【Ｒｰ18】Rose nine ：mission 1 call girl

Execution

1

    横に座っている私に、田崎が顔を寄せて口付けしようとした時、部屋のベルが鳴った。同時に部屋のドアをノックする音が響いた。

    田崎は別の寝室に控えているボディガードに声を掛け様子を見に行かせる。
    
ボディガードの男は戻って来ると「ルームサービスだそうです」と告げた。

    「そんなの頼んでないぞ。間違いだと言って来い」と雰囲気を壊された田崎は苛立ち気に言うと男を返した。

    ボディガードの男はまた入り口のドアの方へ向かって行った。

    その直後、入り口の方からドサッと何かが倒れる大きな音がした。

    私はその音の意味を一瞬で読み取った。

    田崎は更に苛立った様子で入り口の方に叫んだ。

    「おい、何やってんだ？うるさいぞ！」    

    田崎は立ち上がり入り口の方へ向かって行こうとした。

    私は田崎の腕を掴んで「私が見てくるから、田崎さんはバスタブにお湯溜めておいてくれない？」と田崎を引き止めた。
 
    「でも、あいつ……」と、行こうとする田崎を呼び止める。

「お願い、ね？私、お湯にゆっくり浸かりたいの。ここ、ジャグジーもあるんでしょ？体を温めて田崎さんとまた、し・た・い・な」

    そう甘い声で言うと、田崎は大人しくバスルームへ入って行った。

    田崎がバスルームへ行くのを確認すると、私は殺しの準備に入った。