です
⑨「逃走中」ジン
⑩「逃走中」「月白」フィル・ジン
⑪「月白」ファナ
⑫「お久しぶりです旦那様。そろそろ離婚ですか?」キティ
文字数 23,678
最終更新日 2022.03.09
登録日 2022.02.13
[カミヒト][イヌネコ]
*ヒロイン、TS転生しています(ここの話では意味はほとんどないです。男要素もないです)
今は、全力で、逃走している最中だ。
え?
ちょっと今は、私に話しかけないで。
見つかるから。
誰から逃げてるのって?
夫だよ、夫!名ばかりの夫!
10歳の時に無理やり結婚させられた、一つ年上の夫からだよ!!
18歳になった彼は、とうとう権力を手に入れたからね。
邪魔な私を消す気なんだ。
それで、ついさっき殺されかけたばかりだ!
だから、今、逃げてる最中なの!
どうせ、あの姉と再婚したいからなんだ!!
でも、大人しく殺されてなんかやるもんか!!
私にだって、意地があるよ!!
物としか思われてなくても、利用されてばかりでも、絶対に、生き延びてやるんだから!!
文字数 55,564
最終更新日 2022.03.06
登録日 2022.03.04
[カミヒト]
※ヒロインがバッドエンドを迎えます。ご注意ください。多少は救いがあると思います。
※不快な表現が多々あると思います。
※ヒロイン以外で近親相姦に近い描写があります。
※【R15】程度の残酷描写・性描写があります。
以上の点に留意してください。
妻であるあの女と、同級生である国王に対する劣等感から生まれるものが、全て私に負の捌け口として向けられていた。
小さくて、どうしようもない男だった。だから、妻であるあの女にも見向きもされない。私を虐げることでしか、己のプライドを保てないのだから。
今日もまた、裸にされてこの背中に鞭を打たれている。
「お前と、私の可愛いローザの血が半分でも繋がっているのが信じられん。この、卑しいお前の血とな!!」
唾を飛ばしながら、恍惚の表情で鞭を振るい続ける姿は滑稽だ。
お前となんか、この家の誰一人として血の繋がりがないだろう。
意識を失う寸前に、心の中でそう嘲笑っていた。
生まれた時から虐げられてきた私が、国を守る事など考えるわけがない。ギフトを持った私が国を離れて、この国が滅んだとしても、それは私には関係のない事だ。
私はただ、復讐するだけだ。あの男に。あの女に。そして、あの妹に。
*カクヨムの内容から若干書き足しています。大筋は変わりません
文字数 76,307
最終更新日 2022.01.30
登録日 2022.01.27
【とある大陸の話②:ひとつなぎの大陸】
『 以下の者、本日付けで退学処分とする
第二学年 アリアナ・ロッソ 』
は、え、何で……
呆然と、壁を見上げていた。
その、壁に張り出されたものを何度見直したことか。
何度見たところで、書いている内容は変わらない。
そこにいつまでもいるわけにはいかず、学長室に向かうしかなかった。
文字数 23,882
最終更新日 2022.01.13
登録日 2022.01.08
【とある大陸の話①:月と星の大陸】
※ヒロインがアンハッピーエンドです。
痛めつけられた足がもつれて、前には進まない。
爪を剥がされた足に、力など入るはずもなく、その足取りは重い。
執行官は、苛立たしげに私の首に繋がれた縄を引いた。
だから前のめりに倒れても、後ろ手に拘束されているから、手で庇うこともできずに、処刑台の床板に顔を打ち付けるだけだ。
ドッと、群衆が笑い声を上げ、それが地鳴りのように響いていた。
広場を埋め尽くす、人。
ギラギラとした視線をこちらに向けて、惨たらしく殺される私を待ち望んでいる。
この中には、誰も、私の死を嘆く者はいない。
そして、高みの見物を決め込むかのような、貴族達。
わずかに視線を上に向けると、城のテラスから私を見下ろす王太子。
国王夫妻もいるけど、王太子の隣には、王太子妃となったあの人はいない。
今日は、二人の婚姻の日だったはず。
婚姻の禍を祓う為に、私の処刑が今日になったと聞かされた。
王太子と彼女の最も幸せな日が、私が死ぬ日であり、この大陸に破滅が決定づけられる日だ。
『ごめんなさい』
歓声をあげたはずの群衆の声が掻き消え、誰かの声が聞こえた気がした。
無機質で無感情な斧が無慈悲に振り下ろされ、私の首が落とされた時、大きく地面が揺れた。
文字数 109,926
最終更新日 2021.12.28
登録日 2021.12.28
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