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プロローグ
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――平安時代中期、陰陽寮にて。
狩衣姿の男たちは休憩中、仕事場で話をしていた。
なんでも人間とあやかしの間に生まれる『半妖』という者が居るらしい。そのことで話題は盛り上がっていた。
そもそも種族間で子供を作ったところでどちらかの種族に偏るのが通りである。
半妖が生まれるなんてことは万に一つにないと言っても過言ではない。
それくらい、あり得ない存在で希少だった。
「半妖なんてものが本当にいるかどうかは分からないが、もしいるならば半妖はハグレ者だよな」
ある男が言った。
たった一人を除いてその言葉に男たちは大きな声で笑う。仕事場は笑い声に包まれた。
「人間にもなれず、あやかしにもなれぬのだからな」
その日以来、度々話題に出ては半妖の存在は卑下されていった。
完全なる差別が始まるまでそう時間がかかることはなかった。
半妖と思われるだけで迫害され忌避された。人間もあやかしも種族は問わなかった。
後にも先にも本物の半妖は世界に1人だけであると周知されるのはずっと先の話。
そして差別の歴史が間違いであったと悔い改めるのもずっと先の話。
――遠い昔にあった少女の記憶。
これは孤独だった稀代の陰陽師のお話。
狩衣姿の男たちは休憩中、仕事場で話をしていた。
なんでも人間とあやかしの間に生まれる『半妖』という者が居るらしい。そのことで話題は盛り上がっていた。
そもそも種族間で子供を作ったところでどちらかの種族に偏るのが通りである。
半妖が生まれるなんてことは万に一つにないと言っても過言ではない。
それくらい、あり得ない存在で希少だった。
「半妖なんてものが本当にいるかどうかは分からないが、もしいるならば半妖はハグレ者だよな」
ある男が言った。
たった一人を除いてその言葉に男たちは大きな声で笑う。仕事場は笑い声に包まれた。
「人間にもなれず、あやかしにもなれぬのだからな」
その日以来、度々話題に出ては半妖の存在は卑下されていった。
完全なる差別が始まるまでそう時間がかかることはなかった。
半妖と思われるだけで迫害され忌避された。人間もあやかしも種族は問わなかった。
後にも先にも本物の半妖は世界に1人だけであると周知されるのはずっと先の話。
そして差別の歴史が間違いであったと悔い改めるのもずっと先の話。
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