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最終章 最狂の愛
犠牲の炎
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「死体の冷たさがぼくの心を滾らせるぅ! “モーグメーカー”!」
「させない! “増殖ジェミニ”!!!」
クロネリーテが、優紀の出した双子に右手を向ける。
紫色の霧が、双子達から立ち込め生命力を吸い取った。
「あははは! 芸術の完成だぁ!」
「それはどうかな……!」
「なっ!?」
芸術の出来に興奮しているクロネリーテの体に、二人の双子が組み付いた。
「今のは囮だよ……あなたなら絶対一回は死体に感動すると思ったからね……!」
「くっ……! こんな拘束くらい……!」
「その前に……アンタの弱味……丸裸にしてあげる……! “悟りのスピカ”!!! アンタのネクロフィリア! アンタの……くっ……こいつあんまり罵倒できるところが無いわ……!」
「ま、丸裸ぁ!?」
この隙にみるりが“悟りのスピカ”を発動させるが、性癖以外にクロネリーテを罵倒できずに歯噛みする。
しかし、その性癖が罵倒としては非常に重くみるりは重要な情報を得る事に成功する。
「こいつの能力……! 対象に右手をかざさないといけないから右手をどうにかすれば怖くないわ……! それにこいつの身体能力じゃ私のスピードに付いてこれない……!」
みるりはクロネリーテの懐に飛び膝蹴りを放った。
そして次々とクロネリーテに小柄な体格を生かした素早い蹴りを入れていく。
「はいざぁこ♡ ざぁこ♡ どんな強い能力でも当たらなかったら意味がないのよ! ばぁぁぁぁぁか!」
「くっ……! 吐き気がするような生意気さだ……! 厚かましい生命力を感じる……! なんておぞましいんだ……!」
優紀の拘束とみるりの蹴りにクロネリーテは苦悶の表情を浮かべる。
「ここは早めにファリアの力を借りないと……! “モーグメーカー”! 生命力を開放する……!」
「っ!? 何!?」
「一旦引くわよ! 何かしてくるわ!」
突如クロネリーテの体が紫色に光り始め、二人は慌てて距離を取る。
「今だ!」
クロネリーテは二人が離れた隙に棺桶の蓋を開け、中に入っている死体を優しく持ち上げた。
「ああ……やっぱり君はいつ見ても世界で一番美しい……」
うっとりとその死体――ファリアを見つめるクロネリーテ。
クロネリーテはそっと彼女の唇に自らの唇を近づけ――。
「“混色”」
そっとキスをした。
クロネリーテとファリアの体が光り輝き、一つになる。
「こ、これは……!?」
「眩しいっ……! 何が起きてるの!?」
二人はあまりの眩しさに思わず目を瞑った。
『起きるのは久しぶりね。今回は何を焼こうかしら』
『死体は綺麗なままがいいっていうぼくとたまには焼死体が見たいっていう二人のぼくがぼくの中でせめぎ合っているよファリア!』
『はあ……あなたは相変わらずね……私なんであなたと結婚したのかしら……今でもたまに後悔するわ……大体いつも死んでるけど』
『冷たいなぁファリアは。死体みたいで興奮するよ!』
『はいはい……』
光が止むと、そこには凛とした雰囲気の美人が幽霊のように佇んでいた。
紫がかった艶やかな黒髪が、その幽玄さを引き立てている。
「棺桶の中の人と合体した……!?」
「能力を二つ持ってたって事……!? そんなの卑怯じゃない!」
二人は目の前で起きたことに驚かずにはいられなかった。
そんな二人に、ファリアが問い掛ける。
『さあ……犠牲を払う覚悟は出来てるかしら? 地球人の方々?』
『焼き加減はウェルダンがいいなあ……徹底的にやらなきゃ芸術じゃないからねぇ!』
『分かったわ。“ヴィクティムフレア”』
ファリアは左手から二人にめがけて黒い炎を放った。
闇を凝縮したかのようなどす黒い炎が二人を襲う。
「まずいっ!」
「きゃっ!」
二人はすばやく駆け炎を回避した。
「これがもう一人の能力か……!」
「いや……まだ何かありそうだわ……“悟りのスピカ”! あいつのゾンビ! キモい! 自然の摂理無視すんな!」
黒萌はファリアを罵り“ヴィクティムフレア”の情報を手に入れる。
「“ヴィクティムフレア”は……はあ!? 嘘でしょ!?」
「ど、どうしたの!? そんなに凄い能力だったの……!?」
得た情報に、素っ頓狂な声を上げる黒萌。
優紀は急に大声を出した黒萌に驚きつつもそう聞くと、黒萌は早口でまくし立てた。
「あいつの能力は撃たせたら駄目よ……! あいつの“ヴィクティムフレア”は自分の生命力と引き換えに絶対に消えない炎を出す能力……! 普通の炎なら相葉の能力で押し切れたかもしれないけど……あれは避けても追い詰められるだけよ……!」
「じゃあ隙を与えちゃ駄目って事か……! “増殖ジェミニ”!」
優紀は二人に向けて双子達を進軍させる。
だがクロネリーテが右手を出しすべてが屍と化した。
囮以外の双子も一緒に。
「そんな……効力が上がってる……!」
『いやあありがとう! これで燃料が揃ったよ!』
『私の力……この人と組まないと真価を発揮できないのよね。ほんと不便だわ。なにか犠牲を払わないと使えないの。“ヴィクティムフレア”』
双子達から吸い取った生命力を滾らせ、黒炎は二人をあっという間に包囲してしまう。
「うわああああああ! あつっ! あつっ!」
「完全に追い詰められたわね……! もう! 何でこんな強いのよ!」
『不便だけど、ムカつく奴らを苦しめて殺せるのは最高ね!』
『芸術が完成される瞬間を見届けるのも興奮するねぇ……! 地球人は最高だなぁ! あはははは!』
黒炎が、じりじりと二人を焦がそうと迫る――。
「させない! “増殖ジェミニ”!!!」
クロネリーテが、優紀の出した双子に右手を向ける。
紫色の霧が、双子達から立ち込め生命力を吸い取った。
「あははは! 芸術の完成だぁ!」
「それはどうかな……!」
「なっ!?」
芸術の出来に興奮しているクロネリーテの体に、二人の双子が組み付いた。
「今のは囮だよ……あなたなら絶対一回は死体に感動すると思ったからね……!」
「くっ……! こんな拘束くらい……!」
「その前に……アンタの弱味……丸裸にしてあげる……! “悟りのスピカ”!!! アンタのネクロフィリア! アンタの……くっ……こいつあんまり罵倒できるところが無いわ……!」
「ま、丸裸ぁ!?」
この隙にみるりが“悟りのスピカ”を発動させるが、性癖以外にクロネリーテを罵倒できずに歯噛みする。
しかし、その性癖が罵倒としては非常に重くみるりは重要な情報を得る事に成功する。
「こいつの能力……! 対象に右手をかざさないといけないから右手をどうにかすれば怖くないわ……! それにこいつの身体能力じゃ私のスピードに付いてこれない……!」
みるりはクロネリーテの懐に飛び膝蹴りを放った。
そして次々とクロネリーテに小柄な体格を生かした素早い蹴りを入れていく。
「はいざぁこ♡ ざぁこ♡ どんな強い能力でも当たらなかったら意味がないのよ! ばぁぁぁぁぁか!」
「くっ……! 吐き気がするような生意気さだ……! 厚かましい生命力を感じる……! なんておぞましいんだ……!」
優紀の拘束とみるりの蹴りにクロネリーテは苦悶の表情を浮かべる。
「ここは早めにファリアの力を借りないと……! “モーグメーカー”! 生命力を開放する……!」
「っ!? 何!?」
「一旦引くわよ! 何かしてくるわ!」
突如クロネリーテの体が紫色に光り始め、二人は慌てて距離を取る。
「今だ!」
クロネリーテは二人が離れた隙に棺桶の蓋を開け、中に入っている死体を優しく持ち上げた。
「ああ……やっぱり君はいつ見ても世界で一番美しい……」
うっとりとその死体――ファリアを見つめるクロネリーテ。
クロネリーテはそっと彼女の唇に自らの唇を近づけ――。
「“混色”」
そっとキスをした。
クロネリーテとファリアの体が光り輝き、一つになる。
「こ、これは……!?」
「眩しいっ……! 何が起きてるの!?」
二人はあまりの眩しさに思わず目を瞑った。
『起きるのは久しぶりね。今回は何を焼こうかしら』
『死体は綺麗なままがいいっていうぼくとたまには焼死体が見たいっていう二人のぼくがぼくの中でせめぎ合っているよファリア!』
『はあ……あなたは相変わらずね……私なんであなたと結婚したのかしら……今でもたまに後悔するわ……大体いつも死んでるけど』
『冷たいなぁファリアは。死体みたいで興奮するよ!』
『はいはい……』
光が止むと、そこには凛とした雰囲気の美人が幽霊のように佇んでいた。
紫がかった艶やかな黒髪が、その幽玄さを引き立てている。
「棺桶の中の人と合体した……!?」
「能力を二つ持ってたって事……!? そんなの卑怯じゃない!」
二人は目の前で起きたことに驚かずにはいられなかった。
そんな二人に、ファリアが問い掛ける。
『さあ……犠牲を払う覚悟は出来てるかしら? 地球人の方々?』
『焼き加減はウェルダンがいいなあ……徹底的にやらなきゃ芸術じゃないからねぇ!』
『分かったわ。“ヴィクティムフレア”』
ファリアは左手から二人にめがけて黒い炎を放った。
闇を凝縮したかのようなどす黒い炎が二人を襲う。
「まずいっ!」
「きゃっ!」
二人はすばやく駆け炎を回避した。
「これがもう一人の能力か……!」
「いや……まだ何かありそうだわ……“悟りのスピカ”! あいつのゾンビ! キモい! 自然の摂理無視すんな!」
黒萌はファリアを罵り“ヴィクティムフレア”の情報を手に入れる。
「“ヴィクティムフレア”は……はあ!? 嘘でしょ!?」
「ど、どうしたの!? そんなに凄い能力だったの……!?」
得た情報に、素っ頓狂な声を上げる黒萌。
優紀は急に大声を出した黒萌に驚きつつもそう聞くと、黒萌は早口でまくし立てた。
「あいつの能力は撃たせたら駄目よ……! あいつの“ヴィクティムフレア”は自分の生命力と引き換えに絶対に消えない炎を出す能力……! 普通の炎なら相葉の能力で押し切れたかもしれないけど……あれは避けても追い詰められるだけよ……!」
「じゃあ隙を与えちゃ駄目って事か……! “増殖ジェミニ”!」
優紀は二人に向けて双子達を進軍させる。
だがクロネリーテが右手を出しすべてが屍と化した。
囮以外の双子も一緒に。
「そんな……効力が上がってる……!」
『いやあありがとう! これで燃料が揃ったよ!』
『私の力……この人と組まないと真価を発揮できないのよね。ほんと不便だわ。なにか犠牲を払わないと使えないの。“ヴィクティムフレア”』
双子達から吸い取った生命力を滾らせ、黒炎は二人をあっという間に包囲してしまう。
「うわああああああ! あつっ! あつっ!」
「完全に追い詰められたわね……! もう! 何でこんな強いのよ!」
『不便だけど、ムカつく奴らを苦しめて殺せるのは最高ね!』
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