ブラックファング

藤丸

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第1章

遭遇

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ー…キーンコーンカーンコーン…
今日も、朝の1限が始まった。いつも通りの、現国の脇坂先生のたわいのない話から始まる授業だった。
「はぁ…早く次の授業にならないかなー…」
染め上げた訳ではなく地毛の茶髪の、耳元にかかった髪をかきあげながらそう呟くと
「ゆいなっち聞こえるよ~」
彼女は言わゆるギャルで染めた茶髪の、名前は亜利沙
「確かに、脇坂よりも体育の太田先生の方が面白いし」
同じく染めた金髪の彼女は直美、2人とも仲良くしている友達の2人だった。
「話しつまらなくね?どんな時代の話だよ…」
「太田先生の女子の気持ちが分かるギャグ言えよ、てか笑ってないの知ってんだろ」
「あはは、朝一からの脇坂先生だからねー」
と、いつも通りの愚痴が溢れつつ、ある人物が何故か視線の先に入ってきた。
「…?何でスマホ弄ってんだろ」
視線の先には、授業中にも関わらずスマホを弄っている、仙道流斗君だ。この高校はスマホは持ってきてもいいが流石に授業中には弄ってはいけなく、見つかったら没収されるのだが
「どうしたの?ゆいなっち?」
「あ、いや仙道君がスマホ弄ってるなって」
「あぁ、仙道?あいつなんか怖くね?いつも暗くて話しかけてもあんまり喋らねぇしよ?」
「でも亜利沙はああいうクールな人好きだよ」
そう、彼、仙道流斗は暗くて淡い紺色のような髪色と同じく暗い性格でうまくクラスに溶け込めていないように思っていたのだ
「…今度話しかけてみようかな?」
ドンッ!
急に教室のドアが倒された。そこに立っていたのは謎の仮面を被った黒いローブのような物を着た…人?らしき人物
「おい、誰か知らんが何なんだ?ドアを破壊してくるなんてよ?」脇坂先生はこういう不良?生徒に対してとても厳しい事で有名だ。青筋を立てながらそのドアを破壊して入ってきた相手に詰め寄っていき胸ぐらを掴むが
「…コフー」
というとても小さい呼吸音、とても人間とは思えない呼吸音だった。
「おい!理由を答えー…」
ドシュッ
と、いう音と共に脇坂の、首が飛び、転がった。体は、首なしで、血しぶきが飛び散る。
「…え?ちょ、え?」
何も言えなかった、ただ戸惑うだけで。逃げる事も出来なかった。その理由は、首が無くなった脇坂先生のともう1つ。鋭い爪のようなものが伸びていたのだ。その、ドアを破壊して入ってきた人物から…
キャアァァァァァ!!!
どこからともなく聞こえてきた悲鳴、勇敢な男子は直ぐに立ち上がり机や椅子を持って囲み、他のものは急いで反対側のドアから逃げようとした
「早く行くんだ!俺たちが抑えてる!さぁ!」
学級委員で頼り甲斐のある磯貝君が指示を出し、ドア近くの生徒がドアを掴むと同時にー…ヒュンと軽い音と共に囲んでいた1人と、ドアに手をかけた生徒、その周りいた数名の首、胴体が吹き飛んでいた。飛んできたのである。奴が、人間とは思えない、異形な化け物が…
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