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・アルフリード視点8・
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不思議な事な起こった。
その場にいないのに今、ユートが俺の背中を撫でたような気がした。
力の暴走で龍神になりかけていたが、今は落ち着いている。
これが気のせいでなければユートは無事だが、実際に見ないと分からない。
早くユートを探さないと…
今が無事でも、安全とは言えない。
暴走が治まり、内臓の痛みがよりはっきりとしてきた。
腹に触れると、真っ赤な血が滲んでいて止まらない。
ユートを見つけ出すまで、死ぬわけにはいかない。
「黒竜みーっけ!」
「…っ」
上から気配を感じて、見上げる前に後ろに下がった。
俺がいたところにハンマーが突き刺さり、小柄な男が乗っていた。
気配で分かる、コイツもあの悪魔と同じ気配を感じる。
地面にめり込んだハンマーを、細い腕が軽々しく持ち上げた。
男とそう変わらない大きさのハンマーで、穴の大きさから重さもかなりあるはずだ。
華奢な見た目なのに、俺に目掛けてハンマー振り下ろした。
剣で受け流す事は無理だ、俺の魔法を使うしかない。
ハンマーを飛んで避けて、手に炎を纏い男に向かって火の玉を投げつけた。
それをハンマーで打ち返して、その隙に距離を縮める。
軽快そうに扱っているように見えて、振り下ろして再び振り上げるのに時間が掛かっている。
僅かな時間で潜り込み、男に向かって水の龍を出した。
水の龍は男に向かって噛みついて、悲鳴を上げていた。
よろけて、血だらけになりながら男は俺を睨みつけた。
首を狙ったが、やっぱり生きているか。
コイツを殺せばゾロゾロと悪魔が集まってくると思っていた。
一人一人なんて面倒だから一気に戦って、ボスらしき奴からユートの事を聞き出そうとしていたのに…
首から血を出しているから会話が出来なくて、俺を睨みつけていた。
水の龍とはいえ、氷のように鋭い刃だ…殺傷能力は十分にある。
戦意喪失しているかと思ったが、まだ向かってくる。
ハンマーを振り回していて、一撃で楽にしてやるつもりで水の龍を出そうとした。
その時、別の気配を感じて男から距離を取った。
無数の剣が地面に突き刺さり、剣の上に乗って立っていた。
「情けねぇな、どうせ油断してたんだろ…相手は黒竜なんだから」
その男は、あの時悪魔召喚した時の男で爆発しても生きていた。
俺を見て嫌な笑みを浮かべていて、剣から降りた。
剣はまるで意思があるかのように茶髪の男の周りを囲んでいた。
水の龍を茶髪の男に向けても剣で切り刻まれて、通す事が出来ない。
俺の手に剣を出現させて、茶髪の男に向かって走った。
剣は受け止められて、俺の周りにも剣で囲われる。
無数の剣は俺に向かって鋭い刃で身体を貫いた。
俺の身体は水に変わり、剣と一緒に地面に落ちた。
直前で水の龍を出すように、自分の身体を水で作った。
俺は風の力で動きを早めて茶髪の男の後ろに回った。
茶髪の男の肩を掴んで身体に結界を張り、剣を向けた。
また爆発されたら困るからな。
二度も同じ事にはならない。
結界を張ってない首に剣を向けると茶髪の男は「待ってくれ!」と切羽詰まったように叫んでいた。
待つ義理はないが、茶髪の男がユートの名前を口にして手を止めた。
「お前っ、確かゆーととか言う奴を探してるよな…それって白竜と一緒にいる人間のガキの事か?」
「…白竜?」
「アイツらは89888の空間にいる」
「そうか」
聞きたい事も聞けたからもう生かす必要はなくなったな。
剣に力を込めると、後ろから気配を感じて茶髪の男を蹴飛ばして離れた。
ハンマーを振り回しながら、血を撒き散らす小柄な男はなにがなんだか分かっていない様子だった。
とりあえず俺を殺す事だけを考えているんだろう。
水の龍を氷に変えようと力を込めたら、腹部が激痛に襲われた。
腹を見ると、小型のナイフが刺さっていて口から血が逆流してきた。
口に溜まった血を吐き出しても、腹からも口からも血が溢れて止まらない。
茶髪で男は笑っていて、ハンマーを振り回す男の襟を掴んで止めていた。
「聞き逃さないように集中してて、腹に刺さっているのに気付かなかったんだな」
「……」
「さっきの言葉、嘘かもしれないなぁ…バーカ」
茶髪の男は小柄の男を連れて、その場で消えていった。
結界を体内に張ったからアイツは魔力を使えない。
下手に俺に近付けば逆に殺されるから、自分と仲間の治療を優先したのか。
ナイフを掴んで、ゆっくりと引き抜いて地面に落とした。
死んでしまうほどの痛みだが、魔力の自己治癒で身体を治す。
傷が深いからか、治りが悪い。
さっき魔力を使い過ぎたせいもあるな。
アイツは、嘘かもしれないと言って嘲笑っていた。
でもそれでいい、俺は「答え」ではなく「ヒント」が欲しかったから。
悪魔に答えを聞いて、素直に答えるわけがない。
元々、全て信じたわけではない…バカなのはアイツだ。
ユートは空間にいる。
だから俺はユートの気配が分からなかった。
空間は力の強い魔物なら作り出す事が出来る。
獲物を罠に掛けたり、安全な場所を作ったり様々な理由で数えきれないほど目に見えない空間がある。
人間には決して行く事が出来ない場所、俺は残った魔力で空間に亀裂を作った。
俺とユートは繋がっている、大丈夫…何処に居ても必ず見つけ出す。
怪我の治りなんて待っていられずに、空間に手を伸ばした。
亀裂の中に足を踏み出すと、俺の後ろで亀裂が閉ざされた。
真っ暗で何も見えない、自分さえもここにいるのか分からない。
ユートの指輪の気配と同じ力で空間を作り出した。
指輪が俺達を繋げてくれるはずだ、一歩一歩前に出る。
キーンコーン、カーンコーン
「この音は…」
音が聞こえて、視界が光に包まれて目を細めた。
次に見えた景色に驚いて固まった。
そこは見覚えがある場所だった。
呆然と棒立ちの俺に、横から「どうかしましたか?会長」と言う声が聞こえた。
横を見ると、今この場にいるはずもない懐かしい生徒会のメンバーがいた。
自分の服装を見ると、騎士の服ではなく制服を着ていた。
なんでだ、どうして俺はこの格好でここに立っているんだ?
生徒会メンバー達は「最近生徒会の仕事が忙しくて疲れが…」とか「会長は家の仕事も手伝っているみたいで」とか話していた。
ここは、前世の頃の学校で…俺は生徒会長に戻っていた。
その場にいないのに今、ユートが俺の背中を撫でたような気がした。
力の暴走で龍神になりかけていたが、今は落ち着いている。
これが気のせいでなければユートは無事だが、実際に見ないと分からない。
早くユートを探さないと…
今が無事でも、安全とは言えない。
暴走が治まり、内臓の痛みがよりはっきりとしてきた。
腹に触れると、真っ赤な血が滲んでいて止まらない。
ユートを見つけ出すまで、死ぬわけにはいかない。
「黒竜みーっけ!」
「…っ」
上から気配を感じて、見上げる前に後ろに下がった。
俺がいたところにハンマーが突き刺さり、小柄な男が乗っていた。
気配で分かる、コイツもあの悪魔と同じ気配を感じる。
地面にめり込んだハンマーを、細い腕が軽々しく持ち上げた。
男とそう変わらない大きさのハンマーで、穴の大きさから重さもかなりあるはずだ。
華奢な見た目なのに、俺に目掛けてハンマー振り下ろした。
剣で受け流す事は無理だ、俺の魔法を使うしかない。
ハンマーを飛んで避けて、手に炎を纏い男に向かって火の玉を投げつけた。
それをハンマーで打ち返して、その隙に距離を縮める。
軽快そうに扱っているように見えて、振り下ろして再び振り上げるのに時間が掛かっている。
僅かな時間で潜り込み、男に向かって水の龍を出した。
水の龍は男に向かって噛みついて、悲鳴を上げていた。
よろけて、血だらけになりながら男は俺を睨みつけた。
首を狙ったが、やっぱり生きているか。
コイツを殺せばゾロゾロと悪魔が集まってくると思っていた。
一人一人なんて面倒だから一気に戦って、ボスらしき奴からユートの事を聞き出そうとしていたのに…
首から血を出しているから会話が出来なくて、俺を睨みつけていた。
水の龍とはいえ、氷のように鋭い刃だ…殺傷能力は十分にある。
戦意喪失しているかと思ったが、まだ向かってくる。
ハンマーを振り回していて、一撃で楽にしてやるつもりで水の龍を出そうとした。
その時、別の気配を感じて男から距離を取った。
無数の剣が地面に突き刺さり、剣の上に乗って立っていた。
「情けねぇな、どうせ油断してたんだろ…相手は黒竜なんだから」
その男は、あの時悪魔召喚した時の男で爆発しても生きていた。
俺を見て嫌な笑みを浮かべていて、剣から降りた。
剣はまるで意思があるかのように茶髪の男の周りを囲んでいた。
水の龍を茶髪の男に向けても剣で切り刻まれて、通す事が出来ない。
俺の手に剣を出現させて、茶髪の男に向かって走った。
剣は受け止められて、俺の周りにも剣で囲われる。
無数の剣は俺に向かって鋭い刃で身体を貫いた。
俺の身体は水に変わり、剣と一緒に地面に落ちた。
直前で水の龍を出すように、自分の身体を水で作った。
俺は風の力で動きを早めて茶髪の男の後ろに回った。
茶髪の男の肩を掴んで身体に結界を張り、剣を向けた。
また爆発されたら困るからな。
二度も同じ事にはならない。
結界を張ってない首に剣を向けると茶髪の男は「待ってくれ!」と切羽詰まったように叫んでいた。
待つ義理はないが、茶髪の男がユートの名前を口にして手を止めた。
「お前っ、確かゆーととか言う奴を探してるよな…それって白竜と一緒にいる人間のガキの事か?」
「…白竜?」
「アイツらは89888の空間にいる」
「そうか」
聞きたい事も聞けたからもう生かす必要はなくなったな。
剣に力を込めると、後ろから気配を感じて茶髪の男を蹴飛ばして離れた。
ハンマーを振り回しながら、血を撒き散らす小柄な男はなにがなんだか分かっていない様子だった。
とりあえず俺を殺す事だけを考えているんだろう。
水の龍を氷に変えようと力を込めたら、腹部が激痛に襲われた。
腹を見ると、小型のナイフが刺さっていて口から血が逆流してきた。
口に溜まった血を吐き出しても、腹からも口からも血が溢れて止まらない。
茶髪で男は笑っていて、ハンマーを振り回す男の襟を掴んで止めていた。
「聞き逃さないように集中してて、腹に刺さっているのに気付かなかったんだな」
「……」
「さっきの言葉、嘘かもしれないなぁ…バーカ」
茶髪の男は小柄の男を連れて、その場で消えていった。
結界を体内に張ったからアイツは魔力を使えない。
下手に俺に近付けば逆に殺されるから、自分と仲間の治療を優先したのか。
ナイフを掴んで、ゆっくりと引き抜いて地面に落とした。
死んでしまうほどの痛みだが、魔力の自己治癒で身体を治す。
傷が深いからか、治りが悪い。
さっき魔力を使い過ぎたせいもあるな。
アイツは、嘘かもしれないと言って嘲笑っていた。
でもそれでいい、俺は「答え」ではなく「ヒント」が欲しかったから。
悪魔に答えを聞いて、素直に答えるわけがない。
元々、全て信じたわけではない…バカなのはアイツだ。
ユートは空間にいる。
だから俺はユートの気配が分からなかった。
空間は力の強い魔物なら作り出す事が出来る。
獲物を罠に掛けたり、安全な場所を作ったり様々な理由で数えきれないほど目に見えない空間がある。
人間には決して行く事が出来ない場所、俺は残った魔力で空間に亀裂を作った。
俺とユートは繋がっている、大丈夫…何処に居ても必ず見つけ出す。
怪我の治りなんて待っていられずに、空間に手を伸ばした。
亀裂の中に足を踏み出すと、俺の後ろで亀裂が閉ざされた。
真っ暗で何も見えない、自分さえもここにいるのか分からない。
ユートの指輪の気配と同じ力で空間を作り出した。
指輪が俺達を繋げてくれるはずだ、一歩一歩前に出る。
キーンコーン、カーンコーン
「この音は…」
音が聞こえて、視界が光に包まれて目を細めた。
次に見えた景色に驚いて固まった。
そこは見覚えがある場所だった。
呆然と棒立ちの俺に、横から「どうかしましたか?会長」と言う声が聞こえた。
横を見ると、今この場にいるはずもない懐かしい生徒会のメンバーがいた。
自分の服装を見ると、騎士の服ではなく制服を着ていた。
なんでだ、どうして俺はこの格好でここに立っているんだ?
生徒会メンバー達は「最近生徒会の仕事が忙しくて疲れが…」とか「会長は家の仕事も手伝っているみたいで」とか話していた。
ここは、前世の頃の学校で…俺は生徒会長に戻っていた。
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