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7ヶ月後
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もう事故から8ヶ月。
あっという間だったな。
もう、明日から冬休みだよ。
一緒に皆でクリスマスパーティーとかしたかったね。
昨日、担当医の先生から話があった。
「あと1週間。1週間意識が戻ることがなければ、脳死判定の検査が始まることになります。」
『脳死』
ドラマとかでは言葉だけ聞いたことがあった。
『死』
という字が入ってるってことは、いなくなっちゃうのかな。
「嫌だよ。有馬くん。また、4人で遊びに行こうよ。有馬くんが良ければ2人でも行きたいな。また、喋ろう。あのバカップルには振り回されちゃうかもしれないけど笑。お願い。目覚まして。」
その時だ。
有馬くんの目が動いたような気がした。
「有馬くん!有馬くん分かる?!」
「井上…さん…?」
この瞬間、私の涙腺はプチッと切れた。
「よかった。。有馬くん。」
「井上さん。俺、井上さん泣かせるようなことしちゃってた?ごめんね。」
「違うの。嬉しかっただけ。目を覚ましてくれて。」
「そっか。ありがとう。」
「え、ありがとうはこっちのセリフだよ。あの時守ってくれてありがとう」
「ううん。じゃあさ、手貸して?」
手?なんでだろう。
でも、とにかく目を覚ましてくれた事が嬉しい。
こうやって話せてるのも夢みたい。
そして、手を出した。
そうすると、有馬くんは私の手を握り返した。
「井上さんが居てくれると、安心する。」
「えっ、」
「優しいし、可愛いしでもかっこいいし。井上さんがいてくれると落ち着く。俺、井上さんいないとダメみたい。」
そういった有馬くんの顔は、今までで見た事のないくらい優しい顔だった。
そんな顔に私の胸は踊るばかりだ。
医者の話だと、進級する時までには退院出来るみたい。
良かった。
あっという間だったな。
もう、明日から冬休みだよ。
一緒に皆でクリスマスパーティーとかしたかったね。
昨日、担当医の先生から話があった。
「あと1週間。1週間意識が戻ることがなければ、脳死判定の検査が始まることになります。」
『脳死』
ドラマとかでは言葉だけ聞いたことがあった。
『死』
という字が入ってるってことは、いなくなっちゃうのかな。
「嫌だよ。有馬くん。また、4人で遊びに行こうよ。有馬くんが良ければ2人でも行きたいな。また、喋ろう。あのバカップルには振り回されちゃうかもしれないけど笑。お願い。目覚まして。」
その時だ。
有馬くんの目が動いたような気がした。
「有馬くん!有馬くん分かる?!」
「井上…さん…?」
この瞬間、私の涙腺はプチッと切れた。
「よかった。。有馬くん。」
「井上さん。俺、井上さん泣かせるようなことしちゃってた?ごめんね。」
「違うの。嬉しかっただけ。目を覚ましてくれて。」
「そっか。ありがとう。」
「え、ありがとうはこっちのセリフだよ。あの時守ってくれてありがとう」
「ううん。じゃあさ、手貸して?」
手?なんでだろう。
でも、とにかく目を覚ましてくれた事が嬉しい。
こうやって話せてるのも夢みたい。
そして、手を出した。
そうすると、有馬くんは私の手を握り返した。
「井上さんが居てくれると、安心する。」
「えっ、」
「優しいし、可愛いしでもかっこいいし。井上さんがいてくれると落ち着く。俺、井上さんいないとダメみたい。」
そういった有馬くんの顔は、今までで見た事のないくらい優しい顔だった。
そんな顔に私の胸は踊るばかりだ。
医者の話だと、進級する時までには退院出来るみたい。
良かった。
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