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一章 私は子供
1,転生と事件のその後
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暖かい。温かい。ここはどこだろう。心地いい空間に、私はいる。
『───さん、無事転生できたようですね。』
誰?誰かが私を呼んでる。それに転生って何のこと?
『私は神です。───さんは、前の世界で刺されて亡くなりました。なので、この世界に新しい命として貴女はもうすぐ誕生するんです。』
神様?そっかー。ああ、私・・・死んだんだっけ。はぁ、まさか最後に彼氏に殺されるとはなぁ。
ノリで付き合うもんじゃないなぁ。誕生日祝ってくれるって言ったの結構嬉しかったんだけど・・・。
『おや?反応が薄いですね。それと、貴女は美月という女性に刺されたのですが?何故そう思うのですか?』
ん?何故って・・・あの人が私を突き飛ばしたから刺さっちゃったんだし、元々二股なんかしなければこんな事にはならないわけなんだからさ、実質あの人に殺されたも同然だと思うんだよね。何か間違えてるかな?あと反応が薄いのは実感がないからかな。
『なるほど・・・間違えてはいませんね。まぁあの状況では男の方に殺されたというのが合っているのかもしれませんね。反応についても理解しました。』
でも、そうするとあの美月っていう人可哀想だなぁ。私を殺すつもりはなかった訳だし・・・。それなのに状況的にはあの子だけが罪に問われるんでしょ?あの人はすぐに逃げてるわけだから。
『そういうことならば大丈夫ですよ。あの男は、逃げてる最中に思い直して交番に自首をしに行きました。「自分が彼女を殺してしまった。自分を庇ってくれたのに・・・僕が突き飛ばしてしまったせいで・・・彼女は・・・」と泣きながら供述していましたから。貴女を愛していたんでしょうね。どうやら近々あの女性とは別れようと思っていたらしいですよ。それにしても、何故美月という女性が貴女を殺す気はなかったとお思いに?』
愛されてた・・・ね。だったら別れてから告白して欲しかったかな?それにあの子結構いい子だったと思うよ。だってさ、あの子、泣いて腰抜かしてたんだよ。突っ込んでくる時も目を瞑ってたし。本気で私を殺す気なら、それこそ殺した事に驚くわけないし、刺さる瞬間を見るのが嫌みたいに目を瞑ったりしないと思う。多分、ナイフは護身用に持ってたか、脅すだけのつもりだったんだと思うんだよね。あの恰好なら、夜の仕事をしてる人だと思うし、美人さんだったから狙われることもあったんじゃないかな。考えすぎだと思うけど。あの子がもし本当に殺そうとしてたなら、私じゃなくてあの人の方を殺そうとしてたんじゃないかな。
『なるほど、興味深いですね。あのような修羅場でよくそこまで・・・。』
昔から観察するの好きだったからね。それに、他人が焦ってると逆に落ち着くんだ。だからじゃないかな?
『貴女と話していると面白い発見が多いです。ですがもう時間のようですね。』
もう行っちゃうの?少し寂しいな。
『教会に来てくれれば会えますよ。恐らくもう1回は必ず会えます。その時に他の説明をしますね。』
え?他のって?・・・?何か凄い頭が吸い寄せられるんですけど!えっ!まさかここって・・・嫌だ!まだ外に出たくないよ!気持ちよかったのに・・・ここ。
どうやら私は、母のお腹の中にいたらしい。道理で心地よかった訳だ。私は何とか出たくない気持ちを抑えて、諦めて外に出たのである。
『───さん、無事転生できたようですね。』
誰?誰かが私を呼んでる。それに転生って何のこと?
『私は神です。───さんは、前の世界で刺されて亡くなりました。なので、この世界に新しい命として貴女はもうすぐ誕生するんです。』
神様?そっかー。ああ、私・・・死んだんだっけ。はぁ、まさか最後に彼氏に殺されるとはなぁ。
ノリで付き合うもんじゃないなぁ。誕生日祝ってくれるって言ったの結構嬉しかったんだけど・・・。
『おや?反応が薄いですね。それと、貴女は美月という女性に刺されたのですが?何故そう思うのですか?』
ん?何故って・・・あの人が私を突き飛ばしたから刺さっちゃったんだし、元々二股なんかしなければこんな事にはならないわけなんだからさ、実質あの人に殺されたも同然だと思うんだよね。何か間違えてるかな?あと反応が薄いのは実感がないからかな。
『なるほど・・・間違えてはいませんね。まぁあの状況では男の方に殺されたというのが合っているのかもしれませんね。反応についても理解しました。』
でも、そうするとあの美月っていう人可哀想だなぁ。私を殺すつもりはなかった訳だし・・・。それなのに状況的にはあの子だけが罪に問われるんでしょ?あの人はすぐに逃げてるわけだから。
『そういうことならば大丈夫ですよ。あの男は、逃げてる最中に思い直して交番に自首をしに行きました。「自分が彼女を殺してしまった。自分を庇ってくれたのに・・・僕が突き飛ばしてしまったせいで・・・彼女は・・・」と泣きながら供述していましたから。貴女を愛していたんでしょうね。どうやら近々あの女性とは別れようと思っていたらしいですよ。それにしても、何故美月という女性が貴女を殺す気はなかったとお思いに?』
愛されてた・・・ね。だったら別れてから告白して欲しかったかな?それにあの子結構いい子だったと思うよ。だってさ、あの子、泣いて腰抜かしてたんだよ。突っ込んでくる時も目を瞑ってたし。本気で私を殺す気なら、それこそ殺した事に驚くわけないし、刺さる瞬間を見るのが嫌みたいに目を瞑ったりしないと思う。多分、ナイフは護身用に持ってたか、脅すだけのつもりだったんだと思うんだよね。あの恰好なら、夜の仕事をしてる人だと思うし、美人さんだったから狙われることもあったんじゃないかな。考えすぎだと思うけど。あの子がもし本当に殺そうとしてたなら、私じゃなくてあの人の方を殺そうとしてたんじゃないかな。
『なるほど、興味深いですね。あのような修羅場でよくそこまで・・・。』
昔から観察するの好きだったからね。それに、他人が焦ってると逆に落ち着くんだ。だからじゃないかな?
『貴女と話していると面白い発見が多いです。ですがもう時間のようですね。』
もう行っちゃうの?少し寂しいな。
『教会に来てくれれば会えますよ。恐らくもう1回は必ず会えます。その時に他の説明をしますね。』
え?他のって?・・・?何か凄い頭が吸い寄せられるんですけど!えっ!まさかここって・・・嫌だ!まだ外に出たくないよ!気持ちよかったのに・・・ここ。
どうやら私は、母のお腹の中にいたらしい。道理で心地よかった訳だ。私は何とか出たくない気持ちを抑えて、諦めて外に出たのである。
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