夜櫻に輝く君を想う。

𝕞𝕚𝕫𝕦𝕜𝕚

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12話

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とにかく和樹が生きててよかった、

そう思う一方、彼女の約束は『命』を守ることになるのか?
いやいやいや、予測できるわけないでしょ。
予測しようとも思わないし、第一当たるわけない。
たまたまでしょ。

翌日────

昨日の夜、あの桜の木がある公園に言ったが、まだ彼女の姿なかった。
やはり、3つクリアしないと見えないのだろうか。

そして、今日の放課後3つ目の約束を叶えることが出来る。

放課後────


「よし、大翔行こうぜ!」
「おう!」

昨日の追い詰めていた顔とは正反対の顔で、俺に言った。
なんだか、安心した。
和樹が、あんなに考えてることを知って、なんで気づいてあげられなかったんだろと悩んだけど、元気そうな和樹の顔を見ると、そんな悩みなんて吹き飛んだ。
和樹は、俺と遊びに行くという約束を忘れていなかったことか嬉しかった。

「どこ行く?」
「どうしよ。どこがいい?」
「ゲーセン行くか」
「言うと思った。笑」

そうして、ゲーセンに向かった。
人は案外少なく、伸び伸び過ごせた。
伸び伸び過ごせたっていう表現朝があってるか分からないけど、そんな感じでゆっくりとした、楽しい時間を過ごすことが出来た。

そして、もう外も暗くなり二人で歩いて帰った。
その時。

「大翔がさ、俺の立場だったどうする?余命半年って言われたら」
「急になんだよ」
「なんかしたいって思ってもさ、なんて思いつかないんだよね。他の奴らともっと遊びたいけど、急に誘ったりしたらなんか疑われそうで。」
「そっか。和樹のキャラ的にはっていうかそんな感じだったら、誰も余命半年なんて思わないと思うけどね」
「確かにそうかも、」

そういうと和樹は笑った。
この笑顔はきっとホットした時の笑顔。

「俺だったら、手紙書くとか?お世話になった人に。」
「いいかも」
「って言っても、俺は友達少ないから少しでいいけど、和樹にとっては大変だと思うけど。友達多いし」
「本当にお世話になった人だけに書けば。大したことじゃないと思うけど。」
「そっか。あとは、なんだろ。とにかく楽しむかな。残りの時間を隅々まで楽しむ。ずっと生きていける自信を持って。」
「なんか、大翔っぽくない。」
「え、なんで?」
「大翔はさ、なんか死ぬまでにちゃんと準備しそうって感じ」
「準備ってなんもないだろ笑」
「確かにそうだな」

笑いも交えながら、死ぬまでの話をした。
すれ違う人は、俺らの話の内容が死ぬまでにしたいことなんて、1ミリも思ってないだろう。
きっと、若くて生きる気力があって、俺たちにもこんな時代があったなーなんて思ってるだろう。

和樹にとっては、大人になったら誰もが戻りたいと思う高校生で、人生が終わってしまうかもしれない。
大人になることが出来ない、悔しさというか悲しさが必ずあるのだろう。
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