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1章
5話 アスナ村魔物化事件(4)
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「団長!」
「これは……」
辺りはオークにオーガの群が押し寄せていて、警護に当てた者ばかりか先に逃げるように言った奴等も足止めを食らい、傷ついた者をハロルドが必死に治療している。
「ハロルド!」
「ごめん団長! 囲まれて……多分野営地も!」
「っ!」
あそこには最低限の人数しか残していない。こっちよりは安全だと判断したが、数が!
「あの村に残していた奴等は、まあ、出来が良かったのですよ」
背後で声がして、ルークはハッと振り向く。あれだけの爆撃魔法を放ったのに、黒ローブ男のローブすら焼けていなかった。
口元だけが僅かに見える、その不気味な男を前に皆が身構えるがその間にもオークやオーガは迫り来る。魔物が……しかも種族の違う二種が協力しているなんて異常だ。
それに、あの口ぶりだ。
「村人を、魔物にしたのか」
「えぇ。いやぁ、実に愉快でしたよ。心地よいものでした」
そう言った男がパチンと指を鳴らすと、今まさに切り倒されたオーガの胸が割れ、そこから人の顔が現れる。ほぼ取り込まれたその顔は白目をむき顔色は蒼白であったが、顔は苦悶に歪み涙を流していた。
「あ……そんな」
切り倒した団員が青い顔をする。その動揺は瞬く間に広がって腰が引けていく。誰もがこんな恐ろしい事を予想していなかった。
だが、ルークまでが飲まれては動けなくなる。歯を食いしばり、剣を構えて動けない団員に迫るオーク一体を綺麗に切り倒した。
「怯むな! こいつらは……もう助からない。せめて苦しまないように殺してやれ」
非情だろう。だから「血も涙もない」なんて言われるんだ。それでも……もう、戻してやる事もできないならいっそ殺してやる方がいい。犠牲になった彼らもこんな事は、望んでいなかっただろうから。
ルークの足元で風が巻く。それはビュンビュンと音がするほどに。目に見えない風刃が放たれると、周囲の木々もろとも魔物の体を切り裂いた。
「行け! 野営地を守り撤収しろ!」
「団長は!」
「俺は」
目の前の男を睨み付ける。薄い笑みを浮かべるそいつを、心の底から許せない。
「こいつを殺してから合流する」
改めて剣を握り直したルークに、男の口元が深く深く笑みを浮かべた。
男は団員の退避を邪魔しなかった。おそらく邪魔か、眼中にないのだろう。
鋭く切り込むルークの剣を、男は腕のみで受けとめ払っている。細い魔道士の腕で、仕込みがされているとは思えない。ならばあの腕は鋼鉄で出来ているのか? アイアンリザードくらいは切り倒せたんだが。
「やはり人にしておくのが勿体ない。その精神、強靱な肉体と戦闘スタイル。貴方は人の中でも際立っていますよ」
嬉しそうな男の声に腹が立つ。人の神経をヤスリで逆撫でしているのか。
男の指先から黒い鞭のようなものが放たれ、咄嗟に反応したルークはそれを剣で弾く。ミスリル製の剣がそれだけで僅かに刃こぼれしてしまう威力だ。
「これも反応するのですね! 素晴らしい!」
「クソが」
遊ばれている。それを感じ……体を覆う銀の光りを感じる。あの男はこれを拒んだ。ならばこれを剣に纏わせたら、どうなる。
他人の魔法、しかも加護の意味があるだろうものに干渉するのは楽じゃない。だが、できると思えた。集中して、自身を覆っている魔力を剣と腕に集中していく。
『アクティオ』
加速の魔法を自身に最大限にかけて、ルークは一足飛びに迫った。おそらくここである程度のダメージを与えておかなければもう見込みが薄い。
地面が僅かに抉れ、一瞬消えたと思わせる程の加速。肉体にかかる負荷など度外視した動きに筋肉は悲鳴を上げる。だがそれでも、ルークは男を捕らえた。剣の一閃は男の両腕を切り飛ばし、フードを飛ばした。
だが、露わとなった姿を目の当たりにしてルークは目を見開き息を飲んだ。
男の側頭部には黒い羊のような角がある。白目は黒く、瞳は金色をしている。
「魔族……」
それはかつて、魔王と共に次元の先に封じられた忌むべき存在。自我を持たない魔物とは違い、膨大な魔力と知性を持つ神の反逆者。
男はニヤリと笑う。両腕を失ってもまだ、余裕そうに。
違う、余裕なんだ!
全身が総毛立ち、危険を知らせる。こんなものに立ち向かう程の力はない。相打ちじゃなく、一方的な殺戮が始まってもおかしくはない。
距離を取って……どこまで出来るか分からないが時間をっ!
フル回転する頭が、不意に動きを止めた。体が痛みを感じるよりも前に、全ての感覚が止まりルークは自身の胸を見た。
切り飛ばした腕が狙い定めたように胸に埋まっている。僅かな血が流れると同時に、何かがルークの体に一瞬で根を張っていく。暗く深く、精神も魂も乗っ取るように。
「がぁ! あっ、あぁぁ!」
焼けるような痛みに剣を取り落とし、ルークは自身の胸を握る。異物を取りださんと爪で引っ掻いてもできない。
脳に刻み込むように『憎い』『許さない』『全てを破壊し尽くしてくれる』という何者かの声がしている。その激しい憤怒の感情に引っ張られる。
「素晴らしい! あの方の魔石を埋められて、抗う意志を見せるなど! やはり貴方は逸材だった。あの舞踏会で見てからずっと、貴方が欲しかったのですよ。あの方の復活には仮初めでも肉体が必要ですからねぇ」
「き……さまぁ!」
苦しい。息ができない。体中が熱くて、弾けてしまいそうになる。押さえ込もうと必死になって抵抗しているのに、その意志すら覆い尽くすように埋まってしまう。
そんなルークを見て、男はニタリと笑い恐ろしい事を口にした。
「光栄に思うことですよ。貴方は魔王様の魔石を育てる器に選ばれたのです」
「な……」
では、この体に埋まった魔石は魔王の魔石だとでもいいたいのか。
嫌だ……そんなものに、なりたくはない。戦場で散る覚悟はできても、そんな化け物に成り果てる覚悟はできない。魔王なんて……。
絶望が覆う。意識がまた、引き摺られる。この、どうしようもない怒りと憎しみが魔王のものなのか……。
消えそうな自我が閉じる。もう、抗えないと諦めた。
だがその切れそうな意識を、誰かが無理矢理掴んで引き上げた。暗い世界に一筋、銀の光りが差し込んでくる。強い手が、確かにルークの手を掴んだ。
「ピュリフィティオ!」
それは確かに、真っ暗な世界に鮮やかな銀の光りを届けていた。
◇◆◇
ルークが洞窟内で黒ローブの男と対峙している時、野営地は混乱の極みだった。
「野営地は放棄でいい! 自身を守りながら本隊との合流を優先する!」
自陣の防衛を任された先輩は一瞬でそう判断し、撤退を宣言した。そうせざるをえない、人狼の群だった。
推定で二十の人狼が涎をダラダラと垂らしながら迫って来る。俊敏な奴等にとって森は自身のフィールドだ。
それでもクリスは抵抗した。陣営を守る事は諦めたが、自分を守る事は諦めなかった。それが、ルークとの約束だから。
祈るように「死ぬな」と言った人の、望みなのだと思うから。
『ホリーランス!』
光の槍を手にしてそれを敵めがけて投げる。銀の槍は聖なる光りを辺りに撒きながら人狼の体に突き刺さって絶命した。
「動きが鈍い」
「これならどうにか逃げられる」
そう、此奴らは動きが鈍い。人狼は確かに二足歩行だが、獲物を追うときは四足歩行となり機動性が増す。なのに此奴らはそうはしない。最初から四足歩行など頭にないように。
「人を、魔物にしたのか」
その実例は既に知っている。俊敏だが、それは本来の速さではないのだ。
背筋に走る鳥肌は、人を人とみなさない悪魔の所業へのおぞましさから。どうじに腹の底から湧き上がる怒りも、同じ理由からだ。
クリスは足を踏ん張り構える。精神を集中させ、気持ちを研ぎ澄ます。この非道を決して許さない。必ずこれを行った奴を地獄に叩き落とす。だから……。
「安らかに、眠ってくれ。『シャイニングレイ!』」
暗い森に銀の雨が降り注ぐ。それは一つ一つが鋭く早い聖魔法で、人狼に突き刺さり浄化していく。あの舞踏会では出来なかった魔法。聖属性魔法の訓練に明け暮れ、毎日魔力がすっからかんになるほど練習をして、書物を読んで理解を深めた事で得た力だ。
「凄い……」
「今のうちに団長と合流する!」
その声に全員が頷く。クリスも頷いて走り出すが、その足は僅かに鈍る。あの魔法は威力も高いが、それだけ魔力の消費が激しい。操作を習ってもまだ出力を押さえられないものだ。
「大丈夫かクリス」
「っ、平気です、先輩」
案じた人が側へとついて走ってくれる。それに返しながら、五人は本隊のいる洞窟へと向かっていった。
「これは……」
辺りはオークにオーガの群が押し寄せていて、警護に当てた者ばかりか先に逃げるように言った奴等も足止めを食らい、傷ついた者をハロルドが必死に治療している。
「ハロルド!」
「ごめん団長! 囲まれて……多分野営地も!」
「っ!」
あそこには最低限の人数しか残していない。こっちよりは安全だと判断したが、数が!
「あの村に残していた奴等は、まあ、出来が良かったのですよ」
背後で声がして、ルークはハッと振り向く。あれだけの爆撃魔法を放ったのに、黒ローブ男のローブすら焼けていなかった。
口元だけが僅かに見える、その不気味な男を前に皆が身構えるがその間にもオークやオーガは迫り来る。魔物が……しかも種族の違う二種が協力しているなんて異常だ。
それに、あの口ぶりだ。
「村人を、魔物にしたのか」
「えぇ。いやぁ、実に愉快でしたよ。心地よいものでした」
そう言った男がパチンと指を鳴らすと、今まさに切り倒されたオーガの胸が割れ、そこから人の顔が現れる。ほぼ取り込まれたその顔は白目をむき顔色は蒼白であったが、顔は苦悶に歪み涙を流していた。
「あ……そんな」
切り倒した団員が青い顔をする。その動揺は瞬く間に広がって腰が引けていく。誰もがこんな恐ろしい事を予想していなかった。
だが、ルークまでが飲まれては動けなくなる。歯を食いしばり、剣を構えて動けない団員に迫るオーク一体を綺麗に切り倒した。
「怯むな! こいつらは……もう助からない。せめて苦しまないように殺してやれ」
非情だろう。だから「血も涙もない」なんて言われるんだ。それでも……もう、戻してやる事もできないならいっそ殺してやる方がいい。犠牲になった彼らもこんな事は、望んでいなかっただろうから。
ルークの足元で風が巻く。それはビュンビュンと音がするほどに。目に見えない風刃が放たれると、周囲の木々もろとも魔物の体を切り裂いた。
「行け! 野営地を守り撤収しろ!」
「団長は!」
「俺は」
目の前の男を睨み付ける。薄い笑みを浮かべるそいつを、心の底から許せない。
「こいつを殺してから合流する」
改めて剣を握り直したルークに、男の口元が深く深く笑みを浮かべた。
男は団員の退避を邪魔しなかった。おそらく邪魔か、眼中にないのだろう。
鋭く切り込むルークの剣を、男は腕のみで受けとめ払っている。細い魔道士の腕で、仕込みがされているとは思えない。ならばあの腕は鋼鉄で出来ているのか? アイアンリザードくらいは切り倒せたんだが。
「やはり人にしておくのが勿体ない。その精神、強靱な肉体と戦闘スタイル。貴方は人の中でも際立っていますよ」
嬉しそうな男の声に腹が立つ。人の神経をヤスリで逆撫でしているのか。
男の指先から黒い鞭のようなものが放たれ、咄嗟に反応したルークはそれを剣で弾く。ミスリル製の剣がそれだけで僅かに刃こぼれしてしまう威力だ。
「これも反応するのですね! 素晴らしい!」
「クソが」
遊ばれている。それを感じ……体を覆う銀の光りを感じる。あの男はこれを拒んだ。ならばこれを剣に纏わせたら、どうなる。
他人の魔法、しかも加護の意味があるだろうものに干渉するのは楽じゃない。だが、できると思えた。集中して、自身を覆っている魔力を剣と腕に集中していく。
『アクティオ』
加速の魔法を自身に最大限にかけて、ルークは一足飛びに迫った。おそらくここである程度のダメージを与えておかなければもう見込みが薄い。
地面が僅かに抉れ、一瞬消えたと思わせる程の加速。肉体にかかる負荷など度外視した動きに筋肉は悲鳴を上げる。だがそれでも、ルークは男を捕らえた。剣の一閃は男の両腕を切り飛ばし、フードを飛ばした。
だが、露わとなった姿を目の当たりにしてルークは目を見開き息を飲んだ。
男の側頭部には黒い羊のような角がある。白目は黒く、瞳は金色をしている。
「魔族……」
それはかつて、魔王と共に次元の先に封じられた忌むべき存在。自我を持たない魔物とは違い、膨大な魔力と知性を持つ神の反逆者。
男はニヤリと笑う。両腕を失ってもまだ、余裕そうに。
違う、余裕なんだ!
全身が総毛立ち、危険を知らせる。こんなものに立ち向かう程の力はない。相打ちじゃなく、一方的な殺戮が始まってもおかしくはない。
距離を取って……どこまで出来るか分からないが時間をっ!
フル回転する頭が、不意に動きを止めた。体が痛みを感じるよりも前に、全ての感覚が止まりルークは自身の胸を見た。
切り飛ばした腕が狙い定めたように胸に埋まっている。僅かな血が流れると同時に、何かがルークの体に一瞬で根を張っていく。暗く深く、精神も魂も乗っ取るように。
「がぁ! あっ、あぁぁ!」
焼けるような痛みに剣を取り落とし、ルークは自身の胸を握る。異物を取りださんと爪で引っ掻いてもできない。
脳に刻み込むように『憎い』『許さない』『全てを破壊し尽くしてくれる』という何者かの声がしている。その激しい憤怒の感情に引っ張られる。
「素晴らしい! あの方の魔石を埋められて、抗う意志を見せるなど! やはり貴方は逸材だった。あの舞踏会で見てからずっと、貴方が欲しかったのですよ。あの方の復活には仮初めでも肉体が必要ですからねぇ」
「き……さまぁ!」
苦しい。息ができない。体中が熱くて、弾けてしまいそうになる。押さえ込もうと必死になって抵抗しているのに、その意志すら覆い尽くすように埋まってしまう。
そんなルークを見て、男はニタリと笑い恐ろしい事を口にした。
「光栄に思うことですよ。貴方は魔王様の魔石を育てる器に選ばれたのです」
「な……」
では、この体に埋まった魔石は魔王の魔石だとでもいいたいのか。
嫌だ……そんなものに、なりたくはない。戦場で散る覚悟はできても、そんな化け物に成り果てる覚悟はできない。魔王なんて……。
絶望が覆う。意識がまた、引き摺られる。この、どうしようもない怒りと憎しみが魔王のものなのか……。
消えそうな自我が閉じる。もう、抗えないと諦めた。
だがその切れそうな意識を、誰かが無理矢理掴んで引き上げた。暗い世界に一筋、銀の光りが差し込んでくる。強い手が、確かにルークの手を掴んだ。
「ピュリフィティオ!」
それは確かに、真っ暗な世界に鮮やかな銀の光りを届けていた。
◇◆◇
ルークが洞窟内で黒ローブの男と対峙している時、野営地は混乱の極みだった。
「野営地は放棄でいい! 自身を守りながら本隊との合流を優先する!」
自陣の防衛を任された先輩は一瞬でそう判断し、撤退を宣言した。そうせざるをえない、人狼の群だった。
推定で二十の人狼が涎をダラダラと垂らしながら迫って来る。俊敏な奴等にとって森は自身のフィールドだ。
それでもクリスは抵抗した。陣営を守る事は諦めたが、自分を守る事は諦めなかった。それが、ルークとの約束だから。
祈るように「死ぬな」と言った人の、望みなのだと思うから。
『ホリーランス!』
光の槍を手にしてそれを敵めがけて投げる。銀の槍は聖なる光りを辺りに撒きながら人狼の体に突き刺さって絶命した。
「動きが鈍い」
「これならどうにか逃げられる」
そう、此奴らは動きが鈍い。人狼は確かに二足歩行だが、獲物を追うときは四足歩行となり機動性が増す。なのに此奴らはそうはしない。最初から四足歩行など頭にないように。
「人を、魔物にしたのか」
その実例は既に知っている。俊敏だが、それは本来の速さではないのだ。
背筋に走る鳥肌は、人を人とみなさない悪魔の所業へのおぞましさから。どうじに腹の底から湧き上がる怒りも、同じ理由からだ。
クリスは足を踏ん張り構える。精神を集中させ、気持ちを研ぎ澄ます。この非道を決して許さない。必ずこれを行った奴を地獄に叩き落とす。だから……。
「安らかに、眠ってくれ。『シャイニングレイ!』」
暗い森に銀の雨が降り注ぐ。それは一つ一つが鋭く早い聖魔法で、人狼に突き刺さり浄化していく。あの舞踏会では出来なかった魔法。聖属性魔法の訓練に明け暮れ、毎日魔力がすっからかんになるほど練習をして、書物を読んで理解を深めた事で得た力だ。
「凄い……」
「今のうちに団長と合流する!」
その声に全員が頷く。クリスも頷いて走り出すが、その足は僅かに鈍る。あの魔法は威力も高いが、それだけ魔力の消費が激しい。操作を習ってもまだ出力を押さえられないものだ。
「大丈夫かクリス」
「っ、平気です、先輩」
案じた人が側へとついて走ってくれる。それに返しながら、五人は本隊のいる洞窟へと向かっていった。
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