君の悲劇を終わらせる〜廻る世界で再び出会う〜

夜野ヒカリ

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4章 学園〜対策〜

28 前世の知識

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「う゛う゛う゛………ラストル君、大変だったね……!」

 話を進めるに連れて陛下の目は潤み、
 話し終わる頃には号泣してた………………
 国王、、、、それでいいのか!?

「う゛う゛でも、『君の存在でしか証明できない』って言葉の意味が分かったよ…………」

「…………ご理解ありがとうございます」

「バルナート、そろそろ泣き止め。ラストルが戸惑っているじゃないか!」

 父様、ありがとうございます!!
 ホントにどうしていいか分からなかったです。

「おぉ、ごめんよ」

「い、いえ」

 国王がこんなに簡単に謝っていいのか!?
 ダメだよな??

「う~ん………今、魔術を使うことは出来るかい?」

「はい、可能です。僕は〈火〉属性の魔術を使うことが出来ます」

「見せてくれ!」

 ……………なんか、犬みたい?

 もう考えない方がいいか……………

「では──────」

 僕は指を一本立ててその先に炎を出す。

「おぉぉ~! すごいね! ライルは使えるのか?」

「…………〈風〉の魔術を少しな」

 父様はもう少しってレベルじゃないよ?

「見せろ!」

「はぁ~~」

 父様はため息を付きながらも、閉めきった部屋の中に風を吹かせた。

「ちなみに私はどの属性だ?」

「〈植物〉だ」
「〈植物〉です」

「〈植物〉………どんなことが出来る?」

「簡単に言いますと、生えている草木を操ることが出来ます。あとは、種の発芽を早めたり……………使える人は少ない属性ですが、便利な属性とされていました」

 前世でも〈植物〉属性の魔術を直接見たことはないけど、本には『〈植物〉属性の魔術によって飢饉をしのいだ』っていう記述もあった。

「そうか~~~~」

 なんか、すごい見られてるんだけど、、陛下も魔術を使いたいのか?

「バルナート! お前は国王なのだから、仕事をしろ!ラストルの負担を増やすな!」

「ライルは頭が固いな~  まぁ、しょうがないか………それで、アルバートが〈聖〉属性なんだよね?」

「はい、〈聖〉属性の魔術ならレイラ様が使っている魔術の解術が可能です」

「そうか………ラストル君、アルバートへの指導頼んだよ!」

「もちろんです」

 おそらく、〈聖〉属性の魔力を持っている人は、アル以外に見つからない………だから、アルに教え込まないとね!

「そういえばラストル君、今日は学園に行かなくっていいのかい? 今、算術の授業はかけ算だろう?」

 この世界では、かけ算を足し算で計算するけどね……………簡単だから、習う意味を感じないというか、、

「バルナート、ラストルは優れた知識を持っているんだぞ?」

 父様、、なぜ自慢気なんですか…………

「優れた知識? かけ算はお前でさえ、学生時代に苦労していただろう?」

 口振りから察するに、陛下もかけ算が苦手なんですね………?
 
「───僕が以前いた世界には〝九九〟というものがあって、かけ算は足して求めたりしないんです」

「あの面倒臭い計算がいらないのか?」

「はい、“一桁×一桁”の答えを〝九九〟で覚えると、桁数が増えても楽なんです」

「私もここに来る馬車の中で教えてもらったが、画期的だぞ!」

 父様『算術世界の革命』とか言ってましたね……

「ラストル君、私にも教えてくれ!」




 この後、13歳の僕がこの国で一番偉い人に〝九九〟を教えるというよく分からない状況になった、、

 〝九九〟のついでに〝方程式〟の解き方も教えました。

 〝方程式〟自体は存在してたけど、便利な解き方が存在してなかったよ…………………

 
ーーーーーーーーーーーーーー


「いやぁ~~この〝九九〟というものはすごいね! これさえ覚えれば、一つの計算に何時間もかけなくてすむよ!」
 
 一つの計算に何時間も…………?

 ………………そっか!
 【525×624】とかがあったら、525を624回足して計算してたのか!!
 そりゃあ、時間かかるし、苦労もするよね……!

「この〝方程式〟のこの解き方もいいな!」

 父様は方程式にも興奮してました……………。

 この世界、考え方の工夫とかしないのかな?
 方程式は色んなパターンを試して、答えを探してたらしいけど、メンドクサイよね?

 この世界、数学者っていないの?
 なんか、原始的な計算方法しかないんだけど…………

「この世界は解き方の工夫をしないのですか?」

「「解き方の工夫?」」

 あっ………しないっぽいな、、

「………皆が今ある解き方しかしていないから、それしかないと思ってしまうのだ」

「私もライルと同じだ………」

 そもそも発想がないのか……………
 この世界の人は頭の作りはいいみたいなんだけどなぁ、、
 陛下も父様も、〝九九〟と〝方程式〟をすぐに理解してたし!

「陛下、父様………僕の知識を広めることは出来ますか?」

 なんか、この世界の人が可哀想になってきちゃった………
 前世で10歳より前の子供でも出来てたことを大人まで苦労してやってるんだもん……!

「「いいのか!?」」

 …………………仲良いですね

「もちろんです。せっかく持っている知識なので、無駄にしたくありません」

「ありがとう、ラストル君!」

「じゃあ、屋敷に帰ったら早速相談しよう」

「分かりました」


 …………………魔術のこととか、アルの魔術練習の予定についてとか、、少ししか話さなかったけどいいのか??









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