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1章 超能力者の存在
18話 戦闘 2
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「ハハッ。次はテメェだよ」
「っ……!」
京雅の体がグラりと大きく横にズレた。その場に居る全員が目を凝らして次の動きに警戒をしていた。
だが、誰一人として京雅の動きを捉えられた者は居らず、いつの間にか狂気的な笑みをした京雅が目の前まで来ていた。
そのまま顔を鷲掴みにして勝司の横にいた男を壁に押し付けた。
「力加減をミスったか」
京雅は手のひら全体を覆うほどの血が着いた手を見つめながら呟く。
壁にはビッチャリと血が付着しており、力無く壁にもたれ掛かる男の頭は原型を留めていなかった。
「なっ!?お前が今何をしたのか理解してるんだろうな!」
勝司は仲間の死体を指さしながら京雅を睨みつけながら声を荒げた。
京雅はキョトンとして勝司を見る。光の一切ないそのドス黒く濁った目で見つめられた勝司は全身に鳥肌が立つほどの悪寒がした。
無意識に足が震えてその場に立っているのもやっとの状態だ。
京雅はニコッと笑うとその場から姿を消した。
「アンタは最後に残しておくよ」
「っ!!」
後ろから声がして振り向く勝司。そこには片手をもぎ取られた仲間と輝也の横で腹部を抱えて苦しみ悶えてる仲間の姿があった。
「大丈夫さ。まだ殺さない。いたぶらないといけないからね」
「うがぁぁああああ!!俺の腕が!俺の腕がぁぁああ!」
足元で男が泣き叫びながら出血部分を抑えていた。そんな状況で京雅が勝司に向けて見せた表情は何も知らない子供のように、純粋無垢で穢れを知らないかのようなキレイなものだった。
その顔があまりにも恐ろしく、身の毛が弥立つ感覚に襲われてヘタリと座り込む勝司を無視して、京雅は倒れ込む二人の前まで行き楽しそうな笑みをして顔を覗くようにして屈む。
「腹は痛いか?」
「イテェに、決まってん、だろ、クソガキがッ!」
輝也は腹部を抑えながらも威圧的な言葉を京雅に浴びせる。
「痛みってさ、もっと強い痛みで上書きできるんだよ」
輝也を諭すように優しい声でそんなことを言って、京雅は輝也の片腕をそっと触る。
「な、何をする気だ……」
「腹部の痛みを感じないようしてあげるんだ」
ボキッ。
そんな耳障りな音が室内に響く。輝也の肘は本来曲がる方向と逆の方に曲がっていた。
「あぐッ………!!!」
下唇から血が出るほど強く噛んで叫ぶのを必死に我慢する。
京雅はその様子を見て面白くなさそうにする。
「はぁ……そういうの要らないから」
輝也の髪を鷲掴みにして頭を持ち上げた。そして、自分の視線の高さまで持ち上げると、京雅は空いてる方の手で輝也の顔面を殴りつけた。
「ッ………」
そこまでされてなお悲痛の叫び一つしない輝也にムスッとする。
「……あっそ。君、もう用済みだよ」
興味を失ったのか、輝也の髪を掴んだまま頭を床へ向けてイッキに振り下ろす。
鈍く耳障りな音がまた室内に響く。
京雅は振り下ろした手を持ち上げて輝也の顔を見る。
輝也の顔は大量の出血をしており片目を瞑った状態だった。
「全く楽しくなかったよ。じゃあね」
京雅は手刀で輝也の首を二、三度軽く叩く。そして、大きく引いて輝也の首に京雅の手刀が当たる。
京雅の手刀はまるで名刀のような斬れ味だった。輝也の首に手刀が当たるや否や、いとも容易く輝也の首を掻っ切った。
首から下は力無く地面に倒れて、京雅の手には輝也の生首のみが残る。
「よし。あと三人だね」
ポイッと輝也の生首を投げ捨てると、ゆっくりと立ち上がって残り三人を見下ろす。
「このままだと時間掛かるし……勝司以外はもう殺すか」
「っ………!」
不意に名前を呼ばれて体をビクつかせた。勝司は視線を上げて京雅の顔を盗み見た。
その表情はまるで暇潰しでもしてるかのようなもので、自分の行動に対して何も感じてないようだった。
京雅は勝司の視線に気付くも気付かぬフリをして片腕を失った男の方へと向かう。
「良かったな。お前は楽に死ねるぞ」
ニコッと笑うと片腕を失ってもがき苦しんでいる男に一言囁いた。
「『火纏槍』」
赤黒く燃える槍が何も無い空間から現れた。その槍は男の心臓目掛けて落下する。
体に刺さった槍は一瞬にして男の体を炎で包む。あまり時間が掛からずに男の体は灰となっていた。
いつの間にか火を纏った槍は消えていて、そこには灰以外何も残っていない。
もう一人の腹部を抑えて倒れ込んでいる方にも同じ魔法を使う。
こうして勝司以外全ての敵を殺した京雅は、勝司の方を見て笑顔で一言言い放つ。
「さ、沢山殺し合おうぜ、勝司」
「っ……!」
京雅の体がグラりと大きく横にズレた。その場に居る全員が目を凝らして次の動きに警戒をしていた。
だが、誰一人として京雅の動きを捉えられた者は居らず、いつの間にか狂気的な笑みをした京雅が目の前まで来ていた。
そのまま顔を鷲掴みにして勝司の横にいた男を壁に押し付けた。
「力加減をミスったか」
京雅は手のひら全体を覆うほどの血が着いた手を見つめながら呟く。
壁にはビッチャリと血が付着しており、力無く壁にもたれ掛かる男の頭は原型を留めていなかった。
「なっ!?お前が今何をしたのか理解してるんだろうな!」
勝司は仲間の死体を指さしながら京雅を睨みつけながら声を荒げた。
京雅はキョトンとして勝司を見る。光の一切ないそのドス黒く濁った目で見つめられた勝司は全身に鳥肌が立つほどの悪寒がした。
無意識に足が震えてその場に立っているのもやっとの状態だ。
京雅はニコッと笑うとその場から姿を消した。
「アンタは最後に残しておくよ」
「っ!!」
後ろから声がして振り向く勝司。そこには片手をもぎ取られた仲間と輝也の横で腹部を抱えて苦しみ悶えてる仲間の姿があった。
「大丈夫さ。まだ殺さない。いたぶらないといけないからね」
「うがぁぁああああ!!俺の腕が!俺の腕がぁぁああ!」
足元で男が泣き叫びながら出血部分を抑えていた。そんな状況で京雅が勝司に向けて見せた表情は何も知らない子供のように、純粋無垢で穢れを知らないかのようなキレイなものだった。
その顔があまりにも恐ろしく、身の毛が弥立つ感覚に襲われてヘタリと座り込む勝司を無視して、京雅は倒れ込む二人の前まで行き楽しそうな笑みをして顔を覗くようにして屈む。
「腹は痛いか?」
「イテェに、決まってん、だろ、クソガキがッ!」
輝也は腹部を抑えながらも威圧的な言葉を京雅に浴びせる。
「痛みってさ、もっと強い痛みで上書きできるんだよ」
輝也を諭すように優しい声でそんなことを言って、京雅は輝也の片腕をそっと触る。
「な、何をする気だ……」
「腹部の痛みを感じないようしてあげるんだ」
ボキッ。
そんな耳障りな音が室内に響く。輝也の肘は本来曲がる方向と逆の方に曲がっていた。
「あぐッ………!!!」
下唇から血が出るほど強く噛んで叫ぶのを必死に我慢する。
京雅はその様子を見て面白くなさそうにする。
「はぁ……そういうの要らないから」
輝也の髪を鷲掴みにして頭を持ち上げた。そして、自分の視線の高さまで持ち上げると、京雅は空いてる方の手で輝也の顔面を殴りつけた。
「ッ………」
そこまでされてなお悲痛の叫び一つしない輝也にムスッとする。
「……あっそ。君、もう用済みだよ」
興味を失ったのか、輝也の髪を掴んだまま頭を床へ向けてイッキに振り下ろす。
鈍く耳障りな音がまた室内に響く。
京雅は振り下ろした手を持ち上げて輝也の顔を見る。
輝也の顔は大量の出血をしており片目を瞑った状態だった。
「全く楽しくなかったよ。じゃあね」
京雅は手刀で輝也の首を二、三度軽く叩く。そして、大きく引いて輝也の首に京雅の手刀が当たる。
京雅の手刀はまるで名刀のような斬れ味だった。輝也の首に手刀が当たるや否や、いとも容易く輝也の首を掻っ切った。
首から下は力無く地面に倒れて、京雅の手には輝也の生首のみが残る。
「よし。あと三人だね」
ポイッと輝也の生首を投げ捨てると、ゆっくりと立ち上がって残り三人を見下ろす。
「このままだと時間掛かるし……勝司以外はもう殺すか」
「っ………!」
不意に名前を呼ばれて体をビクつかせた。勝司は視線を上げて京雅の顔を盗み見た。
その表情はまるで暇潰しでもしてるかのようなもので、自分の行動に対して何も感じてないようだった。
京雅は勝司の視線に気付くも気付かぬフリをして片腕を失った男の方へと向かう。
「良かったな。お前は楽に死ねるぞ」
ニコッと笑うと片腕を失ってもがき苦しんでいる男に一言囁いた。
「『火纏槍』」
赤黒く燃える槍が何も無い空間から現れた。その槍は男の心臓目掛けて落下する。
体に刺さった槍は一瞬にして男の体を炎で包む。あまり時間が掛からずに男の体は灰となっていた。
いつの間にか火を纏った槍は消えていて、そこには灰以外何も残っていない。
もう一人の腹部を抑えて倒れ込んでいる方にも同じ魔法を使う。
こうして勝司以外全ての敵を殺した京雅は、勝司の方を見て笑顔で一言言い放つ。
「さ、沢山殺し合おうぜ、勝司」
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