ツンデレ深瀬クンは愛される。

佐藤 ソース

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1章 始まったモノ

その日の放課後(1)

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『今日から俺ら友達だからな!』


___あの後すぐ先生が来て、プリントやら、教科書やらを配り始めた。

今日は、入学式だけで午後は無かった。

あっという間に放課後だった。 

   指定のバッグに重い教科書をいれ、
よっこらしょ、っと。 一人で教室を出た。
あれー、やっぱ俺の想像してる高校生活となんか違う~。
今日は何の予定もないし、ただ暇なんだよな…。
友達なんていな…いや、如月さんがいたわ。
今日暇なのかな…。誘いたいけど……。
いや、やっぱ無理!!

さっさと(一人で)帰ろう…。
と、扉を閉める。

「深瀬君!」 

…その声は。

「如月さん…」


「あのさ、放課後…今から暇か?」
まだ少し肌寒い中、少し汗をかいている如月さん。

俺を意識して緊張してくれてるのかな…なんてね。

「なんで?」
うん!超暇だよ!!と言いたいのに、
また、何かが邪魔する。
「あっ…いや、そこの公園でお話したいな…なんて。」

恥ずかしそうに話すその姿に、一瞬返事を忘れかけた。

「…可愛い」

「えっ!?」

あっ、言っちゃった!
「あ、い、いや、そのストラップが可愛くて、如月さんの事じゃないし…!」

如月さんのバッグについている、みかんのようなストラップを指差しながら誤魔化してみる。

「そ、そうだよな!俺、すごい勘違いしちゃった…。」

ポリポリ頭をかきながら、そんな事を言う如月さん。

公園までの時間が、すごい長く感じた。

…気まずい。
もともと、人見知りしやすい俺は、
「天気いいよね。」とか、
「上手くやれるかな?」みたいな、
いかにも、口ベタみたいな事しか言えなかった。
それでも、如月さんは、
俺も晴れが好きー、とか、
大丈夫だよ!俺かついてる!
とか話を広げてくれた。

「……ずっと言いたかったんだけど、さっきの可愛いってさ…、」

急に声を小さくして喋る如月さん。
バレた!?

「…可愛いって言ってたストラップさ、もう1個作ってるから。…あげるよ」

よかった…バレてない…。
え、ていうか、そのストラップ作ったんだ…。
すごい…。器用だ…。

「俺、こういうの作るの好きでさ…可愛いって言ってくれて、嬉しかった…。なんか馬鹿にされそうで誰にも言ってないから…ナイショな。」

如月さんと…お揃い…。
一気に仲良しになれたような気がして、嬉しい。ありがとう…って言わなきゃ。

「あ、ねえ…。」

「お、どうした?」

「…そんなに綺麗に作れるんなら馬鹿になんてされないでしょ。ていうか如月さんを馬鹿にする奴はこの俺が許さない。」

…あ。

「…いや…ね?……俺達、友達だか……!?」

言葉を言い終わらないうちに、如月さんは、
涙を目に浮かべた。

「あ…ごめん…。…ホントは…う、嬉しいから…ありがと…って…言いたくって……。」
今、俺、何気なくごめんとか、ありがとうとか言えた…。
如月さんは首を振った。
「怒ってるとかじゃなくて…喜んでくれて嬉しくて…。ホントに、ありがとう…!」

まぶしい位の笑顔でそう言った。


そして、そんな事を言っているうちに…
公園についた。
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