余命1年の君に恋をした

パチ朗斗

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43話 真実を伝える

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「二人とも、お菓子持ってきたで」

「れ、蓮君!?あれ……もしかしてわたし達の会話聞こえて、た?」

「ん?会話?あぁ、なんか話し声は聞こえてたな。まぁ、安心しろ。内容を聞こえてない」

「良かった……」

  いや、そんな安心したような顔を見ると嘘をついた罪悪感が……。

  まぁ、とりあえず置くか。細かいのを多めに持ってきて腕から落ちそうだ。

「ふぅ……腰が痛ぇ。腰をずっと曲げての作業はさすがに堪えるな」

  俺は腰を擦りながらソファに腰を下ろした。

「そう言えばさ、姫乃は昼飯とかどうする?」

  俺はお菓子の袋を開けながらふと思った事を聞く。

「確かに……どうしよ」

「家に帰るか?」

  ちらっと時計に視線を向けると十時半過ぎだった。集まったときが八時半だから、二時間程度か。

「そうだね………。来週にはテストもあるしゆっくりしたいし、帰るよ」

「そうか?じゃあせめて気に入ったお菓子があれば好きに持ち帰ってくれ。俺はあんまり食べないから」

「そう?ありがと」

  さて、これ以上は昼飯に支障が出るかもしれないし、食べるのはやめとくか。

  そう思いつつも、俺らは話しをしながらお菓子を食べた。案外腹に入るのでついつい手が伸びてしまう。

  ふと、時計を見るとまぁまぁ良い時間だったから俺は二人の方を見ながら話しかけた。

「そろそろ始めたいんだけど良いか?」

「ん、分かった」

「わたし国語苦手なんだよなぁ」

  俺は机の上に広がったお菓子のゴミを集めてゴミ箱に捨てる。

  かなりの数を持ってきたと思ったが三人で食べると案外ペロリといけたな。

「那乃ちゃん」 

「ん?どうしたの、瑠魅ちゃん?」

「実は私、この家に住んでるんだ」

「…………」

「えっ……瑠魅?」

  さすがに今の発言は自分の耳を疑う程の爆弾発言だ。

  多少のボロはあったが、ちゃんと瑠魅を遊びに来た友達として接してきた。

  それなのに、それを今になって言うかな、普通!?

  はぁ……そんなこと言ったらどんな反応するかなんて……あぁ、考えたくもない。

  とりあえずまだ誤魔化しが効く範疇だ。笑って誤魔化すしかねぇ!

「あははは、まったく瑠魅は……急にどうしたんだ?」

「………ごめん、蓮翔」

「えっ?」

  えっ?謝る?それ、どゆ心境なん?まぁ、きっとなんかの衝動なんだろうけど……。ただ、これで最後の砦は落ちたワケだ。瑠魅に謝られると、もはや弁護の余地がな……。しょうがない。こうなったら全て言ってしまった方が良いか。

  こっから言い訳なんて無意味だろうし。

「いや、しゃーない……で、姫乃。今の話なんだが──」

「聞きたくないよ、そんなの!」

「ちょ、姫乃!」

  姫乃はその一言だけ言うと走って家を出ていってしまった。

「………ごめんなさい、蓮翔」

「いや、瑠魅が謝るようなことじゃない。これは俺が悪い」

  もっと早くに俺が言うべきだったのだろうな……。

「追ってあげて。那乃ちゃんは……」

「すまないがそれはできない」

「えっ、なんで?」

「今回は……瑠魅が追うべきだ。チャリは貸す。仲直りして」

  俺が行ってももっと拗れるだけだ。それに俺じゃ姫乃の心を更にエグるだけだ。

  今回ばかりは姫乃を追うのは俺じゃない方が良いだろう。

「俺が言うのもなんだが……行ってこい。姫乃を……那乃を頼んだ」

「うん」

  俺は瑠魅を見送ってソファに座った。

「はぁ……俺がラノベの主人公みたいなら颯爽に行けたんだろうな……」
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