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番外編
カナエールの過去 契約
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目を覚ました両親は僕の姿を見て驚愕した。
手足は獣のように毛むくじゃらで爪や耳は鋭く尖り頭には角、口には鋭い牙が生えた見た目は正しく悪魔か魔物に見えるだろう。
僕から子供を守るように抱えて睨み付けてくる。
自分たちの選択は間違っていたかもしれない……
そんな雰囲気が漂ってくる。
先に口を開いたのは母親だった。
「……悪魔だったのね……」
僕は何も答えない。
父親は会話だけは薄れいく意識の中で聞こえていたらしく重々しく口を開いた。
「……俺たちは悪魔と契約をしてしまったのか……」
契約、と聞いてなるべく冷徹に聞こえるように口を開く。
「契約の内容を確認しようか。先ずは君たちの代償の話から。単刀直入に言うと君たちは子供の成長を最後まで見届けられない。特に父親、君は子供を中学に上がるまでは見届けられない。母親も中学卒業までが限度だ。つまり、高校生になった以降の子供はどちらも面倒が見られないと言うこと」
それを聞いた二人はそんな!と言う顔で僕を見る。
そんな二人を嘲笑うように口を開いた。
「まぁ、大丈夫だよ。子供が高校生になったら僕が面倒を見てあげるから」
「そんなっ!!」
「そんなことさせる訳ないだろう!!悪魔なんかに!!」
「忘れたの?これは契約だよ。断ると言うなら君たちは今すぐ死ぬと言うことだ。君たちに拒否権はないんじゃないかな?」
僕がそう言うと二人は悔しそうな顔しながら渋々承諾する。
「それじゃあ、契約内容の確認だ。父親は子供が中学生になったら死ぬ。母親は子供が高校生になったら死ぬ。君たちが死んでからはその子供は僕が預かる。異論はないね?」
「……あぁ、それで本当に息子が幸せになれるなら」
「私たちに異論はありません」
僕はそれを聞いてフッと微笑む。
「契約成立だ。止めていた時間を動かすよ。それじゃあ、『その時』まで君たちの記憶は預かっておくね?楽しみにしているよ」
そう言って二人から僕の記憶を預かりさようならと言って時間を動かした。
もう僕の姿は誰にも見えない。
どうか、彼が元気に育ちますように。
そして、彼が僕の元に来るまで僕に彼を守れるだけの力がありますように。
そう願って聖なる庭に戻る。
しかし、願いは叶うはずもなく死ぬはずだった人間を生き返らせてしまった罪で僕は神格を失った――――
手足は獣のように毛むくじゃらで爪や耳は鋭く尖り頭には角、口には鋭い牙が生えた見た目は正しく悪魔か魔物に見えるだろう。
僕から子供を守るように抱えて睨み付けてくる。
自分たちの選択は間違っていたかもしれない……
そんな雰囲気が漂ってくる。
先に口を開いたのは母親だった。
「……悪魔だったのね……」
僕は何も答えない。
父親は会話だけは薄れいく意識の中で聞こえていたらしく重々しく口を開いた。
「……俺たちは悪魔と契約をしてしまったのか……」
契約、と聞いてなるべく冷徹に聞こえるように口を開く。
「契約の内容を確認しようか。先ずは君たちの代償の話から。単刀直入に言うと君たちは子供の成長を最後まで見届けられない。特に父親、君は子供を中学に上がるまでは見届けられない。母親も中学卒業までが限度だ。つまり、高校生になった以降の子供はどちらも面倒が見られないと言うこと」
それを聞いた二人はそんな!と言う顔で僕を見る。
そんな二人を嘲笑うように口を開いた。
「まぁ、大丈夫だよ。子供が高校生になったら僕が面倒を見てあげるから」
「そんなっ!!」
「そんなことさせる訳ないだろう!!悪魔なんかに!!」
「忘れたの?これは契約だよ。断ると言うなら君たちは今すぐ死ぬと言うことだ。君たちに拒否権はないんじゃないかな?」
僕がそう言うと二人は悔しそうな顔しながら渋々承諾する。
「それじゃあ、契約内容の確認だ。父親は子供が中学生になったら死ぬ。母親は子供が高校生になったら死ぬ。君たちが死んでからはその子供は僕が預かる。異論はないね?」
「……あぁ、それで本当に息子が幸せになれるなら」
「私たちに異論はありません」
僕はそれを聞いてフッと微笑む。
「契約成立だ。止めていた時間を動かすよ。それじゃあ、『その時』まで君たちの記憶は預かっておくね?楽しみにしているよ」
そう言って二人から僕の記憶を預かりさようならと言って時間を動かした。
もう僕の姿は誰にも見えない。
どうか、彼が元気に育ちますように。
そして、彼が僕の元に来るまで僕に彼を守れるだけの力がありますように。
そう願って聖なる庭に戻る。
しかし、願いは叶うはずもなく死ぬはずだった人間を生き返らせてしまった罪で僕は神格を失った――――
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