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君と僕の出会い
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「はぁ、はぁ。」
炎天夏の中、毎日ハードな練習メニューをこなしている。
「優、走り込み終了だ、少し休憩してこい」
「はい、はぁ。」
雲ひとつない青空の下で、散りかかった桜の木にもたれながらホッと一息つきながらふと考えた。
「あっ、もう後輩が入ってくる時期か。」
これが君との出会いだと想像もしていなかった。
私は中学3年になるソフトボール部の川上 優。レギュラー入りはしてない。いわゆる補欠だ。
「優~?起きなさーい」
何故か響く母の声にだるさを感じながら体を起こす。「んっー!」中学2年が終わって3年を迎える事に期待と不安が入り交じった朝だった。階段を降り、リビングに向かう。いつものリビングの風景にいつもの食卓。新学期が始まろうと家の中は何も変わらない。
食事を終え、学校の支度をした。
「行ってきまーす」
「優、今日の帰りは遅くなるの?」
「ちょっと遅くなるかも、今日から後輩が入ってくると思うからそれでね」
「そう、行ってらっしゃい、気をつけてね」
家を出て周りを見渡すと、どこから飛んできたのか桜の花びらが散らばっていて、お隣の安田のおばちゃんがホウキでせっせと掃いている。
毎朝見慣れた風景を通り、大きなあくびをしながら詩乃の家に向かった。詩乃は同じクラスの人気者だ。人当たりも良く社交性があり人脈もある。言わゆる自分の逆だ。でも何故か意気投合し、仲良くしている。裏道の路地に入り、他人の家の塀を登って抜けるのが最短で近い。家に着いて、詩乃の家の玄関に座って待っているのにいつもの時間に出てこない。しばらく待っていると
「悪い、ちょっと寝坊したわ」
「おはよ、もう慣れた~」
ボサボサの寝癖を直しながら、申し訳なさそうに笑みを浮かべる詩乃を見て、自然に笑みが零れた。
「今日から先輩だぞ~、こんなのが先輩で後輩が真似するぞ」と詩乃に言うと、「はー?こんなの誰が真似するか。って誰がこんなのだっ!!」
売れない芸人みたいなノリツッコミに思わずお互い笑ってしまった。他愛もない会話をして笑う、そんな日々にとても満足していた。
学校が見えてきた時、後ろから
「うぇーい、おいっすっ!」
私と詩乃の肩に飛びかかってきたのは、私と同じ部活のみのりだ。
「いってぇな、ボケ!このこのこのーー!」
みのりの眉間に必殺ぐりぐりをお見舞いしてやった。
「あぁぁぁぁぁー!!いたたたー!」
それを見て笑う詩乃。
この3人は基本一緒にいる事が多く、周りからは三馬鹿トリオと呼ばれている。
「ってか、大丈夫か?時間ギリだぞ?んじゃ、おっ先~」
詩乃と顔を見合わせて学校に付いてある時計を見て
「やべ!走るぞ!!」「だな!!」
2人は教室に向かって走った。
「お前ら!廊下走るなー!怪我するぞーー!」
生活指導の堀河先生である。口うるさいがソフトボールの顧問である。他の生徒からはものすごく嫌われている。
「おい優!またお前こんなギリに来て!少しは早く来る努力をしたらどうだ!」
「すいませーーーん、急いでるんで行きます!」
「だから言ってんだっ!まったく。」
堀河の説教を潜り抜けて教室に滑り込んだ。
「セーーフ」
クラスのみんなが私達3人を見て笑っている。この変わらぬ日常に満足していた。これ以上に楽しい事や、嬉しい事はないと思っていた。
「もう次はないぞ~、詩乃お前も朝練来いよ~」
担任の竹本先生が私達に優しい微笑みを浮かべながら言った。
竹本先生はサッカー部の顧問で人に好かれており、優しい先生だ。ですが、詩乃には少し厳しく言う時もあるようだ。
詩乃とは席が横なので急いで席に着いた。
「けっ、朝練なん行かなくても俺はレギュラーだっての、才能が違うんだよ」
「補欠の前で言うか~?」
竹本先生は詩乃に期待しているからこその厳しさだろうと思っていたが直接本人に言うのはやめた。
授業が始まってすぐに睡魔に襲われ抗わずに寝た。授業があったのか曖昧なまま昼休みになっていた。
「いつまで寝てんだバカ、飯行こうぜ」
「ん?あぁ、わりぃ、行こうか」
食堂に行き席に座ると、弁当を食べながら詩乃が言った。
「今日の部活、後輩来るんだろ?毎年ソフト部人少ないけど今回人いるのか?」
「あー、1人入ってくるとは聞いたけど」
「少なっ!サッカー部20人だぜ」
「それソフトなら2チーム作って紅白戦出来るからな?」
「はは、違いねぇ」
そう話している内に、昼休みが終わった。
最後の授業のチャイムがなり部活の時間だ。
詩乃は走って部室に向かったから、みのりと2人で教室で着替えていた。すると顧問の堀河先生が来てこう言った。
「新人の顔合わせをするからミーティングルームへ来い」
「はい」
私とみのりはミーティングルームへ急いで行くと、他のメンバーが揃っていた。
「では、入部した新人を紹介する、自己紹介してくれ」
恥ずかしそうに立ち、顔がうつむいてる。みんながワクワクした眼差しを向けてるなか、私はその時1人の女性に目を奪われていました。
「○○小学校からきました、花田まゆです。小学校の時はずっとキャッチャーしていました。よろしくお願いします。」
ここが花田まゆと言う女性との出会いでした。
炎天夏の中、毎日ハードな練習メニューをこなしている。
「優、走り込み終了だ、少し休憩してこい」
「はい、はぁ。」
雲ひとつない青空の下で、散りかかった桜の木にもたれながらホッと一息つきながらふと考えた。
「あっ、もう後輩が入ってくる時期か。」
これが君との出会いだと想像もしていなかった。
私は中学3年になるソフトボール部の川上 優。レギュラー入りはしてない。いわゆる補欠だ。
「優~?起きなさーい」
何故か響く母の声にだるさを感じながら体を起こす。「んっー!」中学2年が終わって3年を迎える事に期待と不安が入り交じった朝だった。階段を降り、リビングに向かう。いつものリビングの風景にいつもの食卓。新学期が始まろうと家の中は何も変わらない。
食事を終え、学校の支度をした。
「行ってきまーす」
「優、今日の帰りは遅くなるの?」
「ちょっと遅くなるかも、今日から後輩が入ってくると思うからそれでね」
「そう、行ってらっしゃい、気をつけてね」
家を出て周りを見渡すと、どこから飛んできたのか桜の花びらが散らばっていて、お隣の安田のおばちゃんがホウキでせっせと掃いている。
毎朝見慣れた風景を通り、大きなあくびをしながら詩乃の家に向かった。詩乃は同じクラスの人気者だ。人当たりも良く社交性があり人脈もある。言わゆる自分の逆だ。でも何故か意気投合し、仲良くしている。裏道の路地に入り、他人の家の塀を登って抜けるのが最短で近い。家に着いて、詩乃の家の玄関に座って待っているのにいつもの時間に出てこない。しばらく待っていると
「悪い、ちょっと寝坊したわ」
「おはよ、もう慣れた~」
ボサボサの寝癖を直しながら、申し訳なさそうに笑みを浮かべる詩乃を見て、自然に笑みが零れた。
「今日から先輩だぞ~、こんなのが先輩で後輩が真似するぞ」と詩乃に言うと、「はー?こんなの誰が真似するか。って誰がこんなのだっ!!」
売れない芸人みたいなノリツッコミに思わずお互い笑ってしまった。他愛もない会話をして笑う、そんな日々にとても満足していた。
学校が見えてきた時、後ろから
「うぇーい、おいっすっ!」
私と詩乃の肩に飛びかかってきたのは、私と同じ部活のみのりだ。
「いってぇな、ボケ!このこのこのーー!」
みのりの眉間に必殺ぐりぐりをお見舞いしてやった。
「あぁぁぁぁぁー!!いたたたー!」
それを見て笑う詩乃。
この3人は基本一緒にいる事が多く、周りからは三馬鹿トリオと呼ばれている。
「ってか、大丈夫か?時間ギリだぞ?んじゃ、おっ先~」
詩乃と顔を見合わせて学校に付いてある時計を見て
「やべ!走るぞ!!」「だな!!」
2人は教室に向かって走った。
「お前ら!廊下走るなー!怪我するぞーー!」
生活指導の堀河先生である。口うるさいがソフトボールの顧問である。他の生徒からはものすごく嫌われている。
「おい優!またお前こんなギリに来て!少しは早く来る努力をしたらどうだ!」
「すいませーーーん、急いでるんで行きます!」
「だから言ってんだっ!まったく。」
堀河の説教を潜り抜けて教室に滑り込んだ。
「セーーフ」
クラスのみんなが私達3人を見て笑っている。この変わらぬ日常に満足していた。これ以上に楽しい事や、嬉しい事はないと思っていた。
「もう次はないぞ~、詩乃お前も朝練来いよ~」
担任の竹本先生が私達に優しい微笑みを浮かべながら言った。
竹本先生はサッカー部の顧問で人に好かれており、優しい先生だ。ですが、詩乃には少し厳しく言う時もあるようだ。
詩乃とは席が横なので急いで席に着いた。
「けっ、朝練なん行かなくても俺はレギュラーだっての、才能が違うんだよ」
「補欠の前で言うか~?」
竹本先生は詩乃に期待しているからこその厳しさだろうと思っていたが直接本人に言うのはやめた。
授業が始まってすぐに睡魔に襲われ抗わずに寝た。授業があったのか曖昧なまま昼休みになっていた。
「いつまで寝てんだバカ、飯行こうぜ」
「ん?あぁ、わりぃ、行こうか」
食堂に行き席に座ると、弁当を食べながら詩乃が言った。
「今日の部活、後輩来るんだろ?毎年ソフト部人少ないけど今回人いるのか?」
「あー、1人入ってくるとは聞いたけど」
「少なっ!サッカー部20人だぜ」
「それソフトなら2チーム作って紅白戦出来るからな?」
「はは、違いねぇ」
そう話している内に、昼休みが終わった。
最後の授業のチャイムがなり部活の時間だ。
詩乃は走って部室に向かったから、みのりと2人で教室で着替えていた。すると顧問の堀河先生が来てこう言った。
「新人の顔合わせをするからミーティングルームへ来い」
「はい」
私とみのりはミーティングルームへ急いで行くと、他のメンバーが揃っていた。
「では、入部した新人を紹介する、自己紹介してくれ」
恥ずかしそうに立ち、顔がうつむいてる。みんながワクワクした眼差しを向けてるなか、私はその時1人の女性に目を奪われていました。
「○○小学校からきました、花田まゆです。小学校の時はずっとキャッチャーしていました。よろしくお願いします。」
ここが花田まゆと言う女性との出会いでした。
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