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4話

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寝ようと部屋に入ると、いつもとは違う空気を感じた。
具体的にどんなのとは言い難いけど、なんか違う。

そんな空気を感じたからか、改めて部屋を見渡すと質素だな。
机、本棚、ベット。
白と黒で統一された必要最低限のものしかない部屋。
こんな部屋だったんだ。
そう思った。

今日は色々ありすぎて、長いような短い1日だった。
でも、一生忘れられない1日なのは確かだった。

もう眠りにつこうとした時。

「大翔くん」

えっ。
謎に聞こえた誰かの声。
いや、あの桜の下の彼女の声だ。
櫻乃美月さん。

「大翔くん、今日お疲れ様。木曜日から学校だと思うけど頑張ってね。あと、和樹くんのことも大切にしてあげてね。じゃあね」
「あ、あのさ!!何処にいるの!」

そう呼びかけても、返事はかえってこない。
俺が、叫んだあとは静寂な夜の虫の音しか、聞こえない。

今週の木曜日。。
確か今日は、火曜日だった。
しかも、なんで和樹のこと知ってるんだろう…
なんで、俺が木曜から学校に行くって知ってるんだ?
ってか、まだ学校に行く日付なんて決まってないのに。

そんなこと考えてたら、いつの間にか寝ていた。


「……ちゃん…お兄ちゃん!!」
「ん…?」
「さすがに起きてよ。」
「んーー?。えっ!今何時!!!?」
「10時」
「やば…もうちょい早く起こしてよ。」
「自分が早く起きなよ。」

そんな由香との会話から朝が始まった。

目を開けると、由香が開けたカーテンから陽の光が差し込み、俺の目をパッチリと覚めさせた。
あの、
昨日の彼女の声は、夢だったのか。?
夢にしては鮮明な気がする。。
昨日の疑問が多く残りながらも、叔父さんが作ってくれた朝食を口にしていた。

「二人、明日から学校行けるか?」

叔父さんがそう言うと、由香がすぐに言った。
「早くない?」
「学校休みすぎても、勉強ついていけなくなるだろ。大翔なんて高校生なんだから。」
「分かった。」
「うん。」

明日から学校か…
ま、高校生だから勉強だよな…

ん?明日って……

『木曜から学校だとおもうけど頑張ってね。』

彼女が言っていたような───
いや、言っていた。
なんで分かったんだ。それとも偶然?
偶然にしては具体的すぎの様な気がする。

「未来予測……?」ボソッ

「どうしたのお兄ちゃん。考え込んでるみたいだけど」
「あ、別になんでもないよ。」

でも、不思議でしょうがない。
なんで、彼女は分かってたんだ。
分かってた。いや、たまたまかもしれない。
たまたまだ。夢だったんだ。
そう思うことにした。

家でボーッとすごしていると、もう日が暮れそうな時間で
空も真っ赤に染まっていた。

その時、
プルルルッ…

和樹から電話がかかってきた。

「どうした?」
「今から、公園来れるか?いつもの」

いつもの公園というのは、彼女がいたあの桜がある公園だ。

「うん、分かった。」

そう言って、俺はスマホの財布だけを持って公園に向かった。
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