10 / 91
10話 変化
しおりを挟む
瑠魅がこの学校に転校してきて二週間が経った。
最初は俺としか会話しなかった瑠魅だったけど、段々と他の人たちと話すようになってきた。
それでも、放課後は飽きもせずに俺の家に来ている。
どうやらお気に召した本があるらしい。でも、無防備すぎるのが問題だ。どうしても意識してしまう。
そんな生活をしているせいか、最近の俺はおかしい。
何でか、最近ずっと俺の脳裏に瑠魅の顔がチラつく。
でも、瑠魅の顔を見ると何でだか恥ずかしいような緊張のようなものがして、直視できない。
俺は鈍感な主人公でも箱入り娘でもない。十五年生きてきた俺の直感が告げてきている。
それ、恋じゃね?と。
いやいやいや、有り得んて。俺が瑠魅に?いやいやいや、ないないない。
瑠魅は女友達と言うか、妹みたいなもんだし。妹に恋とか……危ない匂いしかしないぞ。
でも、実の妹じゃないし、同い年だし……。
「えぇ、じゃあ今日の授業はここまで」
相手は勝手が分からなくて頼ってきてるんだぞ?それを無碍にできるか!
ただの好意に恋愛の好意で返すなんて、失礼極まりない。
「なぁ、蓮」
もういっそ言ってみるか?あなたのことが好きですって。
でも、今の関係が無くなってことだろ?それは嫌だ。
「なぁ、おい」
それなら、俺が俺のこの気持ちを抑え込めば良い。そうすれば誰も傷つかない。
「蓮翔!」
はっ!今は授業中だった!
「はいっ?!」
反射的に声が出ちゃったじゃん。声が裏返った。もう最悪。
「お、おう。まさかそんなに元気に返事されるとは」
「…………今は授業中だぞ?何で歩いてんだ、海斗?」
「はっ?もう授業終わったわ」
「へ?」
いつの間にか終わったん?気が付かなったわ。
「全く……寝不足も程々にしろ」
「あ、あぁ……そうだな」
とりあえず、今は瑠魅の事を考えるのはよそう。思考が沼って変な事を仕出かしたら嫌だからな。
「で、どうした?」
「一週間後にゴールデンウィークじゃん?何する?」
「ああ、そういえばな」
毎年、大型連休は四人で遊んでるしな。あと二人は今回のクラス替えで別れちまったけど、毎日会うし、会話もする。
「そうだな。じゃあ今日の放課後俺の家で話そうぜ。あの二人も誘ってよ」
「だな」
言いたいことは言い終えたのか、海斗は「じゃ」と行って自分の席に戻った。海斗を目で追うと、瑠魅の姿が目に入る。
「そう言えば、瑠魅はどうしよう……」
瑠魅には瑠魅の計画があるだろうし、邪魔する訳にはいかないよな。
俺らの会話の中で一人ぼっちってのも気まずいしな。
…………言い訳はこんぐらいで良いか。要は俺が気まずいんだろ。自分の気持ちに気付いてどう言うふうに接すれば良いのか分からない。
最近ずっと感じてる、俺は最低だ。勝手に舞い上がってよ。
瑠魅は可愛いよ。関われば関わるほど瑠魅の魅力が分かる。
出会って日は浅いし全部を知ってる訳じゃない。
俺の事情で瑠魅を傷つける訳にはいかない。俺の胸の内を明かすしかないのか?
そうだな。瑠魅に告白して壮大に振られよう。諦めがつくはずだ。
もうこの関係ではいられない。ハッキリ言ってすげぇ怖い。このぬるま湯にずっと浸かっていたい。
でも、こんな気持ちで瑠魅と一緒に居るのも辛い。いつか、本当に取り返しのつかない事をする前に、ここで断ち切る。
冴えない俺が夢を見すぎたんだ。ただ、それだけさ……。
最初は俺としか会話しなかった瑠魅だったけど、段々と他の人たちと話すようになってきた。
それでも、放課後は飽きもせずに俺の家に来ている。
どうやらお気に召した本があるらしい。でも、無防備すぎるのが問題だ。どうしても意識してしまう。
そんな生活をしているせいか、最近の俺はおかしい。
何でか、最近ずっと俺の脳裏に瑠魅の顔がチラつく。
でも、瑠魅の顔を見ると何でだか恥ずかしいような緊張のようなものがして、直視できない。
俺は鈍感な主人公でも箱入り娘でもない。十五年生きてきた俺の直感が告げてきている。
それ、恋じゃね?と。
いやいやいや、有り得んて。俺が瑠魅に?いやいやいや、ないないない。
瑠魅は女友達と言うか、妹みたいなもんだし。妹に恋とか……危ない匂いしかしないぞ。
でも、実の妹じゃないし、同い年だし……。
「えぇ、じゃあ今日の授業はここまで」
相手は勝手が分からなくて頼ってきてるんだぞ?それを無碍にできるか!
ただの好意に恋愛の好意で返すなんて、失礼極まりない。
「なぁ、蓮」
もういっそ言ってみるか?あなたのことが好きですって。
でも、今の関係が無くなってことだろ?それは嫌だ。
「なぁ、おい」
それなら、俺が俺のこの気持ちを抑え込めば良い。そうすれば誰も傷つかない。
「蓮翔!」
はっ!今は授業中だった!
「はいっ?!」
反射的に声が出ちゃったじゃん。声が裏返った。もう最悪。
「お、おう。まさかそんなに元気に返事されるとは」
「…………今は授業中だぞ?何で歩いてんだ、海斗?」
「はっ?もう授業終わったわ」
「へ?」
いつの間にか終わったん?気が付かなったわ。
「全く……寝不足も程々にしろ」
「あ、あぁ……そうだな」
とりあえず、今は瑠魅の事を考えるのはよそう。思考が沼って変な事を仕出かしたら嫌だからな。
「で、どうした?」
「一週間後にゴールデンウィークじゃん?何する?」
「ああ、そういえばな」
毎年、大型連休は四人で遊んでるしな。あと二人は今回のクラス替えで別れちまったけど、毎日会うし、会話もする。
「そうだな。じゃあ今日の放課後俺の家で話そうぜ。あの二人も誘ってよ」
「だな」
言いたいことは言い終えたのか、海斗は「じゃ」と行って自分の席に戻った。海斗を目で追うと、瑠魅の姿が目に入る。
「そう言えば、瑠魅はどうしよう……」
瑠魅には瑠魅の計画があるだろうし、邪魔する訳にはいかないよな。
俺らの会話の中で一人ぼっちってのも気まずいしな。
…………言い訳はこんぐらいで良いか。要は俺が気まずいんだろ。自分の気持ちに気付いてどう言うふうに接すれば良いのか分からない。
最近ずっと感じてる、俺は最低だ。勝手に舞い上がってよ。
瑠魅は可愛いよ。関われば関わるほど瑠魅の魅力が分かる。
出会って日は浅いし全部を知ってる訳じゃない。
俺の事情で瑠魅を傷つける訳にはいかない。俺の胸の内を明かすしかないのか?
そうだな。瑠魅に告白して壮大に振られよう。諦めがつくはずだ。
もうこの関係ではいられない。ハッキリ言ってすげぇ怖い。このぬるま湯にずっと浸かっていたい。
でも、こんな気持ちで瑠魅と一緒に居るのも辛い。いつか、本当に取り返しのつかない事をする前に、ここで断ち切る。
冴えない俺が夢を見すぎたんだ。ただ、それだけさ……。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
優しい雨が降る夜は
葉月 まい
恋愛
浮世離れした地味子 × 外資系ITコンサルのエリートイケメン
無自覚にモテる地味子に
余裕もなく翻弄されるイケメン
二人の恋は一筋縄ではいかなくて……
雨降る夜に心に届いた
優しい恋の物語
⟡☾·̩͙⋆☔┈┈┈ 登場人物 ┈┈┈ ☔⋆·̩͙☽⟡
風間 美月(24歳)……コミュニティセンター勤務・地味でお堅い性格
雨宮 優吾(28歳)……外資系ITコンサルティング会社勤務のエリートイケメン
たとえ夜が姿を変えても ―過保護な兄の親友は、私を逃がさない―
佐竹りふれ
恋愛
重なる吐息、耳元を掠める熱、そして——兄の親友の、隠しきれない独占欲。
19歳のジャスミンにとって、過保護な兄の親友・セバスチャンは、自分を子供扱いする「第二の兄」のような存在だった。
しかし、初めてのパーティーの夜、その関係は一変する。
突然降ってきた、深く、すべてを奪うような口づけ。
「焦らず、お前のペースで進もう」
そう余裕たっぷりに微笑んだセバスチャン。
けれど、彼の言う「ゆっくり」は、翌朝には早くも崩れ始めていた。
学内の視線、兄の沈黙、そして二人きりのアパート――。
外堀が埋まっていくスピードに戸惑いながらも、ジャスミンは彼が隠し持つ「男」の顔に、抗えない好奇心を抱き始める。
「……どうする? 俺と一緒に、いけないことするか?」
余裕の仮面を被るセバスチャンに、あどけない顔で、けれど大胆に踏み込んでいくジャスミン。
理性を繋ぎ止めようとする彼を、翻弄し、追い詰めていくのは彼女の方で……。
「ゆっくり」なんて、ただの建前。
一度火がついた熱は、誰にも止められない。
兄の親友という境界線を軽々と飛び越え、加速しすぎる二人の溺愛ラブストーリー。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
前世で私を嫌っていた番の彼が何故か迫って来ます!
ハルン
恋愛
私には前世の記憶がある。
前世では犬の獣人だった私。
私の番は幼馴染の人間だった。自身の番が愛おしくて仕方なかった。しかし、人間の彼には獣人の番への感情が理解出来ず嫌われていた。それでも諦めずに彼に好きだと告げる日々。
そんな時、とある出来事で命を落とした私。
彼に会えなくなるのは悲しいがこれでもう彼に迷惑をかけなくて済む…。そう思いながら私の人生は幕を閉じた……筈だった。
これって政略結婚じゃないんですか? ー彼が指輪をしている理由ー
小田恒子
恋愛
この度、幼馴染とお見合いを経て政略結婚する事になりました。
でも、その彼の左手薬指には、指輪が輝いてます。
もしかして、これは本当に形だけの結婚でしょうか……?
表紙はぱくたそ様のフリー素材、フォントは簡単表紙メーカー様のものを使用しております。
全年齢作品です。
ベリーズカフェ公開日 2022/09/21
アルファポリス公開日 2025/06/19
作品の無断転載はご遠慮ください。
白椿の咲く日~ひそかな恋、遠い日の思いは
紫さゆり
恋愛
結婚を控えた真由子は、久しぶりに異母姉の稚子(わかこ)と会う。
真由子の母の雪江は、大学教授であり著名な歌人の水上実之(みなかみさねゆき)の後添いとして水上家に嫁いだ。
婚約者の諒人(りょうと)のことなど、真由子は稚子と色々語り合ううち、庭の白椿の木は真由子がなついていた異母兄、靖之が植えたものだと知る。
白椿の木をめぐっての、ひそかな大人の恋物語です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる