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2.面白い彼はやっぱり面白い

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2.面白い彼はやっぱり面白い

 美紗side

 1年生の時、気軽に話しかけてくれた。
 その時、私は初めて一目惚れをする。

 同じクラスの、川崎晴。
 親しみやすくて、面白いちょっと抜けてて…
 どタイプの人だった。
「かなみささーん!」
 こう呼ぶのは、彼だけ。私の名前、金指美紗を略したのか『かなみさ』と呼ぶ。

「なに?」
 そう言うと、急に照れ始めて
「なんでもない」
 と言って、去っていった。
 やっぱり、謎が多い。

 1年生の時、結構喋れていたのに、2年になってクラスが離れてから、喋る機会が少なくなった。
 ただでさえ、話しかけられないのに。
「美紗ー、喋った?」
 割と、大きめな声でいったのは、中村翔。
 応援してくれているのは、良いのだが喋れとうるさい。

 晴side
 翔から、[金指美紗さんが俺のことを好き]
 そう聞いた時から、目で追うようになっていた。
 翔から、聞いてなかったら気にならなかったかと、言われたら分からない。
 真面目なのに、愛琴とかといる時は面白くて、気が合う。
 翔から、いつも話しかけろと言われる。
 頑張っているが、話しかけようとすると、何故か緊張してしまう自分がいる。
 2年生で、クラスが離れてしまった。
 喋る機会が少なくなり、休み時間に隣のクラスを見に行くのが、楽しみになっていた。
 これを『好き』と言うのか……
 俺には分からない。

 美紗side
 翔から、今日こそは喋れと言われた。
 私の気持ちを考えているのか、そう思う。
 だって出来るわけないじゃん!

 同じ部活のみんなと、学校を出る。
 私は、家が校区外だから車で帰る。皆と別れると車に向かった。

「美紗」

 そう呼ばれて、振り向くとそこには彼がいた。
「あの…」
 そこから、何も言わない。
 何もなかったのかなと思い明日ねと言って、車に向かうと、腕を引かれた。
「えっ、」
「俺、これからかなみささんの事、美紗って呼んでいい?」
 めっちゃ嬉しかった。でも、
「(*^▽^*)」
 笑ってしまった。彼は、戸惑っている。だって
「ごめん!わざわざそんなこと聞かなくてもいいのに、私も晴って呼んでいい?」
「うん!」
 彼は、大きく首を縦に振った。

 晴side
 今日も、翔に喋れといわれた。
 帰りに話しかけよう。そう決めた。

「俺、これからかなみささんの事、美紗って呼んでいい?」

 やっと、出てきた言葉。
 俺がそう言うと、美紗は笑った。
 俺は、分からなかった。なんか言ったかな?
「ごめん!わざわざそんなこと聞かなくてもいいのに、私も晴って呼んでいい?」
 以外な言葉。
 でも、これから美紗に[晴]って呼んで貰える!
 そう思うと、嬉しすぎて…

美紗side
 うなづいた彼は、彼らしい。
 そういう彼が好きなんだ。やっぱり、面白い!
 天然で、少し可愛い、でかっこいい。
私は、彼をずっと好きでいる。。
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