103 / 215
私の進むべき道は…
しおりを挟む
ハル様とシャーロットの婚約話を聞いた日、お義母様にハル様への想いが知られている事を知り動揺してしまい泣いてしまいました。
それは、もうハル様の側にいてはいけないんだという思いと、もうこの邸にいては行けないんだという思いでいっぱいになってしまったからです。
約束をした事で私はハル様を好きになってはいけないとずっと言い聞かせていました。
必ずいつかは側を離れなければいけないからと…
だって、好きにならないと約束したのですもの…
約束を破られる事が辛いことだと私は知っているのですもの…
ですがお義母様がハル様が私にもしも好きだと言ったなら、自分の気持ちを諦めないで欲しいと言われました。
ハル様が私を好きになる事などないと分かっています。
だから私は悩んだ末にお義母様のお話に頷きました。
その日は私用に用意頂いた部屋には戻らずお義母様の部屋で過ごすことになりました。
お義母様が『娘がいたら夜通しお話しして過ごしたかったのよ!』と話され公爵様はこの日客間で休まれる事になったのです。
公爵様には本当に申し訳なかったのですが、お義母様と一緒に過ごせた事が嬉しかったのです。
そしてお義母様は本当にたくさんのお話をして下さいました。
公爵様との馴れ初めやハル様達の子供の頃のお話まで本当にたくさんして下さったのです。
そして夜も深くなりお義母様の隣で眠りました。
誰かがいる部屋で休む事自体…思い出せないくらい久々だったので緊張してしまい寝れなくなってしまいました。
だからかお義母様に言われたことを思い出してしまっていました。
もしもハル様が私を好きだと言ったら諦めないで欲しいという言葉を。
人間とは不思議なもので、お義母様に言われた事でハル様がもし私の事を…とどこか期待してしまう自分がいるのです。
そんな事はないと分かっているのに…ハル様には私なんかよりも相応しい女性がいると分かっているのに…それなのに、もしハル様が私の事をと思うと気持ちが勝手に期待していくのです…
相応しい方といつか結婚される事は分かっています。
ですがその相手はシャーロットじゃない事を願ってしまっています。
もし、ハル様がシャーロットを好きになったなら仕方ないのに…なのにシャーロットを好きになって欲しくないと願っているのです。
私はこんなにも嫌な人間ったのですね…
こんな人間をハル様が好きになって下さるはずがありません…
何度ももしもとそんなことあるはずないを繰り返しながら私は眠りについたのです。
その日私は私と一緒に歩くハル様の姿とシャーロットと共に歩くハル様の姿の両方が見える道の上にいる夢を見ました。
もしかしたらこの先、そういう選択を迫られる事があるのでしょうか?
それは、もうハル様の側にいてはいけないんだという思いと、もうこの邸にいては行けないんだという思いでいっぱいになってしまったからです。
約束をした事で私はハル様を好きになってはいけないとずっと言い聞かせていました。
必ずいつかは側を離れなければいけないからと…
だって、好きにならないと約束したのですもの…
約束を破られる事が辛いことだと私は知っているのですもの…
ですがお義母様がハル様が私にもしも好きだと言ったなら、自分の気持ちを諦めないで欲しいと言われました。
ハル様が私を好きになる事などないと分かっています。
だから私は悩んだ末にお義母様のお話に頷きました。
その日は私用に用意頂いた部屋には戻らずお義母様の部屋で過ごすことになりました。
お義母様が『娘がいたら夜通しお話しして過ごしたかったのよ!』と話され公爵様はこの日客間で休まれる事になったのです。
公爵様には本当に申し訳なかったのですが、お義母様と一緒に過ごせた事が嬉しかったのです。
そしてお義母様は本当にたくさんのお話をして下さいました。
公爵様との馴れ初めやハル様達の子供の頃のお話まで本当にたくさんして下さったのです。
そして夜も深くなりお義母様の隣で眠りました。
誰かがいる部屋で休む事自体…思い出せないくらい久々だったので緊張してしまい寝れなくなってしまいました。
だからかお義母様に言われたことを思い出してしまっていました。
もしもハル様が私を好きだと言ったら諦めないで欲しいという言葉を。
人間とは不思議なもので、お義母様に言われた事でハル様がもし私の事を…とどこか期待してしまう自分がいるのです。
そんな事はないと分かっているのに…ハル様には私なんかよりも相応しい女性がいると分かっているのに…それなのに、もしハル様が私の事をと思うと気持ちが勝手に期待していくのです…
相応しい方といつか結婚される事は分かっています。
ですがその相手はシャーロットじゃない事を願ってしまっています。
もし、ハル様がシャーロットを好きになったなら仕方ないのに…なのにシャーロットを好きになって欲しくないと願っているのです。
私はこんなにも嫌な人間ったのですね…
こんな人間をハル様が好きになって下さるはずがありません…
何度ももしもとそんなことあるはずないを繰り返しながら私は眠りについたのです。
その日私は私と一緒に歩くハル様の姿とシャーロットと共に歩くハル様の姿の両方が見える道の上にいる夢を見ました。
もしかしたらこの先、そういう選択を迫られる事があるのでしょうか?
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完】まさかの婚約破棄はあなたの心の声が聞こえたから
えとう蜜夏
恋愛
伯爵令嬢のマーシャはある日不思議なネックレスを手に入れた。それは相手の心が聞こえるという品で、そんなことを信じるつもりは無かった。それに相手とは家同士の婚約だけどお互いに仲も良く、上手くいっていると思っていたつもりだったのに……。よくある婚約破棄のお話です。
※他サイトに自立も掲載しております
21.5.25ホットランキング入りありがとうございました( ´ ▽ ` )ノ
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
「君の為の時間は取れない」と告げた旦那様の意図を私はちゃんと理解しています。
あおくん
恋愛
憧れの人であった旦那様は初夜が終わったあと私にこう告げた。
「君の為の時間は取れない」と。
それでも私は幸せだった。だから、旦那様を支えられるような妻になりたいと願った。
そして騎士団長でもある旦那様は次の日から家を空け、旦那様と入れ違いにやって来たのは旦那様の母親と見知らぬ女性。
旦那様の告げた「君の為の時間は取れない」という言葉はお二人には別の意味で伝わったようだ。
あなたは愛されていない。愛してもらうためには必要なことだと過度な労働を強いた結果、過労で倒れた私は記憶喪失になる。
そして帰ってきた旦那様は、全てを忘れていた私に困惑する。
※35〜37話くらいで終わります。
【完結】どうやら私は婚約破棄されるそうです。その前に舞台から消えたいと思います
りまり
恋愛
私の名前はアリスと言います。
伯爵家の娘ですが、今度妹ができるそうです。
母を亡くしてはや五年私も十歳になりましたし、いい加減お父様にもと思った時に後妻さんがいらっしゃったのです。
その方にも九歳になる娘がいるのですがとてもかわいいのです。
でもその方たちの名前を聞いた時ショックでした。
毎日見る夢に出てくる方だったのです。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる