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六章 ムーンレット
002 ハッピーエンド
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和歌の身柄を常夜治安維持司法事務局に引き戻した後、氷太朗は再び現世に戻り、酒月邸の大谷石の石階段を降りた。そして、道路脇に停まっていた車の後部座席に乗り込んだ。
車内はとても涼しかった。先に乗り込んでいた酒月美広がエンジンを掛け、クーラーを始動させていたからだ。
「寒くないかい?」
美広はルームミラーを介して氷太朗に視線をくべる。氷太朗は「大丈夫です」とだけ答えた。
「そうか」言って、美広は背もたれに体重を預け、外を見た。アクセルにはまだ足はかけない。
氷太朗もリラックスをする。
良い夜だ。少しだけ吹いている風に揺られる草木も、寂しく地を照らす街灯も、あまり見えない星も、精一杯に輝く月も――どこをとっても良い。こんな夜に逝けるなんて、自分は幸運だと思う。
「氷太朗くん」
呼ばれたので視線を戻すと、美広と目が合った。ルームミラー越しに、ではない。振り返る美広と直接目が合った。
「は、はい……何でしょう?」
「この度は常夜を守ってくれて――本当にありがとう」
美広は首を垂れた。
氷太朗は慌てて「あ、頭を上げてください!」と促す。
「お礼なんて、僕はそんな……」
「君のお陰で、酒月家と常夜の民は救われた。いくら感謝してもし足りないくらいだ」
「いえ、元はと言えば僕の姉がしでかした事ですし」
「それでも――」
言いかけて、止まった。後部座席のドアが開いたからだ。
這入って来たのは白いワンピースに身を包んだ美夜だった。
「ごめん、遅くなった」
美夜はそう言うと、シートベルトを絞めて前を向く。
と、ここで漸く美広が此方を向いている事に気が付いた。
「なに? 話し中だった?」
「いや。言いたいことは言い終えた――行こうか」
美広は正面に向き直ると、ギアをDに入れ、ゆっくりとアクセルを踏んだ。それに応じるように、車はゆっくりと前進した。
目的地は比叡山である。
現在、氷太朗にはとある結界が施されている。魂を現世にとどめておく『練縛結界』だ。これを解除すれば氷太朗は目出度くあの世に行けるのだが、どの場所で解除しても良いというわけではない。常夜に近い場所――例えば針姫町内で解除すれば、氷太朗は常夜の引力に掴まれ再び常夜に引き摺り戻されてしまう。確実にあの世に行くには、出来るだけ常夜から遠い場所で解除しなければならないのだ。そこで選ばれたのが、針姫町から五〇キロメートル以上離れている上に、車で行きやすい比叡山である。
氷太朗は比叡山で、その短い人生を終える――これは、その為の最期のドライブである。
車は沈黙を孕んだまま国道を駆ける。あと数分も走ればインターチェンジに突入し、高速道路に辿り着く。
「見て」
沈黙を破ったのは、意外にも、美夜だった。
「今日は月が大きくて綺麗だよ」
それに対して氷太朗は「僕もさっき見たよ。綺麗だった」と言いかけて、ぐっと押し込んだ。そんな返答は野暮であることに気が付いたからだ――その代わりに、少しだけ屈んで、美夜の側の窓を覗き込んだ。
「本当だ。綺麗だ」
「やっと一緒に見ることが出来たね」
「そうだね」
月はいつも頭上にあるというのに、それを一緒に見上げるのに、随分と時間がかかってしまった。大きな遠回りもしてしまった。
「ごめんね……」
「氷太朗くんが謝る事は何も無いよ」
「ううん。沢山ある。謝らせて――ごめん」
お月見が実現できなかった事も。
氷菓の事も。
勇気がないばかりに距離をとってしまっていた事も。
「全部、僕のせいだ」
氷太朗は深く頭を下げる。
それを見た美夜は視線を月に戻しながら「ずっと気になってた事があるんだ」といった。
「訊いて良い?」
「なに?」
「氷華さんの事なんだけど……」
「姉ちゃんがどうかした?」
「戦っている最中、氷華さんが『好きな女の前では威勢が良くなるのね』って言ったけど……」
「あっ」
氷太朗の顔が一気に赤くなる。まるで突沸したように。
しかし、それはすぐに収まった。
月を見上げる美夜の瞳が潤んでいるのが見えてしまったからだ。
氷太朗はこの恋の運命に――この恋の終着に気付いた。
気付いた上で――前に進むことにした。
「うん。そうなんだ。僕は美夜ちゃんが好きだったんだ」
「だったって事は……過去形?」
「ううん。ずっと好きだったって意味だから――現在進行形」
「そっか」
美夜の口角が少しだけ上がった。
「実は私も好きだった」
「過去形?」
「現在進行形」
「そっか」
漸く叶った恋。
こんなに嬉しい事は無いはずなのに。
こんなに心ときめく事は無いはずなに。
今、氷太朗の心を包み込むのは苦しさだけだ。
だって、やっと恋が成就したというのに、『さようなら』は目前に迫っているんだから。
「氷太朗くん」
美夜は氷太朗の瞳を見た。
ガラス玉のように輝く綺麗な瞳を。
そして――言った。
「ずっと一緒に居たい」
「僕もだよ。僕も美夜ちゃんとずっと一緒に居たい」
「良かった。だったらさ――」
美夜は嬉しそうに微笑むと、懐から紙切れを取り出した。
よく見ると、人の形に切られた和紙である。
「私の式神になって」
「え、それって……」
式神とは、妖術遣いと契約し、妖術遣いに使役する妖の総称である。
式神の使役形態には様々な種類がある。代表的な物は洗脳し思うが儘操る支配型と、契約した霊を人型に切った和紙に評させて具現化させる擬人型の二種類だ。和紙を持ち出した事から察するに、美夜は後者を採用するらしい。いや、もし氷太朗と美夜が契約をするのなら、擬人型を選ばざるを得ない――氷太朗をこの世に留めておくには、何かに憑依させるしかないのだから。
しかし、それには大きな障害がある。霊を和紙に憑依させ続けるのであれば、契約者が永久的に妖力を供給し続けなければならない。
たとえ氷太朗を和紙に憑依させたとしても、一瞬でも妖力の供給が途絶えれば、氷太朗が霊に戻ってしまう。常夜の引力圏内で霊に戻ったのならば、先述した通り、常夜に引き摺り戻されてしまう。だが、引力圏外で霊に戻れば――その瞬間、氷太朗はあの世に行ってしまうだろう。
「美夜ちゃんは、常に常夜を維持するために結界に妖力を供給し続けてるのに――更に僕に妖力を供給し続けるだなんて無理だよ」
「それなんだけどね、これからは美夕も常夜を一緒に管理してくれる事になったの」
「それって……二馬力になるってこと?」
「うん。だから、影を切り離す必要もないし、常夜への妖力の供給量は今までの二分の一に済むの」
「じゃあ……!」
「うん。氷太朗くんに供給する分は十分にある」
胸の中に立ち込めていた靄が一気に晴れ――道が見えた。
美夜と共に歩むことが出来る広い道が。
「私と契約してくれる?」
「勿論! 勿論だよ!」
弾む心が抑えられなくなった氷太朗は満点の笑顔で答える。
それを見た美夜も笑顔で応じる――が、直後、ピタリと硬直してしまった。
氷太朗はすぐさま「どうしたの?」と問う。
「け、契約をしてくれる……?」
「うん! 勿論!」
「いや、そうじゃなくて、契約を――」
ここで漸く、美夜の言いたい事が解った。
妖術に於ける契約は、お互いの体液の交換により成立する――体液の種類は問わないので、普通は、お互いの血を飲ませる手段をとる。だがそれは車内ではあまり現実的とは言えない。特に恋人関係となった今、もっと簡単な手段がある。
氷太朗と美夜はゆっくりと運転席を見る。
視線を感じた美広はハザードランプを点灯させるボタンを押すと、ハンドルを左に切って車を路肩に寄せた。そして、ギアをパーキングに変えて、車から出た。
「一〇分後に戻る」
と言って。
ドアを閉める音が車内に響き渡る。
エンジンの回転音も、エアコンの稼働音も――そして美夜の鼓動も、全てが鮮明に聞こえた。
「美夜ちゃん」
氷太朗は背筋を伸ばして言った。
「月が綺麗ですね」
車内はとても涼しかった。先に乗り込んでいた酒月美広がエンジンを掛け、クーラーを始動させていたからだ。
「寒くないかい?」
美広はルームミラーを介して氷太朗に視線をくべる。氷太朗は「大丈夫です」とだけ答えた。
「そうか」言って、美広は背もたれに体重を預け、外を見た。アクセルにはまだ足はかけない。
氷太朗もリラックスをする。
良い夜だ。少しだけ吹いている風に揺られる草木も、寂しく地を照らす街灯も、あまり見えない星も、精一杯に輝く月も――どこをとっても良い。こんな夜に逝けるなんて、自分は幸運だと思う。
「氷太朗くん」
呼ばれたので視線を戻すと、美広と目が合った。ルームミラー越しに、ではない。振り返る美広と直接目が合った。
「は、はい……何でしょう?」
「この度は常夜を守ってくれて――本当にありがとう」
美広は首を垂れた。
氷太朗は慌てて「あ、頭を上げてください!」と促す。
「お礼なんて、僕はそんな……」
「君のお陰で、酒月家と常夜の民は救われた。いくら感謝してもし足りないくらいだ」
「いえ、元はと言えば僕の姉がしでかした事ですし」
「それでも――」
言いかけて、止まった。後部座席のドアが開いたからだ。
這入って来たのは白いワンピースに身を包んだ美夜だった。
「ごめん、遅くなった」
美夜はそう言うと、シートベルトを絞めて前を向く。
と、ここで漸く美広が此方を向いている事に気が付いた。
「なに? 話し中だった?」
「いや。言いたいことは言い終えた――行こうか」
美広は正面に向き直ると、ギアをDに入れ、ゆっくりとアクセルを踏んだ。それに応じるように、車はゆっくりと前進した。
目的地は比叡山である。
現在、氷太朗にはとある結界が施されている。魂を現世にとどめておく『練縛結界』だ。これを解除すれば氷太朗は目出度くあの世に行けるのだが、どの場所で解除しても良いというわけではない。常夜に近い場所――例えば針姫町内で解除すれば、氷太朗は常夜の引力に掴まれ再び常夜に引き摺り戻されてしまう。確実にあの世に行くには、出来るだけ常夜から遠い場所で解除しなければならないのだ。そこで選ばれたのが、針姫町から五〇キロメートル以上離れている上に、車で行きやすい比叡山である。
氷太朗は比叡山で、その短い人生を終える――これは、その為の最期のドライブである。
車は沈黙を孕んだまま国道を駆ける。あと数分も走ればインターチェンジに突入し、高速道路に辿り着く。
「見て」
沈黙を破ったのは、意外にも、美夜だった。
「今日は月が大きくて綺麗だよ」
それに対して氷太朗は「僕もさっき見たよ。綺麗だった」と言いかけて、ぐっと押し込んだ。そんな返答は野暮であることに気が付いたからだ――その代わりに、少しだけ屈んで、美夜の側の窓を覗き込んだ。
「本当だ。綺麗だ」
「やっと一緒に見ることが出来たね」
「そうだね」
月はいつも頭上にあるというのに、それを一緒に見上げるのに、随分と時間がかかってしまった。大きな遠回りもしてしまった。
「ごめんね……」
「氷太朗くんが謝る事は何も無いよ」
「ううん。沢山ある。謝らせて――ごめん」
お月見が実現できなかった事も。
氷菓の事も。
勇気がないばかりに距離をとってしまっていた事も。
「全部、僕のせいだ」
氷太朗は深く頭を下げる。
それを見た美夜は視線を月に戻しながら「ずっと気になってた事があるんだ」といった。
「訊いて良い?」
「なに?」
「氷華さんの事なんだけど……」
「姉ちゃんがどうかした?」
「戦っている最中、氷華さんが『好きな女の前では威勢が良くなるのね』って言ったけど……」
「あっ」
氷太朗の顔が一気に赤くなる。まるで突沸したように。
しかし、それはすぐに収まった。
月を見上げる美夜の瞳が潤んでいるのが見えてしまったからだ。
氷太朗はこの恋の運命に――この恋の終着に気付いた。
気付いた上で――前に進むことにした。
「うん。そうなんだ。僕は美夜ちゃんが好きだったんだ」
「だったって事は……過去形?」
「ううん。ずっと好きだったって意味だから――現在進行形」
「そっか」
美夜の口角が少しだけ上がった。
「実は私も好きだった」
「過去形?」
「現在進行形」
「そっか」
漸く叶った恋。
こんなに嬉しい事は無いはずなのに。
こんなに心ときめく事は無いはずなに。
今、氷太朗の心を包み込むのは苦しさだけだ。
だって、やっと恋が成就したというのに、『さようなら』は目前に迫っているんだから。
「氷太朗くん」
美夜は氷太朗の瞳を見た。
ガラス玉のように輝く綺麗な瞳を。
そして――言った。
「ずっと一緒に居たい」
「僕もだよ。僕も美夜ちゃんとずっと一緒に居たい」
「良かった。だったらさ――」
美夜は嬉しそうに微笑むと、懐から紙切れを取り出した。
よく見ると、人の形に切られた和紙である。
「私の式神になって」
「え、それって……」
式神とは、妖術遣いと契約し、妖術遣いに使役する妖の総称である。
式神の使役形態には様々な種類がある。代表的な物は洗脳し思うが儘操る支配型と、契約した霊を人型に切った和紙に評させて具現化させる擬人型の二種類だ。和紙を持ち出した事から察するに、美夜は後者を採用するらしい。いや、もし氷太朗と美夜が契約をするのなら、擬人型を選ばざるを得ない――氷太朗をこの世に留めておくには、何かに憑依させるしかないのだから。
しかし、それには大きな障害がある。霊を和紙に憑依させ続けるのであれば、契約者が永久的に妖力を供給し続けなければならない。
たとえ氷太朗を和紙に憑依させたとしても、一瞬でも妖力の供給が途絶えれば、氷太朗が霊に戻ってしまう。常夜の引力圏内で霊に戻ったのならば、先述した通り、常夜に引き摺り戻されてしまう。だが、引力圏外で霊に戻れば――その瞬間、氷太朗はあの世に行ってしまうだろう。
「美夜ちゃんは、常に常夜を維持するために結界に妖力を供給し続けてるのに――更に僕に妖力を供給し続けるだなんて無理だよ」
「それなんだけどね、これからは美夕も常夜を一緒に管理してくれる事になったの」
「それって……二馬力になるってこと?」
「うん。だから、影を切り離す必要もないし、常夜への妖力の供給量は今までの二分の一に済むの」
「じゃあ……!」
「うん。氷太朗くんに供給する分は十分にある」
胸の中に立ち込めていた靄が一気に晴れ――道が見えた。
美夜と共に歩むことが出来る広い道が。
「私と契約してくれる?」
「勿論! 勿論だよ!」
弾む心が抑えられなくなった氷太朗は満点の笑顔で答える。
それを見た美夜も笑顔で応じる――が、直後、ピタリと硬直してしまった。
氷太朗はすぐさま「どうしたの?」と問う。
「け、契約をしてくれる……?」
「うん! 勿論!」
「いや、そうじゃなくて、契約を――」
ここで漸く、美夜の言いたい事が解った。
妖術に於ける契約は、お互いの体液の交換により成立する――体液の種類は問わないので、普通は、お互いの血を飲ませる手段をとる。だがそれは車内ではあまり現実的とは言えない。特に恋人関係となった今、もっと簡単な手段がある。
氷太朗と美夜はゆっくりと運転席を見る。
視線を感じた美広はハザードランプを点灯させるボタンを押すと、ハンドルを左に切って車を路肩に寄せた。そして、ギアをパーキングに変えて、車から出た。
「一〇分後に戻る」
と言って。
ドアを閉める音が車内に響き渡る。
エンジンの回転音も、エアコンの稼働音も――そして美夜の鼓動も、全てが鮮明に聞こえた。
「美夜ちゃん」
氷太朗は背筋を伸ばして言った。
「月が綺麗ですね」
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