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最終章 満足、とやらをされたらしくて
転送術
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新学期になり久し振りの席替えがあった。
成績順のためミラたちの席は変わらなかったが。
俺は何とか一番前を脱却。
一番後ろとまではいかなかったが何とかアーシャの前の席になり右後ろにはミレイが左後ろにはミラがいる。
ノヴァ先生の話が終わり休み時間になるとミレイたちが声をかけてくれた。
「やったね!シンヤくん!」
「流石シンヤくんです!」
「良かったね。シンヤ」
「おう!何とか一番前は脱却出来たぜ!」
「じゃあ、次は私たちの誰かの隣だね!」
「一位は譲る気ないから二位か三位辺り目指して頑張って?」
「私も二位を譲る気はないですよ!それにミラくんを抜かすのは私かも知れないです!」
「え!?アーシャがまさかの宣戦布告!?」
「ふーん?臨むところだよ。いくら僕がアリシアを好きだからって成績だけは譲る気ないから」
「そ、そんな意味で言った訳じゃ……っ!」
アーシャの顔が赤くなっていき思わずみんなで笑う。
「ははっ!俺もミレイたちに負けないように頑張って成績伸ばすよ」
そんな話をしてその日はすぐに家に帰ってカナたちに成績が上がったことを報告した。
カナたちは褒めてくれて俺は嬉しくなる。
それから数ヶ月、学校の授業はもう遅れを取らなくなった。
家に帰ればシルフィたちと実戦練習をしていたお陰か成績が上がってついに四位になる。
それをカナに報告するとご褒美に転送術を教えてくれることになった。
その話をミラたちにすると突然、俺の家に来ると言い出してカナに連絡を入れてみんなを家に招く。
「やぁ、みんな、いらっしゃい」
カナが笑顔で俺たちを迎えてくれた。
ミラたちはカナの前に並ぶと一斉に頭を下げて口を開く。
「「「カナエールさん!私(僕)たちにも転送術を教えて下さい!!」」」
カナは驚いた顔をしてすぐに慌てたように口を開いた。
「み、みんな!顔を上げて!教えるのは構わないけど……どうして転送術を教わりたいんだい?」
そう問われたみんなはすぐに俺のためだと答えてくれる。
俺は嬉しく思ったがカナの顔からは笑顔が消えていた。
その表情にみんながビクッとする。
「……君たちは自分が何を言っているのか分かっているのかい?」
誰も何も答えずにいるとカナは続けた。
「……シンヤのために転送術を覚えると言うことはシンヤを人間界に帰すと言うことだよ。私はシンヤを人間界に帰さなくちゃとは思うけどそれと同じくらいシンヤと別れたくないと言う気持ちもある。正直、シンヤに転送術を教えるのは複雑な気持ちだよ。それでも、私は義務があるから教えるんだ。君たちはもうシンヤと別れる決心がついていると言うのかな?」
カナの言葉にみんなは黙ったままだ。
そして、俺はカナがそんな風に思っていたことも知らず、そんな意味合いで取るとも思わなかった。
俺も複雑な気持ちになる。
しばらく沈黙が続き先に口を開いたのはミレイだった。
「……転送術は習いたいです。でも!シンヤくんと別れる決心がついてる訳じゃありません!私だってカナエールさんと同じ気持ちです……私はシンヤくんが好きだから人間界に帰してあげたいとも思うしずっとこっちの世界で私と一緒にいてほしいとも思ってます!けど!シンヤくんに手伝うって約束したから!私は約束を守るために転送術を習いたいんです!」
ミレイがそう言うとアーシャが続く。
「私もです!シンヤくんに約束しました!手伝うって……だから、別れる決心なんてついていませんけど習いたいんです……」
カナはミラを見て再び口を開いた。
「彼女たちはそう言っているけれど……ミライヤくんはどうなんだい?」
名前を呼ばれたミラは一瞬ビクッと肩を揺らすもすぐにカナの目をジッと見て口を開く。
「……僕は正直、帰りたければ勝手に帰れよと思ってます。シンヤが選んだ道は自覚がなかったとしても僕たちとの絆を捨てる道だから。僕たちがどう言おうとどう思おうとシンヤには関係のないことなんだなって解釈をしてるので。だから、僕が転送術を習いたいのは知っていて損はない術だからです」
ミラの言葉にズキッと心が痛んだ。
俺の選んだ道はミラたちとの絆を捨てる道……
ミラたちの気持ちを無視してる……
何も言えずに拳に力だけがこもる。
カナが口を開こうとするとそれを遮るようにミラは続けた。
「それに、シンヤには手伝うって言ったけど誰も『タダで』なんて言ってないんでそう簡単に帰してやるつもりはないです。一泡でも二泡でも吹かせてやろうって思ってますけど何か問題がありますか?」
そう言ってミラはにっこり微笑む。
その言葉に俺は言葉を失った。
え?
協力的なのか非協力的なのか分かんねぇんだけど……
つーか、俺、元の世界に帰るだけなのに何かされんの?
ミラの言葉にカナはプッと吹き出す。
「あははっ!それは良いね!シンヤをタダで帰す気はない、ね……ふふっ、面白い計画を聞けて良かったよ。君たちの気持ちは分かった。君たち全員に転送術を教えよう。学校では教えられないから学校が終わったら家においで。ここで教えるよ」
それを聞いた三人はありがとうございます!と頭を下げた。
俺の心はとてつもなく複雑だが。
気付けば、エアロたちやシルフィたちも笑っている。
それから毎日のようにカナから転送術のいろはを教わるが誰も思うように習得出来ず時間だけが過ぎて行くのであった――――
成績順のためミラたちの席は変わらなかったが。
俺は何とか一番前を脱却。
一番後ろとまではいかなかったが何とかアーシャの前の席になり右後ろにはミレイが左後ろにはミラがいる。
ノヴァ先生の話が終わり休み時間になるとミレイたちが声をかけてくれた。
「やったね!シンヤくん!」
「流石シンヤくんです!」
「良かったね。シンヤ」
「おう!何とか一番前は脱却出来たぜ!」
「じゃあ、次は私たちの誰かの隣だね!」
「一位は譲る気ないから二位か三位辺り目指して頑張って?」
「私も二位を譲る気はないですよ!それにミラくんを抜かすのは私かも知れないです!」
「え!?アーシャがまさかの宣戦布告!?」
「ふーん?臨むところだよ。いくら僕がアリシアを好きだからって成績だけは譲る気ないから」
「そ、そんな意味で言った訳じゃ……っ!」
アーシャの顔が赤くなっていき思わずみんなで笑う。
「ははっ!俺もミレイたちに負けないように頑張って成績伸ばすよ」
そんな話をしてその日はすぐに家に帰ってカナたちに成績が上がったことを報告した。
カナたちは褒めてくれて俺は嬉しくなる。
それから数ヶ月、学校の授業はもう遅れを取らなくなった。
家に帰ればシルフィたちと実戦練習をしていたお陰か成績が上がってついに四位になる。
それをカナに報告するとご褒美に転送術を教えてくれることになった。
その話をミラたちにすると突然、俺の家に来ると言い出してカナに連絡を入れてみんなを家に招く。
「やぁ、みんな、いらっしゃい」
カナが笑顔で俺たちを迎えてくれた。
ミラたちはカナの前に並ぶと一斉に頭を下げて口を開く。
「「「カナエールさん!私(僕)たちにも転送術を教えて下さい!!」」」
カナは驚いた顔をしてすぐに慌てたように口を開いた。
「み、みんな!顔を上げて!教えるのは構わないけど……どうして転送術を教わりたいんだい?」
そう問われたみんなはすぐに俺のためだと答えてくれる。
俺は嬉しく思ったがカナの顔からは笑顔が消えていた。
その表情にみんながビクッとする。
「……君たちは自分が何を言っているのか分かっているのかい?」
誰も何も答えずにいるとカナは続けた。
「……シンヤのために転送術を覚えると言うことはシンヤを人間界に帰すと言うことだよ。私はシンヤを人間界に帰さなくちゃとは思うけどそれと同じくらいシンヤと別れたくないと言う気持ちもある。正直、シンヤに転送術を教えるのは複雑な気持ちだよ。それでも、私は義務があるから教えるんだ。君たちはもうシンヤと別れる決心がついていると言うのかな?」
カナの言葉にみんなは黙ったままだ。
そして、俺はカナがそんな風に思っていたことも知らず、そんな意味合いで取るとも思わなかった。
俺も複雑な気持ちになる。
しばらく沈黙が続き先に口を開いたのはミレイだった。
「……転送術は習いたいです。でも!シンヤくんと別れる決心がついてる訳じゃありません!私だってカナエールさんと同じ気持ちです……私はシンヤくんが好きだから人間界に帰してあげたいとも思うしずっとこっちの世界で私と一緒にいてほしいとも思ってます!けど!シンヤくんに手伝うって約束したから!私は約束を守るために転送術を習いたいんです!」
ミレイがそう言うとアーシャが続く。
「私もです!シンヤくんに約束しました!手伝うって……だから、別れる決心なんてついていませんけど習いたいんです……」
カナはミラを見て再び口を開いた。
「彼女たちはそう言っているけれど……ミライヤくんはどうなんだい?」
名前を呼ばれたミラは一瞬ビクッと肩を揺らすもすぐにカナの目をジッと見て口を開く。
「……僕は正直、帰りたければ勝手に帰れよと思ってます。シンヤが選んだ道は自覚がなかったとしても僕たちとの絆を捨てる道だから。僕たちがどう言おうとどう思おうとシンヤには関係のないことなんだなって解釈をしてるので。だから、僕が転送術を習いたいのは知っていて損はない術だからです」
ミラの言葉にズキッと心が痛んだ。
俺の選んだ道はミラたちとの絆を捨てる道……
ミラたちの気持ちを無視してる……
何も言えずに拳に力だけがこもる。
カナが口を開こうとするとそれを遮るようにミラは続けた。
「それに、シンヤには手伝うって言ったけど誰も『タダで』なんて言ってないんでそう簡単に帰してやるつもりはないです。一泡でも二泡でも吹かせてやろうって思ってますけど何か問題がありますか?」
そう言ってミラはにっこり微笑む。
その言葉に俺は言葉を失った。
え?
協力的なのか非協力的なのか分かんねぇんだけど……
つーか、俺、元の世界に帰るだけなのに何かされんの?
ミラの言葉にカナはプッと吹き出す。
「あははっ!それは良いね!シンヤをタダで帰す気はない、ね……ふふっ、面白い計画を聞けて良かったよ。君たちの気持ちは分かった。君たち全員に転送術を教えよう。学校では教えられないから学校が終わったら家においで。ここで教えるよ」
それを聞いた三人はありがとうございます!と頭を下げた。
俺の心はとてつもなく複雑だが。
気付けば、エアロたちやシルフィたちも笑っている。
それから毎日のようにカナから転送術のいろはを教わるが誰も思うように習得出来ず時間だけが過ぎて行くのであった――――
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