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第五章 Prism
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「これをすればオレはオマエのものになれるのか」
ただその時にしか感じない風が、俺たちのそばを通っただけなのかもしれない。
風が吹いて雨が降って、こどもの頃からの変わらない風景の中であの頃の自分たちのカケラを見つけて、今とあの頃の自分たちの狭間に落ちて迷ってしまっただけなのかもしれない。
そしてまた時が経てば、俺たちは自分が本当は見るべきだった空を自分で探しに行くのかもしれない。
お前は俺に自分を向け、腕を伸ばしてすっかり受け入れようとしているのかもしれない。
けれどそれは俺が焦がれるほど欲しいと思っている、お前の全てではないとどこかで感じている。
俺たちはもう、自分の好きな所に行ける。
俺たちはもうそれが出来る。そんな靴をもう履いているんだ。
「ハァ……」
「どうしたの?ナナくん」
そして俺は、お前の事を自分から離さない。そんな権利は一個もない。
「なんかさ……怖いんだ……」
「―!……大丈夫、怪しいヤツはいないよ俺たちだけ!(相変わらず) 安心してナナくん」
「……そういう事じゃなくってさあ……」
「なに?」
金のボタンが眩しくて お前の白い指にも映る金の光り……眩しいよ いつも……。
「だからァ……オマエ……〝エッちゃん〟とドコまで進んだ?」
「ぇえっ!?ドコまでって、ナンだよ出し抜けに この前やっと手……ァ……そういう……」
それはお互いの名を呼ぶ声が変わり、お互いの事を確かめたくなっただけ……の事なのかもしれない。
「……ねえ……聞いていい?」
「なに?」
「その……え……っと……エーーーットォ……」
「……オトコ同士のセックスの仕方?」
カケラを見つけ狭間に落ちて、迷いながら手探りでやっと見つけ触れた眩しさ……だったのかもしれない。
「ど……どうすんのかなーーって……ははっ……」
「知りたい?それはね……」
お前が言った通り、いつか俺たちは離れてしまう時が来るのだろう。でも、その時が来るまでは……。
「虹生終わったよ」
「お疲れ旺汰」
ただその時にしか感じない風が、俺たちのそばを通っただけなのかもしれない。
風が吹いて雨が降って、こどもの頃からの変わらない風景の中であの頃の自分たちのカケラを見つけて、今とあの頃の自分たちの狭間に落ちて迷ってしまっただけなのかもしれない。
そしてまた時が経てば、俺たちは自分が本当は見るべきだった空を自分で探しに行くのかもしれない。
お前は俺に自分を向け、腕を伸ばしてすっかり受け入れようとしているのかもしれない。
けれどそれは俺が焦がれるほど欲しいと思っている、お前の全てではないとどこかで感じている。
俺たちはもう、自分の好きな所に行ける。
俺たちはもうそれが出来る。そんな靴をもう履いているんだ。
「ハァ……」
「どうしたの?ナナくん」
そして俺は、お前の事を自分から離さない。そんな権利は一個もない。
「なんかさ……怖いんだ……」
「―!……大丈夫、怪しいヤツはいないよ俺たちだけ!(相変わらず) 安心してナナくん」
「……そういう事じゃなくってさあ……」
「なに?」
金のボタンが眩しくて お前の白い指にも映る金の光り……眩しいよ いつも……。
「だからァ……オマエ……〝エッちゃん〟とドコまで進んだ?」
「ぇえっ!?ドコまでって、ナンだよ出し抜けに この前やっと手……ァ……そういう……」
それはお互いの名を呼ぶ声が変わり、お互いの事を確かめたくなっただけ……の事なのかもしれない。
「……ねえ……聞いていい?」
「なに?」
「その……え……っと……エーーーットォ……」
「……オトコ同士のセックスの仕方?」
カケラを見つけ狭間に落ちて、迷いながら手探りでやっと見つけ触れた眩しさ……だったのかもしれない。
「ど……どうすんのかなーーって……ははっ……」
「知りたい?それはね……」
お前が言った通り、いつか俺たちは離れてしまう時が来るのだろう。でも、その時が来るまでは……。
「虹生終わったよ」
「お疲れ旺汰」
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