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後悔 ニコラス視点
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私が愛した妻は…パティは出会った頃は可愛らしい少女だった。
彼女に出会ったのは、あるお茶会での席だった。
両親に連れられ参加したそのお茶会で初めてパティを見た。
そのお茶会に参加していた伯爵家の令嬢はパティだけだったからか、同年代の女の子達から孤立しているように見えた。
だけど彼女は楽しそうに笑っていた。
赤茶色の髪が日に透けてキラキラと光っているように見えた。
彼女の笑顔と同じように…
次に彼女と会ったのはある夜会でのことで、お茶会から5年が経っていた。
可愛らしいかった彼女は美しい女性になっていた。
お茶会で見て以来、心のどこかに彼女の存在があったからかもしれないが…私は彼女を好きになった。
何度か会って話をし、彼女への想いに気づいた私は彼女に気持ちを伝えた。
彼女も私を好きだと言ってくれた。
私はすぐに両親に相談しバーバラ伯爵家に婚約を申し出た。
本来、家格が上の家からの婚約の申し出は受けるものだが、バーバラ伯爵家は返事を渋った。
当然のように受けてもらえると思っていた私は衝撃を受けた。
彼女も私に想いを寄せてくれている事もあり、もっとすんなりと彼女と婚約できると思っていたからだ。
婚約を打診してからパティは私が好きだと言うと少し困った顔をして『私も好きよ。』と返すようになった。
彼女も私を想ってくれているのだから、もちろん私は諦めなかった。
何度も何度もバーバラ伯爵家に婚約の打診をした。
そろそろいい返事をもらえるだろうと思っていた矢先だった。
王命で私の婚約者がジェダイナ公爵家のクリスティーン・ジェダイナ嬢に決まったのだ。
私は信じられなかった。
クリスティーン嬢との婚約をパティに伝えた時、パティは泣きそうな顔で『おめでとうございます。』と言った。
私はその日パティとの未来を諦めさせられた。
だが、ティナが亡くなりティナには申し訳ないと思ったがパティに結婚を打診した。
パティは逡巡したのち『私で良ければ…』と頬を染め受け入れてくれた。
きっとあのお茶会でパティを見た時に、私はパティに一目惚れしていたのだと思う。
恋焦がれた女性とやっと結ばれた私は本当に幸せだった。
彼女の裏切りを知るまでは…
そう思っていたのに…
その全てが間違いだったなんて…
ネイオウミは紛れもなく私と愛するパティの子供だった…
なのに私はネイオウミに何てことを…
パティを殺した者を探すためキャサリンと結婚したせいで、ネイオウミは幼い頃から1人離れで暮らすことになった…
キャサリンにお仕置きという名の折檻を受けていたこともよく知っている…
私はネイオウミをパティを殺した犯人を探すための道具だと思っていた…
私があの日パティに勇気を出して聞いていたらパティは教えてくれただろうか…
パティの髪は…グラデーションだっただろうか?
赤茶色の綺麗な髪…分かりにくい髪の色だったから気づかなかっただけで、もしかしたら…
あぁ私は本当に大馬鹿者だ…
立っていられず重力に引っ張られるように私は膝から崩れ落ちた。
私の頭の片隅にサミュエル公爵に言われた言葉が過った。
『私はネイオウミ嬢とあなた方の縁を切って頂きたいと言っているんですよ。』
私は先刻そうサミュエル公爵に言われたのだ。
本当の娘だったと分かったのに…私はその娘をこれから失うのだ…ごめんよ、パティ…私が臆病なばかりに…私が大馬鹿者なばかりに…私は最低な夫だったな…
すまないネイオウミ…私は…最低な父親だったな…
彼女に出会ったのは、あるお茶会での席だった。
両親に連れられ参加したそのお茶会で初めてパティを見た。
そのお茶会に参加していた伯爵家の令嬢はパティだけだったからか、同年代の女の子達から孤立しているように見えた。
だけど彼女は楽しそうに笑っていた。
赤茶色の髪が日に透けてキラキラと光っているように見えた。
彼女の笑顔と同じように…
次に彼女と会ったのはある夜会でのことで、お茶会から5年が経っていた。
可愛らしいかった彼女は美しい女性になっていた。
お茶会で見て以来、心のどこかに彼女の存在があったからかもしれないが…私は彼女を好きになった。
何度か会って話をし、彼女への想いに気づいた私は彼女に気持ちを伝えた。
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当然のように受けてもらえると思っていた私は衝撃を受けた。
彼女も私に想いを寄せてくれている事もあり、もっとすんなりと彼女と婚約できると思っていたからだ。
婚約を打診してからパティは私が好きだと言うと少し困った顔をして『私も好きよ。』と返すようになった。
彼女も私を想ってくれているのだから、もちろん私は諦めなかった。
何度も何度もバーバラ伯爵家に婚約の打診をした。
そろそろいい返事をもらえるだろうと思っていた矢先だった。
王命で私の婚約者がジェダイナ公爵家のクリスティーン・ジェダイナ嬢に決まったのだ。
私は信じられなかった。
クリスティーン嬢との婚約をパティに伝えた時、パティは泣きそうな顔で『おめでとうございます。』と言った。
私はその日パティとの未来を諦めさせられた。
だが、ティナが亡くなりティナには申し訳ないと思ったがパティに結婚を打診した。
パティは逡巡したのち『私で良ければ…』と頬を染め受け入れてくれた。
きっとあのお茶会でパティを見た時に、私はパティに一目惚れしていたのだと思う。
恋焦がれた女性とやっと結ばれた私は本当に幸せだった。
彼女の裏切りを知るまでは…
そう思っていたのに…
その全てが間違いだったなんて…
ネイオウミは紛れもなく私と愛するパティの子供だった…
なのに私はネイオウミに何てことを…
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パティの髪は…グラデーションだっただろうか?
赤茶色の綺麗な髪…分かりにくい髪の色だったから気づかなかっただけで、もしかしたら…
あぁ私は本当に大馬鹿者だ…
立っていられず重力に引っ張られるように私は膝から崩れ落ちた。
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『私はネイオウミ嬢とあなた方の縁を切って頂きたいと言っているんですよ。』
私は先刻そうサミュエル公爵に言われたのだ。
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すまないネイオウミ…私は…最低な父親だったな…
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