【完結】聖女の罠で処刑寸前の悪女を助けて溺愛する

翠月 歩夢

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3.城と街の下見

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 今日一日、フーガは街の中の人の動きを観察しようとしていた。また、城の警備院の配置や交代の時間も把握しておこうと。

 現在フーガのいる場所は、街で一番の高台だ。だから、街全体がよく見える。昨日頭に入れておいた街の地図と照らし合わせながら、望遠鏡を使って観察していく。

 未明。零時から四時。街は静かで出歩く人はいない。住宅街も明かりがついているはほとんどなく、皆寝静まっている。

 城の警備もこの時間だと緩い。少ししか人がいない。機械かなにかで管理しているのだろうか。

 早朝。四時から六時台はどこも人通りは少ない。住宅街は既に起きている人がいるのか、ぽつぽつと明かりがついている。

 城の警備は四時で一度交代する。交代の時は五分ほど隙がある。早朝は人が少なく、一人か二人が門に立っている。敷地内にいる人数も見える限りでは少ない。

 朝。七時から十時は駅や市街地に向かう道の人通りが増える。通勤や通学のためだろう。住宅街も出歩いている人が多く見られる。

 城の警備も増える。八時で一人が抜け、二人が入った。警備員以外にも使用人の出入りが多くなる。

 昼。十一時から十三時は、レストランやカフェテリアの辺りに人が増える。昼時のため、食事を取りに来ているらしい。

 警備員も食事をとったあとだからなのか、心做し油断しているように見える。眠そうに欠伸をしている者もいる。

 この調子で観察を始めた零時まで観察を続けた。狙い目の時間、危険な時間をメモしておく。また、使えそうな通りや抜け道も。

 フーガは、一日中目を凝らして観察し続けた。その結果、多くの有益な情報を得た。

 狙い目は夜中二時、早朝四時。昼時の一時半、夜の日付が変わる直前。ここは警備が緩くなる。交代の時間や、疲れが溜まり警戒が緩む時間だ。

 圧倒的に人の少ない道もいくつか見つけた。フーガは、ここから昨日考えた作戦に反映させていく。より緻密に作戦を詰めるためだ。

 情報を元に作戦を詰めながら、フーガは隣町へと向かった。今のフーガに寝ている暇はなかった。

 より多くの確実な情報を得る。そして、作戦を成功させる。

 フーガの心にあるのはそれのみだった。

 
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