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明かり
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アスファルトの地面を片足で力強く蹴り、もう片方で力強く踏み込む
視界に次々と風景が飛び込んでいくことを気に留めずただ走る、まるで自身の命が危機にさらされてるごとがむしゃらに前々と進む
成績ギリギリの高校生には遅刻はそれほど必死なもの
「あら、大希くんおはよう」
と走る彼の名を近所のおばさんが声かける
そしてほんの少しだけ止まり
「おはようございます!」
とあいさつをする彼、[影浦 大希]
そして間髪いれずに再び走り出した
学校についた大希は生徒がいない廊下を全力で走り、階段を駆け上がるそしてまた二階の廊下を全力で駆け込む、よく馴染みのあるクラスの前に着きはしたものの焦りのあまり扉の向こうから聞こえるホームルームの担任の声に気づかず、教室の扉に手を伸ばし勢いよく扉を横へとスライドさせた
ドン
勢いよく開けられた教室の扉は先生の声を遮って大きな音を立てた
「あ・・・・」
音につられて音がした扉に教室にいた一同は一斉に大希に視線を向ける
恥ずかしさと焦りからかきょろきょろとしながら半笑いで
「おはようござます・・・・」
と小さな声で挨拶をしたが静まり返ってしまった教室のみんなが聞き取るには充分な声量だった
「おい!」
と大声で大希に向けて放った怒り顔の担任の男性教師の大山だったがすぐにあきれたような顔で
「大希また遅刻か」
やれやれという顔で彼を見る
「いや、寝過ごしました!!!」
大希は食い気味に言い放つ
「そうかそうか、そんなにこの学校が好きかみんなよりもう一年まだ居たいんだな」
「ち、ちがいます!」
遠回しに留年の告知に慌てて否定する
「ほう、そんなに俺のことが嫌いか、なら仕方ない俺のさじ加減で大好きになるまでいさせてやろう」
「そんな~」
そんな大希の情けない顔を見てクラスメイト達は笑った
そして大希は窓際の自分の席に座った
ホームルームの続きが始まった、担任の大山が今日一日の予定を語っていくなとなくそれを聞きながら不意になぜか謎の喪失感に襲われる
「また、熊谷は休みか」
その大山の一言がボーっとしていた彼の意識を不意に戻す
自然ともう一週間も使わない席に目をやる
熊谷 茜とは親しくも無いが小学生の時からずっと同じ学校だがほとんど話したこともなかったが、ほんの少しだけ心配になった、今までそんなこと思ったことなかったがなぜかそう思ってしまった
キーンコーンカーンコーン
終礼の終わりと共にチャイムが鳴り響きクラスからどんどん人が減ってい行く
ドン
勢いよく机に手をつくアホ面の男友達の俊に目を向ける
「たぁーいき、帰ろうぜ~」
「一人で帰れなのか~、仕方ないな一緒に帰って差し上げよう」
「はぁ~、逆だけどそいう体にしてやろう」
とお互いに楽しそうに煽りあう二人は立ち上がり教室を後にした
日が沈みだしている帰り道で二人は他愛もない会話を続けていた
「今日の数学ってさ、な」
「なぁ」
と俊の言葉を大希が遮る
「急にさ、なんか悲しというか切ないというか喪失感に襲われることってないか?」
大希は俊に真剣な眼差しで質問を投げかける
「......お前...病んでの?」
若干引き気味の顔で答える俊にただ無言で腹に殴りを決め込む
「ぐふぁっ」
「聞く相手間違えたわ」
「だからってその物理的な返し必要だったか」
少し腹を抑えながら俊は続ける
「なんか切ない映画やずっと見続けていた漫画が終わったとき、そ言うのあるかもな、なんか自分じゃどうしようもない時に」
「....なんも見てないはずなんだけどなぁ」
そしてまた二人を家に向かって歩く
大希は自室でSNSを見て不意に時計に目をやる
[23:56]
小腹すいたな
ゆっくりと立ち上がり上着を羽織り自室を出て階段を降りる、そして玄関で靴を履き
「ちょっとコンビニいいってくる」
と大きな声でリビングに居るであろう家族に伝え、しばらく返事を待つが返事がない
「寝てんのかな」
そう思い静かに扉を開けて外に出る、ゆっくりとコンビニがある方向に向かう、街灯が照らしできた影以外に動くものが何もない夜道を歩くただ聞こえるのが自分一人の足音、あまりの静かさで少し違和感を感じはするが家から漏れる光をみて気のせいだと思いながら歩く
少し歩くとコンビニの明かりが見える、そして自動ドアのが勝手に開き招いてくれる、レジに目をやっても誰もいないがきっと裏にいるのだろうと思いそのままお菓子のコーナーに行きいくつか選びレジに置く
が店員は一行に来ない
「....すみませーん!」
と大きな声で叫ぶ
がなにも返事がないどころか不自然なほど人気が全くない、たまたまいないだけならきったそこまで違和感は感じなかっただろうが、コンビニの行きしなもまるで誰もこの町いないのかと錯覚するほどの静けさも相まって、少し急ぎながら商品を元の場所に戻す
少しい急ぎながら店を出て小走りで家に向かう
絶対に変だ
なぜかそう確信する
そして家の前に着き勢いよく扉をあけ恐る恐る
「ただいま」
と声を放つ、だが家にいるはずの家族から何も返事がない靴を脱ぎ、明かりのついたリビングの扉を開ける
ガチャ
「誰か、居る?」
が明かりのついたリビングにはいるはずの父と母は居ず、焦りながら階段を駆け上がり親の寝室を開けるが誰もいない、携帯を取り出し連絡をしようとしたが
「圏外....」
家を出てせいぜい5~10分、しかも圏外なんかあれなくないか田舎じゃあるまいし
そう思いまた外に出て、あたりを見渡すほかの家からも明かりは漏れているが全く人影や物音ひとつしない、本当に誰も人がいなくなったように
視界に次々と風景が飛び込んでいくことを気に留めずただ走る、まるで自身の命が危機にさらされてるごとがむしゃらに前々と進む
成績ギリギリの高校生には遅刻はそれほど必死なもの
「あら、大希くんおはよう」
と走る彼の名を近所のおばさんが声かける
そしてほんの少しだけ止まり
「おはようございます!」
とあいさつをする彼、[影浦 大希]
そして間髪いれずに再び走り出した
学校についた大希は生徒がいない廊下を全力で走り、階段を駆け上がるそしてまた二階の廊下を全力で駆け込む、よく馴染みのあるクラスの前に着きはしたものの焦りのあまり扉の向こうから聞こえるホームルームの担任の声に気づかず、教室の扉に手を伸ばし勢いよく扉を横へとスライドさせた
ドン
勢いよく開けられた教室の扉は先生の声を遮って大きな音を立てた
「あ・・・・」
音につられて音がした扉に教室にいた一同は一斉に大希に視線を向ける
恥ずかしさと焦りからかきょろきょろとしながら半笑いで
「おはようござます・・・・」
と小さな声で挨拶をしたが静まり返ってしまった教室のみんなが聞き取るには充分な声量だった
「おい!」
と大声で大希に向けて放った怒り顔の担任の男性教師の大山だったがすぐにあきれたような顔で
「大希また遅刻か」
やれやれという顔で彼を見る
「いや、寝過ごしました!!!」
大希は食い気味に言い放つ
「そうかそうか、そんなにこの学校が好きかみんなよりもう一年まだ居たいんだな」
「ち、ちがいます!」
遠回しに留年の告知に慌てて否定する
「ほう、そんなに俺のことが嫌いか、なら仕方ない俺のさじ加減で大好きになるまでいさせてやろう」
「そんな~」
そんな大希の情けない顔を見てクラスメイト達は笑った
そして大希は窓際の自分の席に座った
ホームルームの続きが始まった、担任の大山が今日一日の予定を語っていくなとなくそれを聞きながら不意になぜか謎の喪失感に襲われる
「また、熊谷は休みか」
その大山の一言がボーっとしていた彼の意識を不意に戻す
自然ともう一週間も使わない席に目をやる
熊谷 茜とは親しくも無いが小学生の時からずっと同じ学校だがほとんど話したこともなかったが、ほんの少しだけ心配になった、今までそんなこと思ったことなかったがなぜかそう思ってしまった
キーンコーンカーンコーン
終礼の終わりと共にチャイムが鳴り響きクラスからどんどん人が減ってい行く
ドン
勢いよく机に手をつくアホ面の男友達の俊に目を向ける
「たぁーいき、帰ろうぜ~」
「一人で帰れなのか~、仕方ないな一緒に帰って差し上げよう」
「はぁ~、逆だけどそいう体にしてやろう」
とお互いに楽しそうに煽りあう二人は立ち上がり教室を後にした
日が沈みだしている帰り道で二人は他愛もない会話を続けていた
「今日の数学ってさ、な」
「なぁ」
と俊の言葉を大希が遮る
「急にさ、なんか悲しというか切ないというか喪失感に襲われることってないか?」
大希は俊に真剣な眼差しで質問を投げかける
「......お前...病んでの?」
若干引き気味の顔で答える俊にただ無言で腹に殴りを決め込む
「ぐふぁっ」
「聞く相手間違えたわ」
「だからってその物理的な返し必要だったか」
少し腹を抑えながら俊は続ける
「なんか切ない映画やずっと見続けていた漫画が終わったとき、そ言うのあるかもな、なんか自分じゃどうしようもない時に」
「....なんも見てないはずなんだけどなぁ」
そしてまた二人を家に向かって歩く
大希は自室でSNSを見て不意に時計に目をやる
[23:56]
小腹すいたな
ゆっくりと立ち上がり上着を羽織り自室を出て階段を降りる、そして玄関で靴を履き
「ちょっとコンビニいいってくる」
と大きな声でリビングに居るであろう家族に伝え、しばらく返事を待つが返事がない
「寝てんのかな」
そう思い静かに扉を開けて外に出る、ゆっくりとコンビニがある方向に向かう、街灯が照らしできた影以外に動くものが何もない夜道を歩くただ聞こえるのが自分一人の足音、あまりの静かさで少し違和感を感じはするが家から漏れる光をみて気のせいだと思いながら歩く
少し歩くとコンビニの明かりが見える、そして自動ドアのが勝手に開き招いてくれる、レジに目をやっても誰もいないがきっと裏にいるのだろうと思いそのままお菓子のコーナーに行きいくつか選びレジに置く
が店員は一行に来ない
「....すみませーん!」
と大きな声で叫ぶ
がなにも返事がないどころか不自然なほど人気が全くない、たまたまいないだけならきったそこまで違和感は感じなかっただろうが、コンビニの行きしなもまるで誰もこの町いないのかと錯覚するほどの静けさも相まって、少し急ぎながら商品を元の場所に戻す
少しい急ぎながら店を出て小走りで家に向かう
絶対に変だ
なぜかそう確信する
そして家の前に着き勢いよく扉をあけ恐る恐る
「ただいま」
と声を放つ、だが家にいるはずの家族から何も返事がない靴を脱ぎ、明かりのついたリビングの扉を開ける
ガチャ
「誰か、居る?」
が明かりのついたリビングにはいるはずの父と母は居ず、焦りながら階段を駆け上がり親の寝室を開けるが誰もいない、携帯を取り出し連絡をしようとしたが
「圏外....」
家を出てせいぜい5~10分、しかも圏外なんかあれなくないか田舎じゃあるまいし
そう思いまた外に出て、あたりを見渡すほかの家からも明かりは漏れているが全く人影や物音ひとつしない、本当に誰も人がいなくなったように
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