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・アルフリード視点9・
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どうして俺は、ここにいるんだろう。
生徒会長に戻っていて、周りには見知った人達。
いや違う、ここは記憶の中を再現しただけの世界だ。
過去に戻る事は出来ない、異世界に転生した時から俺は人にはなれない。
生徒会室を出て、とある場所に向かって歩いた。
現実だと思えないが、生徒会長として身に染みているから校則違反は出来ない。
気持ちは全速力で走りたいけど…
過去なら俺は人前では距離を取っていた、俺が人前で会うと彼に迷惑が掛かる。
でも、現実じゃないなら関係ない…どう思われても構わない。
俺はユートの事が…
「ユート!」
優斗がいた教室に行くと、残っている生徒達は俺を見て驚いていた。
それには構わず、教室の中を見ると見覚えがある人物がいた。
周りの俺を呼ぶ声を無視して机の前に来た。
ユートは驚いて俺を見上げていた。
何だろう、この違和感…感じた事がない。
もう一度「ユート」と呼ぶとユートは首を傾げていた。
まるで言っている意味が理解出来ないみたいだ。
もしかして彼は、俺の知るユートではないのか?
「えっと、生徒会長さん…なんで俺の名前を知っているんですか?」
「何でって…」
冗談を言っているようには見えない、本当に戸惑っている顔だ。
彼は、俺の知らない優斗だったのか…違和感の正体はこれか。
俺達の出会いは幼い頃だったが、高校で再会してすぐにお互いに気付いた。
俺を知らないなんて、そんな事はあり得ない。
やっと見つけたと思ったが、彼は空間が作り出した存在だ。
それでも見た目はユートそっくりだ、そこにいるように感じた。
名前を呼んでしまったが「人違いだ、すまない」と言って教室を出た。
変な空間に迷い込んだが、ユートがいないなら他の空間に行くだけだ。
魔力は今は空だから、自然に出来た空間から入ろうと思った。
こういう不完全な場所は必ず亀裂が何処かにある。
歩いていると、突然身体が熱くなった。
真夏ではないのに急に夏になったのか?
そう思って下に視線を向けて思考が停止した。
なんで俺、ズボンを押し上げるほど興奮しているんだ?
向かいの廊下から人が歩いてきたから慌てて人気がない場所に移動する。
屋上、ここは俺と優斗しか人の出入りはほとんどなかった。
生徒会長の俺が鍵を預かっているから人が入れないのも当然だ。
優斗と学校で会える数少ない場所の一つだ。
床に座り込んで、冷たい風を当てて気分を落ち着かせようとした。
しかし、俺の身体の熱は治るどころか余計に酷くなった。
なんだこれ、まるでユートとしているかのような感じになる。
脳内でもユートの事で頭がいっぱいになる。
そこまで欲求不満だったのか?
「…っ、ユートを探さないといけないのに」
下半身に触れて、扱いていないのに勝手に気持ちよくなっていた。
この空間の影響か分からないが、俺はユートの名前と顔を思い浮かべてながら自身を慰める。
痛みがだんだん引いていき、胸の奥も燃えるように熱を持つ。
身体がビクッと震えて、手の中に出したものを眺める。
強く握りしめて、水魔法で綺麗に洗い流す。
服を捲って腹部を見ると、傷口がなく綺麗な状態になっていた。
空っぽになっていた魔力が元に戻ってきた。
自慰して興奮したからか?そんな事一度もなかったのに。
確かにユートと再会する前は、ユートを想うと力が暴走する事があった。
大切な人を傷付けた人を許せなかった。
ユートがいると上手くコントロールが出来ていたのに、いないとダメだな…俺は…
不思議な事に、ユートと何処かで繋がっているように思えた。
気のせいかそうじゃないかは重要じゃない、そこにユートがいるかどうかだけが重要だ。
もう一度、俺とユートを巡り合わせてくれ…再会した時のように…
神に願うんじゃない、自分自身で願いを叶えるんだ。
「ユート、今助けに行くから」
手を目の前に向けて、魔力で大きな亀裂を作る。
ユートを想いながら、別の空間の中に足を踏み出した。
光が導くその先にきっと俺の好きなユートはいるとそう思いながら…
生徒会長に戻っていて、周りには見知った人達。
いや違う、ここは記憶の中を再現しただけの世界だ。
過去に戻る事は出来ない、異世界に転生した時から俺は人にはなれない。
生徒会室を出て、とある場所に向かって歩いた。
現実だと思えないが、生徒会長として身に染みているから校則違反は出来ない。
気持ちは全速力で走りたいけど…
過去なら俺は人前では距離を取っていた、俺が人前で会うと彼に迷惑が掛かる。
でも、現実じゃないなら関係ない…どう思われても構わない。
俺はユートの事が…
「ユート!」
優斗がいた教室に行くと、残っている生徒達は俺を見て驚いていた。
それには構わず、教室の中を見ると見覚えがある人物がいた。
周りの俺を呼ぶ声を無視して机の前に来た。
ユートは驚いて俺を見上げていた。
何だろう、この違和感…感じた事がない。
もう一度「ユート」と呼ぶとユートは首を傾げていた。
まるで言っている意味が理解出来ないみたいだ。
もしかして彼は、俺の知るユートではないのか?
「えっと、生徒会長さん…なんで俺の名前を知っているんですか?」
「何でって…」
冗談を言っているようには見えない、本当に戸惑っている顔だ。
彼は、俺の知らない優斗だったのか…違和感の正体はこれか。
俺達の出会いは幼い頃だったが、高校で再会してすぐにお互いに気付いた。
俺を知らないなんて、そんな事はあり得ない。
やっと見つけたと思ったが、彼は空間が作り出した存在だ。
それでも見た目はユートそっくりだ、そこにいるように感じた。
名前を呼んでしまったが「人違いだ、すまない」と言って教室を出た。
変な空間に迷い込んだが、ユートがいないなら他の空間に行くだけだ。
魔力は今は空だから、自然に出来た空間から入ろうと思った。
こういう不完全な場所は必ず亀裂が何処かにある。
歩いていると、突然身体が熱くなった。
真夏ではないのに急に夏になったのか?
そう思って下に視線を向けて思考が停止した。
なんで俺、ズボンを押し上げるほど興奮しているんだ?
向かいの廊下から人が歩いてきたから慌てて人気がない場所に移動する。
屋上、ここは俺と優斗しか人の出入りはほとんどなかった。
生徒会長の俺が鍵を預かっているから人が入れないのも当然だ。
優斗と学校で会える数少ない場所の一つだ。
床に座り込んで、冷たい風を当てて気分を落ち着かせようとした。
しかし、俺の身体の熱は治るどころか余計に酷くなった。
なんだこれ、まるでユートとしているかのような感じになる。
脳内でもユートの事で頭がいっぱいになる。
そこまで欲求不満だったのか?
「…っ、ユートを探さないといけないのに」
下半身に触れて、扱いていないのに勝手に気持ちよくなっていた。
この空間の影響か分からないが、俺はユートの名前と顔を思い浮かべてながら自身を慰める。
痛みがだんだん引いていき、胸の奥も燃えるように熱を持つ。
身体がビクッと震えて、手の中に出したものを眺める。
強く握りしめて、水魔法で綺麗に洗い流す。
服を捲って腹部を見ると、傷口がなく綺麗な状態になっていた。
空っぽになっていた魔力が元に戻ってきた。
自慰して興奮したからか?そんな事一度もなかったのに。
確かにユートと再会する前は、ユートを想うと力が暴走する事があった。
大切な人を傷付けた人を許せなかった。
ユートがいると上手くコントロールが出来ていたのに、いないとダメだな…俺は…
不思議な事に、ユートと何処かで繋がっているように思えた。
気のせいかそうじゃないかは重要じゃない、そこにユートがいるかどうかだけが重要だ。
もう一度、俺とユートを巡り合わせてくれ…再会した時のように…
神に願うんじゃない、自分自身で願いを叶えるんだ。
「ユート、今助けに行くから」
手を目の前に向けて、魔力で大きな亀裂を作る。
ユートを想いながら、別の空間の中に足を踏み出した。
光が導くその先にきっと俺の好きなユートはいるとそう思いながら…
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日の丸扇様コメントありがとうございます!
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夜ユートが一人で留守番している時は、寝たから大丈夫だと思って出かけています。
とはいえ下層部は危険なので救急箱の場所は知っておきたいですね。
大好きな作品です!
ユートとアルフリードが再開して、イチャラブする日が来るのが楽しみ♡
待ちきれない!!
そこまでいくには涙涙なことがいっぱいありそうですが💦
更新、楽しみにしています😊
さな様コメントありがとうございます!
気に入っていただけて嬉しいです。
元恋人同士だからお互い好き同士なので私も早く二人の幸せが見たいです!
幸せになるには障害物が沢山ありそうです。
これからも二人の恋を見守っていただけたら嬉しいです!