俺は貴女の不死の騎士〜【不死】の魔法を使う俺は騎士団に捨てられて(愛の重い)悪の女幹部に捕まったけど、溺愛されて楽しく暮らしてます〜

平田直人

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第二章

第6話-2 その頃彼らは

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「……あの日と変わってないな」

 エレノアが当たりを見回しながら呟く。
 シンから情報を聞いた俺たちは、既にあの日の屋敷の前まで来ていた。

「油断するなよ」

 エレノアが頷く。
 まだナギサや漆黒の悪魔がいるかもしれない。俺は細心の注意を払う。

『メッセージ 屋敷に入り次第さっき渡したネズミを放ってください』

 妹からメッセージが飛んでくる。
 学校でルイスの話を伝えると、家に帰り準備をしていた俺に数匹のネズミを渡してきた。
 このネズミの視界を奪って捜索するらしい。
 わが妹ながら便利な魔法だ。

「……入るぞ」
 
「ああ、せーの!」

 特に妨害もなく玄関まで到着した俺たちは、すぐに玄関の扉をこじ開けた。
 二人で力を込めて蹴ると、案外簡単に扉が開く。

「魔術防壁も無しか……もう使われてないのか?」

 エレノアが訝しげにあたりを見回している。
 俺は妹に渡されたネズミを放つ。

『メッセージ ネズミを放したぞ』
 
 伝える文量が多い程魔力のコストも嵩むので、出来るだけ端的に伝える。
 ネズミ達はすぐに屋敷の四方へ走り去っていく。

 屋敷の中はそれなりに広く、想像よりもずっと綺麗だった。
 窓から夕陽が差し込んでいるおかげもあって、部屋の中もそれなりに明るい。

「取り敢えず俺達も見廻ってみようか」

「ああ、そうだな」

 エレノアと共に屋敷の中を歩いて行く。
 中央の大広間には階段があり二階につながっていて、左右に分かれた道にはそれぞれ四つずつほど部屋があった。
 廊下には血の様に赤い絨毯が敷き詰められている。

「人の気配は全くしないな」

「……もう居なくなった後かも知れないな」

 屋敷からは何の物音もせず、それどころかいくつか回った部屋には殆ど物が置いていなかった。
 困った、ここまで来てなんの手掛かりも無しってのは正直辛いものがある。

『メッセージ 兄さん、一階右端の部屋に隠し扉をみつけました』

 途方に暮れかけていると、妹からメッセージが入る。
 隠し扉……。これは、何かあるかもしれない。

「隠し扉があったらしい、行ってみよう」

「本当か!」

 エレノアの声がにわかに大きくなる。
 俺たちはすぐに右端の部屋へと向かい、隠し扉らしき本棚の前にたどりつく。

「『風よ 強く 吹け』」

 エレノアの手から放たれた風魔法が、本棚ごと隠し扉を破壊する。
 後には、本棚と木製の扉の残骸が転がっている。

「横にずらすだけでよかったんじゃないか?」

「時間がもったいないだろ、行くぞ」

 なんとも豪快な事だ……。
 それだけ急いでいるという事なんだろう。
 階段を下っていくと、鉄で出来た頑丈そうな扉がある。
 どうやって開けようか思案して、取り敢えずドアノブを捻ってみるとどうやら鍵は開いているようだった。

「隠し扉まで使う割には不用心だな」

 ……確かに、普通は鍵位かけるだろう。

「もう隠す必要が無いから、とかかも知れない」

 まあそうだったらもう重要な情報は何もない、って事になるが……。

「取り敢えず、一度中を見てみよう」

 エレノアが率先して部屋に入っていく。
 もう少し慎重になって欲しい……。
 
 持ってきたランプに火を灯し部屋の中を見回すと、数台の本棚と机、そして何かを置いていた台のようなものがある。
机の上には何冊かノートが置いてある。
手に取って読んでみる。

「……なんだこれ」

 俺は、その中身の余りのおぞましさに声が震えてしまう。
 ノートには、漆黒の悪魔が人間を何か得体の知れない化物に作り替えようとした実験の過程がいくつも書き記されていた。
 
 そのどれもが、悲鳴を上げ泣き叫びながら得体の知れない“何か”になって死んでいったらしい……。

「あいつは、何をしようとしているんだ……?」

 エレノアが心底理解できないといった様子でもう一冊のノートを読んでいる。

「そっちも実験の記録か?」

「ああ、でもこれは……」

 余りにも、非人道的すぎる。
 これはもう、人のやる所業ではない。

「あの部屋はなんだ……?」

 エレノアが指をさす先に、鉄の扉に鎖で厳重に封鎖された扉がある。
 ……もしかしたら、この実験が行われていたのはあそこなのか?

「行ってみよう、俺の魔法であの扉を開けるよ」

 俺の炎の魔法ならば、あの扉も開けられるだろう。
 扉に近づいた俺は刀身に炎を宿し、一刀のうちに扉を斬る。

「……うっ、なんだこの匂い」

 鉄の焼けた匂いに混じり、部屋の中から動物が腐ったような悪臭が漏れてくる。
 中を見ると、いくつもの動物やモンスターの死骸が転がっている。

「あの女、ほかにも何かやっていたのか……?」

 エレノアが呆れたような声を出す。

「わからない、けど……」

 狂っていたのは、伝わってくる。
 出なければ、こんな事出来るはずがないだろう。

「人の死体らしきものはないけど、あれを見る限り形を維持しているかもわからないな……」

 確かにそうだ。

「もしかして、あの時漆黒の悪魔がルイスを見て喜んでいたのって実験のためだったりしないよな……?」

「そ、そんなわけない! ルイスがこんなことになるなんて、そんなわけ……」

 エレノアがノートと部屋を交互に見ながら俺の言葉を必死に否定する。

「そ、そうだよな! 取り敢えず、このノートをもって外に出よう。長居するべきじゃない」

 エレノアがパニックになる前に、取り敢えず外に出なければ……。 
 俺たちは、証拠になりそうなものをもって急いで外に出る。

「……ルイス」

 エレノアが放心状態で呟く。

「大丈夫、あいつには不死の魔法があるんだ。もしかしたら実験を耐え抜いたのかもしれないぞ」

「ルイスが化物になったって言いたいのか!?」

 エレノアが怒鳴り声を上げる。
 
「いや、そういうわけじゃ……」

「ルイスは人間のまま無事だ、間違いなく……。私は一人で帰る。また明日な」

 自分に言い聞かせるようにつぶやくと、エレノアが早足で去っていく。
 現実を受け入れられないのだろう。
 俺は一人、屋敷の前に残される。

「……どうすりゃいいんだ」

 エレノアは今まで以上におかしくなり、ルイスが生きていたとしても化物になっているかも知れない。
 より状況を悪化させただけじゃないか……。

「困った風に演じているけど、むしろ君にとってこの状況は理想に近いんじゃないかな?」

 目の前にいきなり、紫色のドレスと帽子を身に纏ったショートヘアの女性が現れる。
 その女性は、俺の顔を覗き込むと急にわかったようなことを言ってくる。

「なんだ、お前」

「ああ、ごめんね。驚かせてしまったかな? 私の名前は……まあ今はどうでもいいだろう。適当に謎の女、とでも思っていてくれていいよ。その方が楽だ、色々とね」

 意味が分からない。なんなんだ一体。

「それで、お前は何が言いたいんだ?」

「簡単な事さ、今の状況を考えてみるといい。恋敵のルイス君は居なくなり、君の大好きなエレノアちゃんは傷心で漬け込むのはたやすい。これが理想的と言わず何という? 違うかな、ハインツ=バイラー君」

 こいつ、なんで……。

「なんで知ってるか、なんて事今は考えなくていい。今考えるべきは、君がこのチャンスをどう生かすべきかだ。違うかな?」

 チャンスを活かす……?
 俺はこの状況をチャンスだなんて思ってない。
 ルイスが居なくなったのも、エレノアが傷心で今にも倒れそうなのも、俺は俺なりに苦しんでいる。

「訳が分からん。それ以上ふざけたことを言うなら捕まえるぞ」

 目の前の女がニヤニヤと笑う。

「ルイス=シュスラーはまだ生きている。あの狂った悪魔の元で暮らしているよ」

 ルイスが生きてる?
 それを知っているってことは、こいつ自由同盟の連中か?なら、ここで捕まえて尋問すればもっと情報が手に入るかもしれない。
 
 俺は、剣に手をかける。

「彼は今も虎視眈々と騎士団に帰ろうとしているだろう。いいのかい? このまま帰ってくれば、エレノアを君のものにする最大のチャンスが水の泡だ」

「エレノアを、俺の物に……?」

「彼が帰ってこなければ、君はエレノアの一番になれるだろう。だが逆に、帰ってくれば……」

 エレノアは、ルイスのものになる。 
 一度ルイスを失ったエレノアが、もう一度手に入れることが出来ればその執着は今までの比ではなくなるだろう。

「ハインツ君、君がやるべきことは何だと思う?」

 謎の女が、すぐ隣に立ち肩に手を回す。

「やるべき事……?」

「彼を殺してしまうんだ。ルイス君が帰ってきても言い逃れできない証拠を突き付けて処刑してしまえばいい」

 女が耳元で、悪魔の様に囁く。
 ルイスを処刑する、そんなこと出来るわけがない……。
 エレノアが絶対に阻止するはずだ。

「そこは君の腕の見せ所。証拠なら君の手元にあるはずだ、違うかい?」

 確かに人を化物にする実験の情報はある、だがそれだけじゃ……。

「無理だよ、証拠が足りない。第一……」

 俺は、そんなことやりたくない。
 親友を殺すなんて俺の心が許さない。

「これを上げよう、使い方が書いた紙も入れておくよ」

 女が小さめの袋を渡してくる。
 中には、四角い小さな箱が入っている。

「なんだこれ?」

「王の遺産、その一つさ。貴重品だから大切にして欲しい」

「お前は、何がしたいんだ?」

 こいつの行動は、本当にすべてが理解できなかった。

「正義、それだけだよ」

 そう言うと、女の近くに暗い影が出来る。

「じゃあ、また機会があったら会おう。楽しみにしてるよ」

 影に飲み込まれながら、手を振って消えていく。
 後には何一つ残らなかった。

「……なんだったんだ?」

 俺は手元に残った袋を見つめながら、そうつぶやくしかなかった。
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