君の悲劇を終わらせる〜廻る世界で再び出会う〜

夜野ヒカリ

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4章 学園〜対策〜

26 ラストルの苦労

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 その後、休み時間が終わるギリギリで教室に戻った。

 次の授業はこの国の歴史についてなんだけど……………
〝レイラ様病〟の先生だから、『レイラ様はこの国の歴史上でも類を見ない優秀な方だった』とか、そうゆう話が多かった。

 この国とかこの世界独自のことは知らないからちゃんと勉強したいのに……………


 そうして、学園での1日を終え、屋敷に帰った。


 帰ったらアルの〈聖〉属性魔術の練習について、父様に詳しく聞こうと思ってたから今は父様の執務室のドアの前にいるんだけど、、、、

 父様とグレン、カイル兄様の声がする。
 何でカイル兄様がいるんだろう? 
 最近は騎士の仕事で忙しそうだったのに……………

 
 ───────コンコンコン


「父様ただいま帰りました、ラストルです。今、大丈夫ですか?」

「おぉ、ラストル! 早く入りなさい」

 
 …………何で父様はこんなに嬉しそうなんだ?

 そう思いながら部屋に入ると、救世主を発見したような顔の父様とグレン、激しい嫉妬とのこもった目で僕を睨むカイル兄様がいた。

 んん? 本当にどうゆう状況ですか??

 というかカイル兄様、何をしたら父様とグレンが僕に救いを求めるような目をするの?

「だから父様! さっきから何でラストルばかり、レイラに気に入られてるんだと聞いているでしょう!? 父様が裏で何かしてますよね!?」

 あぁ~納得、、、、
 確かに僕に助けを求めたくなるわ…………

 カイル兄様は僕を指差しながら叫ぶけど、兄様は自我もなくなってる?
 〝レイラ様病〟の人も基本的に元の人格なんだけど、カイル兄様は狂ってるとしか言いようがない、、

 何でカイル兄様だけ、こんなに強く魔術にかかってるんだ??

「カイル兄様、父様は何もしていませんよ?」

 ついでに言うと僕もだけど、まずは、父様の冤罪を解かないとね!

「じゃあ何でレイラはお前を気に掛けるんだ!」

 これ、どう答えんのが正解?

「……………僕がカイル兄様の弟だからじゃないですか?」

 ……………知らないけど、こんな感じの答えなら、とりあえず気は済むよね?

「……………私の弟だから? そうか!ラストル、お前は天才だ!」

 よくわからないけど、兄様の顔がパァーっと明るくなった。

「父様、疑ってすみません! 失礼しました」


 ──────バタンッ


「「はぁ~~~」」

 兄様はすぐに去っていき、父様とグレンは深いため息をついた……………僕が来る前、何があったの?  

「すまない、ラストル………助かった」

「誠にありがとうございます……」

「お二人とも随分お疲れですが、何があったのですか?」

 二人は顔を見合わせているけど、、、

「………1時間前から、ずっとああだったんだ」  

 えっ? あれ、1時間もやってたの!?

「そ、それは、、お疲れ様でした」

「全くだ」
「全くです」

 ずっと、なぜレイラ様が僕を気に入ってる理由を聞かれてたみたいだけど、「知らんわっ!」って話だよね…………
 僕も気になるけど…………………!

「それで、ラストルはどうしたんだ?」

「はい、今日学園でアルバート殿下が、『3ヶ月後の長期休み中にこの屋敷に来るよう指示を受けた』と言っていましたので、その確認に」

「あぁ、もう知っていたか。殿下への指導、頼めるか?」

「もちろん大丈夫ですが、、なぜこの屋敷になったのですか?」

「…………城では、王太子である殿下が内密に魔術を練習するのが難しいのだ」

「なるほど………」

 そうか、王子であるアルは目立つから、練習しているところは見られなくても、移動してるところとかを見られて、怪しまれちゃうかもしれないもんね……

「あと、ラストル様が優れた容姿をしていて、登城している女性の目を引いてしまうからでございましょう?」

 ──────?
 グレン、何言ってんの?

「グ、グレン! それはラストルに言わなくても………ラストルは容姿のせいで学園で苦労してるんだぞ!?」

 確かにそうだけど、父様……言葉にされるとダメージが大きくなります。

「旦那様、この際言わせていただきますと、ラストル様には自身の容姿を自覚していただいた方が良いと思います」

「だが、今でも苦労しているんだぞ? 『社交界に出たら、さらに苦労するだろう』なんて言うのは酷だろう?」

 ………………父様、気遣ってくださるのはありがたいのですが、、本人の目の前で言ったら意味ないんじゃ? 

「しかし、旦那様。ラストル様は今聞いてしまいました」

 グレンは確信犯だね………酷いなぁ。


「ラ、ラストル………………………………………………学園の長期休みの間、殿下はこの屋敷で生活なさるからそれも覚えておいてくれ」

 ………………父様は長い沈黙の末にさっきの会話をなかったことにしたけど、無理があるよね?
 まぁ、いいけどさ。

 とりあえず、確認したいことは確認できたし、父様も疲れてるみたいだから、今日はこのくらいでいいかな?
 というか、アルがこの屋敷に泊まるんだ!

「分かりました。それでは、今日はこれで失礼します」

「あぁ」


 
 ────────バタンッ


 ………………僕、社交界に出たらもっと大変なのか、、、、





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