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3章:雲外蒼天
1話:高貴なる血筋
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ルルエの宣戦布告から一週間、グリフィスとクレメンスは兵を率いてラインバール平原を目指して進軍を開始した。
それよりも早く、軍医であるロアールは単騎でラインバールへと戻っていった。おそらく砦を守る弟を案じて、いても立ってもいられなかったのだろう。
更に遅れてレヴィンもまた、他の砦を経由していざという時の出兵に備えるように伝え歩いている。
周囲が慌ただしくなるなか、ユリエルの出発は遅れていた。やらなければならない事が残っていたからだ。
王都の外れに、今は主を失くした屋敷がある。手入れはされているが住む者のないそこは厳かで寂しい。そこの大広間で、ユリエルは静かに客人を待っていた。その表情はいつも以上に硬く緊張している。
「陛下、客人が参りました」
「有難う、ダレン。下がっていなさい」
ダレンが丁寧に礼を尽くし下がる。すると間もなく案内の者に付き添われた男達が大広間へと入ってきた。
皆、年齢は四十から五十代だろう。厳しい顔立ちをした男たちは王であるユリエルを前にしても決して膝を折らない。四人の客人はそれぞれ違う色のバラが飾られた席に腰を下ろした。
「久しいな王よ。ここも、どのくらいぶりだ」
「先代が亡くなられてから住まう者が無いので、二十年以上は経ちます」
「そんなにか。どうりで年を取るわけだ」
深い紅バラを前にした男がそう言うのに、ユリエルは静かに頷く。そしてユリエルもまた、白百合のある席に腰を下ろした。
「さて、我らをここへ集めたという事は、何か用がおありなのだろう。聞こうか、王よ。我ら『 オールドブラッド』に何用か」
黄色のバラを前にした白髪の男が言う。単刀直入で助かるのだが、少しは心の準備というものをしたいユリエルは苦笑する。そして一度瞳を閉じ、ジェードの瞳を四人の男へと向けた。
「私はこれより、戦地に向かわねばならない。その間、国政が手薄になる。貴方達に私の穴を埋めてもらいたい」
「単刀直入ですな。ですが我らの手を離したのは王家の方。今更、虫のいい話ではないのか?」
紫のバラを前にした男が皮肉たっぷりに言う。だがこれはユリエルも予想できる範囲だ。素直に頷き、それでも凛と前を見た。
「確かに、前王は過ちを犯しました。国政を知る者を退け、甘言に身を委ねた。その結果が国政の腐敗と役人の腐敗です。私はこの膿を出さなければならない。だが今は、その時間がない」
「内に向かえば外が危うく、だからと言って外にかまければ内が腐る。手詰まりですな」
白いバラを前にした男が腕を組んで言う。それに、ユリエルは悔しく頷いた。
やはり国内の事をよく知っているのは、彼等オールドブラッドなのだろう。その起源は国の始まりとさえ言われる彼らは大昔からこの国を見てきた。そして、国の為にあらゆる手を尽くしてきた。
現在、ルルエ軍の本体と総力戦の構えとなったユリエルは城を離れなければならない。先の戦いで兵力が多少落ちている今、ユリエルが指揮を執る事には大きな意味がある。何より王自らが前線に立つ姿は民にとっても安心だった。
だがそうなれば、ここまで進めてきた内部改革が停止してしまう。それどころか居場所を失う可能性さえある。離れた砦で国務は行うつもりだが、手が足りないだろう。
「……どうだろう、同志たちよ。この若い王に味方してやっては」
白バラの男が言うのに、他の者も異論はない様子だった。
「だが王よ、そう時間もかけていられぬ。国政に残っているのは我ら四人のみ。貴殿がこの数か月で飛ばした者の後釜は確かに有能かつ我らの思想に近い者ばかりだが、甘言はすぐに人を腐らせる。いつ腐るとも知れぬからな」
「そこの指導を、皆様にお願いしたい。ダレンにも復職してもらう事に決めた」
「ほぉ」
四人の視線が、ユリエルの背後にいるダレンへと注がれる。決して頭を上げない初老の男は、だがその雰囲気を無言のまま鋭くさせたようだった。
「なれば、しばしはもつか。何よりも王は我らが同志の血筋。誓いの言葉は母君より受け継がれているだろう」
紅バラの男の視線に、ユリエルは静かに頷いた。
「ならば、誓いの言葉を。王の言葉と意志をもって、我らに心を示してみせよ」
紫バラの男の静かな言葉に、ユリエルは静かに息を吸う。そして真っ直ぐに、その心と誓いを口にした。
「一つ、王は民の代弁であり、国は民の為にある事。一つ、国益を重んじ、懐を肥やす事を恥と知る事。一つ、戦を速やかに平定させる事。一つ、王としての誇りを持ち、常に恥じぬ心を持つ事」
ユリエルの言葉に、四人の男はそれぞれに頷く。そして立ち上がり、胸に手を置いて深く礼をした。
「我ら古き血族の名と誇りにかけて、王の誓いに応える事を誓いましょう」
「王たる者の名と誇りにかけ、汝らの働きに報いる事を誓う」
「「我ら、過ちより学びし者として、私心を捨て、公人とならん」」
堅苦しい言葉を終えて、四人の男はそこそこに帰ってゆく。残されたユリエルは重く深く溜息をつき、傍にいるダレンに苦笑した。
「面倒な奴等です」
「ご苦労様です、陛下」
「これで国政が今以上に荒れる事はないでしょう。現家臣団の力もそれなりに削ぎましたし、オールドブラッドがそこに台頭し始めた。何よりお前が復職してくれたおかげで、表立った不正は減ります」
「古い者達も手を貸してくれることとなりましたので、形だけでも。こんな老骨でもまだお役に立てるのであれば」
「助かります」
ユリエルはどっかりと椅子に座る。そして、どうにか内政を整えられそうなことに安堵した。
彼等オールドブラッドは私心を持たず国の為に尽くす。そうする事に誇りを持ち、名誉を感じる者達だ。
前王も昔は、こうした者を重用した。だが正妃の父は新興勢力、成りあがりの貴族。シリルが生まれ、正妃の父としての立場を利用して台頭し、勢力を拡大していった。それを嫌い、いいようにされる不甲斐ない前王を見限り、奴らは離れて自身の領地に引っ込む者が多かった。
だがその力は未だに絶大だ。彼らは国を動かすノウハウを知っている。不在の間、これほどに頼る相手は無いだろう。
「陛下、今夜は」
「すぐに発ちます。単騎とは言え、先行している部隊に追いつくには相当急がなければなりません。この間にもラインバールで戦いが始まっていては事ですから」
「お疲れの様子ですが」
「疲れたなどと言っていられません。玉座に座り、王冠を頂いた者がそう簡単に弱音など吐けないのですよ」
苦笑して、ユリエルは立ち上がる。正直体は重いし、休みたいと思う気持ちはある。だが、そうは言えない。王が立ち止まれば、国が止まってしまうのだ。
「ダレン、後を頼みます。それと、シリルの事は言いつけた通りにしましたか?」
「滞りなく」
立ち上がろうとしたユリエルに、ダレンは何かを言いかける。それに視線を止めたユリエルに、ダレンは躊躇いながらも口を開いた。
「陛下、うちの養い子の事なのですが」
気づかわしげに言いかけるダレンの言葉を、ユリエルは軽く手で制した。そして、苦笑して頷く。たったそれだけだが、ダレンは言葉を飲みこんでくれた。
「安全を保障してやることはできません。負担の多い仕事を彼にはしてもらっています。ですが、できる限り気をつけます。それで、勘弁してもらえますか?」
「ご温情を賜り、感謝の言葉もございません。陛下、レヴィンの事をお願いします。あれは最近、とても活き活きしております。その姿に私自身が驚いたくらいです。これで、あれも生きる張り合いが出たのでしょう」
「それを与えているのは私ではなく、シリルですよ」
楽しく笑ったユリエルは、それでもどこか申し訳なく思い、表情を曇らせた。それに、ダレンが苦笑する。
「貴方様がそのような顔をなさることはございません」
「王族として、罪から逃れる事はしてはいけませんよ。王として即位したときに私が背負ったのは、これからの国ばかりではない。過去の罪もまた、背負う覚悟です」
そう言ってユリエルは表情を暗くする。それは、あってはならない罪だ。関わりない過去の事ではあっても、知らないとは言えない事だ。もしもユリエルがそれをしたら犠牲になった者はどうなる。負わねばならないものは、負うのが当然だ。
「レヴィンは私の部下であり、友人です。大事にしますよ」
「勿体ないお言葉です、陛下」
「では、私は行きます」
母の生家を後にし、ユリエルは単騎馬にまたがる。そして、その腹を蹴ってラインバールへ向かい走り出したのであった。
それよりも早く、軍医であるロアールは単騎でラインバールへと戻っていった。おそらく砦を守る弟を案じて、いても立ってもいられなかったのだろう。
更に遅れてレヴィンもまた、他の砦を経由していざという時の出兵に備えるように伝え歩いている。
周囲が慌ただしくなるなか、ユリエルの出発は遅れていた。やらなければならない事が残っていたからだ。
王都の外れに、今は主を失くした屋敷がある。手入れはされているが住む者のないそこは厳かで寂しい。そこの大広間で、ユリエルは静かに客人を待っていた。その表情はいつも以上に硬く緊張している。
「陛下、客人が参りました」
「有難う、ダレン。下がっていなさい」
ダレンが丁寧に礼を尽くし下がる。すると間もなく案内の者に付き添われた男達が大広間へと入ってきた。
皆、年齢は四十から五十代だろう。厳しい顔立ちをした男たちは王であるユリエルを前にしても決して膝を折らない。四人の客人はそれぞれ違う色のバラが飾られた席に腰を下ろした。
「久しいな王よ。ここも、どのくらいぶりだ」
「先代が亡くなられてから住まう者が無いので、二十年以上は経ちます」
「そんなにか。どうりで年を取るわけだ」
深い紅バラを前にした男がそう言うのに、ユリエルは静かに頷く。そしてユリエルもまた、白百合のある席に腰を下ろした。
「さて、我らをここへ集めたという事は、何か用がおありなのだろう。聞こうか、王よ。我ら『 オールドブラッド』に何用か」
黄色のバラを前にした白髪の男が言う。単刀直入で助かるのだが、少しは心の準備というものをしたいユリエルは苦笑する。そして一度瞳を閉じ、ジェードの瞳を四人の男へと向けた。
「私はこれより、戦地に向かわねばならない。その間、国政が手薄になる。貴方達に私の穴を埋めてもらいたい」
「単刀直入ですな。ですが我らの手を離したのは王家の方。今更、虫のいい話ではないのか?」
紫のバラを前にした男が皮肉たっぷりに言う。だがこれはユリエルも予想できる範囲だ。素直に頷き、それでも凛と前を見た。
「確かに、前王は過ちを犯しました。国政を知る者を退け、甘言に身を委ねた。その結果が国政の腐敗と役人の腐敗です。私はこの膿を出さなければならない。だが今は、その時間がない」
「内に向かえば外が危うく、だからと言って外にかまければ内が腐る。手詰まりですな」
白いバラを前にした男が腕を組んで言う。それに、ユリエルは悔しく頷いた。
やはり国内の事をよく知っているのは、彼等オールドブラッドなのだろう。その起源は国の始まりとさえ言われる彼らは大昔からこの国を見てきた。そして、国の為にあらゆる手を尽くしてきた。
現在、ルルエ軍の本体と総力戦の構えとなったユリエルは城を離れなければならない。先の戦いで兵力が多少落ちている今、ユリエルが指揮を執る事には大きな意味がある。何より王自らが前線に立つ姿は民にとっても安心だった。
だがそうなれば、ここまで進めてきた内部改革が停止してしまう。それどころか居場所を失う可能性さえある。離れた砦で国務は行うつもりだが、手が足りないだろう。
「……どうだろう、同志たちよ。この若い王に味方してやっては」
白バラの男が言うのに、他の者も異論はない様子だった。
「だが王よ、そう時間もかけていられぬ。国政に残っているのは我ら四人のみ。貴殿がこの数か月で飛ばした者の後釜は確かに有能かつ我らの思想に近い者ばかりだが、甘言はすぐに人を腐らせる。いつ腐るとも知れぬからな」
「そこの指導を、皆様にお願いしたい。ダレンにも復職してもらう事に決めた」
「ほぉ」
四人の視線が、ユリエルの背後にいるダレンへと注がれる。決して頭を上げない初老の男は、だがその雰囲気を無言のまま鋭くさせたようだった。
「なれば、しばしはもつか。何よりも王は我らが同志の血筋。誓いの言葉は母君より受け継がれているだろう」
紅バラの男の視線に、ユリエルは静かに頷いた。
「ならば、誓いの言葉を。王の言葉と意志をもって、我らに心を示してみせよ」
紫バラの男の静かな言葉に、ユリエルは静かに息を吸う。そして真っ直ぐに、その心と誓いを口にした。
「一つ、王は民の代弁であり、国は民の為にある事。一つ、国益を重んじ、懐を肥やす事を恥と知る事。一つ、戦を速やかに平定させる事。一つ、王としての誇りを持ち、常に恥じぬ心を持つ事」
ユリエルの言葉に、四人の男はそれぞれに頷く。そして立ち上がり、胸に手を置いて深く礼をした。
「我ら古き血族の名と誇りにかけて、王の誓いに応える事を誓いましょう」
「王たる者の名と誇りにかけ、汝らの働きに報いる事を誓う」
「「我ら、過ちより学びし者として、私心を捨て、公人とならん」」
堅苦しい言葉を終えて、四人の男はそこそこに帰ってゆく。残されたユリエルは重く深く溜息をつき、傍にいるダレンに苦笑した。
「面倒な奴等です」
「ご苦労様です、陛下」
「これで国政が今以上に荒れる事はないでしょう。現家臣団の力もそれなりに削ぎましたし、オールドブラッドがそこに台頭し始めた。何よりお前が復職してくれたおかげで、表立った不正は減ります」
「古い者達も手を貸してくれることとなりましたので、形だけでも。こんな老骨でもまだお役に立てるのであれば」
「助かります」
ユリエルはどっかりと椅子に座る。そして、どうにか内政を整えられそうなことに安堵した。
彼等オールドブラッドは私心を持たず国の為に尽くす。そうする事に誇りを持ち、名誉を感じる者達だ。
前王も昔は、こうした者を重用した。だが正妃の父は新興勢力、成りあがりの貴族。シリルが生まれ、正妃の父としての立場を利用して台頭し、勢力を拡大していった。それを嫌い、いいようにされる不甲斐ない前王を見限り、奴らは離れて自身の領地に引っ込む者が多かった。
だがその力は未だに絶大だ。彼らは国を動かすノウハウを知っている。不在の間、これほどに頼る相手は無いだろう。
「陛下、今夜は」
「すぐに発ちます。単騎とは言え、先行している部隊に追いつくには相当急がなければなりません。この間にもラインバールで戦いが始まっていては事ですから」
「お疲れの様子ですが」
「疲れたなどと言っていられません。玉座に座り、王冠を頂いた者がそう簡単に弱音など吐けないのですよ」
苦笑して、ユリエルは立ち上がる。正直体は重いし、休みたいと思う気持ちはある。だが、そうは言えない。王が立ち止まれば、国が止まってしまうのだ。
「ダレン、後を頼みます。それと、シリルの事は言いつけた通りにしましたか?」
「滞りなく」
立ち上がろうとしたユリエルに、ダレンは何かを言いかける。それに視線を止めたユリエルに、ダレンは躊躇いながらも口を開いた。
「陛下、うちの養い子の事なのですが」
気づかわしげに言いかけるダレンの言葉を、ユリエルは軽く手で制した。そして、苦笑して頷く。たったそれだけだが、ダレンは言葉を飲みこんでくれた。
「安全を保障してやることはできません。負担の多い仕事を彼にはしてもらっています。ですが、できる限り気をつけます。それで、勘弁してもらえますか?」
「ご温情を賜り、感謝の言葉もございません。陛下、レヴィンの事をお願いします。あれは最近、とても活き活きしております。その姿に私自身が驚いたくらいです。これで、あれも生きる張り合いが出たのでしょう」
「それを与えているのは私ではなく、シリルですよ」
楽しく笑ったユリエルは、それでもどこか申し訳なく思い、表情を曇らせた。それに、ダレンが苦笑する。
「貴方様がそのような顔をなさることはございません」
「王族として、罪から逃れる事はしてはいけませんよ。王として即位したときに私が背負ったのは、これからの国ばかりではない。過去の罪もまた、背負う覚悟です」
そう言ってユリエルは表情を暗くする。それは、あってはならない罪だ。関わりない過去の事ではあっても、知らないとは言えない事だ。もしもユリエルがそれをしたら犠牲になった者はどうなる。負わねばならないものは、負うのが当然だ。
「レヴィンは私の部下であり、友人です。大事にしますよ」
「勿体ないお言葉です、陛下」
「では、私は行きます」
母の生家を後にし、ユリエルは単騎馬にまたがる。そして、その腹を蹴ってラインバールへ向かい走り出したのであった。
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