〇〇、とやらをされたらしくて

番外編

カナエールの学生時代 回想

　……何故こんなことになったのだろう？



私は今、シンヤたちに囲まれている。



私の学生時代の話が聞きたいらしいのだが……



「私の学生時代なんてつまらない話だよ。君たちの親に聞いた方がよっぽど良いと思うけれど……」


私がそう返したらシンヤが口を開く。


「俺の親代わりはカナだけど？」


その言葉にぐっと言葉を詰まらせる。


「……そうかー……カナは俺のこと家族と思ってなかったのかー……そうだよな、元々カナは隠し事が多かったし戻ってきた今もそれは変わらないのかー……俺は深く傷付いた」


「そ、そんなことはないけれど！！」


あぁ、シンヤが戻ってきてくれて嬉しいけれどますます意地悪になった。



両親のことがあるし変わらず慕ってくれるのはとてもありがたいことなんだけれど……



「そんなことないなら話してくれよ！な？」


シンヤに満面の笑顔でそう言われ私は深くため息を吐きながら返事をする。


「……分かった。ただし、つまらなくても文句は言わないでおくれよ？それと私が学生時代の話をしたことをロキやミサ、アイリスたちには言わないでほしい。約束出来るかい？」


そう聞くとシンヤたちはもちろん！と元気に返事をした。

みんなが聞く姿勢になり私が話し出すのを待っている。

私はまた一つため息を吐いて話し始めたのだった――――