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第一章
第一章-04-※
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「かはっ……」
悪魔に捕まった輝斗は、海の中へ引きずり込まれた。瘴気を含む黒い水の拘束から逃れようと、懸命にもがくもビクともしない。それどころか四肢の動きを奪うだけでなく、輝斗の霊力すらも圧しているようだ。
(息ができない……)
どんどん海底へ沈められていく。
「いくら悪魔狩りといえ水の中では呼吸ができず、ただの無力な人間に過ぎない」
悪魔は人間の姿から本来の姿へと変化していく。鮫のような鋭い牙に、闇に溶け込む黒い皮膚をしている。下半身は蛸足だ。赤い両眼が、やけにぎらついている。
「ふふっ、苦しいだろ?」
悪魔は、もがき苦しむ輝斗を見て楽しんでいる。
「霊力の高い人間は、我々にとってご馳走だが……。お前の魂は純度が高い。じつに美味そうだ」
「……っ」
輝斗の頬を長い舌が舐める。それは首筋へと移動していった。
「魂を食らったら、この身体を乗っ取ってやろう。若い健康な肉体だ。瑞々しい肌をしている。ああ、触れると滑らかだ」
足の一本が、輝斗の服の中に滑り込む。
「っ!」
身体にまとわりつく感触が気持ち悪い。
「その前に、人形のような顔が苦痛に歪むのを堪能しようか。黒髪に緋色の瞳……実に好ましい」
顔を近づけ、悪魔は輝斗を見つめると、ニィッと大きな口を歪めた。
「オレは気に入った人間をいたぶるのが大好きだ」
ネクタイを緩め、シャツの隙間に更に足を一本追加する。
「――っ!?」
余った足が輝斗の両手両足を拘束し、さらに器用にベルトを外そうとしている。その間もシャツの中に侵入した足の先端が、輝斗の胸の飾りを掠めてきた。
「……!」
吸盤がキュッと吸い付く。
「水の中で犯されるのはどんな気分だ? 溺れ死んだ後、何度も何度も、お前の中を掻き回して、ぐちゃぐちゃにしてやろうか?」
緩んだベルトの次はパンツのファスナーをずらし下着へと侵入してくる。前開きの中へ先端が入り込み、萎えている輝斗のものに触れた。
「――っ」
侵入してきたぬめった感触に、嫌悪感で肌が粟立つ。輝斗は歯を食いしばり、悪魔を睨みつけた。海中でも発火能力を発動させようと意識を集中するが、ギュッと握られたものに力を込められ削がれてしまう。
「がはっ」
口から空気の泡が零れ、海水が口の中に流れ込む。
「まだ抵抗する意志は残ってるのか。恐怖に染まった顔が見たいのに、つならないな」
余った足が輝斗の首をきつく締め上げた。
「ごほっ……」
手足に力が入らず、意識が朦朧としてくる。
(このままでは不味い……)
身体が重く、目を開けていられない。
(もう……)
「ぐあああああっ!」
突如、悪魔の悲鳴がこだまする。
(……何だ?)
薄れゆく意識の中、誰かが輝斗の身体を大寄せ、浮上する。
そこで輝斗の意識は途切れた。
悪魔に捕まった輝斗は、海の中へ引きずり込まれた。瘴気を含む黒い水の拘束から逃れようと、懸命にもがくもビクともしない。それどころか四肢の動きを奪うだけでなく、輝斗の霊力すらも圧しているようだ。
(息ができない……)
どんどん海底へ沈められていく。
「いくら悪魔狩りといえ水の中では呼吸ができず、ただの無力な人間に過ぎない」
悪魔は人間の姿から本来の姿へと変化していく。鮫のような鋭い牙に、闇に溶け込む黒い皮膚をしている。下半身は蛸足だ。赤い両眼が、やけにぎらついている。
「ふふっ、苦しいだろ?」
悪魔は、もがき苦しむ輝斗を見て楽しんでいる。
「霊力の高い人間は、我々にとってご馳走だが……。お前の魂は純度が高い。じつに美味そうだ」
「……っ」
輝斗の頬を長い舌が舐める。それは首筋へと移動していった。
「魂を食らったら、この身体を乗っ取ってやろう。若い健康な肉体だ。瑞々しい肌をしている。ああ、触れると滑らかだ」
足の一本が、輝斗の服の中に滑り込む。
「っ!」
身体にまとわりつく感触が気持ち悪い。
「その前に、人形のような顔が苦痛に歪むのを堪能しようか。黒髪に緋色の瞳……実に好ましい」
顔を近づけ、悪魔は輝斗を見つめると、ニィッと大きな口を歪めた。
「オレは気に入った人間をいたぶるのが大好きだ」
ネクタイを緩め、シャツの隙間に更に足を一本追加する。
「――っ!?」
余った足が輝斗の両手両足を拘束し、さらに器用にベルトを外そうとしている。その間もシャツの中に侵入した足の先端が、輝斗の胸の飾りを掠めてきた。
「……!」
吸盤がキュッと吸い付く。
「水の中で犯されるのはどんな気分だ? 溺れ死んだ後、何度も何度も、お前の中を掻き回して、ぐちゃぐちゃにしてやろうか?」
緩んだベルトの次はパンツのファスナーをずらし下着へと侵入してくる。前開きの中へ先端が入り込み、萎えている輝斗のものに触れた。
「――っ」
侵入してきたぬめった感触に、嫌悪感で肌が粟立つ。輝斗は歯を食いしばり、悪魔を睨みつけた。海中でも発火能力を発動させようと意識を集中するが、ギュッと握られたものに力を込められ削がれてしまう。
「がはっ」
口から空気の泡が零れ、海水が口の中に流れ込む。
「まだ抵抗する意志は残ってるのか。恐怖に染まった顔が見たいのに、つならないな」
余った足が輝斗の首をきつく締め上げた。
「ごほっ……」
手足に力が入らず、意識が朦朧としてくる。
(このままでは不味い……)
身体が重く、目を開けていられない。
(もう……)
「ぐあああああっ!」
突如、悪魔の悲鳴がこだまする。
(……何だ?)
薄れゆく意識の中、誰かが輝斗の身体を大寄せ、浮上する。
そこで輝斗の意識は途切れた。
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