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第1章
決着、救出、そして暴走
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内部から破壊され、弱点を晒したクリスタルゴーレム。今が、この死闘に終止符を打つ唯一にして最大の好機だ!
「リンド、背中の接続管を! プル、コアに集中砲火! 俺も続く!」
俺の号令と共に、最後の総攻撃が開始された!
「キュアアアアッ!!」
リンドは傷ついた翼を必死に羽ばたかせ、ゴーレムの背後へと回り込む! そして、プルが索敵で見つけ出した、本体クリスタルへと繋がる禍々しいエネルギー供給管目掛けて、最大威力の炎ブレスを叩き込んだ!
ゴオオオオオッ!
灼熱の炎がエネルギー管を溶解させ、断ち切る! ゴーレムの巨体が激しく痙攣し、その動きがさらに鈍化した!
「ぷるるるるっ!!」
同時に、プルも最後の魔力を振り絞り、ゴーレムの胸部コア――ひび割れ、不安定な光を放つ部分――に向けて、高密度の《ウォーターカッター》を雨霰と降らせる! 水の刃が結晶の隙間に食い込み、コアの破壊を加速させる!
そして、俺は!
(この一撃で、決める!)
剣にありったけの魔力と闘気を集中させる。刃が淡い光を帯び、震えた。リンドとプルの攻撃によって完全に無防備になったゴーレムの胸部コアへ、俺は一直線に駆けた!
「――終われぇぇぇっ!!」
渾身の力を込めた一閃! 俺の剣は、ついにゴーレムの胸部コアを貫いた!
――パキィィィィンッ!!
甲高い破壊音と共に、コアは粉々に砕け散った!
それを合図にするかのように、クリスタルゴーレムの全身の輝きが急速に失われ、その巨体はガラガラと音を立てて崩壊し始めた。結晶の鎧はただの石塊へと変わり果て、禍々しい紫色の光も消え失せる。
数瞬の後、そこには巨大な瓦礫の山だけが残されていた。
「はぁ……はぁ……やった、のか……?」
激しい消耗感と共に、俺はその場に膝をつきそうになる。プルもリンドも、限界まで力を出し切ったのか、ぐったりとしていた。だが、休んでいる暇はない。
「隊員たちを!」
俺は気力を振り絞り、巨大クリスタルの根元へと駆け寄った。ゴーレムが倒れたことで、クリスタルから放たれる瘴気はいくらか薄らいでいるように感じる。
囚われていた調査隊員たちは、まだ息があった! 全員、意識は朦朧としているようだが、命はある。クリスタルへの束縛も、ゴーレムが倒れた影響か、少しだけ緩んでいるようだ。
「プル、回復を! リンド、警戒を頼む!」
俺は【収納∞】から頑丈なナイフ(斥候から奪ったものだ)を取り出し、隊員たちをクリスタルに繋ぎとめている、粘着質な結晶質の触手のようなものを慎重に切り離していく。プルが駆け寄り、衰弱した隊員たちに次々と《ヒール》をかけていく。
五人の隊員全員を、なんとかクリスタルから引き剥がすことに成功した。だが、彼らは自力で動ける状態ではない。
(どうやって運ぶか……【収納∞】に人間を入れるのは……倫理的にも、そもそも可能かどうかも分からない。だが……)
俺が逡巡した、その時だった。
――ゴゴゴゴゴゴ……!!
背後で、巨大クリスタルが不気味な地鳴りのような音を立て始めた! 表面の脈動は不規則に激しくなり、禍々しい紫色の光が明滅を繰り返す! 周囲の空間が歪み、瘴気が渦を巻いて濃度を増していく!
(まずい! クリスタルが暴走を始めてる!)
ゴーレムという制御装置(あるいは番人)を失ったことで、クリスタルのエネルギーが制御不能に陥っているのだ! このままでは、この空洞自体が崩壊するかもしれない!
「……くそっ!」
このクリスタルを破壊する? いや、今の俺たちにそんな力はない。下手に手を出せば、暴走をさらに加速させるだけかもしれない。
最優先事項は、脱出だ!
「プル、リンド! 全員連れてここから出るぞ!」
俺は意識のない隊員の一人を背負い、もう一人を抱え上げる。残りの三人は……そうだ、【収納∞】の時間停止空間! 緊急事態だ、許されるはず! 俺はスキルを発動し、意識のない隊員たちを一時的に収納した!(うまくいった!)
「リンド、頼む!」
「キュル!」
リンドは最後の力を振り絞って、俺とプル、そして背負った隊員を乗せられるだけの大きさに体を変化させ(これも成長の証か)、低空飛行の準備をする!
背後では、巨大クリスタルの亀裂が広がり、内部から眩いばかりの破壊的な光が漏れ出している! 空洞全体が激しく揺れ、天井から岩石が降り注ぎ始めた!
「今はとにかく、ここから出るんだ!」
俺は叫び、リンドの背に飛び乗る! プルも続く!
暴走するクリスタル、崩壊を始める地下空洞。俺たちは、救出した隊員(の一部)と共に、この絶望的な状況から脱出すべく、崩れ落ちる坑道を全速力で駆け抜け始めた!
生きて地上へ戻れるのか? クリスタルの暴走は止められるのか? 予断を許さない脱出劇が、今、始まった!
「リンド、背中の接続管を! プル、コアに集中砲火! 俺も続く!」
俺の号令と共に、最後の総攻撃が開始された!
「キュアアアアッ!!」
リンドは傷ついた翼を必死に羽ばたかせ、ゴーレムの背後へと回り込む! そして、プルが索敵で見つけ出した、本体クリスタルへと繋がる禍々しいエネルギー供給管目掛けて、最大威力の炎ブレスを叩き込んだ!
ゴオオオオオッ!
灼熱の炎がエネルギー管を溶解させ、断ち切る! ゴーレムの巨体が激しく痙攣し、その動きがさらに鈍化した!
「ぷるるるるっ!!」
同時に、プルも最後の魔力を振り絞り、ゴーレムの胸部コア――ひび割れ、不安定な光を放つ部分――に向けて、高密度の《ウォーターカッター》を雨霰と降らせる! 水の刃が結晶の隙間に食い込み、コアの破壊を加速させる!
そして、俺は!
(この一撃で、決める!)
剣にありったけの魔力と闘気を集中させる。刃が淡い光を帯び、震えた。リンドとプルの攻撃によって完全に無防備になったゴーレムの胸部コアへ、俺は一直線に駆けた!
「――終われぇぇぇっ!!」
渾身の力を込めた一閃! 俺の剣は、ついにゴーレムの胸部コアを貫いた!
――パキィィィィンッ!!
甲高い破壊音と共に、コアは粉々に砕け散った!
それを合図にするかのように、クリスタルゴーレムの全身の輝きが急速に失われ、その巨体はガラガラと音を立てて崩壊し始めた。結晶の鎧はただの石塊へと変わり果て、禍々しい紫色の光も消え失せる。
数瞬の後、そこには巨大な瓦礫の山だけが残されていた。
「はぁ……はぁ……やった、のか……?」
激しい消耗感と共に、俺はその場に膝をつきそうになる。プルもリンドも、限界まで力を出し切ったのか、ぐったりとしていた。だが、休んでいる暇はない。
「隊員たちを!」
俺は気力を振り絞り、巨大クリスタルの根元へと駆け寄った。ゴーレムが倒れたことで、クリスタルから放たれる瘴気はいくらか薄らいでいるように感じる。
囚われていた調査隊員たちは、まだ息があった! 全員、意識は朦朧としているようだが、命はある。クリスタルへの束縛も、ゴーレムが倒れた影響か、少しだけ緩んでいるようだ。
「プル、回復を! リンド、警戒を頼む!」
俺は【収納∞】から頑丈なナイフ(斥候から奪ったものだ)を取り出し、隊員たちをクリスタルに繋ぎとめている、粘着質な結晶質の触手のようなものを慎重に切り離していく。プルが駆け寄り、衰弱した隊員たちに次々と《ヒール》をかけていく。
五人の隊員全員を、なんとかクリスタルから引き剥がすことに成功した。だが、彼らは自力で動ける状態ではない。
(どうやって運ぶか……【収納∞】に人間を入れるのは……倫理的にも、そもそも可能かどうかも分からない。だが……)
俺が逡巡した、その時だった。
――ゴゴゴゴゴゴ……!!
背後で、巨大クリスタルが不気味な地鳴りのような音を立て始めた! 表面の脈動は不規則に激しくなり、禍々しい紫色の光が明滅を繰り返す! 周囲の空間が歪み、瘴気が渦を巻いて濃度を増していく!
(まずい! クリスタルが暴走を始めてる!)
ゴーレムという制御装置(あるいは番人)を失ったことで、クリスタルのエネルギーが制御不能に陥っているのだ! このままでは、この空洞自体が崩壊するかもしれない!
「……くそっ!」
このクリスタルを破壊する? いや、今の俺たちにそんな力はない。下手に手を出せば、暴走をさらに加速させるだけかもしれない。
最優先事項は、脱出だ!
「プル、リンド! 全員連れてここから出るぞ!」
俺は意識のない隊員の一人を背負い、もう一人を抱え上げる。残りの三人は……そうだ、【収納∞】の時間停止空間! 緊急事態だ、許されるはず! 俺はスキルを発動し、意識のない隊員たちを一時的に収納した!(うまくいった!)
「リンド、頼む!」
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「今はとにかく、ここから出るんだ!」
俺は叫び、リンドの背に飛び乗る! プルも続く!
暴走するクリスタル、崩壊を始める地下空洞。俺たちは、救出した隊員(の一部)と共に、この絶望的な状況から脱出すべく、崩れ落ちる坑道を全速力で駆け抜け始めた!
生きて地上へ戻れるのか? クリスタルの暴走は止められるのか? 予断を許さない脱出劇が、今、始まった!
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