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1章
4話 しばしの休暇を(4)
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そうして改めて顔を上げると、司教が嬉しそうに微笑んで頷いている。そして不意に近付いて、クリスの手を握った。
「クリスさん、少しよろしいでしょうか」
「え? はい」
「貴方は聖属性魔法が使えますね?」
「え?」
問われ、驚いて目を見開く。
確かに使えるが、それを公言したことはない。別に隠す意図があるわけじゃないが、特に指摘もされてきていない。また、アンデット系とはまだ戦ったことがないのでそうした力を発揮する場が単純になかったりもする。
驚いてルークを見ると、彼は真面目な顔で頷いている。どうやら、彼が何かしら気付いた様子だ。
「前の事件で人狼一体を倒したのは、魔法だな?」
「はい」
「あの場にいて、お前の治療をした上級神官が聖属性魔法の痕跡に気付いて調べた。攻撃系の聖魔法は珍しいと、神官がちょっと興奮してたそうだ」
「そうだったんですか」
確かに、魔法を使うと痕跡が残る。場に魔法の残滓がしばらくの間残るのだ。それを感じ取る、探知系のスキルを持つ人もいる。きっとその神官はそうだったのだろう。
「そこで、王太子殿下からもお前がどの系統の聖属性魔法が使えるか一度調べてもらえと言われていたんだ」
「そこで、私が選ばれたわけです。神託や儀式も行う司教ですからね。潜在能力の鑑定もできます」
では、今手を握っているのはその為か。
「確かに俺は攻撃系の聖属性魔法を使いますが、回復などはからっきしです」
「回復などを得意とする方は、総じて攻撃系統は使えないのです。心が守る方向へと向いているからでしょうな。逆に攻撃系統を使える方には稀に、浄化能力があります」
「浄化?」
魔道書や、歴史の本では読んだ事がある。だがそれこそ上級神官の領域だ。
浄化魔法は魔物の穢れを払い、清める事ができる。その効果はとても高く、魔物の穢れに犯された人を回復させる事も出来るという。
聖水の数十倍効果があり、できる人間は少ないとも。
だからこそ、そんな力が自分の中にあるなんて、クリスは考えもしなかった。
「試しに見てみましょう」
ニッコリと微笑んだ人に嫌とは言えず、頷く。そうして繋いだ手から温かなものが流れ込んできて、どこか気持ちが落ち着いてくるのを感じた。
心地よい水に身を任せているようだ。
「……貴方の心の中には、常に怒りがあるのですね」
「え?」
「不条理を植え付けられ、それを跳ね返す強さを求めた。努力し、諦めぬ不屈の心があり、その魂はとても高潔です」
確かにそのような気持ちは持っているが……。
視線が自然とルークを見てしまう。彼はふむふむと頷いている。それがもの凄く恥ずかしい。
「クリスさん、浄化魔法の呪文はご存じですかな?」
「え? えっと……」
知ってはいるが、発動しないだろう呪文を唱えた事はない。
だが……。
『ピュリフィティオ』
そう口にした瞬間、目眩がしそうな程の魔力が一瞬で発動し、教会の壁を伝って清浄な力が満ちていく。青白い光りがキラキラと雪のように降りながらその場全てを浄化していくのを肌で感じた。
「マジか……」
「素晴らしい」
引きつった笑みを浮かべたルークに、祈りを捧げる司教。だがその中でクリスだけが急激な魔力の喪失で目眩を起こし、ガクンと膝が抜ける。
その体を、しっかりとした腕が支えた。ゆっくり座らされ、体を預けることを許してくれる温かな体にぐったりと凭れたまま、クリスは他人事みたいに今を見ている。
「できた」
「お前凄いな」
肩を抱かれ、その触れている部分をポンポンと叩かれて……褒められていると感じると口元がどうしても緩む。
その様子を見た司教がとても優しく微笑んでいる。
「歩けますかな? 奥でお茶など飲んで落ち着いてくだされ」
「悪いな、司教」
「とんでもない。これほどの浄化を目の当たりにできて、むしろ嬉しくてたまりませんよ」
脇にしっかりと腕が回って担がれる。そうしてぐったりな時間を数時間過ごしている間に夕方となって、今日はお開きとなった。
◇◆◇
クリスはよほど疲れたのか、夕飯を食べた後で風呂にも入らずに眠った。いつもは五月蠅いのに。
だが、その寝顔はどこか幼く、そして満足げに笑っていた。今日は楽しかったようだ。
これらを見届けてから、ルークは王城へと向かった。秘密の通路を通って向かったのは秘密の謁見所。そこには事前連絡をしていた王太子ウィルフリードが既にいた。
「彼は眠ったかい?」
「あぁ。あーしていれば、歳より幼くて可愛いものなんだがな」
元気だとそれはそれで小言が飛ぶ。悠々自適な自堕落生活がここ最近できずにいる。
だが、それでも嫌だと文句を言わない程度には許しているのだ。何だかこれも可愛くて。
そんな様子のルークを見て、ウィルフリードは眉を上げて驚いた顔をした。
「随分気に入っているんだな」
「まぁ、可愛いとは思っているよ」
「顔だけ、なんて言われていたが……やっかみか」
「だろうな」
それくらい、クリスの前評判は悪かった。
「教員を籠絡して成績を上げた」なんてのも聞いたが……彼を評価していた教員陣はむしろ実力主義の甘えのない奴等ばかりだった。
「騎士団に入ったのも高位貴族に媚びて玉の輿でも狙うんだろう」なんてのも聞いたが、実際はそうした目で見てくる奴等を容赦なく叩き落としていた。
だからこそ、ルークは早々に全てがやっかみだと判断したのだ。
何より入団式で見た、あの射貫くような目。自尊心が高く、どんな強者だろうがいつか打ちのめす。そんな意志を感じるものだった。
「それで? ファルネ司教の鑑定結果はどうだった?」
それが今日の目的の一つだと、ウィルフリードはせっついてくる。これにルークは息を吐いて嫌な目をした。
確かに言われていたし、ついでと思って連れて行った。でも今日はあいつと少し息抜きがしたかったんだ。どうにも嫌なことが続いていたから。
楽しい時間だったのに、こう言われると仕事だったみたいだ。
「浄化魔法が使えた。しかもかなり強い」
「ほぉ」
この報告にウィルフリードは満足な顔をする。
そして、報告書の束をルークに渡した。
「まず、逃げたのはガトイン伯爵家の当主だ。まだ見つかってないが……奴の家族は死んだ」
「はぁ?」
唐突な言葉にルークは間抜けな声が出た。だが、それくらい意味が分からなかったのだ。
ガトイン伯爵はあの舞踏会の日、ルークが追い、黒フードが逃がした主犯の男だ。貴族派の中では過激な方で、声も態度も横柄だった。
だが、家族が死んだとはなんだ? 王都に邸宅を構えていたはずだ……っ!
「まさか」
「ゴブリンが家族を襲い、町に出そうになった所を冒険者が討伐した。その死体を回収して調べたら、魔石と心臓どちらも出てきた」
「人工的に作られた魔物か」
「おそらく使用人だろう。家では夫人と子供の死体はあったが、使用人の死体はなかった」
嫌な事件だ。これが二日前だったそうだ。
「お前が取り押さえた奴等の聴取も済んでいるが、まぁ、なんていうか。末端だな」
「金だけ出させている感じか」
「あぁ。ハーマン失脚で自分達の負担が増えると危惧し、ガトインにそそのかされてパーティーに来ていた。なんでも? 私を殺したかったらしいぞ」
「阿呆か。俺を殺せない時点であんたは無理だろ」
「だろうな」
呆れ顔のルークに楽しげなウィルフリード。この空気は、かつて冒険者をしていた頃のままだ。この王太子は裏に下がると途端に雑になる。いっそ冒険者をやっていた方が性に合っているんじゃないかとすら思うのだ。
だが、次にはその表情が締まる。ページを捲れと無言で指示され、ルークは調書の最後のページに目を落とした。
「アスナ村?」
「聴取した一人が吐いた。あの黒フードは何かの人体実験がしたかったらしい。それで、ガトインは自分の領地の中でも特に貧しいその村を提供したと言っていたそうだ」
「その実験って……」
「十中八九な」
嫌なものを見る目になるのは仕方が無い。この村で、きっと奴等は実験をしたんだろう。
人を、魔物に変える実験を。
「悪いが、ルークに頼む。できるだけ精鋭で行け」
「あぁ」
「それと、クリスを同行させろ。浄化魔法は魔物には有効だ。それに、僅かだが回収された魔石の濁りを軽減できたとも聞いている。万が一の為に」
確かに事件性を考えれば彼の力を借りることは正しい。ルークも理性ではそう判断している。
だが、もっと違う場所が「危険だ」と警告を発している。そこに、クリスを連れていきたくないとも。
それでも、少しでも生存率を上げられる人員ならば連れていくのが団長の務め。第三の中でも浄化魔法が使えるのはクリスだけだ。
ほんの僅かな嫌な予感。それを引き摺りつつも、ルークは新たな任務へと気持ちを切り替えるしかなかった。
「クリスさん、少しよろしいでしょうか」
「え? はい」
「貴方は聖属性魔法が使えますね?」
「え?」
問われ、驚いて目を見開く。
確かに使えるが、それを公言したことはない。別に隠す意図があるわけじゃないが、特に指摘もされてきていない。また、アンデット系とはまだ戦ったことがないのでそうした力を発揮する場が単純になかったりもする。
驚いてルークを見ると、彼は真面目な顔で頷いている。どうやら、彼が何かしら気付いた様子だ。
「前の事件で人狼一体を倒したのは、魔法だな?」
「はい」
「あの場にいて、お前の治療をした上級神官が聖属性魔法の痕跡に気付いて調べた。攻撃系の聖魔法は珍しいと、神官がちょっと興奮してたそうだ」
「そうだったんですか」
確かに、魔法を使うと痕跡が残る。場に魔法の残滓がしばらくの間残るのだ。それを感じ取る、探知系のスキルを持つ人もいる。きっとその神官はそうだったのだろう。
「そこで、王太子殿下からもお前がどの系統の聖属性魔法が使えるか一度調べてもらえと言われていたんだ」
「そこで、私が選ばれたわけです。神託や儀式も行う司教ですからね。潜在能力の鑑定もできます」
では、今手を握っているのはその為か。
「確かに俺は攻撃系の聖属性魔法を使いますが、回復などはからっきしです」
「回復などを得意とする方は、総じて攻撃系統は使えないのです。心が守る方向へと向いているからでしょうな。逆に攻撃系統を使える方には稀に、浄化能力があります」
「浄化?」
魔道書や、歴史の本では読んだ事がある。だがそれこそ上級神官の領域だ。
浄化魔法は魔物の穢れを払い、清める事ができる。その効果はとても高く、魔物の穢れに犯された人を回復させる事も出来るという。
聖水の数十倍効果があり、できる人間は少ないとも。
だからこそ、そんな力が自分の中にあるなんて、クリスは考えもしなかった。
「試しに見てみましょう」
ニッコリと微笑んだ人に嫌とは言えず、頷く。そうして繋いだ手から温かなものが流れ込んできて、どこか気持ちが落ち着いてくるのを感じた。
心地よい水に身を任せているようだ。
「……貴方の心の中には、常に怒りがあるのですね」
「え?」
「不条理を植え付けられ、それを跳ね返す強さを求めた。努力し、諦めぬ不屈の心があり、その魂はとても高潔です」
確かにそのような気持ちは持っているが……。
視線が自然とルークを見てしまう。彼はふむふむと頷いている。それがもの凄く恥ずかしい。
「クリスさん、浄化魔法の呪文はご存じですかな?」
「え? えっと……」
知ってはいるが、発動しないだろう呪文を唱えた事はない。
だが……。
『ピュリフィティオ』
そう口にした瞬間、目眩がしそうな程の魔力が一瞬で発動し、教会の壁を伝って清浄な力が満ちていく。青白い光りがキラキラと雪のように降りながらその場全てを浄化していくのを肌で感じた。
「マジか……」
「素晴らしい」
引きつった笑みを浮かべたルークに、祈りを捧げる司教。だがその中でクリスだけが急激な魔力の喪失で目眩を起こし、ガクンと膝が抜ける。
その体を、しっかりとした腕が支えた。ゆっくり座らされ、体を預けることを許してくれる温かな体にぐったりと凭れたまま、クリスは他人事みたいに今を見ている。
「できた」
「お前凄いな」
肩を抱かれ、その触れている部分をポンポンと叩かれて……褒められていると感じると口元がどうしても緩む。
その様子を見た司教がとても優しく微笑んでいる。
「歩けますかな? 奥でお茶など飲んで落ち着いてくだされ」
「悪いな、司教」
「とんでもない。これほどの浄化を目の当たりにできて、むしろ嬉しくてたまりませんよ」
脇にしっかりと腕が回って担がれる。そうしてぐったりな時間を数時間過ごしている間に夕方となって、今日はお開きとなった。
◇◆◇
クリスはよほど疲れたのか、夕飯を食べた後で風呂にも入らずに眠った。いつもは五月蠅いのに。
だが、その寝顔はどこか幼く、そして満足げに笑っていた。今日は楽しかったようだ。
これらを見届けてから、ルークは王城へと向かった。秘密の通路を通って向かったのは秘密の謁見所。そこには事前連絡をしていた王太子ウィルフリードが既にいた。
「彼は眠ったかい?」
「あぁ。あーしていれば、歳より幼くて可愛いものなんだがな」
元気だとそれはそれで小言が飛ぶ。悠々自適な自堕落生活がここ最近できずにいる。
だが、それでも嫌だと文句を言わない程度には許しているのだ。何だかこれも可愛くて。
そんな様子のルークを見て、ウィルフリードは眉を上げて驚いた顔をした。
「随分気に入っているんだな」
「まぁ、可愛いとは思っているよ」
「顔だけ、なんて言われていたが……やっかみか」
「だろうな」
それくらい、クリスの前評判は悪かった。
「教員を籠絡して成績を上げた」なんてのも聞いたが……彼を評価していた教員陣はむしろ実力主義の甘えのない奴等ばかりだった。
「騎士団に入ったのも高位貴族に媚びて玉の輿でも狙うんだろう」なんてのも聞いたが、実際はそうした目で見てくる奴等を容赦なく叩き落としていた。
だからこそ、ルークは早々に全てがやっかみだと判断したのだ。
何より入団式で見た、あの射貫くような目。自尊心が高く、どんな強者だろうがいつか打ちのめす。そんな意志を感じるものだった。
「それで? ファルネ司教の鑑定結果はどうだった?」
それが今日の目的の一つだと、ウィルフリードはせっついてくる。これにルークは息を吐いて嫌な目をした。
確かに言われていたし、ついでと思って連れて行った。でも今日はあいつと少し息抜きがしたかったんだ。どうにも嫌なことが続いていたから。
楽しい時間だったのに、こう言われると仕事だったみたいだ。
「浄化魔法が使えた。しかもかなり強い」
「ほぉ」
この報告にウィルフリードは満足な顔をする。
そして、報告書の束をルークに渡した。
「まず、逃げたのはガトイン伯爵家の当主だ。まだ見つかってないが……奴の家族は死んだ」
「はぁ?」
唐突な言葉にルークは間抜けな声が出た。だが、それくらい意味が分からなかったのだ。
ガトイン伯爵はあの舞踏会の日、ルークが追い、黒フードが逃がした主犯の男だ。貴族派の中では過激な方で、声も態度も横柄だった。
だが、家族が死んだとはなんだ? 王都に邸宅を構えていたはずだ……っ!
「まさか」
「ゴブリンが家族を襲い、町に出そうになった所を冒険者が討伐した。その死体を回収して調べたら、魔石と心臓どちらも出てきた」
「人工的に作られた魔物か」
「おそらく使用人だろう。家では夫人と子供の死体はあったが、使用人の死体はなかった」
嫌な事件だ。これが二日前だったそうだ。
「お前が取り押さえた奴等の聴取も済んでいるが、まぁ、なんていうか。末端だな」
「金だけ出させている感じか」
「あぁ。ハーマン失脚で自分達の負担が増えると危惧し、ガトインにそそのかされてパーティーに来ていた。なんでも? 私を殺したかったらしいぞ」
「阿呆か。俺を殺せない時点であんたは無理だろ」
「だろうな」
呆れ顔のルークに楽しげなウィルフリード。この空気は、かつて冒険者をしていた頃のままだ。この王太子は裏に下がると途端に雑になる。いっそ冒険者をやっていた方が性に合っているんじゃないかとすら思うのだ。
だが、次にはその表情が締まる。ページを捲れと無言で指示され、ルークは調書の最後のページに目を落とした。
「アスナ村?」
「聴取した一人が吐いた。あの黒フードは何かの人体実験がしたかったらしい。それで、ガトインは自分の領地の中でも特に貧しいその村を提供したと言っていたそうだ」
「その実験って……」
「十中八九な」
嫌なものを見る目になるのは仕方が無い。この村で、きっと奴等は実験をしたんだろう。
人を、魔物に変える実験を。
「悪いが、ルークに頼む。できるだけ精鋭で行け」
「あぁ」
「それと、クリスを同行させろ。浄化魔法は魔物には有効だ。それに、僅かだが回収された魔石の濁りを軽減できたとも聞いている。万が一の為に」
確かに事件性を考えれば彼の力を借りることは正しい。ルークも理性ではそう判断している。
だが、もっと違う場所が「危険だ」と警告を発している。そこに、クリスを連れていきたくないとも。
それでも、少しでも生存率を上げられる人員ならば連れていくのが団長の務め。第三の中でも浄化魔法が使えるのはクリスだけだ。
ほんの僅かな嫌な予感。それを引き摺りつつも、ルークは新たな任務へと気持ちを切り替えるしかなかった。
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