君の悲劇を終わらせる〜廻る世界で再び出会う〜

夜野ヒカリ

文字の大きさ
27 / 62
4章 学園〜対策〜

26 ラストルの苦労

しおりを挟む



 その後、休み時間が終わるギリギリで教室に戻った。

 次の授業はこの国の歴史についてなんだけど……………
〝レイラ様病〟の先生だから、『レイラ様はこの国の歴史上でも類を見ない優秀な方だった』とか、そうゆう話が多かった。

 この国とかこの世界独自のことは知らないからちゃんと勉強したいのに……………


 そうして、学園での1日を終え、屋敷に帰った。


 帰ったらアルの〈聖〉属性魔術の練習について、父様に詳しく聞こうと思ってたから今は父様の執務室のドアの前にいるんだけど、、、、

 父様とグレン、カイル兄様の声がする。
 何でカイル兄様がいるんだろう? 
 最近は騎士の仕事で忙しそうだったのに……………

 
 ───────コンコンコン


「父様ただいま帰りました、ラストルです。今、大丈夫ですか?」

「おぉ、ラストル! 早く入りなさい」

 
 …………何で父様はこんなに嬉しそうなんだ?

 そう思いながら部屋に入ると、救世主を発見したような顔の父様とグレン、激しい嫉妬とのこもった目で僕を睨むカイル兄様がいた。

 んん? 本当にどうゆう状況ですか??

 というかカイル兄様、何をしたら父様とグレンが僕に救いを求めるような目をするの?

「だから父様! さっきから何でラストルばかり、レイラに気に入られてるんだと聞いているでしょう!? 父様が裏で何かしてますよね!?」

 あぁ~納得、、、、
 確かに僕に助けを求めたくなるわ…………

 カイル兄様は僕を指差しながら叫ぶけど、兄様は自我もなくなってる?
 〝レイラ様病〟の人も基本的に元の人格なんだけど、カイル兄様は狂ってるとしか言いようがない、、

 何でカイル兄様だけ、こんなに強く魔術にかかってるんだ??

「カイル兄様、父様は何もしていませんよ?」

 ついでに言うと僕もだけど、まずは、父様の冤罪を解かないとね!

「じゃあ何でレイラはお前を気に掛けるんだ!」

 これ、どう答えんのが正解?

「……………僕がカイル兄様の弟だからじゃないですか?」

 ……………知らないけど、こんな感じの答えなら、とりあえず気は済むよね?

「……………私の弟だから? そうか!ラストル、お前は天才だ!」

 よくわからないけど、兄様の顔がパァーっと明るくなった。

「父様、疑ってすみません! 失礼しました」


 ──────バタンッ


「「はぁ~~~」」

 兄様はすぐに去っていき、父様とグレンは深いため息をついた……………僕が来る前、何があったの?  

「すまない、ラストル………助かった」

「誠にありがとうございます……」

「お二人とも随分お疲れですが、何があったのですか?」

 二人は顔を見合わせているけど、、、

「………1時間前から、ずっとああだったんだ」  

 えっ? あれ、1時間もやってたの!?

「そ、それは、、お疲れ様でした」

「全くだ」
「全くです」

 ずっと、なぜレイラ様が僕を気に入ってる理由を聞かれてたみたいだけど、「知らんわっ!」って話だよね…………
 僕も気になるけど…………………!

「それで、ラストルはどうしたんだ?」

「はい、今日学園でアルバート殿下が、『3ヶ月後の長期休み中にこの屋敷に来るよう指示を受けた』と言っていましたので、その確認に」

「あぁ、もう知っていたか。殿下への指導、頼めるか?」

「もちろん大丈夫ですが、、なぜこの屋敷になったのですか?」

「…………城では、王太子である殿下が内密に魔術を練習するのが難しいのだ」

「なるほど………」

 そうか、王子であるアルは目立つから、練習しているところは見られなくても、移動してるところとかを見られて、怪しまれちゃうかもしれないもんね……

「あと、ラストル様が優れた容姿をしていて、登城している女性の目を引いてしまうからでございましょう?」

 ──────?
 グレン、何言ってんの?

「グ、グレン! それはラストルに言わなくても………ラストルは容姿のせいで学園で苦労してるんだぞ!?」

 確かにそうだけど、父様……言葉にされるとダメージが大きくなります。

「旦那様、この際言わせていただきますと、ラストル様には自身の容姿を自覚していただいた方が良いと思います」

「だが、今でも苦労しているんだぞ? 『社交界に出たら、さらに苦労するだろう』なんて言うのは酷だろう?」

 ………………父様、気遣ってくださるのはありがたいのですが、、本人の目の前で言ったら意味ないんじゃ? 

「しかし、旦那様。ラストル様は今聞いてしまいました」

 グレンは確信犯だね………酷いなぁ。


「ラ、ラストル………………………………………………学園の長期休みの間、殿下はこの屋敷で生活なさるからそれも覚えておいてくれ」

 ………………父様は長い沈黙の末にさっきの会話をなかったことにしたけど、無理があるよね?
 まぁ、いいけどさ。

 とりあえず、確認したいことは確認できたし、父様も疲れてるみたいだから、今日はこのくらいでいいかな?
 というか、アルがこの屋敷に泊まるんだ!

「分かりました。それでは、今日はこれで失礼します」

「あぁ」


 
 ────────バタンッ


 ………………僕、社交界に出たらもっと大変なのか、、、、





しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

『処刑されるたびに12歳に戻る悪役令嬢、7回目の人生は「何もせず寝て過ごす」ことに決めたら、なぜか周囲が勝手に勘違いして聖女扱いされています

六角
恋愛
公爵令嬢リリアーナは、18歳の誕生日に必ず断罪・処刑されては12歳に戻るという地獄のループを6回も繰り返していた。 真面目に努力しても、剣を極めても、裏社会を支配しても、結局は殺される運命。 心折れた彼女は、7回目の人生でついに決意する。 「もう頑張らない。どうせ死ぬなら、今回はひたすら寝て過ごそう」と。 しかし、安眠を求めて「うるさい」と敵を黙らせれば『王者の覇気』と恐れられ、寝ぼけて放った魔法は『神の奇跡』と崇められ、枕への異常なこだわりは『深遠なる儀式』と誤解されてしまう。 気がつけば、ストーカー気味のヤンデレ王子、パン屋の元ヒロイン、狂犬の如きライバル令嬢、元部下の暗殺者、そして不眠症の魔王までもが彼女の信者となり、リリアーナは意図せずして国を、そして世界を救う「最強の聖女」へと祭り上げられていく。 「お願いだから、私を寝かせて!」 睡眠欲だけで運命(システム)さえもねじ伏せる、無気力悪役令嬢の痛快勘違いサクセス(?)ストーリー!

有能女官の赴任先は辺境伯領

たぬきち25番
恋愛
お気に入り1000ありがとうございます!! お礼SS追加決定のため終了取下げいたします。 皆様、お気に入り登録ありがとうございました。 現在、お礼SSの準備中です。少々お待ちください。 辺境伯領の当主が他界。代わりに領主になったのは元騎士団の隊長ギルベルト(26) ずっと騎士団に在籍して領のことなど右も左もわからない。 そのため新しい辺境伯様は帳簿も書類も不備ばかり。しかも辺境伯領は王国の端なので修正も大変。 そこで仕事を終わらせるために、腕っぷしに定評のあるギリギリ貴族の男爵出身の女官ライラ(18)が辺境伯領に出向くことになった。   だがそこでライラを待っていたのは、元騎士とは思えないほどつかみどころのない辺境伯様と、前辺境伯夫妻の忘れ形見の3人のこどもたち(14歳男子、9歳男子、6歳女子)だった。 仕事のわからない辺境伯を助けながら、こどもたちの生活を助けたり、魔物を倒したり!? そしていつしか、ライラと辺境伯やこどもたちとの関係が変わっていく…… ※お待たせしました。 ※他サイト様にも掲載中

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました

桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。 言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。 しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。 ──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。 その一行が、彼の目に留まった。 「この文字を書いたのは、あなたですか?」 美しく、完璧で、どこか現実離れした男。 日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。 最初はただの好奇心だと思っていた。 けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。 彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。 毎日19時に更新予定です。

今度は、私の番です。

宵森みなと
恋愛
『この人生、ようやく私の番。―恋も自由も、取り返します―』 結婚、出産、子育て―― 家族のために我慢し続けた40年の人生は、 ある日、検査結果も聞けないまま、静かに終わった。 だけど、そのとき心に残っていたのは、 「自分だけの自由な時間」 たったそれだけの、小さな夢だった 目を覚ましたら、私は異世界―― 伯爵家の次女、13歳の少女・セレスティアに生まれ変わっていた。 「私は誰にも従いたくないの。誰かの期待通りに生きるなんてまっぴら。自分で、自分の未来を選びたい。だからこそ、特別科での学びを通して、力をつける。選ばれるためじゃない、自分で選ぶために」 自由に生き、素敵な恋だってしてみたい。 そう決めた私は、 だって、もう我慢する理由なんて、どこにもないのだから――。 これは、恋も自由も諦めなかった ある“元・母であり妻だった”女性の、転生リスタート物語。

【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~

魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。 ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!  そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!? 「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」 初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。 でもなんだか様子がおかしくて……? 不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。 ※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます ※他サイトでも公開しています。

転生しましたが悪役令嬢な気がするんですけど⁉︎

水月華
恋愛
ヘンリエッタ・スタンホープは8歳の時に前世の記憶を思い出す。最初は混乱したが、じきに貴族生活に順応し始める。・・・が、ある時気づく。 もしかして‘’私‘’って悪役令嬢ポジションでは?整った容姿。申し分ない身分。・・・だけなら疑わなかったが、ある時ふと言われたのである。「昔のヘンリエッタは我儘だったのにこんなに立派になって」と。 振り返れば記憶が戻る前は嫌いな食べ物が出ると癇癪を起こし、着たいドレスがないと癇癪を起こし…。私めっちゃ性格悪かった!! え?記憶戻らなかったらそのままだった=悪役令嬢!?いやいや確かに前世では転生して悪役令嬢とか流行ってたけどまさか自分が!? でもヘンリエッタ・スタンホープなんて知らないし、私どうすればいいのー!? と、とにかく攻略対象者候補たちには必要以上に近づかない様にしよう! 前世の記憶のせいで恋愛なんて面倒くさいし、政略結婚じゃないなら出来れば避けたい! だからこっちに熱い眼差しを送らないで! 答えられないんです! これは悪役令嬢(?)の侯爵令嬢があるかもしれない破滅フラグを手探りで回避しようとするお話。 または前世の記憶から臆病になっている彼女が再び大切な人を見つけるお話。 小説家になろうでも投稿してます。 こちらは全話投稿してますので、先を読みたいと思ってくださればそちらからもよろしくお願いします。

処理中です...