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19章:建国祭ラブステップ
13話:子リスは獅子に食べられたい!(ドゥーガルド×ディーン)
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ウエディングドレスが着たい。
女装コンテストの張り紙を見た時から、ディーンの目的は豪華な景品ではなくその姿を愛しいドゥーガルドに見てもらう事だった。
ディーンの容姿は今や美青年だ。十分な栄養と日々の訓練で身長は伸びて体は引き締まり、愛らしかった瞳はキリッと締まり、年齢を重ねて少年から青年になるにつれて輪郭までシャープになっていった。
今や上官のアシュレーに近い顔立ちとなり、後輩からひっそり告白される事が多くなった。
第一師団の同期の中でも実力は上。部隊指揮まで任されるようになっている。
でも、そんな彼が追いかけるのはドゥーガルドだけだ。愛しているし、愛されていると思う。大きな戦いもなくて王都に滞在してくれるようになって、二人の蜜月は徐々に深まっていると言える。
しかも同室で、体力も十分な二人だ。当然どちらかが誘えばそのようになる。
の、だが……
この三週間くらい、ドゥーガルドがさせてくれない。
最初は受けである彼の負担を考えれば仕方がないと思っていた。けれど段々足りなくなっていく気がしている。誘っても「今日は眠い」と言われた事もある。
避けられている? 何か悪い事をした? それとも飽きちゃった? もしかして夜のお誘いが多すぎて嫌われた!!
泣きそうだ。でも、聞けない。そんな事を悩んでいたから、これはいい起爆剤になると思ったのだ。
ドゥーガルドにお姫様抱っこされた状態で部屋に戻ってきたディーンは、とても優しくベッドに下ろされた。
さぁ! このまま獣のように激しい夜を!!
と、思っていたのにドゥーガルドは頭を抱えてしゃがみ込んでしまった。
「ドゥー先輩?」
「おま……ディーンなんでそんな……なんなんだよぉ」
辛そうにくしゃくしゃと髪をかき上げるドゥーガルドに、ディーンは更に不安になった。
もしかして、本当にダメなんだろうか。迷惑なんだろうか。
思ったら胸の奥から苦しいものがこみ上げて、途端に自分の姿が滑稽に思えて、スカートを握りしめてしまった。
「のわ! 泣くなよディーン!!」
「だ……だって……ドゥー先輩僕の事嫌いになったんですよね!」
「はぁ?? 何でそうなるんだよ!」
「だって、誘っても拒まれるし! させてくれないじゃないですか!」
「あ…………あぁ」
途端、ドゥーガルドの顔が真っ赤になっていく。煙まで出てきそうな感じに、ディーンは首を傾げた。
「あの……」
「……誰にも言わないって、約束できるか?」
「え? あの、はい」
「命かけるか!」
「何があったんですか!!」
茹でカニみたいに真っ赤なドゥーガルドはしばらく唸った後、突然立ち上がる。そしていそいそとズボンと下着を下ろすとそのまま四つん這いになってグッと尻たぶを手で割り開いた。
「…………おでき?」
「痔じゃないからな!」
「あっ、はい!」
顔が真っ赤だ。っていうか、え??
「あの、いつから……」
「三週間前くらいに、痛くなって。座ってする作業も増えたし、俺は重いから座り仕事で血行が悪くなったんじゃないかって」
「医務室で?」
「エリオット先生に尻の穴見られるの恥ずかしすぎて死にたかった……」
真っ赤なまま泣きそうな顔をするドゥーガルドの頭を、ディーンはよしよしと撫でてあげた。
でも、安心した。そういう事情だったのかと思ったら、気持ちが軽い。
小さなできものは丁度お尻の窄まりの脇。確かにこれでは受け入れた時に潰れて血が出てしまうかもしれない。
「笑うなよ」
「すいません。ふふっ」
「ディーン」
「あははっ、安心したらなんか、笑いが。ふふっ」
良かった。別れる事とか考えてしまったから、ほっとしたんだ。
「ったく、笑い事じゃないんだぞ。毎朝毎晩トイレでこっそり薬塗るの恥ずかしくてたまらん。これでも小さくなったんだぞ」
「言ってくれればよかったのに。そうしたら僕、塗りましたよ?」
「恥ずかしいだろ。いくら見慣れてるとはいえ」
「今更ですよ。それに、ドゥー先輩のお尻の管理は僕の役目です」
「それ、いいのか?」
ドゥーガルドは立ち上がって下着をあげようとする。が、ディーンはその手を止めて前に回り込む。ドゥーガルドは慌てて前を隠すが、手で隠れるほど可愛いサイズはしていない。ばっちり勃起しているものが見えている。
「僕のこの姿を見て、欲情してくれたんですか?」
「そりゃ! その…………綺麗、で」
「嬉しい」
「しばらくしてないから、その……溜まってるし」
「自分でしないんですか?」
「……した。それでも足りないんだ」
いつしたんだろう?
「あの、いつ?」
「……お前が完全に寝た後で、その」
「僕をおかずに?」
「……お前の顔見ながら」
もの凄く真っ赤になったドゥーガルドが顔を手で隠す。途端に下はご開帳で、凶悪な大きさのものがボロンと零れた。
久々に嗅ぐドゥーガルドの匂いに興奮する。お酒も飲んでいて汗もかいているから濃い匂いがする。これだけでもの凄く欲情してしまう。
咄嗟というか、本能みたいなものだった。ドゥーガルドの前に膝をついたディーンはドゥーガルドの逞しい逸物に手を添え、先端を躊躇いなく口腔に納めた。
「のあぁ! あっ、ディーン? はぁ、おい!!」
声は抵抗しているが腰は素直にビクビク震えている。口の中で更に育つそれは棍棒のようですらあって、ダラダラと濃い汁を滲ませている。それを舌を潜らせて丁寧に舐めると、野太い声が聞こえた。
匂いも味も興奮する。前ばかりじゃなくて、腹の中もキュッとする。前に一度受け入れてから、攻めていても疼くようになった。どっちも魅力的な事を知ってしまった感じだ。
「もっ、はぁ……でっ、るぅ! 口離せ!」
絶対に離してなるものか!
ディーンは更に深くドゥーガルドのものをくわえ込む。喉奥まで入れると苦しいけれど、その苦しさで飛びそうになる。喉ちんこの辺りにゴリゴリ当たって……
「ぐっ! うあぁ!」
「んぶ! ぐっ」
一瞬先端が大きく張り出し、完全に気道が塞がった感じがした。そこから一気に拒む事も出来ない状況で出されたものを受け入れていく。喉奥に絡まる濃い精子でお腹の中が一杯になりそうだ。
ドゥーガルドが肩を押して、ズルズルと太いものが抜けていく。それにぞくぞくと感じたディーンの前がドロドロに汚れた。大分我慢していたから、粗相してしまったのだ。
「大丈夫かディーン!」
「あの……イッてしまいました」
「なにぃ!!」
純白のウエディングドレスの内側が白濁で汚れている。けっこうな大惨事だ。
「……これ、借り物だよな?」
「あっ、大丈夫です。女装の特典として、汚してもそのまま返していいと。特別な業者に出すそうです。ただし、破くのはダメですって」
「オリヴァー様……」
ドゥーガルドががっくりと崩れる。ディーンも思うのだ、あの人の交友関係とか繋がりって、どうなっているんだろうと。
純白のドレスの内側が白濁で濡れている。そして室内にもそういう匂いが漂っている。それだけでなんだか、ムラムラしてしまう。
ディーンはドゥーガルドに近づいて首に抱きつき、ぴったりと唇を重ねた。
「ディーン!」
「先輩、僕……先輩としたいです」
「だから、もう少しで完治するだろうからちょっと」
「分かってます。でも、止められません。先輩だって、全然おさまってないじゃないですか」
あんなに沢山流し込んだのに、まだ全然萎えていない。凶悪なものがまだいきり立っているのは知っている。
ドゥーガルドは恥ずかしそうにしている。ディーンはベッドに手をついて四つん這いになり、ドレスのスカートをまくり上げて自らの尻を出した。
「僕の尻なら、使えますよ」
「なっ! ダメだ!」
「どうしてですか」
「お前、本当に尻ぶっ壊れるぞ! 俺の見てるだろうが。前だって大変だっただろうがよ。お前が痛そうなの、俺だって見たかないんだぞ」
辛そうな顔で視線を外すドゥーガルドの優しさに、多少はキュンとする。大切にされているのは身に染みている。
以前、ジェームダルの戦いの前に特殊任務についたドゥーガルドに処女を捧げた。あの時は本当に大変だった。裂けなかったものの中は荒れたし、しばらく緩い感じがしてドキドキした。括約筋の柔軟性ってどうしたら上がるのだろうと悩んだくらいだ。
けれどそれから一年以上が経っている。いつまでもあの時のディーンではない!
手を伸ばし、自らの手で後孔を引き延ばす。何度もそこを解していたら、だいぶ柔らかくなったのだ。
「大丈夫です。ほら、柔らかいですよ」
「なっ! なんで柔らかいんだよ!」
「先輩を思って、前と後ろと両方で慰めていたらすっかり」
ぽっ、と恥じらうディーンだが、格好が恥じらっていない。
「いや、だがよぉ」
「本当に大丈夫です! 先輩のお尻がダメなら僕のお尻を使えばいいんですよ。僕、それでも気持ちいいですから」
「や、それは…………いやいや! ダメだ!」
一瞬揺れた。そのくらいには迷っている。ならばここは強引に押すべし!
「してくれないならこのドレス、破いちゃおうかなぁ」
「…………え?」
「これ、繊細ですよね。レースも綺麗だし。弁償ってなったら、きっと五十フェリスくらいするんじゃないかなー」
「五十!!」
途端にドゥーガルドが慌てふためく。もう一押しだ。
「ね、先輩しましょう? してくれるなら、今すぐこれ脱ぎますから」
にっこり笑ったディーンに、ドゥーガルドはまったく勝てなかった。
ドレスを脱いで、ついでに苦しいコルセットも外したら開放感が素晴らしい。やっぱり人間自然なままが一番なんだと思える瞬間だ。
改めてキスからやり直しとばかりに、ディーンからキスをする。受け入れているドゥーガルドはキスに弱い。口腔を探ってくすぐっていくと、直ぐに目がとろっとする。
「ふふっ、ドゥー先輩可愛い」
「可愛くは……まぁ、もういいか」
キスだけで気持ち良さそうなトロ目するんだから、十分に可愛いと思う。
ドゥーガルドの手がディーンへと伸び、期待だけでほんのり硬くなっている乳首に触れる。ざらりとした指の腹が敏感な部分を撫でるから、気持ち良くて震えた。
「先輩、今日積極的だね」
「おっ、お前がしたいって言ったんだろうが! それに、その……俺が、その……」
「挿れる側ですね」
「うっ! そっ、そうだ! だから、その……男らしくリードしてみようか、とか思っただけで」
「先輩……好き!」
嬉しくて、ドキドキで思わず抱きしめた。恥ずかしがり屋でシャイで、キスだって恥ずかしそうなこの人が、攻めてくれるなんて!
「先輩好きです。大好き。もっと触って欲しいです。僕、先輩が触ってくれるなら全部気持ちいいです」
「いや、それは違う気が」
なんて戸惑いながらもさわさわと乳首を擦られるの、微妙に気持ちいい。そしてそわそわと落ち着かない。
ぷくっと大きくなり始めている部分が引っかかって、また腰に響いてしまう。ゾクゾクして、お尻の中もキュッとする。期待している? これからここにドゥーガルドを受け入れるんだと意識した途端、お尻の中がキュウキュウしてる?
「ディーン?」
「え? はい?」
「お前……なんて顔するんだよ」
恥ずかしそうなドゥーガルドが、口に指を滑り込ませて舌に絡めてくる。これも気持ちいい。
「お前、すごくエロい顔してるぞ」
「え?」
「とろとろで、嬉しそうに顔赤くして、目もうるうるで」
だって、気持ちいいから。嬉しいから。
「気持ちいいれす。あっ、指が硬くて舌にざらざらして」
「ぉう、そうか」
戸惑った様子のドゥーガルドだが、指に唾液を絡める事はやめていない。この指、もしかしなくてもそうだよな?
たっぷりとディーンの唾液をまぶした指が、後孔へと伸ばされる。そこは散々自分で開発してから柔らかく受け入れる事を覚えてしまった。ほんの少し押し込まれただけで美味しそうに飲み込み、はむはむと食いついてしまう。
「おま! どんだけ自分でしたんだよ!」
「だって、ここウズウズするんだもん。先輩を犯しながら、こっちもキュンキュンするんだもん」
「もんって、お前……あぁ、もう!!」
もの凄く真っ赤になりながらも、指が根元まで一気に二本入り込む。太くて硬い指がいきなり入り込むから、その衝撃がぞくぞくと背骨に響いた。
「んふぅ! あっ、気持ちいい。はっ、先輩気持ちいいよぉ」
「前したときは全然だったのに……ディーンの変態!」
「変態だけど、先輩だけですぅ」
操は誓う。こんな状態だけれど。
指は無遠慮に中を蹂躙するけれど、案外繊細に動いている。バラバラと中を叩かれたり、開かれたり、捻られたり。そういう変化をつけられると余計に興奮してしまう。
その指がやがて、少し硬くなった部分を押し込んだ。
「ひぁ! あっ、やぁぁぁ」
ブルブルと震えるくらい気持ち良くて、少し怖い。腰骨が痺れてくる。自分でしてもこんなに気持ち良くなかった。
なのにドゥーガルドはそこばかりを触ってくる。優しく撫で擦ったり、中で指を広げて少し挟み込むようにしたり。その度にキュンッと奥が窄まって、腰が浮いてしまう。声が止められなくてとにかく喘いだ。
「や、やぁ……怖い、怖いですぅ」
「気持ちいいんだろ?」
「ひぐぅ! どうしてそんな、上手いんですかぁ」
腹の中が熱くて痺れて気持ち良くてたまらなくなってしまう。大きな波が何度か来そうになって、頑張って引き延ばした。なのにずっとそこばかり弄るから、波がドンドン大きくなってくる。
「どうしてって……お前がいつも俺にするんだろうが」
「へぇ?」
「だ~か~らぁ、お前がいつも俺にこういう風にするだろうが。ここばっか弄り倒して、何度もドライ決めてんのにそれでもするだろ。あれ、気持ちいいからよ」
この人ちゃんと学習してた! そしてやり過ぎかと思っていたら気持ち良くなってた!
微妙にときめいたディーンだったが、押し寄せる波の荒さと大きさに引き戻される。だめだ、後ろだけで初めてイク!
「で……ちゃう! あぁぁん! 出ちゃうぅぅ!」
内側から感じる強烈な快楽に腰が跳ねて、その度に白濁が腹の上に散る。しばらくしてなかったからまだ濃いのが出ていて、しかも量もかなりだ。
「気持ちよかっただろ?」
「は……ぃ、気持ち良かった、です……」
腰が立たなくて、力が入らなくてドロドロだけれど。
ドゥーガルドは満足そうに笑って、ディーンの体をうつ伏せにする。そしてドロドロゆるゆるにした後孔にたっぷりのローションを塗り込むと腰を持ち上げ、ぴったりと自身の剛直をあてがった。
その熱さは入口で感じるだけて焼けてしまいそうだった。一瞬、体はすくんだがイッた直後で快楽が深く、まったく体に力が入らない。それどころかまるで欲しそうに入口がきゅむきゅむして、先端を食べている。
「痛かったら、わりぃ」
背後から興奮したドゥーガルドの声が聞こえる。荒い息づかいとか、触れる肌の熱さとか、色っぽい声とか、全部好きだ。
「大丈夫、です。僕、先輩大好きですから」
力を抜いて、深呼吸して。
柔らかくなった後孔を、焼き串みたいな熱さの剛直がメリメリ音がしそうな感じで入ってくる。苦しさと引き延ばされる痛みに涙が零れたけれど、初めての時よりは全然痛くない。それに、順調に飲み込めている。
「ディーン、痛いか?」
「へい、き……う゛! あっ……はぁぁ」
焼き串なんて可愛い物じゃない。太い焼き印だ。ローションを足されてじゅぶじゅぶ中に入ってきて、肉襞を擦りつけてくる。苦しくてクラクラする。少し引かれただけで肉襞が絡みついたまま引き抜かれそうで怖い。
けれど、それが気持ちいい。この人にならこのまま内臓引きずり出されても恨まないと思う。そのくらいには好きなんだ。
「あぐ、はぁ…………あぎ! あっ、がは……」
「その声大丈夫じゃないよな! わりぃ、やっぱ抜く!」
「だめぇぇ! 内臓ごと掻き回していいから!」
「いいわけあるか!」
抜いてしまいそうなドゥーガルドを引き留めるべく、ディーンは全ての力で引き絞るように後孔を締めた。キュゥ! とドゥーガルドのものを中で絡めて締め上げて抱きついた。
そしてそれによって、ディーン自身が中イキしてしまった。頭まで突き抜けた鋭い快楽に目の前がチカチカしてしまう。
「ひぅ! やぁぁ!」
「っ! し……まる……くっ!」
雄としての本能か、ドゥーガルドが最奥を突く。行き止まりを突き上げられるだけで色々揺れて気持ち良くて、ずっとイキっぱなしになってしまう。正直もう、目の前が揺れていて気持ち良くて訳が分からなくなっているけれど、幸せは幸せだ。
「くっ、出るっ」
「い……だし、て? 奥に、欲しいですぅっ」
圧迫して苦しいのに、腹の中で更に大きくなったドゥーガルドのものが最奥を突き上げてそこにマグマのような熱を放つ。煮えそうで、気持ち良くて、痙攣しながら出さずにイッた。なんだかもうよく分からない。
それでもドゥーガルドのものは萎えていない。少し大きさは萎んだけれど、まだ中を圧迫して苦しい。
それに、こんな状態でもちゃんと分かっている。ドゥーガルドのものはまだ、ちゃんと根元まで入っていない。腰を打ち付けられても尻に当たる感じがないのだ。
「ドゥー、先輩」
「わりぃ、今抜く……」
「お願い、全部入れて? 先輩の、ちゃんと入ってない」
「バカか! んなことしたら本当にぶっ壊れるぞ!」
どのくらい、まだ足りないんだろう?
わからないから手を伸ばしたら、まだけっこうあった。
「……どのくらい、ありますか?」
「……四分の一くらい」
「……ありますね」
「だろ?」
「……」
正直ちょっと怖かった。でも、欲しい気持ちが先立った。
「先輩、ほしぃ」
「だから!」
「三日あれば治ります!」
「一生治らない可能性は考えないのか!」
「そしたら先輩に責任取ってもらいます!」
言ったら、ドゥーガルドは驚いていた。
「ダメ、ですか?」
「それって……結婚とかの話か?」
「それ含めて、ですが」
勢いで言ってしまった。そもそもこの状況で「結婚しよう」とか言われてもちょっと雰囲気ないのでは? あれ? ここじゃなかったかな?
思ったけれど、出てしまった。ドキドキしながら答えを待っていると、後ろからしっかり抱きしめられて、濃厚なキスが落ちてきた。
「んぅ……」
「……とりあえず、責任は取るつもりではいるけれどよ。でも、その……ちゃんとした言葉はまた今度、改めてでいいか? 流石にこの状態は……」
「あ……うん、勿論。流石にここでプロポーズは…………ね?」
「だよな! よかったぁ」
こっちもよかったぁ。
流石にあそこにちんこぶち込まれたまま、中ドロドロの状態でプロポーズはない。無事に回避できたディーンは、ちょっとほっとした。
ドゥーガルドが僅かに腰を押し込みながらぐりぐりする。最奥にあたったままそうされたら、何かこみ上げるものがあって全身にゾクゾクと快楽が走った。
「これ、本当に抜けるのかよ? 大丈夫なのか?」
「だい、じょうぶ……はぁ、今、イッてるから……緩くなってぇ!」
実際、なんか押し込まれて抜けてしまいそう。押し上げられる度に吐き気のような目眩のような感覚にゾクゾクがついてきて、痙攣してる。ここが抜けたらきっと、凄い。
「なんか、本当に抜けちまいそうで……なんか、こえぇ」
ゆっくりと緩慢に、だが回すように奥を突いてくるドゥーガルドの先端が、入り込んできてる。気持ち良くて力入らなくて締められないからだ。もう少し力が加わればきっと、入ってしまう。
「い、れて、ください。僕……気持ち良くて飛んじゃいそう」
怖い。けれど試してみたい。そういう怖い物見たさのようなものもある。おかしくなってしまいそうなのに、なってみたい。そんなとんでもない感情が大きくなっていく。
徐々に腰を打ち付ける動きに力が残って、腰を掴む手に力が入っている。ぬぷ、ぬぷっと最奥の、その先に届きそう。
「し、まる……これ以上は無理だぞ!」
嫌だ、逃がしたくない!
ディーンは手を伸ばしてドゥーガルドの腕を掴み、自分の方へと引き寄せた。
思わぬ動きだったのだろう。バランスを崩したドゥーガルドが前につんのめる。瞬間、抜けなかった部分が一気に押し入ってきた。
「あっ、あ……あぐ! んぅぅふうぅぅぅ!!」
痛くは無かったけれど、全身が収縮して震えて言うことをきかなくなる。力が抜けて、途端に出ちゃいけないものが我慢出来ずに吹き出して、床がびちゃびちゃになった。
「のわぁ! ディーン!」
「あ、あへ? やぁ、これ……とまらない?」
お漏らし状態で全然止まる気配のない潮吹きに、ドゥーガルドは焦って抜き去ってしまった。狭い部分を通り抜ける瞬間、ディーンの先端からはまた沢山の透明な液体が吹き上がって、抜けてしまうと腰が砕けてべちゃべちゃの中に座り込んで動けなくなった。
……凄い。想像以上に凄い。
ほんの一瞬感じた真っ白い世界。危機感さえ感じる刺激に串刺しにされる感じ。本能がこれ以上はまずいと思うほどの恐怖。
癖になりそう……
「ディーン、大丈夫か!」
「お漏らし、しちゃいました」
「ってか止まってないぞ! あっと……毛布! あと、水と……医務室に」
「医務室はいらないです」
直腸ファックで年始早々医務室なんて、多分殺される。
ドゥーガルドは毛布でディーンを包むとあちこち走っていってしまう。桶に水を持ってきて、綺麗な布で拭いてくれて、綺麗な服を着せて。
汚れた床の掃除までさせてしまった。
「本当に医務室大丈夫か? 熱とかないか?」
「大丈夫です」
「大丈夫な反応じゃなかったぞ。体おかしかったら明日でも医務室連れてくからな」
せっせと甲斐甲斐しくしてくれるドゥーガルドに笑いかけて、ディーンはベッドの上で手を伸ばす。抱っこして欲しくてそうしている。
ドゥーガルドも正しく受け取って側に来て、抱きしめてくれる。ちょっと怠いけれど、これだけで元気だ。
「また、しましょうね」
「もう絶対にしないからな!!」
ドゥーガルドの誓いの言葉はいつまでか。ディーンは小さく笑いながら、年に一度くらいならと思うのだった。
女装コンテストの張り紙を見た時から、ディーンの目的は豪華な景品ではなくその姿を愛しいドゥーガルドに見てもらう事だった。
ディーンの容姿は今や美青年だ。十分な栄養と日々の訓練で身長は伸びて体は引き締まり、愛らしかった瞳はキリッと締まり、年齢を重ねて少年から青年になるにつれて輪郭までシャープになっていった。
今や上官のアシュレーに近い顔立ちとなり、後輩からひっそり告白される事が多くなった。
第一師団の同期の中でも実力は上。部隊指揮まで任されるようになっている。
でも、そんな彼が追いかけるのはドゥーガルドだけだ。愛しているし、愛されていると思う。大きな戦いもなくて王都に滞在してくれるようになって、二人の蜜月は徐々に深まっていると言える。
しかも同室で、体力も十分な二人だ。当然どちらかが誘えばそのようになる。
の、だが……
この三週間くらい、ドゥーガルドがさせてくれない。
最初は受けである彼の負担を考えれば仕方がないと思っていた。けれど段々足りなくなっていく気がしている。誘っても「今日は眠い」と言われた事もある。
避けられている? 何か悪い事をした? それとも飽きちゃった? もしかして夜のお誘いが多すぎて嫌われた!!
泣きそうだ。でも、聞けない。そんな事を悩んでいたから、これはいい起爆剤になると思ったのだ。
ドゥーガルドにお姫様抱っこされた状態で部屋に戻ってきたディーンは、とても優しくベッドに下ろされた。
さぁ! このまま獣のように激しい夜を!!
と、思っていたのにドゥーガルドは頭を抱えてしゃがみ込んでしまった。
「ドゥー先輩?」
「おま……ディーンなんでそんな……なんなんだよぉ」
辛そうにくしゃくしゃと髪をかき上げるドゥーガルドに、ディーンは更に不安になった。
もしかして、本当にダメなんだろうか。迷惑なんだろうか。
思ったら胸の奥から苦しいものがこみ上げて、途端に自分の姿が滑稽に思えて、スカートを握りしめてしまった。
「のわ! 泣くなよディーン!!」
「だ……だって……ドゥー先輩僕の事嫌いになったんですよね!」
「はぁ?? 何でそうなるんだよ!」
「だって、誘っても拒まれるし! させてくれないじゃないですか!」
「あ…………あぁ」
途端、ドゥーガルドの顔が真っ赤になっていく。煙まで出てきそうな感じに、ディーンは首を傾げた。
「あの……」
「……誰にも言わないって、約束できるか?」
「え? あの、はい」
「命かけるか!」
「何があったんですか!!」
茹でカニみたいに真っ赤なドゥーガルドはしばらく唸った後、突然立ち上がる。そしていそいそとズボンと下着を下ろすとそのまま四つん這いになってグッと尻たぶを手で割り開いた。
「…………おでき?」
「痔じゃないからな!」
「あっ、はい!」
顔が真っ赤だ。っていうか、え??
「あの、いつから……」
「三週間前くらいに、痛くなって。座ってする作業も増えたし、俺は重いから座り仕事で血行が悪くなったんじゃないかって」
「医務室で?」
「エリオット先生に尻の穴見られるの恥ずかしすぎて死にたかった……」
真っ赤なまま泣きそうな顔をするドゥーガルドの頭を、ディーンはよしよしと撫でてあげた。
でも、安心した。そういう事情だったのかと思ったら、気持ちが軽い。
小さなできものは丁度お尻の窄まりの脇。確かにこれでは受け入れた時に潰れて血が出てしまうかもしれない。
「笑うなよ」
「すいません。ふふっ」
「ディーン」
「あははっ、安心したらなんか、笑いが。ふふっ」
良かった。別れる事とか考えてしまったから、ほっとしたんだ。
「ったく、笑い事じゃないんだぞ。毎朝毎晩トイレでこっそり薬塗るの恥ずかしくてたまらん。これでも小さくなったんだぞ」
「言ってくれればよかったのに。そうしたら僕、塗りましたよ?」
「恥ずかしいだろ。いくら見慣れてるとはいえ」
「今更ですよ。それに、ドゥー先輩のお尻の管理は僕の役目です」
「それ、いいのか?」
ドゥーガルドは立ち上がって下着をあげようとする。が、ディーンはその手を止めて前に回り込む。ドゥーガルドは慌てて前を隠すが、手で隠れるほど可愛いサイズはしていない。ばっちり勃起しているものが見えている。
「僕のこの姿を見て、欲情してくれたんですか?」
「そりゃ! その…………綺麗、で」
「嬉しい」
「しばらくしてないから、その……溜まってるし」
「自分でしないんですか?」
「……した。それでも足りないんだ」
いつしたんだろう?
「あの、いつ?」
「……お前が完全に寝た後で、その」
「僕をおかずに?」
「……お前の顔見ながら」
もの凄く真っ赤になったドゥーガルドが顔を手で隠す。途端に下はご開帳で、凶悪な大きさのものがボロンと零れた。
久々に嗅ぐドゥーガルドの匂いに興奮する。お酒も飲んでいて汗もかいているから濃い匂いがする。これだけでもの凄く欲情してしまう。
咄嗟というか、本能みたいなものだった。ドゥーガルドの前に膝をついたディーンはドゥーガルドの逞しい逸物に手を添え、先端を躊躇いなく口腔に納めた。
「のあぁ! あっ、ディーン? はぁ、おい!!」
声は抵抗しているが腰は素直にビクビク震えている。口の中で更に育つそれは棍棒のようですらあって、ダラダラと濃い汁を滲ませている。それを舌を潜らせて丁寧に舐めると、野太い声が聞こえた。
匂いも味も興奮する。前ばかりじゃなくて、腹の中もキュッとする。前に一度受け入れてから、攻めていても疼くようになった。どっちも魅力的な事を知ってしまった感じだ。
「もっ、はぁ……でっ、るぅ! 口離せ!」
絶対に離してなるものか!
ディーンは更に深くドゥーガルドのものをくわえ込む。喉奥まで入れると苦しいけれど、その苦しさで飛びそうになる。喉ちんこの辺りにゴリゴリ当たって……
「ぐっ! うあぁ!」
「んぶ! ぐっ」
一瞬先端が大きく張り出し、完全に気道が塞がった感じがした。そこから一気に拒む事も出来ない状況で出されたものを受け入れていく。喉奥に絡まる濃い精子でお腹の中が一杯になりそうだ。
ドゥーガルドが肩を押して、ズルズルと太いものが抜けていく。それにぞくぞくと感じたディーンの前がドロドロに汚れた。大分我慢していたから、粗相してしまったのだ。
「大丈夫かディーン!」
「あの……イッてしまいました」
「なにぃ!!」
純白のウエディングドレスの内側が白濁で汚れている。けっこうな大惨事だ。
「……これ、借り物だよな?」
「あっ、大丈夫です。女装の特典として、汚してもそのまま返していいと。特別な業者に出すそうです。ただし、破くのはダメですって」
「オリヴァー様……」
ドゥーガルドががっくりと崩れる。ディーンも思うのだ、あの人の交友関係とか繋がりって、どうなっているんだろうと。
純白のドレスの内側が白濁で濡れている。そして室内にもそういう匂いが漂っている。それだけでなんだか、ムラムラしてしまう。
ディーンはドゥーガルドに近づいて首に抱きつき、ぴったりと唇を重ねた。
「ディーン!」
「先輩、僕……先輩としたいです」
「だから、もう少しで完治するだろうからちょっと」
「分かってます。でも、止められません。先輩だって、全然おさまってないじゃないですか」
あんなに沢山流し込んだのに、まだ全然萎えていない。凶悪なものがまだいきり立っているのは知っている。
ドゥーガルドは恥ずかしそうにしている。ディーンはベッドに手をついて四つん這いになり、ドレスのスカートをまくり上げて自らの尻を出した。
「僕の尻なら、使えますよ」
「なっ! ダメだ!」
「どうしてですか」
「お前、本当に尻ぶっ壊れるぞ! 俺の見てるだろうが。前だって大変だっただろうがよ。お前が痛そうなの、俺だって見たかないんだぞ」
辛そうな顔で視線を外すドゥーガルドの優しさに、多少はキュンとする。大切にされているのは身に染みている。
以前、ジェームダルの戦いの前に特殊任務についたドゥーガルドに処女を捧げた。あの時は本当に大変だった。裂けなかったものの中は荒れたし、しばらく緩い感じがしてドキドキした。括約筋の柔軟性ってどうしたら上がるのだろうと悩んだくらいだ。
けれどそれから一年以上が経っている。いつまでもあの時のディーンではない!
手を伸ばし、自らの手で後孔を引き延ばす。何度もそこを解していたら、だいぶ柔らかくなったのだ。
「大丈夫です。ほら、柔らかいですよ」
「なっ! なんで柔らかいんだよ!」
「先輩を思って、前と後ろと両方で慰めていたらすっかり」
ぽっ、と恥じらうディーンだが、格好が恥じらっていない。
「いや、だがよぉ」
「本当に大丈夫です! 先輩のお尻がダメなら僕のお尻を使えばいいんですよ。僕、それでも気持ちいいですから」
「や、それは…………いやいや! ダメだ!」
一瞬揺れた。そのくらいには迷っている。ならばここは強引に押すべし!
「してくれないならこのドレス、破いちゃおうかなぁ」
「…………え?」
「これ、繊細ですよね。レースも綺麗だし。弁償ってなったら、きっと五十フェリスくらいするんじゃないかなー」
「五十!!」
途端にドゥーガルドが慌てふためく。もう一押しだ。
「ね、先輩しましょう? してくれるなら、今すぐこれ脱ぎますから」
にっこり笑ったディーンに、ドゥーガルドはまったく勝てなかった。
ドレスを脱いで、ついでに苦しいコルセットも外したら開放感が素晴らしい。やっぱり人間自然なままが一番なんだと思える瞬間だ。
改めてキスからやり直しとばかりに、ディーンからキスをする。受け入れているドゥーガルドはキスに弱い。口腔を探ってくすぐっていくと、直ぐに目がとろっとする。
「ふふっ、ドゥー先輩可愛い」
「可愛くは……まぁ、もういいか」
キスだけで気持ち良さそうなトロ目するんだから、十分に可愛いと思う。
ドゥーガルドの手がディーンへと伸び、期待だけでほんのり硬くなっている乳首に触れる。ざらりとした指の腹が敏感な部分を撫でるから、気持ち良くて震えた。
「先輩、今日積極的だね」
「おっ、お前がしたいって言ったんだろうが! それに、その……俺が、その……」
「挿れる側ですね」
「うっ! そっ、そうだ! だから、その……男らしくリードしてみようか、とか思っただけで」
「先輩……好き!」
嬉しくて、ドキドキで思わず抱きしめた。恥ずかしがり屋でシャイで、キスだって恥ずかしそうなこの人が、攻めてくれるなんて!
「先輩好きです。大好き。もっと触って欲しいです。僕、先輩が触ってくれるなら全部気持ちいいです」
「いや、それは違う気が」
なんて戸惑いながらもさわさわと乳首を擦られるの、微妙に気持ちいい。そしてそわそわと落ち着かない。
ぷくっと大きくなり始めている部分が引っかかって、また腰に響いてしまう。ゾクゾクして、お尻の中もキュッとする。期待している? これからここにドゥーガルドを受け入れるんだと意識した途端、お尻の中がキュウキュウしてる?
「ディーン?」
「え? はい?」
「お前……なんて顔するんだよ」
恥ずかしそうなドゥーガルドが、口に指を滑り込ませて舌に絡めてくる。これも気持ちいい。
「お前、すごくエロい顔してるぞ」
「え?」
「とろとろで、嬉しそうに顔赤くして、目もうるうるで」
だって、気持ちいいから。嬉しいから。
「気持ちいいれす。あっ、指が硬くて舌にざらざらして」
「ぉう、そうか」
戸惑った様子のドゥーガルドだが、指に唾液を絡める事はやめていない。この指、もしかしなくてもそうだよな?
たっぷりとディーンの唾液をまぶした指が、後孔へと伸ばされる。そこは散々自分で開発してから柔らかく受け入れる事を覚えてしまった。ほんの少し押し込まれただけで美味しそうに飲み込み、はむはむと食いついてしまう。
「おま! どんだけ自分でしたんだよ!」
「だって、ここウズウズするんだもん。先輩を犯しながら、こっちもキュンキュンするんだもん」
「もんって、お前……あぁ、もう!!」
もの凄く真っ赤になりながらも、指が根元まで一気に二本入り込む。太くて硬い指がいきなり入り込むから、その衝撃がぞくぞくと背骨に響いた。
「んふぅ! あっ、気持ちいい。はっ、先輩気持ちいいよぉ」
「前したときは全然だったのに……ディーンの変態!」
「変態だけど、先輩だけですぅ」
操は誓う。こんな状態だけれど。
指は無遠慮に中を蹂躙するけれど、案外繊細に動いている。バラバラと中を叩かれたり、開かれたり、捻られたり。そういう変化をつけられると余計に興奮してしまう。
その指がやがて、少し硬くなった部分を押し込んだ。
「ひぁ! あっ、やぁぁぁ」
ブルブルと震えるくらい気持ち良くて、少し怖い。腰骨が痺れてくる。自分でしてもこんなに気持ち良くなかった。
なのにドゥーガルドはそこばかりを触ってくる。優しく撫で擦ったり、中で指を広げて少し挟み込むようにしたり。その度にキュンッと奥が窄まって、腰が浮いてしまう。声が止められなくてとにかく喘いだ。
「や、やぁ……怖い、怖いですぅ」
「気持ちいいんだろ?」
「ひぐぅ! どうしてそんな、上手いんですかぁ」
腹の中が熱くて痺れて気持ち良くてたまらなくなってしまう。大きな波が何度か来そうになって、頑張って引き延ばした。なのにずっとそこばかり弄るから、波がドンドン大きくなってくる。
「どうしてって……お前がいつも俺にするんだろうが」
「へぇ?」
「だ~か~らぁ、お前がいつも俺にこういう風にするだろうが。ここばっか弄り倒して、何度もドライ決めてんのにそれでもするだろ。あれ、気持ちいいからよ」
この人ちゃんと学習してた! そしてやり過ぎかと思っていたら気持ち良くなってた!
微妙にときめいたディーンだったが、押し寄せる波の荒さと大きさに引き戻される。だめだ、後ろだけで初めてイク!
「で……ちゃう! あぁぁん! 出ちゃうぅぅ!」
内側から感じる強烈な快楽に腰が跳ねて、その度に白濁が腹の上に散る。しばらくしてなかったからまだ濃いのが出ていて、しかも量もかなりだ。
「気持ちよかっただろ?」
「は……ぃ、気持ち良かった、です……」
腰が立たなくて、力が入らなくてドロドロだけれど。
ドゥーガルドは満足そうに笑って、ディーンの体をうつ伏せにする。そしてドロドロゆるゆるにした後孔にたっぷりのローションを塗り込むと腰を持ち上げ、ぴったりと自身の剛直をあてがった。
その熱さは入口で感じるだけて焼けてしまいそうだった。一瞬、体はすくんだがイッた直後で快楽が深く、まったく体に力が入らない。それどころかまるで欲しそうに入口がきゅむきゅむして、先端を食べている。
「痛かったら、わりぃ」
背後から興奮したドゥーガルドの声が聞こえる。荒い息づかいとか、触れる肌の熱さとか、色っぽい声とか、全部好きだ。
「大丈夫、です。僕、先輩大好きですから」
力を抜いて、深呼吸して。
柔らかくなった後孔を、焼き串みたいな熱さの剛直がメリメリ音がしそうな感じで入ってくる。苦しさと引き延ばされる痛みに涙が零れたけれど、初めての時よりは全然痛くない。それに、順調に飲み込めている。
「ディーン、痛いか?」
「へい、き……う゛! あっ……はぁぁ」
焼き串なんて可愛い物じゃない。太い焼き印だ。ローションを足されてじゅぶじゅぶ中に入ってきて、肉襞を擦りつけてくる。苦しくてクラクラする。少し引かれただけで肉襞が絡みついたまま引き抜かれそうで怖い。
けれど、それが気持ちいい。この人にならこのまま内臓引きずり出されても恨まないと思う。そのくらいには好きなんだ。
「あぐ、はぁ…………あぎ! あっ、がは……」
「その声大丈夫じゃないよな! わりぃ、やっぱ抜く!」
「だめぇぇ! 内臓ごと掻き回していいから!」
「いいわけあるか!」
抜いてしまいそうなドゥーガルドを引き留めるべく、ディーンは全ての力で引き絞るように後孔を締めた。キュゥ! とドゥーガルドのものを中で絡めて締め上げて抱きついた。
そしてそれによって、ディーン自身が中イキしてしまった。頭まで突き抜けた鋭い快楽に目の前がチカチカしてしまう。
「ひぅ! やぁぁ!」
「っ! し……まる……くっ!」
雄としての本能か、ドゥーガルドが最奥を突く。行き止まりを突き上げられるだけで色々揺れて気持ち良くて、ずっとイキっぱなしになってしまう。正直もう、目の前が揺れていて気持ち良くて訳が分からなくなっているけれど、幸せは幸せだ。
「くっ、出るっ」
「い……だし、て? 奥に、欲しいですぅっ」
圧迫して苦しいのに、腹の中で更に大きくなったドゥーガルドのものが最奥を突き上げてそこにマグマのような熱を放つ。煮えそうで、気持ち良くて、痙攣しながら出さずにイッた。なんだかもうよく分からない。
それでもドゥーガルドのものは萎えていない。少し大きさは萎んだけれど、まだ中を圧迫して苦しい。
それに、こんな状態でもちゃんと分かっている。ドゥーガルドのものはまだ、ちゃんと根元まで入っていない。腰を打ち付けられても尻に当たる感じがないのだ。
「ドゥー、先輩」
「わりぃ、今抜く……」
「お願い、全部入れて? 先輩の、ちゃんと入ってない」
「バカか! んなことしたら本当にぶっ壊れるぞ!」
どのくらい、まだ足りないんだろう?
わからないから手を伸ばしたら、まだけっこうあった。
「……どのくらい、ありますか?」
「……四分の一くらい」
「……ありますね」
「だろ?」
「……」
正直ちょっと怖かった。でも、欲しい気持ちが先立った。
「先輩、ほしぃ」
「だから!」
「三日あれば治ります!」
「一生治らない可能性は考えないのか!」
「そしたら先輩に責任取ってもらいます!」
言ったら、ドゥーガルドは驚いていた。
「ダメ、ですか?」
「それって……結婚とかの話か?」
「それ含めて、ですが」
勢いで言ってしまった。そもそもこの状況で「結婚しよう」とか言われてもちょっと雰囲気ないのでは? あれ? ここじゃなかったかな?
思ったけれど、出てしまった。ドキドキしながら答えを待っていると、後ろからしっかり抱きしめられて、濃厚なキスが落ちてきた。
「んぅ……」
「……とりあえず、責任は取るつもりではいるけれどよ。でも、その……ちゃんとした言葉はまた今度、改めてでいいか? 流石にこの状態は……」
「あ……うん、勿論。流石にここでプロポーズは…………ね?」
「だよな! よかったぁ」
こっちもよかったぁ。
流石にあそこにちんこぶち込まれたまま、中ドロドロの状態でプロポーズはない。無事に回避できたディーンは、ちょっとほっとした。
ドゥーガルドが僅かに腰を押し込みながらぐりぐりする。最奥にあたったままそうされたら、何かこみ上げるものがあって全身にゾクゾクと快楽が走った。
「これ、本当に抜けるのかよ? 大丈夫なのか?」
「だい、じょうぶ……はぁ、今、イッてるから……緩くなってぇ!」
実際、なんか押し込まれて抜けてしまいそう。押し上げられる度に吐き気のような目眩のような感覚にゾクゾクがついてきて、痙攣してる。ここが抜けたらきっと、凄い。
「なんか、本当に抜けちまいそうで……なんか、こえぇ」
ゆっくりと緩慢に、だが回すように奥を突いてくるドゥーガルドの先端が、入り込んできてる。気持ち良くて力入らなくて締められないからだ。もう少し力が加わればきっと、入ってしまう。
「い、れて、ください。僕……気持ち良くて飛んじゃいそう」
怖い。けれど試してみたい。そういう怖い物見たさのようなものもある。おかしくなってしまいそうなのに、なってみたい。そんなとんでもない感情が大きくなっていく。
徐々に腰を打ち付ける動きに力が残って、腰を掴む手に力が入っている。ぬぷ、ぬぷっと最奥の、その先に届きそう。
「し、まる……これ以上は無理だぞ!」
嫌だ、逃がしたくない!
ディーンは手を伸ばしてドゥーガルドの腕を掴み、自分の方へと引き寄せた。
思わぬ動きだったのだろう。バランスを崩したドゥーガルドが前につんのめる。瞬間、抜けなかった部分が一気に押し入ってきた。
「あっ、あ……あぐ! んぅぅふうぅぅぅ!!」
痛くは無かったけれど、全身が収縮して震えて言うことをきかなくなる。力が抜けて、途端に出ちゃいけないものが我慢出来ずに吹き出して、床がびちゃびちゃになった。
「のわぁ! ディーン!」
「あ、あへ? やぁ、これ……とまらない?」
お漏らし状態で全然止まる気配のない潮吹きに、ドゥーガルドは焦って抜き去ってしまった。狭い部分を通り抜ける瞬間、ディーンの先端からはまた沢山の透明な液体が吹き上がって、抜けてしまうと腰が砕けてべちゃべちゃの中に座り込んで動けなくなった。
……凄い。想像以上に凄い。
ほんの一瞬感じた真っ白い世界。危機感さえ感じる刺激に串刺しにされる感じ。本能がこれ以上はまずいと思うほどの恐怖。
癖になりそう……
「ディーン、大丈夫か!」
「お漏らし、しちゃいました」
「ってか止まってないぞ! あっと……毛布! あと、水と……医務室に」
「医務室はいらないです」
直腸ファックで年始早々医務室なんて、多分殺される。
ドゥーガルドは毛布でディーンを包むとあちこち走っていってしまう。桶に水を持ってきて、綺麗な布で拭いてくれて、綺麗な服を着せて。
汚れた床の掃除までさせてしまった。
「本当に医務室大丈夫か? 熱とかないか?」
「大丈夫です」
「大丈夫な反応じゃなかったぞ。体おかしかったら明日でも医務室連れてくからな」
せっせと甲斐甲斐しくしてくれるドゥーガルドに笑いかけて、ディーンはベッドの上で手を伸ばす。抱っこして欲しくてそうしている。
ドゥーガルドも正しく受け取って側に来て、抱きしめてくれる。ちょっと怠いけれど、これだけで元気だ。
「また、しましょうね」
「もう絶対にしないからな!!」
ドゥーガルドの誓いの言葉はいつまでか。ディーンは小さく笑いながら、年に一度くらいならと思うのだった。
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