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水戸さんってあの水戸さん?
なんか見たことあるんだよな
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「ってかさ、みとりん、誰かに似てますよね?誰だっけなぁ。」
三田め…。"水戸廉太郎"の話をした後にさらっと水戸に誰かに似ているという話をする辺り、勘が鋭いのかもしれません…。
しかしそこは天下のバラエティー引っ張りだこのトーク職人水戸のことです。片倉も安心でございます。
「あぁ。よく言われるよ。筍みな子とか。」
「うわーっ!分かるっ!分かりますわ。目の辺りが筍みな子にそっくり。前々からなんか見たことあるって思ってたんすよ。あぁ、それかぁ。」
筍みな子なんか、目がぱっちりしすぎるほどしすぎているんだから、目が二重のやつだったら誰でも似ていると言ってしまう有名人の代表格。何とか上手く切り抜けたことに安心する水戸さんに三田はまだ鋭く食い下がります。
「いやでも、なーんか違うんすよね。喋り方かな?どっかで見た気がしてならなくて…」
そりゃあそのはずだよ!ついさっき話してた三田の大嫌いな芸能人なんだから。ご本人なのだから!と思う分には罪はないので水戸さんは存分に静かなツッコミを入れていました。
「ま、いっか。また、思い出したら言いますね。」
にやつきながら喋る三田はいかにも全てを知っているようで居心地が悪いものでした。
すると、隣のうるさい女子たちの話が丸々聞こえてきていましたが、その方向がだんだんと危なくなってきました。
「ってか、アンタの好きな芸能人なんだっけ?あの人この前テレビ出てたよ!」
「あー水戸れんね!見たよアタシも!まじイケオジすぎるー…パパにしたいもん笑」
飲んでいたコーヒーが気管に入りゴホゴホと咳き込む水戸さん。
「みとりんどしたんすか!大丈夫っすか?」
真剣に聞く三田の声は、もちろんボリュームMAX。
女子高生たちはぐりんとこちらに顔を向け、目を輝かせました。
「えっ、まってヤバイヤバイ!なにこれ、ドッキリ??」
「アンタ、何か知ってる?え、なにこれ。」
まずい、まずいですよ、水戸さん。近頃こういうドッキリ増えてますから、なぜかバレてます。
「なに?君たち、うるさいんだけど。」
意外にも三田が動きました。
「は?何?アイツ水戸れんなんでしょ。なんで怒ってんの?」
三田は一瞬首をかしげて考えます。
「みとれん?誰だそれ。あの方はみとりんだよ!僕の親友なの!」
そうなんです、何の気なしに三田が使っているこのあだ名「みとりん」は、彼の愛称「みとれん」と奇しくも1文字違い。彼女たちに最大のヒントを与えているのはお前なのです。
「イヤイヤ、もういいからそういうの。ねー、水戸れんなんでしょー?こっち向いてよ~。ねぇー、ファンなんですけど~。」
女子高生たちは三田を振り払って、水戸さんのもとに来ました。
「ねぇってば!」
かけていたサングラスを一人が取り上げました。あちゃー、これは終わりか…
「いや、あの、本当に人違いだと思うんです…すみません。私は確かに水戸さんの遠い親戚ですけど、その、驚いてしまって。誤解させたなら謝ります、すみません。」
よかった…安全対策はバッチリでした。水戸さんは日々動画サイトで整形級メイクを研究していますので、今回は原宿量産型メイクでカラコンまで入れていたので人相が違いました。
「えっ、マジか。」
よかった、これで引き下がりますね。
「じゃあ、お姉さん水戸れんと話したことあるってこと?ってか連絡先とか知ってるんでしょ?えー電話かけてよ~!話した~い!」
あちゃー、ダメでしたよ、水戸さん。どうします?
「でっ、でも番号は教えてもらえてないし、その…」
「は?嘘つくなよ!だったら遠い親戚って証明してよ!小さいことでも何かあるでしょ?」
あぁ可哀想な水戸さん。とっつかまれました…。ロングのかつらに今にも女子高生たちの長いネイルがひっかかりそうです。もう見てられない…
「ちょっと君たち、さっきから見てたが他のお客さんからも少しうるさいと苦情が入ってるんだ。ここは純粋にお茶を楽しむ喫茶店。うちは、ファミレスじゃないしメロンソーダでこう何時間も居座って騒がれちゃ商売にならないんだよ。」
マスター!
「悪いが、静かにできないんだったら帰ってもらえないかな。」
「…え、うちらが悪いの?…はーい、すみませんでしたー。ね、帰ろ?もうこんなとこ二度と来ないから。」
女子高生たちは帰っていきました。
ありがとうございますとお礼を言うとマスターは
「水戸くんと知り合いなのかい?私も若い頃憧れてたんだ。街で見かけて、声をかけようとしたが女の子がたくさんいてね…。それが、今の若い子にもまだまだ人気があるなんて。三戸くんによろしくね、応援してるって。」
儚くも女子高生に投げ飛ばされた三田はぽかんとした顔で一部始終を見ていた。
三田め…。"水戸廉太郎"の話をした後にさらっと水戸に誰かに似ているという話をする辺り、勘が鋭いのかもしれません…。
しかしそこは天下のバラエティー引っ張りだこのトーク職人水戸のことです。片倉も安心でございます。
「あぁ。よく言われるよ。筍みな子とか。」
「うわーっ!分かるっ!分かりますわ。目の辺りが筍みな子にそっくり。前々からなんか見たことあるって思ってたんすよ。あぁ、それかぁ。」
筍みな子なんか、目がぱっちりしすぎるほどしすぎているんだから、目が二重のやつだったら誰でも似ていると言ってしまう有名人の代表格。何とか上手く切り抜けたことに安心する水戸さんに三田はまだ鋭く食い下がります。
「いやでも、なーんか違うんすよね。喋り方かな?どっかで見た気がしてならなくて…」
そりゃあそのはずだよ!ついさっき話してた三田の大嫌いな芸能人なんだから。ご本人なのだから!と思う分には罪はないので水戸さんは存分に静かなツッコミを入れていました。
「ま、いっか。また、思い出したら言いますね。」
にやつきながら喋る三田はいかにも全てを知っているようで居心地が悪いものでした。
すると、隣のうるさい女子たちの話が丸々聞こえてきていましたが、その方向がだんだんと危なくなってきました。
「ってか、アンタの好きな芸能人なんだっけ?あの人この前テレビ出てたよ!」
「あー水戸れんね!見たよアタシも!まじイケオジすぎるー…パパにしたいもん笑」
飲んでいたコーヒーが気管に入りゴホゴホと咳き込む水戸さん。
「みとりんどしたんすか!大丈夫っすか?」
真剣に聞く三田の声は、もちろんボリュームMAX。
女子高生たちはぐりんとこちらに顔を向け、目を輝かせました。
「えっ、まってヤバイヤバイ!なにこれ、ドッキリ??」
「アンタ、何か知ってる?え、なにこれ。」
まずい、まずいですよ、水戸さん。近頃こういうドッキリ増えてますから、なぜかバレてます。
「なに?君たち、うるさいんだけど。」
意外にも三田が動きました。
「は?何?アイツ水戸れんなんでしょ。なんで怒ってんの?」
三田は一瞬首をかしげて考えます。
「みとれん?誰だそれ。あの方はみとりんだよ!僕の親友なの!」
そうなんです、何の気なしに三田が使っているこのあだ名「みとりん」は、彼の愛称「みとれん」と奇しくも1文字違い。彼女たちに最大のヒントを与えているのはお前なのです。
「イヤイヤ、もういいからそういうの。ねー、水戸れんなんでしょー?こっち向いてよ~。ねぇー、ファンなんですけど~。」
女子高生たちは三田を振り払って、水戸さんのもとに来ました。
「ねぇってば!」
かけていたサングラスを一人が取り上げました。あちゃー、これは終わりか…
「いや、あの、本当に人違いだと思うんです…すみません。私は確かに水戸さんの遠い親戚ですけど、その、驚いてしまって。誤解させたなら謝ります、すみません。」
よかった…安全対策はバッチリでした。水戸さんは日々動画サイトで整形級メイクを研究していますので、今回は原宿量産型メイクでカラコンまで入れていたので人相が違いました。
「えっ、マジか。」
よかった、これで引き下がりますね。
「じゃあ、お姉さん水戸れんと話したことあるってこと?ってか連絡先とか知ってるんでしょ?えー電話かけてよ~!話した~い!」
あちゃー、ダメでしたよ、水戸さん。どうします?
「でっ、でも番号は教えてもらえてないし、その…」
「は?嘘つくなよ!だったら遠い親戚って証明してよ!小さいことでも何かあるでしょ?」
あぁ可哀想な水戸さん。とっつかまれました…。ロングのかつらに今にも女子高生たちの長いネイルがひっかかりそうです。もう見てられない…
「ちょっと君たち、さっきから見てたが他のお客さんからも少しうるさいと苦情が入ってるんだ。ここは純粋にお茶を楽しむ喫茶店。うちは、ファミレスじゃないしメロンソーダでこう何時間も居座って騒がれちゃ商売にならないんだよ。」
マスター!
「悪いが、静かにできないんだったら帰ってもらえないかな。」
「…え、うちらが悪いの?…はーい、すみませんでしたー。ね、帰ろ?もうこんなとこ二度と来ないから。」
女子高生たちは帰っていきました。
ありがとうございますとお礼を言うとマスターは
「水戸くんと知り合いなのかい?私も若い頃憧れてたんだ。街で見かけて、声をかけようとしたが女の子がたくさんいてね…。それが、今の若い子にもまだまだ人気があるなんて。三戸くんによろしくね、応援してるって。」
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